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科学の進化で医療の本質が変わろうとしているですか? 変えようとしているのか?どうあろうとも、患者さん、医療を受ける人にとって、求めるものに答え、安心を得られのものであるはずですね。M3医療ニュースからです。医療・創薬・健康に関する情報や研究活動の場の提供などを行うNPO健康医療開発機構は6月14日、アイリス株式会社の代表取締役を務める沖山 翔氏を招き、健康医療ネットワークセミナーを開催した。「医療とAI・ロボティクス ― 未来の医療を考える」と題した講演で沖山氏は、今後、医師は患者が本当に求める「価値」を汲み取り、患者に寄り添う能力が必要になるだろうと語った。AI、ロボット、VRで医師の能力を拡張する.AI、ロボット、VRで医師の能力を拡張する沖山氏は、これからの医療を変えるテクノロジーとして、人工知能(AI)、ロボット、バーチャルリアリティ(VR)の三つを挙げた。AIは、文章や画像といった大量のデータを分析し、統計・推論によって“最善手”を選ぶことを得意とする。この長所によって、AIを医療に導入することで問診や画像診断の質が向上するだろうと沖山氏は述べる。例えば今、Googleは1万人もの健常者の全ゲノム情報を収集する「Project baseline」を進めている。集められたデータはAIを用いて解析することで、健康な人が病気になる可能性を予測したり、疾患の発症を遅らせたりすることに利用できる可能性があるという。 次に沖山氏は、手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」の例を挙げながら、ロボットの応用可能性について語った。人間はある一定の波長の光や音しか捉えることができない。しかしロボットは、超音波センサーやサーモカメラといった機器を搭載することで、「知覚能力の拡張」を行うことができる。また、3本目の手やズームカメラ、手振れ補正機能などによって「運動能力の拡張」も行うことができる。そうすることでロボットは、ただの道具ではない「人間の能力増強デバイス」になるだろうと沖山氏は述べる。 続けて沖山氏は、VRがもたらす価値として「時間や空間を操作することが可能になる」ことを挙げた。特にVRは、医療技術のトレーニングに効果が高いのではないかと語る。例えば注射のトレーニングを行う際、生身の腕に針を思い切り刺すことはできない。しかしVR上であれば、敢えて思い切り刺してみることができる。こういう経験を通して、どこまでがOKで、どこからが失敗なのか、その境界線を肌感覚として感じることができる。失敗経験こそが技術習得の近道だと沖山氏は語る。 病気を治すことは手段にすぎないではこれらのテクノロジーの進歩によって、医療はどのように変化するのだろうか。沖山氏は「医療の目的は変わってきている」と語る。これまで医療は、病気を治すことに主眼が置かれていた。しかし、テクノロジーの発展によって多様なアプローチが可能となるこれからは、「価値に基づく医療(Value-based Medicine)」をはじめとする新たな医療パラダイムがより重視されるようになるだろう、と語る。価値に基づく医療とは、患者が本当に求めること(価値)を医療従事者が汲み取り、提供することを指す。 「病気を治すことは手段に過ぎず、本当の医療の目的は人を癒やすことです。医療の対象は『人』であって『病気』ではない。医師はただ治療するのではなく、患者の精神を支え、生活を支えるところまでサポートするのが本来あるべき姿です。また治療方針を納得してもらうためには、何を伝えるかではなく、どう伝えるか、が大切です。今後、医師は患者とどのような関係性を築くべきか、どのようにコミュニケーションを取るべきか、という課題に取り組むことが重要となってくるのではないでしょうか」と講演を締めくくった。
2018/07/01
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やはり、日常的によく歩く人は結果的に長生きのようです。ケアネットからです。日本人高齢者の歩数と死亡率これまでの研究では、高齢者の日常的な歩行活動の評価はアンケートに基づいている。今回、愛媛大学の山本 直史氏らは、客観的に歩行活動を評価する手段として歩数計を用いて、歩数と全死因死亡率の関連を検討した。その結果、1日平均歩数が多いと全死因死亡率が低いことが示唆された。BMC public health誌2018年4月23日号に掲載。 本コホート研究には、身体的に自立している地域在住の71歳の日本人419人(男性228人、女性191人)が参加した。1日の歩数は、ベースライン時に連続7日間、腰に装着した歩数計で測定した。1日平均歩数によって参加者を四分位に分け(第1四分位:4,503歩/日未満、第2四分位:4,503~6,110歩/日、第3四分位:6,111~7,971歩/日、第4四分位:7,972歩/日以上)、平均9.8年間(1999~2010年)追跡した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中に76人(18.1%)が死亡した。 ・1日平均歩数の各四分位における死亡のハザード比(性別、BMI、喫煙、飲酒、薬剤服用を調整)は、最低四分位から順に1.00(基準)、0.81(95%CI:0.43~1.54)、1.26(同:0.70~2.26)、0.46(95%CI:0.22~0.96)であった(傾向のp=0.149)。 ・最高四分位の参加者は、最低四分位の参加者と比較して死亡リスクが有意に低かった。
2018/06/06
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お手軽フィットネスにコンビニが参入するとのこと。参加者の健康度があがればいいのですが、間違った方法や運動のやる過ぎ等での問題が起きないか心配ですね。M3 医療ニュースからです。コンビニついでにフィットネス ファミマが併設店出店へ その他 2017年12月1日 (金)配信朝日新聞 ファミリーマートは30日、フィットネスジム事業に参入すると発表した。来年2月、東京都大田区にコンビニエンスストアとジムを併設した1号店を出し、5年後をめどに300店に増やす。 スマートフォンで会員登録し、トレーニングメニューなどが配信される。入会金はなく、利用料は税別で月7900円。24時間営業で、ICチップが入ったバンドをつけていれば入場できる。トレーナーは常駐せず、深夜や早朝は無人で営業する。 ジムの運営はコンビニ加盟店オーナーが担う。1階はファミマで2階にジムが入るタイプのほか、敷地が広い店は駐車場の一角にジムの建物を置くことも想定する。1店あたり数千万円をかけて改装する予定。 ファミマの沢田貴司社長は「既存店は飽和状態で、一番の課題は集客だ」といい、新事業で来店を促す。加盟店が事業を多角化して新たな収益源にしてもらう狙いもある。ファミマはコインランドリー事業への参入も表明している。
2017/12/02
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医療ニュースからです。フレイルという虚弱高齢者が増えてきているようです。介護状態にならないよう政策が必要ですね。高齢で活力衰える「フレイル」、国内250万人が該当か臨床 2017年9月19日 (火)配信朝日新聞 高齢になって心身の活力が落ちた「フレイル」と呼ばれる状態の人が、国内に少なくとも250万人はいるとみられることが、日英の研究チームの解析でわかった。フレイルの人は介護を必要とする状態に近いが、栄養や運動の改善などに早めに取り組めば元気を取り戻しやすいといわれる。研究チームは対策につなげて欲しいとしている。 フレイルは「虚弱」を意味する英語「frailty(フレイルティー)」からきている。健康と要介護状態の中間的な位置づけで、主に体重の減少や握力の低下といった項目がある米国の基準で判定されてきたが、日本人の実態はよくわかっていなかった。 児島剛太郎・ロンドン大客員研究員(老年病学)らが、これまでに発表されたフレイルに関連する約1500本の論文のうち、65歳以上の日本人の割合について述べた5本を解析したところ、入院せずに地域で暮らす人の7・4%がフレイルという結果だった。 児島さんは「分析した集団は比較的健康な人が多いと推定された。実際には、フレイルの人はもっと多いはず」としている。総務省の人口推計(今年7月)で65歳以上の人口は3477万8千人おり、その中の少なくとも250万人が該当するとみられる。 欧米人を中心に調べた研究では、フレイルの割合は9・9%。追加調査で日本人を年代別に分析すると、フレイルの割合は65~74歳では海外に比べて低く、80歳以上では高かった。 研究チームの一人で、日本老年医学会理事長の楽木宏実・大阪大教授は今回の結果について「国や自治体の担当者がフレイル対策に取り組むための基礎データとして活用してほしい」と話す。フレイルの人が元気を取り戻すためには、肉類も含めてしっかり食べて日常的に運動をするほか、社会活動に積極的に参加することなどがすすめられている。(編集委員・田村建二)
2017/09/21
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ベットの中でも足首を ふくらはぎを 足指を 動かしましょう。M3医療ニュースからです。医療用ストッキングだけに頼らず、自ら足を動かすことが大切ですね。エコノミークラス症候群 入院中に死亡8件 「足首動かして」 医療安全調査機構 事故・訴訟 2017年9月6日 (水)配信毎日新聞社エコノミークラス症候群:入院中に死亡8件 「足首動かして」 医療安全調査機構 医療死亡事故を再発防止に生かす医療事故調査制度で、今年3月までに原因調査を終えた330件のうち、入院中にベッドで寝ていたことによる急性肺血栓塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)が原因のものが8件あったことが、第三者機関「日本医療安全調査機構」のまとめで分かった。同機構は、患者自身も予防に努めることが重要として、ベッド上で足首を動かすよう呼びかける「患者参加型」の提言をまとめた。【熊谷豪】 同症は、血の塊(血栓)が肺の血管に詰まり、呼吸困難や動悸(どうき)を起こす病気。狭い機内や車内で同じ姿勢を長時間続けると発症することで知られる。 機構の分析部会(部会長=佐藤徹・杏林大学教授)が8件の死亡事故の院内報告書を分析したところ、骨折(整形外科)や脳腫瘍摘出(脳神経外科)、統合失調症(精神科)など領域が広く、入院中に誰にでも起こりうるとして予防法を探った。 医療現場では、圧力を加える医療用ストッキングの着用などの予防法が取られている。しかし、調査対象の中には骨折による痛みで着用できない例があった。また、初期の症状が「息苦しい」「胸が痛い」など他の病気と区別しにくく、重症化してからや死亡後の解剖で判明することが多い。 このため部会は、医療従事者は、発症の可能性を認識するとともに、患者自身もリスクを知り、早い段階で気づくことがポイントだと判断。予防の効果を高めるため、患者自ら足首を動かすことを勧める提言をまとめた。機構の木村壮介・常務理事は「これまで突然起きる病気とみられていたが早期の特徴がある。患者は我慢しないで看護師らに伝えて」と呼びかけている。 医療事故調査制度は2015年10月に始まり、すべての死亡事故について報告と、調査を義務づけている。……………………………………………………………………………………………………… ◇エコノミー症候群の特徴と予防法・入院したベッドで、足の血の流れが悪くなり、血の塊ができやすくなる。その塊が肺の血管に詰まって、突然、呼吸困難などを起こす。・予防には、足首を前後に動かして、ふくらはぎの血流を良くする。足の筋肉が動き、血の巡りが良くなる。・息苦しさ、胸痛、動悸、足の痛みなど、いつもと違う症状があった時は、医師や看護師に伝える。 (日本医療安全調査機構の資料から作成)
2017/09/07
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アメリカからの情報で、脳トレや運動が認知症予防には効果があるとは現状ではいいがたいとのこと、ではどうしたらいいのかの見解を出してほしいですね。脳トレの認知症予防エビデンスに見解米3アカデミーが血圧、運動の効果含めた見解まとめる 全米科学・技術・医学アカデミーは6月22日、認知症や認知機能低下の予防を目的とした「認知機能トレーニング」「血圧管理」「運動」について「いずれも有望だが、現時点で一般社会に向け広くいずれかの介入を推奨できるエビデンスはない」との報告書をまとめた。報告書は米国立衛生研究所(NIH)と米国立加齢研究所(NIA)に向けたもの。 報告書では検討対象となった3種の介入の認知症、および認知機能低下予防における現在のエビデンスが評価された。評価内容の概要は次の通り。認知機能トレーニング――健康に問題のない高齢者に、認知機能低下の遅延を目的とした認知機能トレーニングの有効性を検討したACTIVE研究では有望な結果が得られた他、さらなる前向き観察研究が複数報告され認知機能を刺激する活動のベネフィットを示す知見が集積されつつある。ただし、検証委員会では異なる認知機能トレーニングのアプローチや技術の相対的な有効性を結論付けるには至らなかった高血圧患者への血圧管理――特に中年期における血圧管理がその後のアルツハイマー型認知症を予防、遅延、進行を遅らせることを裏付けるエビデンスがあるとは結論付けられなかった。高血圧領域の各種臨床試験でアルツハイマー型認知症予防のための降圧療法が強く勧められていない一方、前向き観察研究、高血圧の自然経過や病態整理から得られた知見を踏まえると、高血圧患者の降圧管理は認知症および認知機能低下のリスクも下げると考えられる身体活動の増加――運動が健康に与えるベネフィットはよく知られており、加齢にともなう認知機能低下リスクを低下させる可能性を示すエビデンスも集積しつつある。ただし、軽度認知機能障害(MCI)あるいはアルツハイマー型認知症の予防に運動が効果的かどうかを支持するエビデンスは十分ではない。また、どういう運動が特に認知機能や認知症の予防に有効かを判断するための十分なエビデンスを見いだすこともできなかった なお、今回の報告書をまとめるに当たり、評価委員会はアルツハイマー型認知症およびMCI予防や進行抑制を目的とした13種の介入を検討したが、今回示された3種の介入以外の項目については「ほとんどがベネフィットを裏付けるエビデンスがなかった」としている。
