時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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March 15, 2009
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幼い王様の涙  ― 韓国人気童話シリーズ 9 -

 童話と言えば、心温まる結末のお話が多いが、この 「幼い王様の涙」 (イ・ギュヒ/イ・ジョンギュ/榊原咲月:現文メディア)は、だいぶ様子が違う。

○「幼い王様の涙」(イ・ギュヒ/イ・ジョンギュ/榊原咲月:現文メディア)


 この物語の端宗(タンジョン)は李氏朝鮮の第6代王である。わずかに11歳で即位したが、叔父の首陽(スヤン)に次第に権力を握られ、王位を追われて、最後は悲運の死を遂げている。 ウィキペディア によると15世紀の中頃の話のようだ。

 端的に言えばお家騒動である。我が国の時代劇でも、よく悪家老がお家乗っ取りを企んでいたりするが、大抵は水戸黄門なり桃太郎侍といった正義の味方が阻止してくれる。しかし、これは、史実に基づいたお話だ。端宗には助けはこなかった。端宗に心を寄せるものは、次々に首を刎ねられたり流罪にされてしまう。端宗の姉(首陽の実の姪にあたる)も、夫を流罪にされたあげく、自分も官の下人にされた。

 近親憎悪と言う言葉もあるが、実の叔父が、血の繋がった甥や姪に対してどうしてここまで残酷な仕打ちができるのであろう。童話というには、あまりにも残酷で悲しい話だ。しかし、そんな過酷な運命を懸命に生きる端宗の姿は胸を打つ。

 なお、この本は、「現文メディア」さんより献本していただいたものである。あらためてお礼申し上げたい。

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Last updated  March 15, 2009 06:54:52 AM
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