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August 15, 2011
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カテゴリ: 映画
公開から二ヶ月経って、ようやく観ました。





以下、ネタバレあり。









・・・ネタバレもあるし、いじわるな批判もあるので、さや侍ファンは読まないでね。
(大日本人の結末についても触れていますので、こちらも観てない方は注意)








【感想】

野見さんが働いてる・・・!!
働くおっさん劇場出演時は、職業は絵画ディーラーだとかしょうもない嘘をついていたというのに。
今やムービースターだなんて。
あんな歯の抜けた主演俳優もいないよね!

出て来て早々いきなり殺されてて笑った。
背中を斬られて大出血しても、頭を2発ほど撃ち抜かれても、首の骨を折られても、揉んだ草を貼るだけで治ってしまう野見。膏薬をヒフに付けるため横たわっている間、神妙な顔をしている野見。
その薬草も、石ですりつぶし加工する事でなぜか量が増えるという不思議現象がスクリーン上で起きていました。ジャッキー・チェンっぽい。



映画全体で見ると個人的な評価は
大日本人>さや侍>しんぼる
です。

大日本人には主人公・大佐藤の孤独と哀しさがあった。『大』とは名ばかりの、時代に取り残されたヒーローの切なさ情けなさ。大日本人がいくら頑張っても倒せない獣を、アメリカ(『スーパージャスティス』)のチームプレーで簡単に処理されてしまう無力感。

一方さや侍は、表面的にはうまくまとまっている感じなんだけど、その実、基礎がガタガタなんですよね……これをあえて制約の多い時代劇にする必要あったのかなとすら思ってしまう。
解約された携帯をスーツのポケットに入れて持ち歩く野見さんの日常をそのままフィルムに収めた方が良かったような気もしました。

時代劇には時代劇の約束事がある。
看守の柄本さんの台詞回しがすごく気になるんです。現代劇の言い方になってしまっている。道化っぽい役割を強調したくてわざとそうしたのか。彼の立場なら「へい」と返事すべき所を今風に「はい」と言うなど一個一個の言葉に引っかかって、そこで集中できなくなってしまう。江戸っ子口調の間に挟み込んでくるから余計目立つ上、全体に台詞で説明する場面が多いので、台詞でこけると全てが台なしに。あと、コメディで役者が笑ったらダメです。お客が笑えなくなる。一人相撲で大暴れする野見を看守は真剣に見守ってて欲しかった。


切腹用の刀にドスは無いと思う。ヤクザ映画じゃないんだから。
さや侍と呼ばれる所以である、元々持ってる鞘も適当なつくりだったし、松ちゃんは侍そのものには拘り無いのかな。
立派なお墓が現代まで残ってお供えがあって…というくだりも要らない(武士なら武士らしくパッと散って、後には何も無い。というのが美学であり、侍としての死を決意した者の希望では?)、最後を歌にするのも「急にミュージカル?」と思ってしまうし、これで思い残すことは何も無い、と腹を決めたはずの野見が娘の子供になって生まれてきます的な手紙を書いていたり、輪廻転生を匂わせるあたりも侍の思想っぽくないよな~と思ってしまう。最期まで、父上には武士らしくあってほしいと願っていた娘にしてみたら、「なぜ、再び生まれて来ますなどと言い残したのですか」と感じるだろうし、なんか美しくない。生に執着してるような感じで。娘の身を案じての行動ならば、最後の手紙で誰かに世話を頼むとかしてほしかった。

私の希望としては、野見の切腹した腹から黒と紅の金魚が出て来たら、命懸けで笑いに挑んだ侍って感じで良かったんじゃないかと思ったのですけど、夫に言わせるとそれは気持ち悪すぎるそうだ。
気持ち悪くて悪かったな。





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Last updated  August 18, 2011 03:20:22 AM
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