大腸肛門専門外科医のひとりごと

大腸肛門専門外科医のひとりごと

2006.08.03
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テーマ: 癌(3567)
以前に 大腸癌の手術について
今日は腹腔鏡での手術でした。

腹腔鏡での大腸切除術ではやりやすい場所と、難しい場所があるのですが、
今日の手術はその中でも難しいとされる脾曲部。
横行結腸から下行結腸へと曲がるところ、左の肋骨の下あたりです。

手術で腸を切るのには腸をがばちょと起こしてくるのですが、
うまい層にはいると出血することもなく、ぴゃーっとはがすことができるのです。

ところがこの脾曲部というあたりは、このいい層をみつけてはがすのが難しい。


まあ、開腹術でも大変なところなのですが、腹腔鏡だとさらに大変なわけですよ。

今日は上司がオペレーターでオイラは第1助手だったわけですが、
この組み合わせでないと今のところやりたくない。
なれない下の先生とやればイライラしちゃってものすごいストレスになりそうな手術です。

オイラがオペレーターでもいやだな。
だって上司が思うように術野を出してくれなさそう・・・。
こうしてあーしてという指示を上の先生に言うのは言いにくい。
下の先生にはいいやすいんだけどね。

やっぱり腹腔鏡は慣れた人間とやらないと危険だし、時間もかかるし
ちょっとやそっとでできるもんではないいですね。

まあ、そんなこんなで手術も無事終了いたしました。

1週間で退院してもらいましょう~





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Last updated  2006.08.26 21:07:58
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