GOlaW(裏口)

2006/02/15
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カテゴリ: 西遊記



──相反する二つの心、どちらが本物なのか。


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 さて、“今回のギャグシーンについての苦言”と、そのほかのツッコミどころについて。

 確かに単体としてなら、ギャグシーンも面白かったです。香取君の『悪猿』ぶりもかっこよかったですしね。
 …しかし、それで本筋や主題、オリジナリティをが死んだら、本末転倒です…(血涙)。

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 ギャグシーン単体について。
 悟浄と悟空の殺陣はすっごくかっこよかったです。原作に忠実な悟空も見れましたしね。
 たぶん、スタッフは『悟浄を単体行動』させたり、『鶏を印象付け』たり、『やるせない話だからこそ、アクションや笑いを入れ』たり…という目的も込めて作ったんでしょうね。


 でも“原作に忠実な悟空”が、“ドラマの命題を背負った悟空”を相殺してはいけないのでは?

 TV誌の雑誌でも、主題は『仲間』と言っていましたよね。これまでも肝心な部分で『仲間』という言葉を用い(『第三話』で三蔵が我に返るキーワードにもなった)、それを強調されてきました。
 そして“それぞれが仲間を思う気持ち”を主軸とし、展開してきました。悟空もまた、その“仲間を思う気持ち”を主軸としてキャラクターを立て、物語を引っ張ってきたんです。


 しかし、笑いを取る為に“主題を否定するネタ”を用いるのはどうなのでしょうか。
(『第四話』の「お前ら、一緒に死んでくれるんじゃなかったのか?」や、今回の「お師匠様も悟浄と同じように…」という発言など)
 ギャグシーンが“主題という名の、物語の大黒柱”を食い殺し、主題を中心に作られたはずのドラマ自身も揺らいでしまっているんです。
 ギャグにしても、違うタイプを導入することはできないんでしょうか。

(余談。
 最近、TRPGリプレイなどでも“殺伐としたギャグ”を中心としたものがあります。パーティにヒビが入っているように見えて、読んでいてかなり感じが悪いですね。
 例: 『新SWリプレイ へっぽこーずシリーズ』 の初期。後半はかなりましになりましたが)

 どうしても“殺伐系ギャグ”をいれたいなら、同じ回にフォローを入れるべきです。
「大丈夫、俺達が去った後で誰かが見つけてくれるから、死にはしない」「生きてて良かった!」などの悟空の一言があると、救われたかな(森に一人なんて、死ぬ可能性の方が高かったわけですしね)。
 つまり、そういったギャグ的行動を差っ引いても余りある思い入れを、同じ対象に示す必要性があるわけです。

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 “簡単に仲間を見殺しに出来る一行に、仲間として誘われても嬉しくなんかあるまい”
 そう視聴者に感じさせてしまったら、全ての感動が消えてしまいます。
 そういう意味でも、ギャグの入れ方が下手ですよね。

 どうかスタッフ様、
『主題を殺すギミック(仕掛け)は、それ自身が良く出来ていても、さっくりと捨てる』
という勇気を持ってください。

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 今回は『ギャグシーンと本筋の相殺』でほとんどのツッコミが終わっちゃってますね(滝汗)。とはいえ、まだもう一箇所だけ、残っています。

 事件の真相への迫り方です。“国王の覚書をいつ入手したのか”が不自然なんですよ。
 周修を拾う前なら、凛凛の行動は不自然になってしまいます。かと言ってその後なら、王宮に行って帰ってくる時間も無いはず。


 やっぱりこれは“『悟空&周修』と別行動しているキャラ(八戒or悟浄がベスト。凛凛でも止む無し)が、森に迷い込んでいる森桜国の逸れた兵士を拾う”のが良かったと思われます。
 兵士の口から真相を話させれば、一番自然ですしね。

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 しかし今回は事前情報と公式HPの情報、そして当日の新聞ラテ欄に騙されました(『幻翼大王』の存在も、見事に“誤誘導”になっていましたね)!
 この辺り、ほんとにいい仕事していますよ。

 次回は『幽霊の国』。
 『陰界』、『土地神』、『召鬼術』…その他もろもろの“中華的幽玄世界”をしっかり魅せてくれると嬉しいですね(あの世に関しては第参話そのニ-羅刹と化す-もご参照ください)。
 すっごく楽しみです。





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Last updated  2006/02/17 10:25:29 AM


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