2017/07/22
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スーさんは休肝日なしで、ほぼ毎日、晩酌していますが、大丈夫かな?昨日の医療ニュースからです。ほどほど飲酒も脳に有害か 「医療新世紀」 臨床 2017年7月4日 (火)配信共同通信社 ほどほどの量の飲酒でも、脳には有害な可能性があるとの研究が英医学誌に発表された。飲酒の「適量」を巡る議論に一石を投じそうだ。 ロンドン大などのチームは、平均年齢43歳の健康な男女500人余りを1985年から約30年間追跡。定期的に脳機能の検査をし、終了時には磁気共鳴画像装置(MRI)の検査も加えて、飲酒量との関係を調べた。 年齢や学歴などの影響を調整し分析したところ、日本のビール中瓶に換算して1日1本程度の飲酒量でも、記憶などをつかさどる脳の海馬という部位が萎縮するリスクが、飲まない人より約3倍高いとの結果が得られた。影響が見られたのは海馬の右側だけだった。 注)英医学誌BMJ6月1日付
2017/07/05
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昨日の医療ニュースからです。介護の理由に認知症がベスト1 になりました。国を挙げての認知症予防対策が今まで以上に必要と思うのはスーさんだけではないようですね。介護の理由、認知症1位に 75歳以上同士が3割 その他 2017年6月27日 (火)配信共同通信社 27日に公表された2016年国民生活基礎調査では、高齢者らが介護が必要になった主な理由として認知症が18・0%を占め、初めて1位になった。高齢化や、診断を受ける人の増加が要因とみられる。前回の13年調査では15・8%で2位だった。 前回調査でトップの脳卒中が2位(16・6%)になり、3位は高齢による衰弱(13・3%)だった。 また、75歳以上の要介護者のうち、介護する人も75歳以上というケースが30・2%となり、初めて30%を超えた。65歳以上同士の「老老介護」全体も54・7%で、過去最高を更新した。 介護を主に担う人が同居の家族という割合は58・7%で、前回調査より2・9ポイント減った。配偶者が25・2%、子が21・8%、子の配偶者が9・7%だった。 介護する同居家族の性別は女性が66・0%、男性が34・0%。男性の割合は過去最高になったが、依然として女性の方が多い。同居家族の68・9%は悩みやストレスが「ある」と答えた。
2017/06/29
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スーさんは、月2~3回のゴルフラウンド、週1回の打球場の練習、ウォーキングは週2回、ストレッチ、軽い筋トレは毎晩を心掛け、実践しています。ゴルフ仲間でケガや故障になる方が増えていますが、アメリカの整形外科医の学会がアドバイスを出しています。打球場の練習の前後にもストレッチは必要ですね。以下、M3COM からの引用です。米国の学会、ゴルフで体を鍛えるヒント提示適切な実施で骨の健康や日常生活での持久力向上に役立つ 米国整形外科学会(AAOS)は5月31日、怪我なくスポーツとしてのベネフィットを享受するためのゴルフの楽しみ方に関するアドバイスを、米国整形外科スポーツ医学会議(AOSSM)と共同で紹介した。 米国消費者製品安全委員会によると、2015年にゴルフ関連外傷で医療施設を受診したのは13万1000人超。専門医は「ゴルフで健康を増進し、負傷リスクを減らすためには、適切なストレッチを行い適切なテクニックを使うことがカギ。正しく行えば、ゴルフは筋肉を鍛え、骨の健康を維持し、日常生活で必要な持久力を養う」と述べている。 AAOSとAOSSMが推奨するゴルフ中の負傷を防ぐためのポイントは以下の通り。熟練者と練習する:コースに出る前に、適切なテクニックを熟練者に習っておくコースでは歩く:自分のペースを決め、苦痛にならない範囲内でなるべく18番ホールまで歩く。歩行は筋肉の鍛錬に役立つ水分を補給する:十分に水を飲むことラウンド前にストレッチをする:ストレッチは体の可動域を改善する背中や肩の筋肉を強化するための運動を定期的に行う:ヨガやピラティス、壁面を使った腕立て伏せ、肩の運動などを行う医師のチェックを受ける:新たにスポーツや運動プログラムを始める前に、必ず医師に相談する
2017/06/17
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CARE NET からです。実際の効果は、水温より、手洗いの時間の方が影響が大きかったとのことです。流水でしっかり時間をかけて手洗いしましょう。以下、引用です。手洗いをするとき、細菌を殺すために火傷しそうな熱い湯を使う必要はなく、手指の衛生には水温よりも十分な時間をかけることの方が重要だと分かった。この結果は、食品を扱う施設に対して手洗いに38℃の水を使うように推奨する米国食品医薬品局(FDA)のガイドラインとは相反するもの。 研究を実施した米ラトガース大学(ニュージャージー)のDonald Schaffner氏らは、「快適に手を洗えるようにすることは必要だが、有効性に関する限りでは、水温は問題でないことが示された。冷水を使用すれば温水よりも光熱費を節約できる」と話している。 今回の研究では、ボランティア20人を対象に6カ月で数回の試験を実施。対象者の手を高濃度の無害な細菌で汚染させた後、15℃、25℃、38℃の水で手を洗ってもらった。 その結果、有害な細菌などを取り除く効果は冷水でも温水と同程度だった。水温よりも、十分な時間をかけて石鹸で手洗いすることの方が重要であり、10秒以上手を洗えば著明に細菌を除去できることが分かった。石鹸の使用量は結果に影響しなかった。ただし、同氏らは「細菌を除去するのに最適な石鹸の量や種類を正確に決定するためには追加研究が必要」としている。 Schaffner氏は、「この知見は食品サービス業界に対するFDAのガイドラインに変更を迫るものだ。温度要件を定めるのではなく、快適な水温にすべきだとするだけでよい。不必要に水を熱するのはエネルギーの無駄となる」と述べている。 研究結果は、「Journal of Food Protection」6月号に掲載された。
2017/06/16
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ともかく歩くことが認知症予防に役立つようです。CARENET より引用 認知症の1次予防において、成人期の身体活動の長期的変化の影響は、これまで検討されていなかった。東北大学の遠又 靖丈氏らは、中年期以降の歩行時間の変化と高齢者の認知症との関連について検討を行った。Age and ageing誌オンライン版2017年5月5日号の報告。 大崎市在住の65歳以上で障害のない日本人6,909例を対象に、コホート研究を行った。1994年と2006年に自己報告アンケートを用いて、1日当たりの歩行時間を個別に評価した(0.5時間未満、0.5~1時間、1時間以上)。この2時点における3つのカテゴリを基に、対象者は歩行時間の変化に応じて9群に分類された。認知症に関するデータは、対象者を5.7年間追跡調査(2007年4月~2012年11月)した公的な長期介護保険(LTCI)データベースより検索した。認知症の多変量調整後のハザード比(HR)を推定するため、Coxモデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・5.7年間の認知症発症率は、9.2%であった。 ・歩行時間が最も短い群(1994年と2006年の2時点ともに0.5時間未満)と比較して、最も長い群(2時点ともに1時間以上)は、認知症発症リスクが有意に低く、多変量調整後のHRは0.72(95%CI:0.53~0.97)であった。 著者らは「これらの結果は、中年期以降の高レベルな身体活動を維持することが、高齢期における認知症予防のための重要な戦略であることを示唆している」としている。
2017/06/05
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風邪で医療機関を受診する機会のある方は少なくないと思いますが、その際、「念のため」と抗生物質を処方される場合がありますが、これは不適切で、不要な処方ですね。M3com 医療ニュースからです。風邪に効果ないのに「念のため」抗菌薬→耐性菌が増える悪循環 行政・政治 2017年4月7日 (金)配信読売新聞 細菌の増殖を抑えたり、殺したりする抗菌薬(抗生物質)。風邪の大半には効果がないのに、医師が「念のため」と処方するケースが少なくない。安易な処方は抗菌薬の効かない「薬剤耐性菌」の増加につながるため、厚生労働省は3月、不必要な抗菌薬を減らすための医師向けの手引をまとめた。(加納昭彦)ウイルスには抗菌薬効かず 風邪の大半は、様々なウイルス感染が原因。ウイルスには抗菌薬が効かず、薬は無駄になる。ただ「風邪」の一部に、細菌による感染が原因というケースもあり、医師による見極めが大事だ。 しかし実情は、風邪の原因が「細菌」か「ウイルス」かを区別しないまま、「念のため」と処方する医師が少なくない。風邪患者の6割に対し、抗菌薬が処方されていたという国内のデータもある。 こうした抗菌薬の乱用を減らす必要があるのは、耐性菌の増加につながるからだ。人の体には普段から、薬が効く細菌と、耐性菌が共存している。抗菌薬を飲むと、体内のほとんどの菌は死ぬ中で、耐性菌は生き残る。しかも栄養分を分け合うライバルがいなくなるため、増えやすくなる。健康な人は免疫が働くため問題にならないが、体が弱った患者や高齢者がいる医療機関や介護施設で広がると命に関わる。 厚労省によると、耐性菌による死亡者は2013年現在、世界全体で年間70万人。対策を講じなければ50年に1000万人に増えると推計されている。 抗菌薬の使用についての厚労省の手引では、風邪の症状を訴える患者の診断の流れをチャート図で示し、抗菌薬の処方が必要かどうか分かるようにした。それによると、抗菌薬処方を検討するのは、症状の重い急性 副鼻腔炎、溶連菌感染症など細菌が原因となる一部にとどまる。 静岡厚生病院(静岡市)の小児科医、田中敏博さんは、風邪の症状がある患者に無駄な抗菌薬を使わないことを心がけている。昨年度に風邪などを訴える患者への薬を調べたところ、抗菌薬を処方したのは1割に満たなかった。田中さんは「じっくりと話を聴いて診察し、薬が必要かどうか判断することが大切」と語る。患者も誤解「必ず処方してほしい」 不適切な処方が横行しているため、患者が誤解に気づかず、薬を求める悪循環に陥っている面もある。 国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)特任研究員の具芳明さんが14年、20~60歳代の男女1087人を対象に、抗菌薬の知識や意識を聞いた調査によると、5割近くが「(抗菌薬は)ウイルスに効く」と誤って回答。2割近くが「風邪で受診したら必ず処方してほしい」と答えていた。 手引は、一般の人がワクチンを接種し、せきをする時は周りの人に注意を払い、日頃から手洗いやうがいをするように促した。そもそも感染症で受診する人が減れば、抗菌薬の減少にもつながるからだ。 手引を作る作業部会の座長を務めた同センター病院副院長の大曲貴夫さんは「医師が適切に処方するとともに、一般にも正しい知識が普及すれば、無駄な抗菌薬は必ず減らせる。医師が『念のために』と抗菌薬を処方しそうになったら、本当に必要かどうか尋ねてほしい」と話している。
2017/04/08
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大阪 あべのハルカス 縁活 にて毎月第3土曜日 「フットコンデショニング・足育」を出展しています。立位、歩行時のご自身の足裏加圧状態をフットビューによりビジュアルに表示して、適切な荷重のかけ方、姿勢等を体得していただきます。歩行時の状態も測定し、楽しく、美しく、身体にとって負担の少ない歩き方を学びます。これを「足育」と呼んでいます。
2017/03/19
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M3 医療ニュースからです。高齢者の救急搬送の6割が転倒で、それも屋内での負傷とのこと。床のビニール袋やチラシなどで滑ったりが多いとのこと。整理整頓が必要ですね。高齢者の搬送6割が転倒 田辺消防 地域 2017年2月24日 (金)配信紀伊民報 和歌山県の田辺市消防本部管内で2016年中、交通事故や急病以外のけがによる高齢者の救急搬送は478件あり、そのうち65%(309件)が自宅などの屋内で負傷していたことが同消防本部の調査で分かった。転倒による負傷も65%(312件)を占めており、同消防本部の横矢悟指導救命士(46)は「床のビニール袋やチラシを踏んで滑ったり、床にはわせたコード類でつまずいたりすることが多い」と注意を呼び掛けている。 同消防本部によると、負傷の形態は「転倒」の312件が最も多く、「落下」が64件、「打撲」が11件。原因は、「滑る」107件、「つまずく」94件、「ふらつく」84件、「踏み外す」33件と続いた。 屋内で負傷した309件のうち居間は109件(35・3%)、寝室56件(18・1%)、廊下30件(9・7%)など普段活動することが多い場所が目立った。 負傷の程度別で見ると、中等症(入院3週間未満)と重症(入院3週間以上)、死亡が約半数を占めており、横矢指導救命士は「整理整頓など普段の生活で気を付けることで、ある程度予防できる可能性もある。骨折など大きなけがにつながることも多く、長期間の入院で介護が必要になるきっかけになる場合もあるのでは」と話している。
2017/02/25
