時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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October 15, 2009
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「イン・ザ・プール」 「空中ブランコ」 などの伊良部先生シリーズで有名な奥田英朗の短編集 「マドンナ」 (講談社)。先般、公害防止管理者試験を受験した際に、半分あきらめ気分で、試験の間の待ち時間の暇つぶしとして買った1冊。

○「マドンナ」(奥田英朗:講談社)


 表紙に描かれているイラストと表題から、若い美女が主人公の小説だと思ってしまうかもしれない。しかし、そこは奥田英朗の作品である。収録されているのは、「マドンナ」、「ダンス」、「総務は女房」、「ボス」、「パティオ」の5編だが、いずれも主人公は課長職の40代中年男性サラリーマンなのだ。

 課長と言えば中間管理職である。一般には、上からも下からも責められるなかなか辛い立場だ。ノルマに追われ、厳しいビジネス環境の中、部下を指揮して業績を上げる。課長さんの仕事はなかなか大変なのだ。しかし、そんな課長さんたちにも様々な日常がある。ある課長は、部下に、好みのタイプの女性が来れば、密かに恋をし、またある課長は、上司となった有能な女性部長のこれまでとはがらりと変わる仕事のやり方に反発する。大人げない部長からパワハラまがいのことを押しつけられ、最後は大げんかをしてしまう課長もいる。この本は、そんなしみじみとしたペーソスを感じさせる課長たちの日常を、ユーモラスな文体で描いた短編集である。

 伊良部先生シリーズのような戦艦級の破壊力はないが、駆逐艦級の面白さはあるなかなか笑える一冊である。

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