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2013/01/26
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石原慎太郎現象3

さて、慎太郎の「太陽の季節」は出た後すぐ読んだが、有名になった例の男のイチモツを女に向けて障子につき立てる場面だが、それ以外はあまりピンとした記憶がない。それでもう一度読んでみようと思って、府中の本屋に行ったが、アイウエオ順に作者名でならべた文庫の棚には見あたらなかった。そこで店員に調べてもらったら、{イ}の作者の中に1冊だけまぎれこんでいた。それが「太陽の季節」(新潮文庫)だった。
この文庫本にはいっしょに「灰色の教室」「処刑の部屋」「ヨットと少年」「黒い水」が収録されている。これだけではたりないので、新宿の紀伊国屋でまた探してもらったら幻灯舎文庫で「弟」がみつかった。あとは慎太郎が火を吐くといった例の発言集が2冊あった。これは買わずにすます。
本屋の棚にもなくなったところをみると石原慎太郎はもはや過去の小説家で、いまでは政治家 都知事というイメージしか若い人は持たないだろう。
まず最初の本の5編の短編小説を読む。
私が感心したのは「太陽の季節」の中のヨットに愛人を乗せて沖で2人で潜って泳ぐ場面、ヨットの上で抱き合う場面が実によかった。それ以外に「ヨットと少年」「黒い水」の熟練したヨットマンの操船の描写とか、海の描写、刻々と変わる気象の変化の描写は実にリアルに美しく書かれていて、なるほど慎太郎は一流作家だなと感心した。
とくに「ヨットと少年」は大人や社会に対して反発している荒々しい10代後半の少年がよくかかれていて、私の好みに合う。ヘミングウエイを思わせる。
しかし、「太陽の季節」とか「処刑の部屋」の不良少年たちの喧嘩の出入りや女性をエッチする場面などは私の趣味ではない。だが、ひどくなまなましく書かれている。
少年たちの荒々しいやくざ会話が多すぎて叙述がすくないので、読みにくい。

さて、私が会話ばかりで読みにくいといった部分は文字では読みにくいが、これを映像にしたらぴったりする。裕次郎のアクション映画のシナリオを慎太郎が書いたというのは実に頷ける話である。
「弟」は裕次郎の少年時代からスターにのし上がり、動脈瘤破裂症になって52歳で死ぬまでの人生を刻銘に書いた話で、冗長と思えるほど長い。慎太郎がいかに裕次郎に入れ込んでいたかがわかる。(続く)





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Last updated  2013/01/26 12:18:23 PM


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