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2012.03.29
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民主党のマニュフェストは全部嘘だった


【2012危機の正体】社会福祉にメスを!日本も“英国病”の恐れ

映画「マーガレット・サッチャー-鉄の女の涙-」が公開されている。
私はこの映画公開で、わが国でもサッチャー再評価の機運が高まらないかと期待している。

サッチャーが首相に就任したのは1979年5月。
当時のイギリスは労働党と保守党との共犯関係で
「ゆりかごから墓場まで」の「福祉国家」を目指し、行政の肥大化を招いていた。
国営企業を多く抱え、その労働組合が採算や景気に関係なく、
賃上げなど労働環境の改善を要求し、受け入れられないとストライキを乱発していた。

労働組合が政治的影響力を持ち、彼らを無視した政治運営は不可能だった。
国民も働くよりは国からの福祉的給付を受けようと健全な勤労意欲を失っていた。


政権交代はしばしば行われたが、この状況を変えようとする政権はなかった。

サッチャーは国営企業を次々に民営化し、労働組合の政治的影響力を削いでいった。
社会福祉のあり方を大幅に見直し、国民の勤労意欲を高めようとした。
多くの抵抗がありながらも果敢に持論を通し、
景気も回復させることで英国病を克服する道筋をつけたのだ。

わが国でも中曽根内閣と小泉内閣で国営企業の多くは民営化された。
しかし、地方の公営企業はいまだ手付かずで、地方財政圧迫の原因となっている。
その労働組合の政治的影響力も大きく、改革の障害となっている。

社会福祉についてはほぼ手付かずで、
急激な少子高齢化で年金や医療財政の破綻が確実視されている。
生活保護の受給者数は年々増え、国や地方自治体の財政を圧迫している。


何十年も保険料を払って受給される年金やフルタイムで働いて得られる賃金より
生活保護費の方が多いという現実もあり、国民の健全な勤労意欲が失われている。

現在、野田内閣は「社会保障と税の一体改革」を行おうとしているが、
実態は現在の社会保障を維持するためには消費税増税が必要というもの。

年金・医療・生活保護など社会福祉のあり方に切り込むものではない。


増税もやむを得ないが、現在の福祉水準を維持するには
消費税率を際限なく上げなくてはならない。

これでは景気はいっそう冷え込み、国民の勤労意欲もさらに失われていくことだろう。

福祉で国がつぶれる事態は避けなければならないが、
それを今の内閣に期待できないことこそがわが国が危機であるゆえんだ。(敬称略)

■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 

1962年、広島県生まれ。早大法学部卒業。同大学院政治学研究科博士課程中退。
国家、教育、歴史などについて保守主義の立場から幅広い言論活動を展開。
第2回正論新風賞受賞。現在、高崎経済大学教授、フジテレビジョン番組審議委員、
日本教育再生機構理事長。著書に「国民の思想」(産経新聞社)、
「日本を愛する者が自覚すべきこと」(PHP研究所)など多数。



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最終更新日  2012.03.30 03:06:30
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