時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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February 20, 2006
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テーマ: 徒然日記(25401)
 私は学生時代、学生用のアパートに住んでいたのは以前述べた通りである。そこは、正式名称を「水明荘」と言ったのだが、私の大学仲間からは、「雀荘(すずめそう)」と呼ばれていた。

 雀荘の「すずめ」とは「麻雀」の「ジャン」のことである。当時の学生は、娯楽になるようなものが少なく、学生の楽しみと言えば、酒か映画か麻雀位であった。このアパート、しょっちゅう、そこらじゅうで、麻雀のジャラジャラ言う音が響いており、遊びに来た大学の友人が命名してくれたのである。

 私も、何回引っ越そうと思ったか知れないが、いつのまにかここの水になじんで、気がつけば、学生生活を終えるまで居ついてしまった。しかし、この環境を嫌って出て行く人も、結構居たのである。

 学生アパート仲間の一人にS君がいた。彼は、予備校生であり、このような環境にも染まらず、マイペースで受験勉強を進めていた。何しろ、このような環境の中で、夜は8時か9時にはもう寝てしまい、朝は、我々が今から寝ようかというときに目ざめていたのである。あの環境の中で、それに染まりもせず、そして、引越しもせずに、自分の生活習慣を貫き通したというのは賞賛に値するであろう。

 だが、やはり、環境が災いしたのか、その後2回受験を失敗し、郷里に帰ってしまった。

 その1年後、再び彼が私たちの前に姿を現したのである。聞けば、大学に合格したので、またこのアパートに住むことにしたとのこと。アパートや下宿は探せばいくらでもあったのに、奇特なことである。

 彼は、出戻ってきても、相変わらず、私たちの不規則な生活を横目で見ながら、規則正しい生活を送り続けていたのだった。
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 その彼も、今では、立派な警察官として活躍している。







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Last updated  February 20, 2006 09:20:33 AM
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