昼寝おばさんのひとりごと(浅草物語)

昼寝おばさんのひとりごと(浅草物語)

2011.04.02
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カテゴリ: 津波

4日経っても安否の分からない義母。お向いさんの安否も。

私は、もしかしてあの公民館で私を待っていたのではないかと…

よく探さないで中学校に行ってしまったけど、もしかしていつまでも私を待っていたのでは…

密かに自分を責めて眠れない日が続いた。

でも、そんな思いを抱えている人は私だけではなかった。

地震の後、近所の義父母を尋ねたが無事を確認して戻ってしまったと悔やむ方。

「あの時津波が来るから逃げるようにと一言、言っていれば」

みな紙一重で生死が決まった。生き残った人はみな壮絶なドラマがあった。

避難所で聞いた数々のドラマで、

特に痛ましかったのは、卒業式のあの日、中学生の息子さんを亡くされた方。

息子さんは友達と一緒に、公民館から中学校に向かった、私のように。

その途中、津波に呑み込まれた。2人の友達は危機一髪で逃れた。

「息子は太っていてドン臭いから逃げ遅れてしまった、先を走っている友達2人が目撃しているので間違いないらしい」

なんと言う、言葉もない。

母親の悲しみは勿論の事、2人もその光景から生涯解放される事はないだろう。

さて、

 義母の生存は半ば諦め、それならせめて一日も早く見つけてやりたいと、最終手段と、私は遺体安置所に足を運びました。

この遺体確認についても、遺族と行政側ともめました。

沢山の遺体が集められているのに、一日も早く確認したいのに、見せられる状態にしてからでなければ対面させないと言う。

そして遺体をきれいにして対面出来る状態にしてから安置所に置かれた。

私がひとりで安置所に行った時に見た遺体は、最初に発見された方々ばかりで、損傷も少なくきれいな御遺体でした。

それでも他人さまの御遺体を覗く事に躊躇があり、出来るならば棺に添えられビニールに入れられた服で確認しようとしたけれど、どの方の服も真黒い泥にまみれ、みな同じにしか見えず難しい。

やはりひとつひとつ覗き顔を確認することにした。

小さなピンク色した棺があった。生まれてから何年愛されたのかと思うと痛ましくて…

100体近く確認したけれど、義母はいなかった。

この後、毎日のように沢山の遺体が運ばれて来るが、日を追う毎に損傷が増し、確認が難しくなっていく。

先の中学生は近くの瓦礫の下から先日やっと発見された。お母さんは

「普通なら顔見ても判別出来ない状態だったけど、親だから分かった」 と。

遺体安置所から避難所に私が戻ると朗報が待っていた。

義母はお向さんの高台にある親戚のお宅に共に避難していた。

あの日、公民館で降ろすつもりでいたが、車と人でごった返していたので、年寄りを置いていく事に躊躇してそのまま親戚宅に連れて行ってくれた。すぐ戻れると思って。

義母は自宅の電話番号しか覚えていない。私たちの携帯番号名などは頭にない。

お宅の方が市役所の避難所名簿の中から私の名前を見つけてくれて、やっと連絡ついた。

あの時の感激の涙を私たち家族は一生忘れない。

そして遺体安置所で横たわっていた方々の無念を私は一生忘れない。






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最終更新日  2012.09.05 10:55:51
コメント(8) | コメントを書く


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Re:遺体安置所(04/02)  
コメントが書けないです。
お孫さん
曾孫さん
は皆さんに希望を与えてくれますね。 (2011.04.03 09:33:17)

Re:遺体安置所(04/02)  
いなば さん
生きていることに、深く感謝の気持ちを感じる内容で、涙がでてきます。つらいご経験を、皆さんに伝えていただくことは、経験していない者にとって、価値あることです。ありがとうございます。
みなさん、ご無事でなによりでした。ダンナ様にも、よろしくお伝えください。 (2011.04.03 20:03:34)

Re:遺体安置所(04/02)  
sataton  さん
くやしくて 悔しくて

言葉にできません。 (2011.04.04 09:41:57)

Re:遺体安置所(04/02)  
ぷうくろ519  さん
被災されたところからブログを訪問させて頂いてましたが
コメントできませんでした。
震災後から今までのあまりにもたくさんの経験は
まるで戦場のようです。
それでもたくましく私達にその状況を伝えて下さり
頭が下がります。
義母さまの朗報に私も一緒に涙を流しました。
そして遺体安置所の方々の無念やそこまで行ってみなければ
ならなかった心痛を思ってまた涙・・・ (2011.04.04 18:31:15)

Re[1]:遺体安置所(04/02)  
unkobiru  さん
rainbow3510さん

ありがとうございます。
皆さんから電話やメール頂いて嬉しかったですよ~
皆さんなら私の思いが伝わると思っていました。 (2011.04.05 09:51:05)

Re[1]:遺体安置所(04/02)  
unkobiru  さん
いなばさん

センセ、お久しぶりです。
読んで下さりありがとうございます。

>生きていることに、深く感謝の気持ちを感じる内容で、涙がでてきます。つらいご経験を、皆さんに伝えていただくことは、経験していない者にとって、価値あることです。

こんな時ほど自分にもう少し文才が、表現力が、感性が、あったならと、
大雑把にしか書けないで情けないです。

>みなさん、ご無事でなによりでした。ダンナ様にも、よろしくお伝えください。

ハイ、ダンナ様はボイラに炊き出しにシャワー管理にパンク修理になんでも出来るので(仕事以外は(笑))避難所では貴重な人材になっています。

その節はありがとうございました。
(2011.04.05 10:01:38)

Re[1]:遺体安置所(04/02)  
unkobiru  さん
satatonさん

>くやしくて 悔しくて
>
>言葉にできません。

ありがとうございます。多くの方々の記憶に残して頂けるなら嬉しいです。
(2011.04.05 10:03:19)

Re[1]:遺体安置所(04/02)  
unkobiru  さん
ぷうくろ519さん

コメントありがとうございます。
自分がこのような記事を書くとは予想もしていませんでした。

>そして遺体安置所の方々の無念やそこまで行ってみなければ
>ならなかった心痛を思ってまた涙・・・

お言葉ありがとうございます。本当にダメだと思いました。
多くの棺を前に覚悟を決め必死でした。
避難所ではいまだ安置所に通い家族を捜しておられる方が沢山います。
早く見つかるように願い、見つかれば悲しみをどう慰めてよいやら
まだまだ悲しみは続いています。 (2011.04.05 10:11:19)

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