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2006.11.21
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カテゴリ: 洋画

 ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットが競演した作品。


粗筋

CIAのスパイであるビショップは、中国でスパイ容疑で逮捕された。数時間の内に処刑されるという。その知らせを聞いて、退官日を迎えたベテランスパイのミュアーは驚く。ビショップはミュアーの弟子で、10年近く共に仕事していたからだ。
 米国は、中国と貿易交渉をひかえていた。中国とのトラブルを避けなければならないと判断したCIA上層部は、ビショップを見殺しにすることにした。
 ミュアーはそうはさせまいと、上層部が会議する裏でビショップ救出作戦を立てる。
 ビショップは、中国で拘束されていたある人物を救出する為に中国に潜入した。しかし、その救出作戦にCIAは関与していなかった。ビショップは単独で行動していたのだ。上層部が彼を見殺しにする最大の理由である。
 ミュアーは、ビショップがなぜ単独で救出作戦を実行に移したのか知っていた。自分がその原因を作ったからだ。それは、二人がベトナムで最初に出会った日に遡る……。
 スパイは、任務中は自分の安全を何より優先すべきで、その安全を脅かすものはたとえ仲間であっても切り捨てるべきだ、とミュアーはビショップに教える。ただ、ビショップはその教訓を実践してみせるミュアーに反感を持つようになり、それがきっかけでビショップは彼と決別し、無謀な作戦を実行に移し、中国で捕まってしまうのである。


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感想

ビショップが捕まったのはどちらかというと自業自得。たとえ一番弟子であっても、自分の身を危険にさらして救出する義務は、ミュアーにない。ビショップにも叩き込んだ通り、安全を脅かすものは切り捨てればいいだけである。にも拘わらず、ミュアーは私財までなげうってビショップの救出に当たる。
 ちょっと矛盾してないか。
 また、二人は1975年にベトナムで会い、1989年のベルリンの壁の崩壊まで付き合っている、という設定になっている。
 その割には二人とも年をとっているように見えない。
 それらの問題はさておき、非常にタイトなストーリー。レッドフォードが演じるミュアーは、中国から数千キロも離れたCIA本部から一歩も出ることなく、ビショップを見捨てることしか考えていない上層部の連中を全て出し抜き、ビショップ救出を成功させるだけではなく、まんまと逃げ通してしまうのは見事。ここまで有能な者を、CIAはなぜ退官させてしまうのだろうか。
 中国へのヘリ潜入救出作戦はちょっと上手く行き過ぎでは、と思ってしまうが。
 本作はレッドフォードとピットとの競演となっているが、レッドフォードばかりがスポットライトを浴び、ピットは脇役的な存在。レッドフォードのファンはともかく、ピットのファンにはお勧めできない。


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Last updated  2006.11.21 15:52:51
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