トップアスリートの特徴は、負けず嫌いであり、同時に素直であることです。
負けず嫌いは、スポーツ選手にとって最も大切な素質です。
けれど選手が今以上に大きく伸びようとしたら、負けず嫌いだけでは十分ではありません。
負けず嫌いの上に、「素直さ」がくっついた、 「素直な負けず嫌い」
であることが必要です。
監督やコーチに反感を持ち、腹を立てたり、また注意されると「チェ」「うるせえなあ」とすぐ反発して、不服そうな顔をする選手がいます。
そういう素直さのない選手は、適切なアドバイスにも耳を傾けられなくなります。
さらにスポーツ選手にとって最大の敵といえるストレスを四六時中抱えることになり、そのために保有能力も発揮能力もどんどん落ちていきます。
西田文郎氏は日本プロボクシング協会の会長を務めている大橋秀行氏に「世界チャンピオンになれる選手は分かりますか」という質問をした。
これに答えて大橋氏は、「世界チャンピオンになれる選手はわからないが、なれない選手ならすぐわかる。周囲に不満を持つ選手は、どんな素晴らしい素質があってもチャンピオンには絶対になれない」
不平不満の代わりに、「ありがとうございます」「おかげさま」という感謝の心を忘れない人はチャンピオンになれる可能性が残る。
(NO.1メンタルトレーニング 西田文郎 現代書林 71ページ要旨引用)
成果を出す人と出せない人の違いについて分析してみました。
立派な成績を残せたのは、自分一人の力だと信じて疑ない人がいます。
そういう人は自分の力を信じてさらに過酷な練習を積み重ねるでしょう。
目標としてはボクシングでいえば世界チャンピオンです。
オリンピック競技でいえば金メダルを目指します。
西田氏や大橋氏の話では、自分の力を過信している人は、目標の達成は難しいだろうと言われています。
そういう人は得てして他人のアドバイスや助言や忠告は聞く耳を持っていません。
自分一人の力で今の地位にいるのだから、他人のアドバイスなどは必要ないのです。どちらかというと目障りなのです。
集中力を高めるための邪魔をしないでくれという気持ちです。
多くの人から称賛を浴びるのは、誰のおかげでもない、自分一人の力で成し遂げたものだという気持ちが強いのです。その態度は傲慢に見えます。
こういう人は、波に乗っているときは、飛ぶ鳥を落とす勢いがありますが、途中で息切れして成績が伸び悩むことが多いと言われています。
世界レベルでの勝ち負けは能力や技術面だけではなく、ちょっとした心の持ち方が大きく絡んでくる。
ここ一番で勝てないというのは、メンタル面の問題が影響しているとみたほうがよい。
その一方で、自分の今の素晴らしい成績は自分一人で成し遂げたものではない。
両親、監督、コーチ、練習仲間、先輩や後輩、支援者、後援会、スポンサー、応援してくれたすべての人たちのおかげによるものだと思っている人もいます。
そういう方たちへの気配りを忘れない。あいさつを励行する。
「いつもありがとうございます」と感謝の言葉を忘れない。
そういう人たちの競技の目的は、自分一人が賞賛を浴びればよいというのではありません。
頂点に立って是非ともお世話になった人たちに大いに喜んでもらいたい。
感動を与えて恩返しをしたいと思っているのです。
こういう目標設定をすると、監督、コーチ、練習仲間、先輩や後輩たちのアドバイスや助言や忠告は宝の山です。
役に立つところは素直に受け入れられるでしょう。
自分でもまわりの人に喜んでもらうための工夫やアイデアを次々に思いつくようになります。
ちょっとした目標の設定の違いによって、その後の展開が雲泥の差となって現れてきます。
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