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FPお助け隊

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2007.08.29
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カテゴリ: 実技・相続
3級FP技能士 合格講座 中野克彦 中島智美 藤崎仁


《問15》 相続時精算課税制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものは
    どれか。


1) 長男Cの相続税の課税価格に加算されるX社株式の価額は、3,000万円と
  2,600万円とのいずれか低いほうの評価額を選択することになるため、
  2,600万円となる。
2) 長男Cが相続時精算課税制度により納付した贈与税額は100万円である。
3) 長男Cが相続時精算課税制度により納付した贈与税額は、相続税額から控
  除され、控除しきれないものについては相続税の申告をすることにより還
  付を受けることができる。




藤崎仁
 解説者:藤崎 仁

    (税理士、CFP(R)、1級FP技能士)




《問15》正解:1 【相続時精算課税制度】

答えは「1」です。

1) × 相続時精算課税制度により贈与をして、その後、その贈与者の死亡により相
    続が発生した場合においては、その贈与を受けた財産を相続財産に加算して
    相続税額の計算を行いますが、その加算する価額は 贈与時の相続税評価額
    (この問題では3,000万円)とされています。
    したがって「いずれか低いほうの評価額を選択することになる」の部分が誤
    りです。

2) ○ 相続時精算課税制度を利用して贈与をした場合の非課税枠は2,500万円です。
    また、この2,500万円を超えて贈与をした場合には、その超えた金額に対し
    て一律20%の贈与税が課税されます。
    (3,000万円-2,500万円)×20%=100万円となるので正しいです。

3) ○ 記述の通りです。


相続時精算課税制度は、財産をたくさん持っている親から子への生前贈与を促進する目的でつくられた制度です。

この制度を使わないで、かつ、贈与税を払わないように贈与をしようとすると1年間に110万円が限度となります( 暦年課税 といいます。)
例えば、マイホームを買おうと思っている子に親が1,000万円を援助しようと思っても9年もかかってしまうことになるわけです。


相続時精算課税制度は、 65歳以上の父母から、20歳以上の推定相続人である子に対する贈与 について、 2,500万円までの控除額 (父母両方から贈与をうける場合は2,500万円×2=5,000万円)をもうけて、これを超える場合には、 その超える部分について一律20%の贈与税 を課税することとしています。


 ┌─────────┐          ┌─────────┐
 │   贈与者   │          │   受贈者   │   
 │         │ ───────→ │         │
 │  65歳以上 の父母 │  2,500万円 まで   │  20歳以上 の子  │
 └─────────┘     非課税  └─────────┘




ただし、この制度を使った場合は、 その贈与者(親)に相続が発生した場合にその贈与財産を相続財産に加算して相続税額を計算する こととされています。

相続税額の計算上、贈与を行ったときに贈与税を払っていた場合には、その贈与税を相続税額から控除でき、控除しきれない場合は、相続税の申告を行うことによって還付を受けることができます。


この相続時精算課税制度の特例として、親から子へ 住宅取得資金の贈与を行う場合 には、2,500万円の 控除額が1,000万円増の3,000万円に 、また65歳以上という 親の年齢制限がなくなります 。(20歳以上の子のほうは変わりません)



 │   贈与者   │ 住宅取得資金の贈与 │   受贈者   │   
 │         │ ───────→ │         │
 │父母 (年齢制限なし) │  3,500万円 まで   │  20歳以上 の子  │
 └─────────┘     非課税  └─────────┘


暦年課税(1年間で110万円の控除額)と相続時精算課税制度のどちらを使うかは、贈与者ごとに選ぶことができます。
父から受ける贈与については相続時精算課税制度を使い、母から受ける贈与については暦年課税を使うというようなことができます。

ただし、 相続時精算課税制度を使う場合には、一定の届出書を納税地の所轄税務署長に提出し、贈与税の申告を行う必要があります。

また、一度相続時精算課税制度を選択した贈与者からの贈与について暦年課税に戻すことはできません。



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Last updated  2007.08.30 07:47:51


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