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「腹八分に医者要らず」との諺があるように、腹八分目の食事が長寿にも役立つとのことが実証されてきています。以下、M3 医療ニュースからです。カロリー制限、やっぱり長寿に効果 論争に終止符か 臨床 2017年1月18日 (水)配信朝日新聞 カロリー制限はやはり長寿に効果がある、とする研究結果を米国の二つの研究チームがまとめ、17日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。両チームは1980年代後半からアカゲザルで実験を続け、効果をめぐって相反する結果を発表。両チームが共同で実験データを再解析し、「効果あり」で結論が一致したという。 二つの研究チームは米国のウィスコンシン大学と国立加齢研究所。いずれも、好きなだけ食べさせる集団と、それよりも摂取カロリー量を3割減らした集団で生存年数などを比較する実験をしているが、大学は2009年と14年に「効果あり」、研究所は12年に「効果はなかった」と発表していた。 今回、両チームで15年7月までの互いの実験を比べると、カロリー制限を始めた年齢が大学は大人の7~15歳なのに対し、研究所は1~23歳と幅広かった。このため、研究所のデータについて、実験開始時の年齢を若年(1~14歳)と中高年(16~23歳)に分けて改めて解析すると、若年でカロリー制限を始めた場合は寿命が延びる効果はみられなかったが、中高年で始めた場合は効果がみられ、特にオスは平均寿命の推計が全体よりも9歳ほど長い約35歳だったという。 また、両チームの解剖データを調べたところ、開始年齢や性別にかかわらず、カロリー制限をしたグループのほうが、がんの発生率が15~20%ほど低かった。糖尿病や脳卒中など加齢に伴う病気も、より遅く発症していた。 東京都健康長寿医療センター研究所の石神昭人研究部長(老化制御)は「論争に一つの終止符が打たれた。約30年に及ぶカロリー制限の研究データは、人間にも置き換えることができそうだ」と話す。
2017/01/20
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日経メディカルからです。私どもの仕事においても確かに参考になり、実は普段から使っています。患者の怒りを鎮静させる2つの言葉 患者さんのクレームへの対応は、私の重要な仕事の1つだ。その際、私は「確かに」「実は」という2つの言葉を意識的に口にするようにしている。うまく使えば、いきり立っている患者さんの感情を和らげられることも多い。伝家の宝刀、「確かに」で切り返す 先日も、これらの言葉を使って、誤診を主張する患者さんの電話でのクレームをうまく収めることができた。 患者さんがある病院を受診したところ、当院で診ていたものとは別の疾患が見つかった。この2つの疾患は同様の痛みを伴うことが多い。患者さんは、「ここの診療所では、病院が見つけてくれた疾患を発見できず、痛みも治まらなかった」と電話口で訴えた。院長である夫の対応にも不満があったようだ。 だが、病院が見つけたものとは別の疾患があったのは事実。痛みが完全に治まらなかったのは、患者さんが鎮痛薬の服用を拒否したことによる部分が大きい。それに、病院が高度機器を使って診断した疾患を開業医が見つけるのは難しい─。訴えを聞きながら私はこう考え、次に取るべき対応を思案した。 私はまず、不満を述べる患者さんに、「ええ」「なるほど」などの肯定も否定もしない言葉を返しながら傾聴した。そして、患者さんが一呼吸ついたときにすかさず、同意できる点を見つけて「確かに」で切り返した。「確かに、院長からそのような言い方をされると不安になりますね」「確かに、つらかったでしょうね」。「でも」は禁句、「実は」で主張伝える クレームを寄せる人は、当然ながら、自分の訴えを理解してほしいと思っている。「確かに」は、「あなたの話をきちんと聞いていますよ」という姿勢を示すのに有効なフレーズだ。 もちろん、こちらに非がない場合は、きちんと主張しなければならない。その際に使うのが「実は」だ。クレーム対応の際、「“でも” 〜ですよね」などと反論して火に油を注いでしまうことがよくあるが、「実は」を使えば「反論」のトーンを薄めることができる。 今回は、いったん夫に交代した後、私が再度対応し、「院長が申しました通り、実は△△の疾患による痛みの症状があり、××の治療をしました。その結果、症状は軽減していました」と伝えた。誤診ではないことをさりげなくアピールしたのだ。 その後も訴えを傾聴し、「今、症状は落ち着かれているのですか。良い先生に出会えて、まず○○さんの症状が落ち着いたことが、私どもにとっては一番安心です」と心から申し上げた。この辺りで患者さんの感情はだいぶ収まってきたように思えた。 さて、今回の件で唯一不安だったのが夫の電話応対。余計な一言で患者を怒らせてしまうことがしばしばあるからだ。幸い無事にやり過ごしてくれたが、夫が“禁句” を言わないようにするのは「確かに」難しく、私にとっては「実は」一番ひやひやさせられる局面なのかもしない。
2017/01/07
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M3 医療ニュースからです。食べ合わせにより、よりよい効果があるようです。スーさんは納豆に卵、シラスを加えて白ご飯、週2回は食べています。「脳が若返り&痩せる体に!究極の食べ合わせ法」主治医が見つかる診療所【12月12日放送】 オープニング 外国人、日本人に食べ合わせについて質問。食べ合わせは平安時代の医学書「医心方」にすでに記述がある。富山の薬売りは体に悪い食べ合わせを書いたチラシを置いていくサービスを行っていた。これらは経験で得た失敗が噂などとして広まった。原宿リハビリテーション病院の林泰史医師は、食べ合わせには効果がある、医学的に実証されていると話した。健康に良い食べ合わせはとんかつの豚肉とキャベツ。食物繊維が脂肪を吸着する。さらにキャベツを千切りにすると効果がアップ。また酢豚のパイナップルもいい組み合わせ。消化酵素がタンパク質をアミノ酸に分解する。アミノ酸は筋肉や血管の材料となる。ちなみに海外ではソーセージにフルーツジャムなどの食べ合わせが一般的。なかでも有名なのが生ハムとメロン。メロンの消化酵素が生ハムのタンパク質を効率よくアミノ酸に分解する。また高血圧予防で老化防止にもつながる。今回は栄養学のスペシャリストが実践する最高の食べ合わせ法を紹介する。オープニングトーク 今日のテーマは健康になる(超)カンタン食べ合わせ法。西村和彦は炊きたてご飯にシラス、ミョウガ、ゴマ油をかけて食べると話した。陣内貴美子はうなぎと梅干しは気にしていた、最近は豆乳に黒ごまきな粉、バナナを混ぜて飲んでいるとコメント。早見優はアメリカでセロリにピーナッツバターをよく食べていたと語った。秋津壽男は補い合う食べ合わせ、さらに良くなる食べ合わせなどがあると説明した。昔から伝わる悪い食べ合わせ 正しい?それとも間違い? 昔から言われている悪い食べ合わせは医学的に正しい?間違い?を丁宗鐵医師が教える。食べ合わせは医心方にも出ている。ウナギと梅干しは体に悪い食べ合わせ、正しいor間違い?ウナギと梅干しは医学的には体に悪くない。梅干しのクエン酸がウナギの脂肪分の消化を助ける。カニと柿は体に悪い食べ合わせ。共に体を冷やす食材で冷え症などの場合は要注意。ワカメとネギの味噌汁などはバランスが良い。ひと工夫するだけで健康効果が倍増する 林医師おすすめの骨粗しょう症を予防する食べ合わせ法を紹介。納豆と食べ合わせると骨粗しょう症の予防になる食材は?という問題が出題。正解はシラス。シラスに含まれるカルシウムの吸収を納豆に含まれるビタミンKが助ける。壮健タムラ薬局の田村哲彦薬剤師は40年の研究で良い食べ合わせの数500種類を見つけた。おすすめの健康になれる食べ合わせ3種類を紹介する。一つ目の健康効果は疲労回復。牛肉と?の食べ合わせで日頃の疲れを解消出来る。それは何?という問題が出題。正解はワサビ。ワサビのアリルイソチオシアネートが消化吸収を助ける。さらにアミノ酸を効率よく全身の細胞に届ける。2つ目の食べ合わせはインフルエンザ予防。アーモンドに?を食べ合わせる。ミネラルの吸収率を上げるあるものとは?という問題が出題。正解はレモン。クエン酸がミネラルを包み込み吸収されやすい状態に変わる。またブロッコリーにはビタミンCが豊富。3つ目の効果は認知症予防。青魚×?で認知症予防に役立つ。青魚のDHAの酸化を防ぐあるものとは?という問題が出題。正解は抹茶。ポリフェノールは抗酸化作用が強い。抹茶でサバをコーティングするとDHAを酸化から防ぐことが期待できる。サバの抹茶焼きは認知症予防におすすめ。イワシやアジなどでもOK。スタジオでサバの抹茶焼きを試食。上山医師は塩分を控えたい人には味付けとしていいかもしれないとコメントした。番組主治医が実践するオススメ食べ合わせ法 番組主治医が実践するオススメ食べ合わせ法を紹介。上山医師のオススメは焼き魚とダイコンおろし。ダイコンのイソチオシアネートはがんの予防効果が期待できる。秋津医師のオススメはギョウザやレバニラ炒め。これらは健康効果をアップさせる食べ合わせ。中山医師のオススメは豆腐とキノコ。骨を丈夫にする6つの栄養素をとれる。南雲医師のオススメはラ・フランスにエゴマオイル。3食のうち1食でOK 健康効果が倍増する 新宿溝口クリニックは栄養療法専門クリニック。1万5000人以上を治療してきた溝口徹医師は近年、多くの患者にタンパク質が足りていないと指摘する。そして1日1食スープを食べることをすすめた。1日1回のスープで健康効果が倍増する 3食のうち1食にスープを加えるだけで栄養バランスが格段に良くなる。ポイントは植物性タンパク質と動物性タンパク質を一緒に食べること、タンパク質と大量の野菜を同時に摂取すること。溝口徹医師オススメの最強スープレシピを紹介。溝口医師オススメ最強スープレシピ 溝口徹医師がやせやすくなるダイエットスープを紹介。最初はカキと豆乳のスープ。カキのビタミンB群は糖質などの分解を助けるためダイエット効果がUP。つづいては脳の老化防止に効果的なイワシと豆腐のスープ。イワシのEPA、豆腐のレシチンが脳の老化を防ぐ。スタジオでカキと豆乳のスープ、イワシ豆腐のスープを試食した。ひと工夫するだけで健康効果が倍増する 姫野友美医師のオススメの食べ合わせはタマゴと納豆。卵黄レシチンと大豆レシチンを同時に摂ると記憶力の改善に役立つ。オススメ料理はタマゴかけ納豆ご飯。南雲医師はビールを飲むときは青汁ビールがオススメと話した。秋津医師はいろんなものを食べればいい組み合わせが出来る、バランス良い食事が一番大事だとまとめた。
2016/12/21
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高齢者の方はいくつもの病気を持ち、それぞれ違う病院等で処方してもらい、多剤併用となり、そのマイナスの影響が危惧されます。昨日の毎日新聞からです。高齢者、薬の飲み過ぎ防げ 生活習慣見直し、併用減 臨床 2016年12月14日 (水)配信毎日新聞社 病気をいくつも持つ高齢者には、さまざまな種類の薬が処方される。臓器などの働きが低下した高齢者が、多くの薬を一緒に飲むと、意識障害や低血糖など「薬物有害事象」と呼ばれるトラブルを起こしやすい。今年1月には日本老年薬学会が発足し、医療関係者の間で高齢者の多剤併用を見直す取り組みが広がっている。【堀井恵里子】 ◇意識障害や低血糖招く 「お父さん、お国はどこ?」。先月14日、在宅療養支援診療所「たかせクリニック」(東京都大田区)の高瀬義昌医師が、区内の男性(83)宅を初めて訪ねた。雑談しながら、処方薬をチェックする。ぜんそくや骨粗しょう症などの薬が10種類、1日3回飲むものもある。高瀬医師は「薬をちょっと調整した方がいいね。1日1回ぐらいに変えていきたいね」と話しかけ、男性の反応を確かめた。 高齢者は臓器の機能低下に伴い、代謝や排せつといった生理機能も落ちる。肝臓や腎臓の機能が低下すると薬が代謝、排せつされにくくなり、血液中の薬物の濃度が上がる。つまり、若い世代と同じ量を飲むと「飲み過ぎ」のような状態になる。種類も優先順位を付けて必要性を見直すことや、食事や運動など生活習慣の見直しで減らすことができる。 昨年度、厚生労働省の中央社会保険医療協議会(中医協)でも議論された。同省の資料によると、75歳以上の患者で10~14種類の薬を処方されたのは20・2%、15種類以上も7・1%に上った。「薬を6種類以上飲む高齢者は薬物有害事象が多い」「有害事象には意識障害、低血糖、肝機能障害が多い」などの研究結果もある。 高瀬医師は約380人の訪問診療をしており、新しい患者では本人の同意を得ながら薬を見直す。この日の男性は、飲み薬から吸入薬への切り替えもして「2~3カ月で6種類ぐらいに減らせるだろう」と考える。1日に飲む回数も減らしていく。また、予防接種を勧めたり、介護サービスの利用状況を確認したりして、重症化の予防にも気を配る。 複数の病気を持ち、複数の医療機関にかかると、高齢者が抱える問題の全体像も見えにくくなる。そこで処方状況などをチェックする薬剤師の役割が重要だ。 日本老年薬学会は、高齢者の病気や体の状況を理解し、薬を減らすことを含めた処方の見直しや服薬支援を担う「認定薬剤師制度」を作った。来年秋には200~300人が最初の認定を受ける見込みだ。 同学会理事を務める大井一弥・鈴鹿医療科学大教授(病態・治療学)は「高齢者が要介護状態になる原因の4分の1が骨折、転倒、衰弱だ。それらの背景には、薬で便秘や食欲不振になって外出しないことによる筋力低下など、多剤併用もあると考えられる。そのような要介護者を増やさないことを目指していきたい」と話す。 ◇院内、チームで対応 病院でも、薬を減らす取り組みが始まった。国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)は9月、「ポリファーマシー(多剤併用)削減チーム」を作った。医師、薬剤師、看護師のほか栄養士、リハビリにかかわる言語聴覚士といった多職種のメンバーだ。5種類以上を服薬し、同じ薬効の薬の重複投与が2種類以上ある入院患者を対象に、週1回検討する。栄養士は「食物繊維を取ることで下剤を減らせないか」、言語聴覚士は「薬ののみ込みはどうか」などを提案する。 8月末、脳梗塞(こうそく)の治療後、リハビリのため転院してきた80代の女性は、14種類の薬を1日9回に分けて服薬していた。腎機能の低下が進んでいたため利尿薬を中止し、認知症と判断されていた症状は脳梗塞によるものと分かったため認知症薬をやめた。約3週間で6種類、1日2回まで減らし、多剤併用が原因とみられる抑うつなどの症状も治まったという。入院中は経過観察を続け、この女性は11月上旬に順調に退院した。逆に、血圧の維持ができず、薬を元に戻した例もある。 退院後は地域の薬局と連携する。近くの薬局向けの説明会を開くほか、どのような理由でどんな薬を減らしたのかという記録を「お薬手帳」に貼り、薬局に引き継いでいる。 チームの溝神文博薬剤師は「胃の調子が悪いと『薬がほしい』と思う患者もいる。このため、患者にも多剤併用の問題点や薬を減らした理由を説明することが必要だ」と指摘する。
