時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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May 27, 2008
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 このブログで、上橋菜穂子の守り人シリーズを 「精霊の守り人」 「闇の守り人」 と紹介してきたが、今日紹介するのは、その第3作目にあたる 「夢の守り人」 である。主人公はもちろん女短槍使いのバルサである。

 彼女たちの住む世界では、不思議なことが起こる。人々が夢から覚めなくなるのだ。皇子を亡くした、新ヨゴ皇国の一の妃、バルサの幼馴染・タンダの妹、そして、かってバルサと旅をした新ヨゴ国皇太子チャグムまでも。実は、異世界に咲き、人の夢により受粉する「花」が原因だったのだ。しかし、タンダが「花」の罠にかかり恐るべき怪物となってしまう。バルサは、タンダたちを救えるのか。この巻も面白くて、一気に読んでしまった。

 ところで、人は、誰しも多かれ少なかれ、夢に逃げたくなる時がある。人生は四苦八苦に満ちているのだ。一の妃のような身分の高いものも、タンダの妹のような普通の人も、釈迦のように解脱しない限りは、この苦しみから逃れられない。夢は、ほんのひとときでも、この苦しみを癒してくれる。しかし、夢から覚めないことを願う者は、花が散った時に現実の世界に帰れなくなるのだ。

 かっては、タンダの師匠であるトロガイも、若かりし頃にこの花に夢を誘われたことがあるようだ。現在の、スーパー婆さん・トロガイ師からは想像も出来ない、意外な過去が明らかになる。トロガイが子供を産んだことがあると聞いて唖然としているタンダに、「おまえ、わしをなんだと思ってる。わしにも若い娘時代はあったんだぞ!」と言っているトロガイがちょっとかわいらしい。


○「精霊の守り人」の記事は こちら

○「闇の守り人」の記事は こちら


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「夢の守り人」(上橋菜穂子/二木真希子(文庫版以外):偕成社、 新潮社(文庫版のみ))



風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)は こちら


所用のため、明日から週末まで、また暫定更新になります。コメントのお返事は、週末にまとめてとなる場合もありますので、よろしくお願いします。






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Last updated  August 26, 2008 07:19:59 AM
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