時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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August 12, 2010
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「鉄バカ日記」 (安彦薫:アスキー・メディアワークス)。実際には、鉄道をモチーフにしたコメディ小説だった。

○「鉄バカ日記」(安彦薫:アスキー・メディアワークス)


 主人公の鉄郎は24歳の美容師。不仲だった父親の遺産として、大宮のマンションの一室がころがりこんできたのだが、喜びもつかの間。そのマンションには、見知らぬ鉄オタのおっさんが居座っていたのだ。照彦というそのおっさんも、鉄郎と同じように弁護士からマンションが遺されたとの手紙を受け取っていた。鉄郎は、事態の真相を明らかにしようと、遺言状をあずかっているかもしれない、北海道の新十津川に住んでいるという父の友人を訪ねる。ところが、北海道は猛吹雪で飛行機は軒並み欠航。明日は仕事なので東京まで帰らなければならない。鉄郎と照彦の凸凹コンビに、途中で知り合った謎の美女も加わり、東京を目指した珍道中が始まる。

 この作品は、タイトルの示す通り、本質は鉄オタ小説である。鉄オタの照彦が、鉄道の知識を駆使して、いかに明日までに東京に辿りつくことができるのかというのが一つの読みどころだ。

 そして、もう一つこの小説に織り込まれているのは、兄弟や母子の絆である。実は、鉄郎と照彦の二人は母親違いの兄弟だったのだが、旅の中で次第に兄弟の絆を感じていくようになる。そして、謎の美女は、一人息子を残して夫と離婚を考えていたのだが、照彦の粋な計らいにより、もう一度夫と話し合うことを決意する。

 最初は、ただのナンセンス小説かと思っていたら、だんだんと、いい話に変わっていく。最後のオチもなかなか面白かった。

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(本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。)








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Last updated  August 12, 2010 07:17:12 AM コメントを書く
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