2016/12/15
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M3医療ニュースからです。大阪の要介護認定率、介護費は日本一とのこと。行政サイドも財源の問題もあり、自立をめざす介護施設を優遇していくようです。高齢者自立で財政支援 自治体競争、データで促す 「どうなる!?介護保険」地域差の是正 行政・政治 2016年11月9日 (水)配信共同通信社 要介護認定を受けた高齢者の割合や介護サービスにかかる費用は、自治体によってばらつきがあるのが実情だ。介護保険料の格差にもつながることから、厚生労働省は地域差の是正に乗り出す。 「65歳以上の要介護認定率は22・4%で、山梨県の1・6倍」 「高齢者1人当たりの介護費は年31万9千円。最も低い栃木県より7万4千円も高い」 大阪府介護支援課に今春、衝撃が走った。厚労省が初めて公表した都道府県別の介護データで、要介護認定率(全国平均17・9%)、介護費(同27万4千円)ともに全国一高かったからだ。 リアルな数値を突き付けられ危機感を強めた府は7月、原因や対策を話し合うため有識者検討会を設置。府内の市や町と協力して、医療費や喫煙率、単身世帯率などさまざまなデータを収集して分析中だ。民間の高齢者住宅や老人ホームがサービスを過剰に提供していないかといった点も含め実態を調査し、年内に報告書をまとめるという。 府の担当者は「適切な認定とサービス提供が目的で、一人一人の介護費を抑制するわけではない。大阪は軽度の人が多いので、介護予防の取り組み強化で自立も促したい」と説明する。 介護保険は市町村がそれぞれ運営。介護に地域差が生じる背景には、高齢者人口や世帯構成の違いといった要因もあるが、自治体間で切磋琢磨(せっさたくま)する仕組みがないという側面も見逃せない。自治体が高齢者の要介護度を改善させたり、過剰なサービスを節減したりすれば、介護費や保険料負担が膨らむのを抑えられる。 そこで厚労省は2018年度をめどに、競争原理が働く仕掛けをつくる。市町村と都道府県に対し、要介護認定や介護費に関するデータの提出を義務付け。厚労省が集計・分析し、他の地域と比較できるよう情報公開する。高齢者の自立度向上や重度化防止がデータで裏付けられた自治体には、優先的に補助金など財政支援をする方針だ。 介護保険制度に詳しい宮島俊彦(みやじま・としひこ)・岡山大客員教授は「データの『見える化』や財政支援の導入は、自治体の努力を促すだけでなく、サービス量が『多かれ良かれ』となっている利用者と事業者の双方の意識を変えるきっかけになる」と話す。 ただ、厚労省の審議会では「介護で成果を評価するのは難しい」との異論も出た。補助金目当てに要介護度を実際より軽く判定する恐れも指摘される。どのようなデータを指標にして財政支援の対象とするか、厚労省は慎重に決める考えだ。
2016/11/10
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M3com 医療ニュースからです。介護施設本来の役割を果たしたところにご褒美があるシステム、全国に広がるといいですね。高齢者自立進めば成功報酬 自治体が介護施設に 職員のやる気もアップ 「暮らしアイ」 行政・政治 2016年11月7日 (月)配信共同通信社 介護施設などで暮らす高齢者らの自立度が上がると、自治体が事業所を表彰し成功報酬を出す試みが各地で成果を上げている。元気になってもらい、介護費用や保険料を抑えようという狙いで、国も政策のモデルとして注目している。介護保険は重度になるほど高い報酬がもらえるため、現場は機能回復ケアに積極的になれない場合もあったが、"成果主義"導入で職員のやる気も上がっている。 福井県敦賀市の特別養護老人ホーム「渓山荘」は今年4月、県から「他の事業所の模範となる介護を実践した」として表彰され、12万円の奨励金を受け取った。寝たきりで要介護4だった入所者の男性(77)がトイレで排せつできるようになり、要介護度3に回復したのが理由だ。 同ホームは2010年から、寝たきりを防止するため、昼間はおむつを外し、複数の職員が介助してトイレで排せつしてもらうケアを導入。歯科医の指導で口から食事をする取り組みも本格化させ、3食やおやつのメニューを充実させた。 入所者1人の要介護度が4から3に下がると、年間で約25万円が減収になる。しかし、久保田佳(くぼた・よしい)施設長は「自立支援のケアが社会的に評価されたということが大切。職員たちの士気も上がった」と表彰を喜ぶ。 福井県が奨励金を出すようになったのは、介護費用を抑えるためだ。毎月の保険料の平均額は、制度が始まった2000年から15年間で、倍近くの5903円まで上昇。「保険料は年金から天引きされるため、このままでは高齢者の生活に深刻な影響が出る」(同県)と対策に乗り出した。 たどり着いたのが、高齢者の自立に取り組んだ事業所の表彰と奨励金の支給だった。年間予算は約1500万円。昨年度は、145事業所が表彰制度に参加し、1548人のうち、12%にあたる192人の要介護度が改善したという。 岡山市は、介護費に占める割合が大きいデイサービスの事業者を対象に、15年度から奨励金支給を始めた。優良事業所を表彰することで競争を促し、質を上げる狙いだ。 同様の取り組みは滋賀県や東京都品川区、江戸川区、川崎市、名古屋市が実施。国は自治体を対象に、要介護度が改善した場合に財政支援する仕組みを検討している。 一方で課題もある。要介護度の変化だけでは、事業者が介護しやすく、結果の出やすい人ばかりを選ぶことになりかねないからだ。このため、岡山市は事業所の職員の態勢や自立に向けたケアの内容なども併せて評価する仕組みにした。 介護サービスの評価に詳しい上智大の藤井賢一郎(ふじい・けんいちろう)准教授は「国による一律の制度ではなく、地域ごとの固有の課題に即して地方自治体自ら制度設計し、導入したのは評価できる」と話している。 ※要介護度 介護保険制度で、介護を必要とする程度を表した区分。要介護認定によって、軽い方から要支援1、2と要介護1~5の7段階に分けられる。要介護度に応じてサービス内容や1カ月の利用限度額が決まり、特別養護老人ホームへの入所は原則、要介護3以上に限定される。要介護認定は、市町村による利用者の心身の状態の調査、主治医の意見書などが判断基準となる。
2016/11/08
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M3 医療ニュースからです。高齢者って、何歳から? 4割の人が70歳以上としているようです。高齢者って何歳以上?4割の人が思うのは… 厚労省調査 行政・政治 2016年10月4日 (火)配信朝日新聞 高齢者は70歳以上――。こんな意識を持つ人が4割に上ることが、4日に閣議決定された2016年版の厚生労働白書に盛り込まれた調査でわかった。世界保健機関(WHO)が高齢者と定義している「65歳以上」とした人は半分の2割。少子高齢化に伴い働くお年寄りが増えたことも影響しているようだ。 厚労省は2月にインターネットを通じて、40歳以上の男女計3千人を対象に調査を実施した。何歳から高齢者になると思うか聞いたところ、「70歳以上」が最も多い41・1%で、「65歳以上」が20・2%、「75歳以上」が16・0%、「60歳以上」が9・8%と続いた。とりわけ60代は半数近くが「70歳以上」と答えた。 65歳以上で働いている人は増え続けており、15年には744万人いた。労働者の総数に占める割合は11・3%で、1970年と比べて約2・5倍になった。厚労白書に記された内閣府の13年の調査では、働きたい年齢について最も多かったのは「働けるうちはいつまでも」の29・5%で、「70歳ぐらいまで」の23・6%が次に多かった。 今回の厚労省の調査では、高齢になっても働くために「企業の高齢者雇用に対するインセンティブ(動機付け)作り」や「希望者全員が65歳まで働ける仕組みの徹底」「ハローワークでの高齢者への職業紹介の取り組みの強化」を求める声が多かった。(水戸部六美)
2016/10/05
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スーさんも時々便秘に悩まされる時があります。大腸は昼間寝て、寝ている時に活動するので、それをより助ける手立てで便秘が解消するようです。文末の繊維質の食物より、炭水化物(糖質)のものを食べるとスーさんも解消しました。M3 医療ニュースからです。「出た!“便秘”新対策で劇的改善SP」ガッテン! 【9月14日放送】 テレビ 2016年9月23日 (金)配信Live on TV9月14日(水) 19時30分~20時15分/1chNHK総合新事実!便秘解消法 健康な大腸を手に入れよう! 立川志の輔たちが挨拶。ゲストの山根千佳は一人暮らしを始めてからいっきに便秘になってしまったと話した。大腸のしくみについて、日中起きている間は大腸は寝ていて、夜寝ている間は大腸は起きていると解説。夜の間、大腸は大ぜん動を行っている。スッキリおなかのカギは大腸の「大ぜん動」! 大ぜん動の正体を調べるため、俳優・宮森右京が病院を訪れた。まずは超音波で大腸の動きをチェック、かすかに動いていた。大腸は寝ている時に活動するため宮森は寝始めた。夜が深まるにつれて宮森の大腸は活発に動き始めた。 スタジオに宮森右京が登場。ロケで大ぜん動の映像は撮ることができなかったと謝罪した。代わりに模型で大ぜん動の動きを解説した。ぜん動運動とは大腸の壁から栄養や水分を吸収しようと食べ物を動かす運動のこと。これは寝ている時も起きている時も動いている。病院から特別に大ぜん動の映像を提供してもらった。普通のぜん動運動の200倍の活発さでまさにチューブを絞るような動き。夜のうちに便をお尻の近くまで思いきり移動させるために特化した動きである。宮森右京は寝ていたのに大ぜん動が起きなかったのはなぜか。そのとき緊張で脳がしっかりと寝ていなかったため副交感神経のスイッチが入らず大腸は起きなかったと解説された。また、大ぜん動が起きなくなる原因として「寝る直前に食事を摂ること」「熟睡できていないこと」が挙げられた。結論として便秘が起こる原因は、大ぜん動が起きていないことだった。発見!がんこな便秘の意外な真犯人! 大ぜん動を止めてしまう真犯人をすぐに見つける小型の機械が登場。行岡病院の麻酔科医・行岡医師が麻酔からさめた患者の大腸の動きを見るために開発したもの。開発期間は30年だが10台ほどしか行き渡っていない。スタジオではこの機械は何に使う物なのかを話し合い、正体はオナラ測定器だということがわかった。がんこな便秘の真犯人は大腸の「ガス」! 小型の機械はオナラを測定するものだった。そこで俳優・宮森右京に一日に何回オナラをするか測定してもらった。昼2回、夜5回だった。夜が多いのはぜん動運動が活発な就寝時に腸内のガスが出ていると考えられる。一方、便秘で悩んでいる男性・田中さんにもオナラの回数を測らせてもらった。一日測定したが0回だった。東邦大学の渡邉助教は大ぜん動を止める犯人は大腸のガスだと話した。便秘になると腸内細菌がガスを発生させ、お腹が張り大ぜん動が起きず、さらに便秘になるという悪循環。健康な人と便秘の人のお腹の中の画像を見比べると、便秘の人には大量のガスがたまっていた。8割の人に効果あり!「うつぶせ寝」で便秘解消! 便秘を解消するには「うつぶせ寝」が効果的。便秘で悩む女性4人にこのポーズを約15分・2週間実践してもらった。4人とも便がすっきり出るようになった、体重が減ったなど改善方向へと向かった。なぜうつ伏せが良いかというと、お腹を圧迫するためガスが出口の方へ向かいやすくなるから。寝る前がオススメで、食後2~3時間は避けたほうが良い、枕やクッションをおへその当たりに当てると効果的と解説した。便秘の田中さんにも実践させたところ夜に3回オナラが計測された。大注目の大腸トラブル!五輪メダリストを襲った試練 4年前、ロンドンオリンピック競泳で銅メダルを獲得した上田春佳選手。大会1年前、ストレスや食生活で潰瘍性大腸炎にかかっていた。潰瘍性大腸炎になると傷口から出る白い膿や血が便にゼリーのように混ざる。上田選手はその写真を携帯で撮り医師に見せ早期発見できたのだという。一度悪くなってもしっかり治療すれば再発しない患者がほとんどだと医師が話した。エンディングトーク ゴリは嫁がトイレに行くと、出て行ったのではないかと思うぐらい出てこないので、帰ったら今日の内容を教えてあげようと思うと話した。便秘解消!食事のポイント 大腸に便がつまってぱんぱんになっている人は、食物繊維摂取はかえって便秘を悪化させることも。食物繊維は分解されるときにガスをたくさん発生させるので大腸の動きが悪くなり便秘が悪化する。そんな時はまずは炭水化物を摂ると良い。
2016/09/24
