夜空を見上げるブログ

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2021/12/17
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カテゴリ: 星・天体
ヤフーさんのニュースにアマチュア天文家さんがふたご座流星群の火球を写したと載っていました。
それは15日の3時過ぎのようで、もしも管理人も月が沈むまで粘っていれば写せたカモ知れませんがそれももう後の祭り。でも流星群のピークが過ぎてもまだ話題に残っているところは星見人としてうれしいところです♪。

ちなみに火球とは特に明るい流れ星のことを指すようで、ちゃんとした定義はないようですが、一般的に現在夕方の西の空で明るく輝いている金星よりも明るいものを言うみたいです。

蛇足ですが管理人は今まで火球を写せたことはありませんが、見たことで良ければ夜の山道を車で走っていたときに、山全体が緑(エメラルド色)に照らされたものと、望遠鏡で星を見ていたときにヘッドライトのハイビームで照らされたかと思えたものと、昼間に流れていったものの3つが特に印象深いです。

尚、流星群とはピーク日に向かって徐々に流れる数が増えて行って、ピークを過ぎて徐々に流れる数も減ってゆくので、もう1~2日はふたご座流星群の流れ星を見れる可能性があります。


さて、先日写してきた​ ふたご座流星群 ​ですが、流れ星狙い以外でも写していたものがありました。



↑まずはせっかくの流星群の夜に煌々と輝いていた月を望遠レンズで写してみました。

とにかく赤道儀にD750を載せて流れ星狙いの撮影を始めてから、D500に150-500mm望遠レンズを着けて、三脚を使ってその500mm(750mm相当)でパシャリ。



尚、​ → コチラ ← ​に大きな写真を用意してあります。



↑ついでに土星も写してみました。

写したままではほぼ真ん中に星が1コしか写っていませんが…↓



↑100%の大きさにトリミングするとちゃんと土星の形として写っています。

焦点距離750mm程度の望遠レンズでも土星の輪は写せますよ~という証拠写真ということで^^;。



↑木星にもレンズを向けてみました(トリミングしています)。

右下がりで1~2本線のようなものが見えると思いますが、カメラの向きを変えるとそれに同調して線の向きも変わりますので、ひょっとすると木星の縞模様が写っているのかも知れません。



↑木星の周りを回っている4つの衛星なら簡単に写ります(1つは木星の光の中に埋もれています)。

これは200~300mm程度の望遠レンズでも写せますので、お持ちの方がいらっしゃれば試してみて下さいね。


月や惑星を写した後はカメラ2台で流れ星の撮影に入ったのですが、流れ星がなかなか流れなかったのでD750では流れ星を写しながらD500で星座を写してみることにしました。





本来星座を写す場合は赤道儀を使って1~2分程度露出を掛けてジックリ写すのですが、月が明るかったためにそれではバックが白くなってしまうので、20秒と短かく写したものを8枚重ねて画像補正しています(以降の写真も条件は全て同じ)。
この時に写野内を流れ星が流れてくれて、それも薄く写っています。

明るい星をボワっと太らせて写せるソフトンAというフィルターを使っているので、星座を形作る星が強調されて星座の線を結びやすくなっていると思います(オリオン座なら皆さん判りますよね?)。

ちなみに天文学的には、オリオン座は2つの1等星に加えてその形を作る主要の星々も全部2等星と明るい星で出来ており、M42オリオン大星雲をはじめ馬頭星雲やエンゼルフィッシュや魔女の横顔やバーナードループや、あのヒトの出身地でもあるM78など星雲もいっぱいあり、まさに星座の王者と呼ぶにふさわしいと思います。

尚、ベルトの部分の俗に言う3つ星は真東から昇って来るので覚えておくと方向を知る時に便利です。




こちらもこれを写している時に流れ星が流れてくれました。

尚、この写真ではカストルの右側付近から流れ星が飛び出してくるように見えることから、ふたご座流星群と呼ばれています。



↑こちらには星座線を書き込んでみました。
明るい2つの星を双子の兄弟とみなしていて、ふたご座の形と名前は言い得て妙だと思います。

天文学的には、右のカストルは望遠鏡で見ると2つに見れる二重星なのですが、実はその二重星同士が二重星の二重星という、お互いが6連星のとんでもない星なのだそうです。



↑星座の名前では一番呼び辛い^^;ぎょしゃ座を写しました(南半球にはきょしちょう座なんて星座もありますが)。

一番大きな星をカペラと呼び、日本から見れる1等星の中では5番目の明るい星になります。



↑星座線を入れてみました。

ぎょしゃ座は戦車(馬車)使いの名手の王様のことですが、この形からはどう見ても人には見えませんよね^^;。

天文学的にはカペラの下に3つの星(チェリーブラッサムと呼ぶそうな)がありますが、その頂点の星には周りをまわっている暗い星があり、その直径が太陽の1500倍と、一時銀河系で最大の星ではと考えられていたのですが、その後の研究から今では確かに大きな物質はあるけれど、それは星なのかガスなのか…みたいになっているようです。



↑おうし座を写してみました。

本来75mm相当の画角ではおうし座が大きくて収まらないのですが、今回は75mmで各星座をギリギリその中に収めて写すぞという自分に足かせを着けてみました^^;。



↑星座線を入れてみましたが、全体を写すとなるとこの画角ではもう2~3枚写さないと写しきれないくらい大きな星座です。

天文学的には(←そろそろシツコイ?^^;)、写真では右上に写っているすばる星団や、赤く大きな星(アルデバラン)のところに「 > 」←みたいな並びの星がありますが、それもヒヤデスと呼ばれている星団なので2つの大きな星団を持ち、オリオン座のM42やM78のような「M星雲」と名付けられている、そのMの第1号はこの星座の中にありますし、星座の形も牛(牡牛)と言えばいかにも牛にも見れるので、こちらも立派な星座だと思います。


いくつかの星座の写真が写せて面白く撮影が出来ましたが、でもホントは月明かりが無ければこんなの写してなくて流れ星撮影に全力を注ぎたいところなんですけどね(-_-;)。





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Last updated  2021/12/17 11:34:47 AM
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Re:ふたご座流星群の夜に写していたもの(12/17)  
放浪の達人  さん
ぎょしゃ座って「ぎょしゃじゃ」って言っちゃいますよね。
(2021/12/19 01:11:37 AM)

Re[1]:ふたご座流星群の夜に写していたもの(12/17)  
martind35  さん
放浪の達人様

>ぎょしゃ座って「ぎょしゃじゃ」って言っちゃいますよね。

天体あるあるですね^^;
口に出す前に一瞬詰まって、それでも「座」を慎重に発声しないと"じゃ"になってしまいますよね^^;。

なので星座の説明をするときは「あれがおうし座であれがオリオン座で、あれはふたご座であれがぎょしゃになります」…と、ぎょしゃには座を付けないで話すようにしています(^^ゞ。

ちなみにぎょしゃのカペラはその名前を出すとお父さん世代にはウケが良いので重宝する星座です♪。

(2021/12/19 11:06:30 AM)

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Comments

martind35 @ Re[1]:12月の天体情報(12/02) 放浪の達人様 >土星食が一番楽しみです…
martind35 @ Re[1]:ついに…(12/02) 放浪の達人様 >当地は今日もポカポカ陽…
放浪の達人 @ Re:12月の天体情報(12/02) 土星食が一番楽しみです。 僕はもう望遠鏡…
放浪の達人 @ Re:ついに…(12/02) 当地は今日もポカポカ陽気で長袖2枚のうち…
martind35 @ Re[1]:晩秋(11/29) 放浪の達人様 >もう雪山になってるんで…

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