つきあたりの陳列室

つきあたりの陳列室

2008.07.11
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テーマ: 本日の1冊(3797)
カテゴリ: Book



そして少女漫画の作家が全身全霊を込めて描いた,こまやかな感情の描写がすばらしい。老若男女をえらばず,絶対の自信を持ってお勧めできます。

なんと「競技かるた漫画」。題材こそ新鮮だけれど,手法や設定は,王道の少年少女成長物語です。しかし,その完成度たるや,超絶高い。

ぶったまげました。こんっな良い漫画家,いたんですね。漫画の国に生まれて,漫画むさぼり読んできてよかった。

*

絵柄といい,小学生の同級生の男子女子をめぐる設定といい,彼らの間に流れる空気といい,『少女少年学級団』に似ています。あちらがややゆったりとした時間の流れで進む一方,こちらは疾走感がすばらしい。

「いまこのとき,このメンツ」でしかありえない切迫感,そのメンツで一つの大会に全力を傾ける幸福,その描き方にもう,こちらは鼻がツンとしっぱなしです。かるたにも団体戦があるんですね。これもヒカルの碁っぽい。

本誌では高校生編に入っているらしいので,どうも3-5巻あたりで完結しそうな雰囲気です。1巻の冒頭,成長した主人公の少女,千早が競技かるた最高峰の舞台で戦っている場面がチラリと描かれます。もう終わりが予感されるわけです。ああせつねえ。おわんないでー。

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本作「ちはやふる」もまた,そういう厚みという点では,ヒカルの碁に肩を並べるか,瞬間最大風速的にはむしろ凌駕しています。作者が,自身の経験ではなく取材によって,未知の分野をここまで料理したのならば,そら恐ろしいほどの手腕です。

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末次由紀さんと言われて知らなかった私も,スラムダンクを盗用した漫画家という記述を見て,思い当たりました。しかし,まさかここまで才能のある人だとは思わなかった。当時のファンはどれだけ悔しく情けなかったことか。

しかし,才能溢れる人で,ほんとうに良かった。そこそこの人ですぐ消えたなら,ファンはさぞ虚しかろう。断筆も考えたようですが,彼女が執念と才能を併せ持ってる人で良かった。こんな良い作品を引っさげて戻ってくるなんて,当時からファンだった人,今一体どれだけ嬉しいことか。

*

(講談社コミックスビーラブ [BLKC])

 DAIさん帝国(http://dai.at.webry.info/200805/article_9.html)のレビューが購入の決め手でした.

「ヒカルの碁」最終巻の感想
『少女少年学級団』の感想






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Last updated  2008.07.11 20:03:37 コメントを書く


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フィンち@ Re:「記憶の中の源氏物語」 三田村雅子 「人生のままならなさ」への強烈な疑問と,…
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ハオ@ 4年はあっという間 バーチュー&モイヤー組見ました。 優雅…

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