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高齢者とは一般的には65歳以上とされていましたが、70歳以上、ないしは75歳以上に変更しようとの動きもあるようですが、年齢による肉体的な衰えは65歳以前から起きているのかもしれません。今日のCare Net からです。年齢による衰えは60歳前から起こる ―最初のサインは年齢による肉体的な衰えは、思いのほか早く始まるのかもしれない。米デューク大学ヘルスシステム(ノースカロライナ州ダーラム)内科助教授であるKatherine Hall氏が率いた研究によると、肉体的な衰えのサインは50代から認められるという。 今回の結果は、高齢になっても自立した状態を保つためには、基礎体力と持久力を維持するための対策を50歳になる前に始める必要があることを示唆している。ただし、適切に注意し努力すれば、機能的な自立力は定期的な運動で維持できることが多いと同氏は話す。 この研究では、30代から100歳以上までの成人775人を対象として、歩行、片脚立ち、椅子からの立ち上がりの反復などの簡単な課題を実施してもらい、身体機能を評価した。 その結果、最初に衰えるのは片脚立ちか、椅子から立ち上がる能力であり、50代から衰えがみられた。有酸素持久力および歩行速度の低下は60~70代で認められた。 Hall氏は、「この知見から、身体能力を維持するには生涯にわたるアプローチが重要だと強調された。80歳になって椅子から立ち上がれなくなるまで待つべきではない。“加齢”は“高齢”になるまで生じないと思いがちで、それまでは機能的自立度に問題は起こらないと思い込んでしまう。この偏見は医療従事者にもみられる」と話す。共著者の1人は、「身体機能の検査は通常、70~80代で行われるが、そのときまでに問題を改善する機会が40年間失われている」と述べている。 本研究の結果は、「Journals of Gerontology: Medical Sciences」オンライン版に6月29日掲載された。
2016/09/07
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80歳以上に二人に一人が認知症と言われて、その認知症の進行を止める薬はあっても、治療、治す薬はまだできていませんが、アメリカからの朗報です。アミロイドβの減少を確認 アルツハイマー病の新薬治験 臨床 2016年9月1日 (木)配信朝日新聞 初期のアルツハイマー病患者を対象にした新薬の臨床試験(治験)で、患者の脳に蓄積するたんぱく質「アミロイドβ」を減らすことができたと米バイオジェン社などのグループが、1日付英科学誌ネイチャーに発表する。認知機能の低下を防ぐ効果については、さらに大規模な治験で確認する必要があるという。 治験の対象は、初期のアルツハイマー病または軽い認知障害のある人で、脳にアミロイドβの蓄積が確認された165人。2グループに分け、新薬「アデュカヌマブ」と偽薬(プラセボ)による治療を1年続けた。その結果、薬の量が多いほど、脳のアミロイドβを減らす効果が高いことを陽電子放射断層撮影(PET)による画像で確認した。薬の量が多いほど、認知機能の衰えを抑えることも示されたが、効果については、現在進行中の大規模な治験で確認していく。 治験では、定期的な脳の画像検査などで、安全性に配慮しており、20人は脳浮腫や頭痛などの副作用のために治療を中止した。 アミロイドβを標的にしたアルツハイマー病薬の開発はこれまで失敗続きだった。病気が進み、神経細胞が減った患者を対象にしたことが主な原因と考えられており、早い段階を対象にした複数の治験が行われている。(瀬川茂子)
2016/09/02
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M3医療ニュースからです。運動不足に起因する疾患(冠動脈疾患、脳卒中、2型糖尿病、乳癌、大腸癌)による経済的負担はなんと675億ドルとのこと。このような病気になっての治療費、仕事を休んだ損失等、莫大な損失ですね。運動、栄養、休養で予防しましょう。運動不足の世界経済負担、年675億ドル 世界人口の93.2%を占める142カ国のデータの解析から、運動不足による経済的負担を検証。運動不足に起因する疾患(冠動脈疾患、脳卒中、2型糖尿病、乳癌、大腸癌)にかかった2013年の医療費は控えめな推定でも538億ドルと算出された。障害調整生存年(DALY)は1340万年、運動不足に関連する死亡による生産性の損失は137億ドルだった。
2016/08/09
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M3医療ニュースからです。健康への取り組みをしている者とそうではないものの区別をつけて、保険料に反映させるって、いいですね。健康保険料んも反映できる仕組みができるのを期待しています。健康になると保険料割引 住友生命とソフトバンク その他 2016年7月22日 (金)配信共同通信社 住友生命保険とソフトバンクは21日、契約者の健康状態や運動への取り組みによって保険料を割引する保険商品の開発に向け、業務提携すると発表した。2018年の商品化を目指す。 ITを活用して健康データを数値化し、5段階評価することを想定。健康増進活動を続ければ、契約時の年間保険料より最大3割ほど安くする。逆に、評価が悪化すれば、保険料が上がる可能性もある。 保険料の割引だけでなく、買い物や旅行などで特典が受けられるようにもする。生命保険を契約する際、特約のように選べるようにする。 ソフトバンクはデータ収集のため腕などに取り付ける「ウエアラブル(身に着けられる)端末」を配ったり、スマートフォンのアプリを開発したりすることを検討する。 住友生命は欧米やアジアで同様の保険の販売実績がある南アフリカの保険会社、ディスカバリーと業務提携することで合意しており、今回の商品開発に生かす。 東京都内で記者会見した住友生命の橋本雅博(はしもと・まさひろ)社長は「経済的なサポートをしてきた従来型の保険の概念を超え、保険加入者に健康増進を促す点に大きな特徴がある」と強調した。会見にはソフトバンクの宮内謙(みやうち・けん)社長とディスカバリーグループのエイドリアン・ゴア最高経営責任者(CEO)も同席した。
2016/07/23
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医療ニュースからです。スーさん自身も遺伝的な難聴で45歳ころから、補聴器を利用しています。高知大 47年卒 として、難聴者として、狩野さんを心から応援したいです。世界選手権でメダルを デフバレー日本代表主将の高知大医学部・狩野 大学 2016年7月7日 (木)配信高知新聞 デフバレーボールの男子日本代表が、2017年デフリンピック(トルコ)の出場権を懸け、米国で7月8日(現地時間7日)から行われる世界選手権に出場する。日本の主将は高知大医学部医学科6年の狩野(かのう)拓也(23)。「メダルを取れるように頑張ります」と静かに闘志を燃やしている。 広島県三原市出身。生まれつき両耳の聴力が弱く、補聴器を着けていた。バレーは高校バレー部員だったいとこの影響で中学生の時に始めたが、「アウトのジャッジとか、(味方からの)瞬間的な指示が聞こえない」。相手サーブがラインを割るかどうかの距離感をつかむことに苦心したという。 中学・高校・大学でレギュラーの座をつかんだだけでなく、高知県国体チームでも主力の一人。並々ならぬ苦労があったことは想像に難くない。が、本人は「なんとかなりました」とあっけらかん。国体チームの福留正仁コーチ(51)が「コートに入った時の闘争心は誰にも負けない」と評する精神力で、困難な状況を克服してきたのだろう。 身長177センチと大きくはないものの、「スパイクに入るまでの速さ」(福留コーチ)と、強烈なジャンプサーブで得点を重ねる。2年前に代表合宿に初めて呼ばれ、エースのレフトアタッカーに定着。半年前に主将を打診された時は、「恐縮してしまって…。断った」が、監督から「性格、プレーのどちらから見ても任せたい」と強く要請され、引き受けた。 高知大学では放射線科医を目指し、2017年2月の国家試験に向けて深夜まで勉学に励む。並行して医学部バレー部と国体チームの練習に週5日参加する超ハードな生活にも、「うーん、(忙しさは周りの医学科生も)みんなそんなもんですし…」。笑顔は至って穏やかだ。 体格に恵まれた東欧諸国など13カ国が出場する世界選手権で上位に入れば、デフリンピック出場権が手に入る。「いろんな人にお世話になって今がある。結果で恩返しをしたい」。穏やかな表情が一瞬、闘う顔に変わった。■デフバレーボール 聴覚に障害のある選手のバレーボール。ルールやコートの広さ、ネットの高さなどは健常者の6人制バレーと同じ。試合中は補聴器の着用は認められず、選手らはほぼ無音の中でプレーする。聴覚障害は、他の障害と比べて身体能力への影響が少ないなどの理由でパラリンピックへの出場が認められていないことから、4年に1度、独自にデフリンピックを開いている。
2016/07/08
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医療ニュースからです。認知症も生活習慣病の一つとして考えられるようになってきています。普段から頭とカラダに刺激を与え、活性化させることが大切なようです。「学校教育9年以下」、「握力弱い」で認知リスク2倍に…国立長寿研 臨床 2016年7月5日 (火)配信読売新聞 糖尿病や心臓病の持病があったり、握力が弱かったりする人は、認知症を発症するリスクが高い、との調査結果を国立長寿医療研究センターなどのチームがまとめた。 八つの危険要因をリスト化。「該当する人に、重点的に生活習慣改善などの支援をすべきだ」との提言を行った。 チームは、愛知、秋田、石川の3県で、計約3300人を3~16年追跡した四つの研究をもとに、認知症のリスク要因を分析した。 その結果、脳卒中の経験がある人は、ない人に比べ、認知症のリスクが2・6倍高かった。糖尿病、心臓病の持病がある人は、それぞれリスクが1・7倍、1・5倍だった。体力や筋力の目安の握力が26キロ未満の男性、18キロ未満の女性も2・1倍だった。学校教育の年数が9年以下の人のリスクは、9年を超える人の2倍だった。また、うつ傾向がある人のリスクは、ない人の1・6倍。難聴の人は1・4倍だった。 そのほか、介護危険度の簡易チェックで「認知機能低下の恐れあり」と判定された人は、認知症に2・5倍なりやすかった。アポE4多型という認知症のリスクを高める遺伝子を持つ人も、認知機能が低下する傾向があった。調査をまとめた名古屋学芸大学の下方浩史教授は「予防には、普段から頭を使い、生活習慣病やうつを予防し、体力維持に努めることが重要だ」と話す。
2016/07/07
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読売新聞からです。筋力ばかりに目を向けられがちですが、イチロー選手のような身体づくりが認知症予防に役立つことが実証されてきたようです。認知症予防、「体動かすこと」が「筋肉量」より重要 老化による体の衰えは認知症のリスクを高めるとされるが、認知症の予防には、筋肉の量よりも、体をよく動かせるかどうかが重要だとする研究結果を、東京都健康長寿医療センター研究所の谷口優研究員らのグループがまとめた。 研究グループは2008年から12年まで、群馬県の65歳以上の649人を追跡調査。身体機能(歩行速度と握力で評価)と骨格筋量が、将来の認知機能の低下とどう関連するか調べた。 その結果、身体機能も骨格筋量も正常な人に比べて、両方が低下している人は、認知機能の低下リスクが約1・6倍高く、身体機能だけが低下している人も2・1倍高かった。一方、骨格筋量が少なくても身体機能が正常な人は、低下リスクにほとんど差がなかった。 谷口研究員は「筋肉が多くても、脳の指令通りに体をよく動かせないと、将来の認知症のリスクが高まる。高齢者の運動は、筋肉を増やすだけではなく、体の機能の維持や向上を目的とすべきだ」と話している。
2016/07/02
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m3 医療ニュースからです。取り締まりにもかかわらず、運転中に手に持っての通話する姿をよく見かけます。危ないですね。そこで、ハンズフリーは安全か? との研究がなされたとのことです。運転中のハンズフリー通話は、携帯電話を手で持って通話する場合と同じように注意散漫になり危険である可能性があることが、英サセックス大学心理学部のGraham Hole氏らの研究でわかった。 Hole氏らは、自動車の運転映像を用いてテストを実施。視覚的な想像を促すような会話をしながら映像をみた場合、被験者は危険に気づきにくくなることを明らかにした。 「携帯電話を手に持たない“ハンズフリー”であれば運転中に通話しても安全だと誤解している人は多いが、今回の研究はそうでないことを示している。会話をすると運転者はその内容を視覚的に想像してしまうため、たとえハンズフリーであっても注意散漫になる可能性はある。この視覚的な想像の処理は、道路の前方に見えるものの処理と競合する」と同氏は話す。 ハンズフリー通話をしながらテストを実施した場合、被験者が注視する前方の道路の範囲は狭くなり、危険が直接見えているにもかかわらず認識できていなかった。この結果は、会話によって従来の想定以上に脳の視覚処理能力に負荷がかかることを示唆しており、運転中の通話はハンズフリーであれ手持ちであれ、危険であることを示している。 Hole氏は、「今回の知見は、実生活における携帯電話での通話にも影響する。電話の相手から物を置いた場所を尋ねられれば、運転者は脳内に部屋を思い描いて探そうとする。あるいは、単に電話の相手の表情を想像することもあるだろう。運転中は携帯電話の電源を切っておく以外に安全な方法はない」と述べている。 研究結果は、「Transportation Research」4月号に掲載された。
2016/06/22
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介護予防の取り組みの中で大きなウエィトを占める「認知症予防」に関する記事です。有酸素運動、二重課題(複数の事柄を同時に行う)、左右非対称の身体の動きなどが脳の血流量の増加を促し、認知症予防に役立つことが確かめられていますが、ある香り成分で嗅覚からの刺激も有効なようです。m3 臨床ニュースからです。認知症予防に期待、記憶刺激の香り成分発見ファンケル、「作動記憶」に関わる脳領域で脳血流量の顕著増を確認化学工業日報2016年6月17日 (金)配信 一般内科疾患精神科疾患神経内科疾患 ファンケルは、香り成分「テルピネオール」に記憶力に関与する脳の働きを高める効果があることを見いだした。同成分を吸入すると、日常生活で重要な機能となる「作動記憶」に関わる脳領域において脳血流量の顕著な増加を確認。作動記憶力の機能向上が実現すると、将来的には認知症予防への貢献にもつながると期待している。 認知症の中核症状の一つである記憶力低下。記憶と香りの関連性を扱った研究報告は多いが、単一の香り成分や作動記憶に関する報告は少ない。 研究には、記憶力向上が期待されるテルピネオール、カンファー、1,8シネオールと無臭のジプロピレングリコールの4成分を用いた。香りを吸入した被験者が作動記憶を必要とするパソコン作業を行い、作業時の脳内血流量変化を測定。結果、テルピネオール吸入時にのみ作動記憶に関する左右2カ所の脳領域で血流量が増加。記憶能力の機能を向上させる可能性が示唆されたとする。 ファンケルは5月、イノベーション研究所と位置付ける第2研究所(横浜市戸塚区)を開設した。脳科学や皮膚科学、製剤など従来とは異なる研究領域に力を入れる。今回の成果もその一環とし、今後もヒトの五感から脳を介したさまざまな機能解明を目指していく。
