森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.10.14
XML
精神療法には得手不得手があると思います。
自分抱えている問題に一番に対応している療法に取り組むことが有効だと思われます。大まかにその違いをご紹介します。

①森田療法・・・ちょっとした不安に過度にとらわれて、はからい行為を止められない人に適応しています。不安はあるがままに受け入れて、目の前のなすべきことに取り組むことを目指します。

②認知療法・・・極端な認識の誤りを持っている人。事実を無視して先入観、思い込み、決めつけ、早合点してしまう人に合います。認知の修正を目指します。
論理療法も認知の誤りを問題にします。
認知療法と行動療法を合体させて、認知行動療法はよく知られています。保険適応となっています。
不安をいくつもの階層に分けて、やりやすいところから、恐怖や不安に段階的に慣らしていく方法取ります。これはエクスエクスポーシャ―(暴露療法)と呼ばれています。

③アドラー心理学・・・人間の悩みの大半は人間関係の悪化からもたらさられるという考え方に基づいて、どういう人間関係を目指していけばよいのかを教えてくれています。
他者承認、他者貢献、自己容認がポイントになるようです。


④マインドフルネス・・・藤井英雄氏によると、マインドフルネスとは「今、ここ」の現実にリアルタイムかつ客観的に気付いていくことだと言われています。
過去や未来に心を奪われるのではなく、今ここに集中することと不安などの感情や思考に振りまわされるのでなく、それを客観的に見つめることを目指します。
瞑想は一つの手法ですが、それがマインドフルネスのすべてではありません。

⑤内観療法・・・自己中心的で周りの人に対して、過度の要求をしたり、支配欲が強い人には効果があります。
お世話になったこと。して差し上げたこと、迷惑をかけたことを身近な人との関係の中から調べていきます。
両親、祖父母、兄弟、同僚、友達などに拡がります。一人で行います。
1週間の集中内観を受けた人によると、感謝の気持ちが湧き出て最後は涙が止まらなくなるそうです。但し、日常内観を継続しないと元の木阿弥になるようです。

⑤交流分析・・・個人の人格を分析する理論で、それに基づいて行動の変化を促します。自分の人格を、回避・孤立型、協調・共存型、拒絶・自閉型、独善・排他型の4つに分けてどういう傾向が強いのかを分析して、今後の対人関係などに活かしていくものです。エコグラムが有名です。

⑥家族療法・・・人間にとって最初の社会である家族が心の形成に大きな与えている。家族の人間関係の改善を目指します。
様々な手法があります。愛着障害を抱えている人に役に立つ療法です。

⑥ロゴ・セラピー・・・意味療法とも言います。人間は実存的に自らの生きる意味を追い求めており、その人生の意味が見つけられないことが、心の病に関係しているとみています。


その他精神療法はいろいろとあります。
例えば、スキーマ療法、弁証法的行動療法があります。
弁証法的行動療法は認知行動療法をベースにマインドフルネスや感情調整スキルを統合した療法です。
すぐに不快感情に振り回されてしまう人、苦しみへの耐性力に欠ける人、人間関係をよくするコミュニケーションなどを学びます。

自分びったりとフィットする精神療法をぜひ見つけていただきたいと思います。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.10.14 06:35:31
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: