時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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June 26, 2010
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「ぼくらのスーパー大戦争」 (ユンスチョン/イヒョンミ /吉田昌喜:現文メディア)。家族の絆というものを描いた作品である。

○ぼくらのスーパー大戦争(ユンスチョン/イヒョンミ /吉田昌喜:現文メディア)



 この作品の主人公ドンホは、小学生の男の子。家は「夜明けを売る店」というスーパーをやっている。もっともスーパーと言っても、イラストや文脈から判断すると、個人商店のようなもののようで、日本のスーパーとはちょっとイメージが異なるようだ。
「夜明けを売る店」というのは、夜明けに一番早く店を開けることから名づけたらしい。ドンホは、店の手伝いが大好きで、朝早くから起きて手伝っている。ドンホには、兄と姉がいるが、兄は勉強が大変よくできるが朝寝坊である。姉は足が不自由なため、ずっと家にいるが絵が得意だ。

 この家はとにかく温かい。父親は誠実な人柄で、足首を痛めていても注文が入ると、足を引きずりながら、配達に出かける。店の手伝いには見向きもしなかった兄も、そんな父の姿を見て、自ら手伝うことはないかと店に出てくるようになった。ドンホにしても、川辺で砂のお城を作ってみたいという姉のために、川でバッグ一杯の砂を集めてきたりする。

 そんなドンホの一番の悩みは同級生のアラのこと。本人同士は仲が良いのだが、アラの家は、ドンホの店の隣で「21世紀スーパー」という店をやており、いわばライバル同士なのである。どちらかと言えば、アラの両親の方が、競争意識を持っているようなのだが、アラを好きなドンホにとっては、何とも悩ましいことである。

 ところが、そんな2軒のスーパーの近所に、大型スーパーができることになる。このままでは、2軒とも、壊滅的な打撃を受けることになるため、ドンホのお父さんはある英断をする。ラストは、正に災い転じて福となすような終わり方だ。日本では希薄になっているかのような家族の絆や、ドンホとアラの未来への希望と言ったようなものを感じさせてくれる作品である。

 なお、本書は、現文メディアさまより献本いただいたものです。ありがとうございました。

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(本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。)








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Last updated  June 26, 2010 08:49:30 AM
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