2016/06/18
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かれこれ40年、毎朝、マグカップ 2杯のブラックコーヒーを味わってきたスーさんにとっても朗報です。m3 医療ニュース からです。コーヒー発がん性証拠なし WHO、熱い飲み物は注意 臨床 2016年6月16日 (木)配信共同通信社 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC、本部フランス・リヨン)は15日、コーヒーについて「発がん性がある可能性を示す決定的な証拠はない」との調査結果を発表した。コーヒー好きにとっては朗報と言えそうだ。 ただ、コーヒーを含むあらゆる種類の「非常に熱い飲み物」は「食道がんの原因である可能性が高い」と警告。特に温度が約65度以上の飲み物の危険性を強調している。 IARCは1991年以降、コーヒーには鉛などと同じく「発がん性がある可能性がある」としてきた。 IARCは昨年10月、ソーセージやベーコンなどの加工肉に「発がん性が十分に認められ、大腸がんになるリスクがある」との調査結果を発表した。日本でも消費者の不安が広がり、食品業界から反発の声が出るなど波紋を呼んだ。
2016/06/17
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m3 臨床ニュースからです。調査結果より、運動は多くの癌の予防に効果がありようです。運動で13種類のがんのリスクが低減早歩き、テニス、ジョギング、水泳などで効果HealthDay News2016年5月26日 (木)配信 一般内科疾患癌 運動によって多くのがんのリスクが有意に低減する可能性が、大規模なレビューで示唆された。週に2~3時間の運動をするだけでも、乳がん、大腸がん、肺がんのリスクが低減するという。 さらに、がんリスクは運動時間が増えるほど際限なく低下し続けるようだと、研究の筆頭著者である米国立がん研究所のSteven Moore氏は述べている。ただし、運動とがんリスク低減の因果関係は明らかにされていない。 今回の研究では、定期的な運動が13種類のがんのリスク低減に関連しているとの結果が得られた。該当するその他のがんは、白血病、骨髄腫、食道がん、肝がん、腎がん、胃がん、子宮内膜がん、直腸がん、膀胱がん、頭頸部がん。 現行の連邦政府による運動ガイドラインは、週150分の中等度から強度の運動(早歩きやテニスなど)または75分の激しい運動(ジョギングや水泳など)とされている。これは心臓の健康を目的とするものだが、がん予防にも有用だとMoore氏は指摘している。 今回焦点を当てたのは、仕事や家事を除く余暇時間に、健康向上のために自主的に行う運動だ。著者らによると、米国成人の約半数は政府が推奨する最低限の運動時間を満たしていないという。 研究グループは、米国およびヨーロッパの12件の研究データを統合し、19~98歳の成人140万人のデータベースを作成。自己申告された運動の内容によって、26種類のがんのリスクに差がみられるかどうかを検討した。 検討したがんのうち、半数のリスク低減に運動との関連がみられ、多くは肥満や喫煙歴などの因子を考慮しても有意な低減が認められた。がんリスクは全体で7%低減し、リスク低減の範囲は42%(食道がん)から10%(乳がん)に及んだ。大腸がんと肺がんは、それぞれ16%、26%低減した。この知見は「JAMA Internal Medicine」オンライン版に5月16日掲載された。 「今回、運動ががん予防に役立つ理由は明らかにしていないが、運動をするとさまざまながんとの関連が認められているホルモンの値が低下するほか、インスリンおよびインスリン様増殖因子の値も制御される」とMoore氏は話す。 付随論説の著者の1人である米ノースカロライナ大学(チャペルヒル)教授のMarilie Gammon氏は、「運動する人の細胞は酸化ストレスを受けにくく、DNA損傷を修復する能力も高い。食道がんをはじめとする致死率の高いがんに大幅なリスク低減が認められたことは非常に喜ばしい」と説明している。
2016/05/27
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医療ニュースからです。腹囲より危険因子を重視へ メタボ健診、18年度から 臨床 2016年5月11日 (水)配信共同通信社 内臓脂肪がたまり病気になりやすいメタボリック症候群を調べる特定健診について、厚生労働省の専門家検討会は10日、腹囲が基準値以上かどうかを最初に調べる現在の方法から、高血圧や脂質異常、高血糖といった危険因子を重視する方法に改めることを決めた。2018年度から実施する方針。 現在の方法では、腹囲が基準値未満だが血糖値などが高い「隠れメタボ」が見落とされがちなのが理由。最近の研究で、隠れメタボも心筋梗塞や脳卒中などを発症する危険性が高いことが分かってきたため見直しを進めていた。 新たな方法では、検査で高血圧や脂質異常、高血糖が示されれば保健指導の対象になる。その上で腹囲について考慮し、男性は85センチ、女性は90センチ以上なら減量に向けて指導する。 現在は腹囲が基準値以上の人のうち、危険因子が一つある人をメタボ予備軍、二つ以上の人をメタボとして保健指導をしている。だが厚労省研究班(代表・門脇孝(かどわき・たかし)東京大教授)の男女約3万人を対象とした調査では、腹囲が基準値未満でも危険因子を一つ以上持つ人は、一つも持たない人と比べて循環器疾患を発症する危険性が1・9~2・5倍高いことが分かっている。 ※メタボ健診 特定健康診査の通称名。内臓脂肪型の肥満が一因となって脳卒中や糖尿病などの危険性が高まるメタボリック症候群を予防するため、2008年に導入された。40~74歳を対象に、企業の健康保険組合や国民健康保険を運営する市町村などが実施する。原則として腹囲が男性85センチ以上、女性90センチ以上に加え、血圧、血糖、脂質の中で異常値が二つ以上ある人をメタボ、一つの人をメタボ予備軍としている
2016/05/13
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「ステーキはサラダを食べてからね。」と言われていますが、魚の場合もご飯より先に、おかずを食べる順番の方が血糖値の上昇が少ないようです。懐石料理のように和式の食べ方の順番がいいようです。糖尿予防へ「おかずが先」 食事順で血糖値改善も 臨床 2016年4月18日 (月)配信共同通信社 ご飯よりも先に魚や肉をどうぞ―。食事の順番によって消化管の働き方が変化し、血糖値の改善につながる仕組みを、関西電力医学研究所(神戸市)が15日までに解明した。糖尿病の予防や治療に役立つ可能性がある。既に欧州の学会誌の電子版に論文が掲載され、専門医や管理栄養士などから反響があったという。 米飯の前に魚料理を食べた時と、その逆の順序の場合について、食後4時間までの血糖値変化を比較した。その結果、魚を先に食べた方が上昇幅は約3割抑えられた。 米飯が先で魚が後だと、米飯が胃で急激に分解されて、血糖値の上昇と低下の幅がより大きくなるため、糖尿病や、心筋梗塞など合併症のリスクが高まるという。 魚を牛肉に置き換えた実験でも、肉を先に食べるとほぼ同様の抑制効果があった。タンパク質や脂質を炭水化物の前に取ることで、胃の動きを緩やかにするホルモンが多く分泌され、血糖上昇が抑えられるという。糖尿病患者と健常者の両方で効果がみられた。 食事順に関しては、米飯の前に野菜を食べると血糖値を抑えられることが知られている。会席料理のように、前菜に始まり、刺し身や焼き物を経てご飯で締める食事順が理想的と言えそうだ。ただし、脂肪が多い肉料理を先に食べる習慣を続けると、長期的には肥満が懸念されるとしている。 同研究所は「順番を変えるだけなので、食事制限などに比べストレスも少ない」と利点を挙げている。
2016/04/20
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日本人は欧米等と比較して、炭水化物や海藻を分解して栄養素をつくる腸内細菌が多いとの結果です。うまくお米や海藻を食べ、健康長寿に役位立てていきたいものです。M3 医療ニュースからです。腸内細菌 日本人長寿の鍵? 効率よく栄養素作製 遺伝子解析・早大チーム 臨床 2016年4月13日 (水)配信毎日新聞社 腸内細菌:日本人長寿の鍵? 効率よく栄養素作製 遺伝子解析・早大チーム 日本人はコメやパンなどの炭水化物から無駄なく栄養素を作る腸内細菌が際立って多いなど、欧米や中国など外国人と腸内細菌が大きく異なる特徴を持つことを、早稲田大の服部正平教授(ゲノム科学)らの研究チームが国際科学誌に発表した。腸内細菌は病気や健康との関連が指摘され、「世界一長い平均寿命などにも関係している可能性がある」という。 人の大腸には約1000種類の細菌が数百兆個いて、健康に大きな影響を与えているという。研究チームは、19~60歳の健康な日本人男女計106人を対象に腸内細菌の遺伝子を解析。欧米や中国など11カ国計755人のデータと比較した。 その結果、日本人の場合、炭水化物を分解して出る水素を使い、無駄なく栄養素を作る腸内細菌が多かった。外国人の場合、水素で不要なメタンを作るものが多かった。また、日本人の約90%に海藻を消化する遺伝子を持つ腸内細菌がいるのに対し、外国人では最高で約15%の人にしかいなかった。さらに、日本人の腸内細菌には、DNAが傷ついた時の修復に関わる遺伝子が少なかった。これはDNAが傷つきにくい腸内環境のため、修復の遺伝子を持つ細菌が増えなかったことを示す結果という。人の細胞の「がん化」につながるDNA損傷も起きにくいとみられる。 腸内細菌の違いは、食生活や人種などが要因とされてきたが、細菌全体の種類別構成でグループ分けすると、日本人はフランスやスウェーデンなどと近く、米国・中国とは別のグループになることも分かった。【藤野基文】
2016/04/13
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豚足が好物ですので、これから毎日食べようかな?日経新聞からです。 加齢による薄毛、コラーゲン減が要因 東京医科歯科大が解明 年をとって毛が生えにくくなるのは、たんぱく質の一種のコラーゲンが減り、毛を生やす器官が縮小するため――。東京医科歯科大学の西村栄美教授らは、加齢にともなう毛の減少の仕組みをマウス実験で解明した。人間でも同じような現象が確認できた。コラーゲンの分解を防ぐ物質を探し出せば、毛が薄くなることを防ぐことも期待できる。 研究成果は、米科学誌サイエンスに5日掲載される。 毛を生やすのは「毛包」という器官。毛包がうまく働かないと、脱毛しやすくなったり、薄毛になったりすることが分かっている。 研究チームは、毛包の基となる幹細胞が、年をとると毛包に育ちにくくなる現象に着目。マウス実験では、老化で幹細胞のDNAに傷が残り、「17型コラーゲン」を分解する酵素が多く出るようになっていた。17型コラーゲンが分解されて減少すると、毛包が小さくなることを突き止めた。 人の頭皮でも50~70代の毛包は20~30代より小さく、17型コラーゲンの量も減っていた。研究チームは、マウスと同様の仕組みが働いていると考えられるとしている。 研究成果は、がんの放射線治療で髪の毛が抜けてしまう患者の治療にも役立つとみられる。
2016/02/06
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昨日の医療ニュースからです。やはり歩くことは生活習慣病予防の基本のようです。認知症予防にも役立つことが確かめられています。歩かない人、糖尿病リスク 1日30分未満で1・23倍 臨床 2016年1月22日 (金)配信共同通信社 1日に30分も歩かない人は、2時間以上歩く人に比べ、糖尿病になっている可能性が1・23倍高いとの疫学調査の結果を、国立がん研究センターのチームが21日発表した。チームは「活動量が少ない生活は糖尿病のリスクが高い」としている。長時間歩けばリスクが下がるかどうかは分かっていない。 チームは1998~2000年度、自分が糖尿病であるとは思っていない40~69歳の男女2万6488人に、1日の歩行時間を調査した。血液検査でこのうち1058人が糖尿病であることが判明した。 体重や年齢などの影響が出ないように解析した結果、1日の歩行時間が2時間以上の人に比べ、30分未満の人が糖尿病になっているリスクは1・23倍だった。30分以上2時間未満の人とはリスクの差が明らかにならなかった。 欧米の研究では、歩行が糖尿病発症のリスクを下げることが報告されているという。結果は疫学専門誌に発表した。
2016/01/23
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国立感染症研究所の報告では今季のインフルエンザの全国的な流行が例年より遅くなっている、とのことです。 28日の発表では、全国約5千カ所の定点医療機関から報告された最新の1週間(14~20日)の インフルエンザの患者数は1カ所当たり0.46人で、流行開始の目安の1人を大きく下回っていた。 感染研によると、インフルエンザは例年、11月下旬~12月に流行期に入ることが多い。今季の 流行期入りが年明けになったとすると、2006年以来となる。 今季の最新1週間の患者数を都道府県別でみると、1人以上は秋田県(3.41人)、北海道 (1.54人)、新潟県(1.26人)、福島県(1.14人)、沖縄県(1.00人)の計5道県だった。 12月も末になってもまだ流行はないようです。。 電車の中でもマスクの人はいますが、それほど多くはないようです。 今年は暖冬ともいわれていますが、最近は急に寒くなりましたので注意が必要ですね。 ウィルスは寒いほど、乾燥しているほど活発になります。湿度は60%が適当です。飛沫感染ですから、「手洗い」と「うがい」が大切で、適度な運動と栄養、休養で防衛体力もアップしておくことも重要ですね。では、皆さん、インフルエンザを予防して、よいお年をお迎えください。
