森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.09.28
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対人関係に問題を抱えている人は、他人の思惑ばかり気にして、自分を窮地に追いやっている場合があります。
そんな人はアドラーの「承認欲求の否定」という考えはとても参考になります。

人間は誰でも他人から認められたい、褒められたいという欲求があります。
その欲求が強くなりすぎると、自分の気持ちや考えや欲求が置き去りになり、他人の言動に振り回されて他人の人生を生きているような状態になります。

アドラー心理学では、他人からの承認を一切認めないということではありません。
​他人からの承認を人生の目標や行動原理にしてはいけませんと言っているのです。​

例えば、アドラー心理学では「賞罰教育」否定します。
賞罰教育とは、良いことをすれば褒美をもらえ、悪いことをすれば罰を与えられるということです。
褒美(承認)を求めて行動すると、その行動は「褒められること」が目的になります。
褒められなければ、その行動に意味を見出すことができなくなり、やる気を失ってしまいます。

いずれにしても、他人の言動に振り回されてしまいます。

他人からの承認を人生の最大の目的や行動原則としないためにどうすればよいのか。
アドラーは「承認欲求」は相手からの評価に一喜一憂するということです。
相手が自分をどう評価するかは相手にゆだねられており、コントロールすることはできません。つまり他人の承認を得るということは ​「受け身」​ の行動です、
他人の顔色をうかがい、嫌われないように振る舞うことに全エネルギーを投入してもよい結果は得られません。

アドラーは「共同体感覚」の中で、「他者信頼」「他者貢献」という考え方を提唱しています。
相手から仲間として受け入れられ、仲間内の中で自己存在感を高めるためには、 ​「他者に貢献する」ことが欠かせないと言っています。​
「他者貢献」は、自分の意思によって行う「能動的」な行為です。
他者からの反応がなくても、自分が貢献しようとすること自体が、自分の価値を高めることにつながります。
アドラーの「承認欲求の否定」とは、他人の評価という「とらわれ」から解放され、「他者貢献」を通じて自己の価値を能動的に実感することで、より自由に、より幸福になるための指針であると言われています。

「他者貢献」と言えば、森田理論学習の中で 「人の為に尽くす」
この考え方についてアドラーは警鐘を鳴らしています。
仕事や与えられた仕事や役割について、私たちは義務感や責任感でこなそうとします。「人の為に尽くす」というときの目的は、上司や組織、顧客といった「他者の目的」です。
他者の目的を達成するために自分の役割をこなすのですが、そこには自分の意思や喜びが伴いにくく、義務感やノルマに縛られた「やらされている」感覚に陥りやすくなります。
この状態ではモチベーションは長続きしません。

行動の目的を「人に喜んでもらう」「どうすれば相手が笑顔になれるか」「どうすれば感動してもらえるか」という視点から見直す必要があると言っています。

集団に受け入れられ、自分の存在価値を発揮して高めることができるようになります。





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Last updated  2025.09.28 06:37:26
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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