2015/12/31
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M3 com からの引用です。指の関節音が解明されました。以下、引用の全文です。 指の関節がポキポキ鳴る理由を、放射線科医らが明らかにした。 研究を率いた米カリフォルニア大学デイビス校ヘルスシステム放射線医学教授のRobert Boutin氏によると、指を鳴らすとき、関節内では気泡が形成され、それにより超音波画像では「関節内で花火が破裂するような」明るい閃光がみえるという。しかし、関節の音がこの泡のはじける音なのか、それとも泡が形成される音なのかについては、これまで見解が一致していなかった。 今回の研究では、超音波画像と音声をあわせて確認した結果、「どのケースでも、閃光がみえる前に音が聞こえた。関節の音は、泡がはじける音ではなく、泡が形成される音である」とBoutin氏は述べている。音が聞こえてから閃光がみえるまでの間隔はわずか10ミリ秒という。この知見は、11月29日~12月4日に米シカゴで開催された北米放射線医学学会(RSNA)年次集会で発表された。学会発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。 Boutin氏によれば、25~50%の人が普段から習慣的に指を鳴らしているという。研究チームは、18~63歳の被験者40人に計400回、指を鳴らしてもらった。うち30人は普段から指を鳴らしており、10人は指を鳴らさない人だった。指を伸ばすことにより62回の関節音が発生し、音が鳴るとき、ほぼ全例で気泡が形成されることによる明るい閃光がみられたという。 「関節音については以前からいくつかの説があり、相当の議論がされてきたが、われわれは、音と閃光が関節内の気泡による圧力の動的変化に関連するものだと確信している」とBoutin氏は話す。 米マサチューセッツ総合病院(ボストン)のWilliam Palmer氏によると、この気泡は関節の潤滑液に溶け込んでいる気体から生成されるものだという。指を伸ばすことで陰圧が生じるために、泡が生じる。たくさんの微小な気泡が一気に融合して1つの大きな泡となることで音が発生すると、Boutin氏は説明している。 さらに、整形外科医による診察の結果、被験者らが指関節を鳴らしたことによる有害な影響はないとみられ、鳴らさない人に比較して腫れや握力の低下は認められなかった。また、指を鳴らした後は関節の可動域が著明に増加する傾向がみられ、「指を鳴らすと気分がよいのはそのためだと考えられる。これは関節液に溶け込んだ気体による張力が軽減された感覚だ」と、Boutin氏は指摘している。しかし、長期的な害や便益については別の方法で検討する必要があるという。HealthDay News 2015年12月1日
2015/12/15
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意識や呼吸のない人への対処法を示した「蘇生ガイドライン」の記事です。胸骨圧迫の回数等が見直されました。心臓マッサージ、恐れずに 心肺蘇生の手順が5年ぶり改訂 臨床 2015年11月24日 (火)配信朝日新聞 意識や呼吸のない人への対処法を示した「蘇生ガイドライン」(日本蘇生協議会作成)が10月、5年ぶりに改訂された。心停止が疑われるときにはただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を始めることが強調され、回数の目安も明記された。 2013年10月、京都大学のグラウンド(京都市)。運動部でトレーナーを務めていた福田瑞穂さん(24)は、当時1年生の中島貴洋さん(20)がランニング中に突然倒れたことに気づいた。 意識がなく、顔は土気色で、呼吸もしていないようだ。「AEDと救急車」と叫び、血液を循環させるための「胸骨圧迫」を始めた。数カ月前に救命処置の講習を受けたばかり。「肋骨(ろっこつ)が折れてもいい」と強く押すことを心がけた。 他のトレーナーがグラウンド脇に設置してあった自動体外式除細動器(AED)を持ってきた。AEDの自動音声の指示に従い電気ショックを実施。その合間にも別の部員と交代で胸骨圧迫を繰り返した。 一連の措置は蘇生ガイドラインに記された手順=図=に沿っており、改訂作業にも携わった京都大学の石見拓教授(蘇生科学)によれば「理想的」だという。 中島さんは搬送先の病院で意識を取り戻した。「あの時、先輩が心肺蘇生をしてくれたから後遺症もなく元気でいられる」と話す。 中島さんは何らかの原因で心臓が細かく震える「心室細動」を起こしたとみられる。成人の突然の心停止の多くは心室細動によって引き起こされる。一方、大人だけでなく、小・中・高校での心停止も年間100件以上あると言われる。 ■1分間に100~120回 総務省消防庁によると、13年に一般市民に目撃され、心臓が原因で心肺停止状態になった2万5千人余りのうち、市民によって心肺蘇生が実施されたのは約1万3千人(51%)。そのうち、1割の約1400人が1カ月後に日常生活に戻れた。一方、実施されなかった約1万2500人で日常生活に戻れたのは約600人(5%)にとどまる。 心停止状態になっても、「死戦期呼吸」というしゃくり上げるような異常な呼吸が出ることがある。そのため、改訂ガイドラインでは「心停止でなかった場合の危害を恐れずに、ただちに胸骨圧迫を開始」と明記された。 心停止でない場合に胸骨圧迫して骨折した人は345人中6人(1・7%)で、内臓損傷はなかったなどとする研究結果も掲載。ガイドライン編集委員の坂本哲也・帝京大教授(救急医学)は「現状では、蘇生処置をする方が世の中のメリットが大きいことを重視した」と話す。 一方、10年版ガイドラインで「1分間に100回以上」とされた胸骨圧迫の回数は、「1分間に100~120回」と上限が記された。この範囲で処置を受けた人が最も救命率が高い傾向にあったためという。 人工呼吸については訓練を受けていないと難しいうえ、胸骨圧迫の中断が長くなるため、「技術と意思がある人」に限定した。ただ、子どもについては「人工呼吸を組み合わせた心肺蘇生が望ましい」とした。 ■AED利用率向上が課題 何もせずに、AEDの使用が1分遅れると救命率が7~10%下がるともいわれ、その利用率向上が課題だ。すでに50万台以上販売され、全国に設置されているが、13年に使われたのは、心臓が原因の心肺停止が目撃された人の3・6%(907人)。その人たちの1カ月後の日常生活復帰率は4割を超えている。 一方、一般市民による心肺蘇生について、京大の石見さんは「実施する人は年々増えているが、まだまだ救える命はある。全ての人が実施できるようになるのが望ましい」と訴える。 ただ、救えないケースはある。うまく救命処置ができなければ、責任を問われるとの懸念からためらうこともありうる。日本蘇生協議会の岡田和夫名誉会長は「善意による処置の結果責任は問わないという理解が重要。救命処置は『善』という周知がもっと進んでほしい」と話す。(田内康介)
2015/11/26
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テレビの見過ぎはやはり相当な問題があるようですね。医療ニュース M3からです。テレビ見過ぎで死亡率上昇 「医療新世紀」 臨床 2015年11月17日 (火)配信共同通信社 テレビを長時間見るほど死亡率が高まるという研究結果を米国立がん研究所のチームが米医学誌に発表した。運動不足に陥ることで、さまざまな病気になるリスクが高まるためだという。 1995~96年の時点で慢性疾患がなく、年齢が50~71歳だった米国在住の約22万人を平均約14年間追跡し、テレビ視聴時間と死因別の死亡率の関係を分析した。 その結果、「がん」「心臓病」「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」「糖尿病」「インフルエンザ・肺炎」「パーキンソン病」「肝臓病」「自殺」では、視聴時間が1日2時間増えるごとに死亡率が増加するという関係のあることが分かった。
2015/11/18
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高血圧は心臓疾患につながることで、基準値である120未満に下げるため、降圧剤の服用が勧められていますが、その結果、心疾患を発病する比率が減少したとのことです。でも、ふらつきなどの副作用のある降圧剤は一生飲み続けなければならないようです。運動と併用した方法、可能なら運動だけでの方法などの研究がなされてほしいな、と思います。 血圧「120未満」で病死27%減…米国立研 臨床 2015年11月10日 (火)配信読売新聞 【ワシントン=三井誠】米国立心肺血液研究所は9日、最高血圧を「120未満」に下げることで、心不全などの病気の発症を大幅に抑えられるとする大規模調査の結果を発表した。 来年までの研究予定だったが、人命にかかわる明確なデータが得られたことから、研究を1年前倒しして終了。研究チームは「今後の治療指針の改定などで、参考にすべき結果だ」と指摘している。 研究には、50歳以上で血圧が高い約9400人の男女が参加。薬を服用して治療する目標を「120未満」にした場合と、米国での一般的な推奨値「140未満」にした場合で、健康状態の違いを平均で3年3か月追跡して調べた。 その結果、「120未満」を目指した患者は、心不全や心臓まひなど高血圧がもとで発症する病気の発生率が低く、病死する割合が27%下がった。血圧が下がることでめまいなどの副作用は増えたが、研究チームは「利点の方が大きい」とコメントしている。
2015/11/11
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会話ってとても大事なのですね。認知症予防に目と耳が大事 「医療新世紀」 2015年10月20日 (火)配信共同通信社 より 難聴や白内障の治療は認知症の予防につながる。日本学術会議がこのほど開いた公開講座「見ること、聞くことの大切さ」で耳や目の専門医がこんなアドバイスをした。 滋賀県立成人病センター研究所の伊藤寿一(いとう・じゅいち)所長(耳鼻咽喉科学)は「話すことや聞くことが認知機能の低下を予防する」と講演。米国の大規模調査によれば高齢者が難聴になると認知症の発生率が高まる。「補聴器の活用が大事」と話した。 奈良県立医大の緒方奈保子(おがた・なほこ)教授(眼科学)は「白内障手術で視力が良くなると、生活の質が上がり死亡率が低下する」とのデータを紹介した上で「白内障手術は認知機能の低下も防ぐことが分かった。早めの手術で視力アップを」と勧めた。
2015/10/22
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まず胸骨圧迫、人工呼吸も 強く、速く、絶え間なく とのことです。臨床 2015年10月20日 (火)配信共同通信社 より 日本蘇生協議会が作成した新たなガイドラインは、心停止が疑われる人に対し、まず心臓マッサージ(胸骨圧迫)をした上で、訓練を受けた経験があり技術がある人は人工呼吸も実施するよう求めている。 ガイドラインによると、路上などに倒れている人を発見した際には、肩を軽くたたきながら大声で呼び掛け、反応がなければ、周囲の人に119番と自動体外式除細動器(AED)の手配を依頼する。 呼吸がないか、異常な呼吸が認められた場合、その判断に自信が持てなくても心臓マッサージを開始すると明記。胸が5センチ程度沈むように「強く」、そして1分間に100~120回程度と「速く」、さらに「絶え間なく」圧迫するのがポイントとしている。 その後、人工呼吸ができる人は行い、AEDを装着。AEDは音声で使い方を指示し、電気ショックが必要かどうかを自動的に判断してくれる。電気ショック後は救急隊に引き継ぐまで、または呼吸が戻るまで心臓マッサージを続ける。
2015/10/22
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ニンジンなどの色の濃い葉野菜などの効果が検証されました。高齢者は眼、耳などの不具合が多くなってきていますので、朗報ですね。ケアネットからの引用です。昔から「ニンジンは眼によい」と言われてきたが、最新の研究がそれを裏づけることになった。米ハーバード大学公衆衛生学部(ボストン)大学院生のJoanne (Juan) Wu氏らの研究で、カロテノイドと呼ばれる色素が、加齢黄斑変性(AMD)という眼疾患の予防に役立つ可能性が示唆された。この色素はニンジンや赤パプリカでは赤色やオレンジ色、ホウレンソウやブロッコリーでは濃緑色を呈する。 AMDは、特に高齢者では視力低下の最も一般的な原因の1つ。Wu氏らは1984年または1986年から2010年まで、50歳以上の女性6万3,000人超、男性約3万9,000人を追跡した健康調査のデータを検討した。対象者は全員、看護師か医療従事者だった。試験期間中、対象者の約2.5%が中等度または高度のAMDを発症した。 ルテインおよびゼアキサンチンというカロテノイドの摂取量が最も多かった群では、最も少なかった群に比べ、高度AMDリスクが40%低かった。ルテインは卵や色の濃い葉野菜、ゼアキサンチンはトウモロコシや黄パプリカなどに含まれることが特徴で、いずれの成分も眼の黄斑に集中的に存在し、酸素や光による損傷を予防すると考えられている。 Wu氏は、「βクリプトキサンチン、αカロテン、βカロテンなど他のカロテノイドも予防効果をもつ可能性がある」と話す。これらの摂取量が最も多かった群では高度AMDリスクが25~35%低かった。ただし、カロテノイドと中等度AMDには関連性は認められなかった。 本研究結果は「JAMA Ophthalmology」オンライン版に10月8日掲載された。
2015/10/21
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健康づくり、介護予防に携わっているスーさんは66歳を前にして、平均寿命が80歳を超えた今、どう生きていくか? 考えさせられます。やはり、介護状態になって、自分のことが自分でできなくなってきたとき、寝たきりになった時、それ以上の延命は、痛みの緩和のみの対処でいいかな? と考えています。でも、その時になったら、気持ちは変わるかもしれません。今は、スーさん自身も含め、地域の方々に介護状態にならない方策を一緒に考え、実践していくことが大切と思います。以下、朝日新聞からの引用です。 (声 どう思いますか)8月30日付掲載の投稿「長生きはめでたいことなのか」 2015年9月16日 (水)配信朝日新聞 ■長生きはめでたいことなのか 無職 竹田清夫(神奈川県 83) 日本人の平均寿命は男女とも過去最高を更新しましたが、これは単にめでたいことなのでしょうか。 日本の少子高齢化は深刻です。少子化対策はいろいろと検討されています。けれども、高齢化対策はもっぱら、いかに支えて長生きさせるかという観点からの対策です。これでいいのでしょうか。 社会の活力の維持には、構成員の適切な新陳代謝が必要です。それより何より、当の高齢者がどんな状態でも長生きしたいと考えているでしょうか。 私も介護を受けて寝たきりになり、排泄(はいせつ)もままならない日が来るかもしれません。その時、そんな状態で生きながらえたくはありません。介護を拒否し、安楽になることを願います。 しかし、自分で安楽になることはできません。社会が措置してくれることを願います。これは多くの高齢者の願いではないでしょうか。みなさんは、どうお考えでしょうか。 (8月30日付掲載の投稿) ◇ ■自ら終末を選べる法律を望む 無職 小島光夫(新潟県 71) 投稿者の方に共感します。介護を受ける状態になってまで生き続けたいとは思いません。私はエンディングノートに、延命措置をして欲しくない旨を記しました。自然界で生命あるものは、その摂理によって世代交代をしています。人間だけが、医療技術の発達によって、その摂理に逆らって寿命を延ばしているように思われます。 私は自らの意思で死の時期を選択し、安楽に旅立つことを支援する法整備を望みます。安らかな眠りにつくための薬の開発を医薬業界に認め、それを処方した医師が自殺関与罪や同意殺人罪に問われないようにする法律です。このような法律も受け入れる社会であって欲しいと思っています。 自らの尊厳を保った状態で終末を迎える。これこそ、人間のみが果たせる生命の全うの仕方ではないでしょうか。 ■子供に迷惑かけて生きたくない パート 末森和枝(東京都 69) 健康で、子供たちに迷惑をかけずに生きられるのなら、長生きはめでたいことかも知れません。でも、多くの人は介護が必要になり、子供たちに迷惑をかけ、子供たちの人生まで壊してしまうことになりかねません。 子が、親の介護中に手をかけるという悲惨な事件があります。亡くなられた親より、手をかけてしまった子どもの方が不憫(ふびん)でなりません。親は、子供を犠牲にしてまで生きたくはないはずです。 私も、社会での措置を切に望みます。介護が必要になったら拒否して安楽を希望する旨を、健康なうちに一筆したためておき、実際にそのようにしてもらえるような社会にしていただきたい。そうなれば親として安心できます。 高齢化対策のための多額の予算の改善にもつながっていくと考えるのは、私だけでしょうか。 ■介護を受けて笑顔で生きて 介護支援専門員 浜村美和子(山口県 54) 「今日はしっかり目が開いてるね」「笑ってくれてる」。在宅で介護を続ける方のために働く私の、うれしい瞬間です。いつも、介護が必要な方の気持ちに寄り添いたいと思っています。 ご投稿者の「介護を拒否し、安楽になることを願います」の言葉に、胸が詰まりました。できることなら、ご投稿者に介護が必要になったときに、どう生きていくのがいいのかを一緒に考えたいと思いました。 介護が必要になった方を支える仕組みは、どなたのそばにもあります。お元気なうちに、相談窓口へ行ってみてはいかがですか。あなたの「生」を支え、あなたが生きることを喜んでくれる専門家がいるはずです。介護が必要になったあなたも、あなた自身です。介護を拒否しないで。介護現場ではみんな、あなたの笑顔が見たくて頑張っています。 ■高齢者は意見もっと述べよう 医師 藤倉一郎(埼玉県 82) 長寿はめでたいことです。しかし、長寿が必ずしも健康かというと、そうは言えません。報道などでは元気に活躍している人が注目されますが、多くの人は介護を受けたり、病院に入院したり、人のお世話になったりしているのです。 統計では存命していれば長寿ということになります。しかし、実際は医療や介護に頼って生きています。だから医療費や介護費は増大します。日本の医療費の半分以上が高齢者に使われています。延命のために高額な手術が行われ、高度な医療技術も使われています。更に高度な介護を必要とする高齢者をつくっているとしか思えません。 寿命の延長のためだけの医療は、制限すべきでしょう。医療者としてもそう思いますが、なかなかはっきり言えないのです。高齢者は、意見をもっと述べましょう。 ◆最期の迎え方考えよう 日本尊厳死協会副理事長の鈴木裕也医師 世界には十分な医療が受けられず、平均寿命の短い国がたくさんあります。有数の長寿国である日本は幸せな国です。ただ一方で、終末期の医療をめぐって、本当にこれでよいのかという疑問が出てきています。 これまでは寿命が来て天寿を全うするのが普通でした。しかし医学の発達は過剰な延命治療を可能にし、自然で静かな最期を阻むようになりました。医学界は救命と延命を第一にして、望ましい看取(みと)りの実施と教育をおろそかにしてきました。 どのような形で人生の幕を閉じるのかを国民一人一人が考え、医療者は患者の意思を尊重した終末期医療を行うべき時代になりました。人間本来の在り方とはどういうものなのか、終末期の看取りに関する法整備も含め、しっかり考える時期だと思います。
2015/09/17
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21日の敬老の日を前に、厚生労働省の調査で、百歳以上の高齢者は過去最多の61,568人で、そのうち87%が女性とのこと。スーさんももうすぐ66歳になりますが、男の平均寿命の80.5歳まで約15年、どんな風に生きていくのかな? と考える今日この頃です。100歳まで34年、長いですね。それにしても、なんと女性は強いのでしょうか? M3com 健康ニュースからです。百歳以上、初の6万人突破 45年連続増、87%女性 敬老の日前に厚労省調査 2015年9月11日 (金)配信共同通信社 全国の100歳以上の高齢者は過去最多の6万1568人に上ることが11日、敬老の日を前にした厚生労働省の調査で分かった。6万人を超えたのは1963年の調査開始以来初めて。昨年より2748人多く、45年連続の増加となった。女性が87・3%を占めた。 住民基本台帳を基に、かつて敬老の日だった「老人の日」の15日時点の100歳以上の人数を、自治体を通じ1日現在で集計した。 男性は7840人(前年比254人増)、女性は5万3728人(同2494人増)。2015年度に100歳になった人と、なる予定の人は計3万379人(前年度比1022人増)だった。 国内最高齢は東京都渋谷区の女性で、1900(明治33)年3月生まれの115歳。男性の国内最高齢は名古屋市守山区の小出保太郎(こいで・やすたろう)さんで、1903(明治36)年3月生まれの112歳。小出さんは男性の世界最高齢としてギネス・ワールド・レコーズ社から認定されている。 人口10万人当たりの100歳以上の高齢者数は48・45人。都道府県別では島根が90・67人と3年連続最多で、高知85・37人、鹿児島80・40人が続いた。一方、最少は26年連続埼玉で28・68人、次いで愛知32・10人、千葉36・00人。都市部への人口流入と地方での過疎化の影響もあるという。 100歳以上の高齢者は調査を始めた63年には153人だったが、98年に1万人を超え、07年に3万人、12年に5万人を突破した。厚労省は100歳を迎える人に首相が贈る純銀製の「銀杯」を、経費節減のため、来年度から銀メッキなどに変える方針。今年は純銀製が贈られる。 日本人の平均寿命(14年)は女性86・83歳、男性80・50歳。
2015/09/13
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医療費が人口減にも関わらず、年々上昇しています。1人にかかる医療費は年間 31万4千円 とのこと、病気にかからない取り組みがますます必要なようですね。 M3コム 医療ニュースからです。 医療費、初の40兆円突破へ 14年度概算、過去最高更新 伸び率1・8%と鈍化 2015年9月4日(金)配信共同通信社 厚生労働省は3日、2014年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費が概算で39兆9556億円となり、12年連続で過去最高を更新したと発表した。労災分などは含まれておらず、医療費全体に当たる「国民医療費」は初めて40兆円を超えることが確実となった。 概算医療費は医療費全体の98%を占め、14年度は前年より約7千億円増えた。伸び率は1・8%とやや鈍化し、厚労省は「人口減や価格の安いジェネリック医薬品(後発薬)の使用促進で、伸びが抑えられた」と分析している。 ただ医療費は高齢化や医療技術の進歩で年々増え続け、国の財政を圧迫している。16年度の診療報酬改定で医療費の効率化が焦点となる。政府は健康づくりや病気の予防への取り組みを強化し、後発薬の使用割合も80%まで引き上げる方針。 14年度の1人当たりの概算医療費は31万4千円(13年度より6千円増)。75歳未満が21万1千円だったのに対し、75歳以上は93万1千円に上った。都道府県別の総額は、東京が4兆1990億円で最も多く、大阪(3兆590億円)、神奈川(2兆4385億円)が続いた。最も少なかったのは鳥取の2014億円。 診療別では外来と調剤が合わせて21兆円で、全体の52・5%。入院が16兆円(40・2%)、歯科は2兆8千億円(7・0%)だった。調剤は薬の値段と薬剤師の技術料を合計したもので、13年度より2・3%伸びており、診療報酬改定で抑制を図る。 ※概算医療費 医科、歯科、調剤にかかった医療費の速報値。社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会が審査したレセプト(診療報酬明細書)を基に集計し、医療費の動向を迅速につかむことができる。概算医療費に労災保険や全額自己負担となる医療分などを含め、国民が1年間に使った医療費全体は「国民医療費」と呼ばれ、概算医療費の約1年後に公表される。
2015/09/05
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15年前の2000年にできた介護保険法。要介護認定者益々増え続けて、国民のほぼ20人に1人の割合の600万人を超えたとのこと。 ひとり一人が、自ら予防の取り組みをしていく必要があるようです。8月8日 日本経済新聞からです。要介護認定600万人超す 1年で22万人増 15年3月時点、介護離職者も急増 暮らしに介護が必要な高齢者が増え続けている。厚生労働省によると、2015年3月時点で要支援・要介護の認定を受けた人は606万人と前年同月に比べ22万人増えた。600万人超えは、年度末ベースでは初めて。国民のほぼ20人に1人にあたる。介護施設や職員の不足が一段と深刻になる。家族の介護離職が増えれば経済全体を下押しする可能性もある。 高齢化に伴い、認定者の数はこの10年で5割増えた。介護が必要な606万人のうち、女性が419万人、男性が187万人。女性の方が長生きで65歳以上の人に占める比率が57%と多いのに加え、介護を受けることへの抵抗感が男性に比べて小さいとの見方がある。14年度に実際に介護サービスを受けた588万人で見ても女性の方が多く、特に75歳以上の年齢層で女性の利用者が男性を大きく上回る。 14年度に利用者の伸びが目立つのは在宅サービス。自宅で受ける訪問介護や施設に出向くデイサービスを中心に322万人と3.7%増えた。一方、特別養護老人ホームなど、介護施設の利用者は121万人と1.6%の伸びにとどまる。特養ホームの入居待ちが全国で約50万人いるなど施設が不足しているためだ。 介護の認定者はさらに増える。民間調査団体のエイジング総合研究センターの見通しでは25年に800万人を超える。25年には「団塊の世代」が75歳以上になるため「増加のペースは一段と上がる」(同センター)。 これに伴い施設や介護職員の不足もさらに深刻になる。日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)によると25年には東京都と周辺3県で合計13万人分の介護施設が不足する。厚労省の推計でも25年には全国で介護職員が38万人分足りなくなる。 公的な介護サービスを十分に受けられなければ、家族がしわ寄せを受ける。厚労省の雇用動向調査によると、家族の介護のために仕事を離れた人は13年に9.3万人と、前年から41%増えた。5年前の2倍だ。うち4分の3が女性で40代後半~50代が多い。みずほ総合研究所の大嶋寧子主任研究員は「介護離職者は今後も増え、経済成長の足かせになる」という。 介護離職を少しでも食い止めようと厚労省は会社員が家族を介護するために取る介護休業制度を複数回に分けて取れるように制度を見直す方針だ。これまでは原則まとめて取らなければならなかった。三井住友海上火災保険は昨年10月、団体保険に介護の特約を付けた。契約者の親が要介護の認定を受けた時に、最大300万円を支払う。 介護保険の制度を維持するために、仕組みの見直しも急務だ。介護保険は入浴やトイレ、食事といったサービスを1割の自己負担で受けられる。残りの9割は40歳以上の国民が払う保険料と税金でまかなっている。これらの合計にあたる介護給付費は14年度で10兆円。25年度には21兆円に膨らむ見通しだ。資産や収入がある高齢者の自己負担を引き上げるといった改革が必要になる。
2015/08/09
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