ルスフさん

こんにちは。
ハイデルベルク城に行った時はやはり相当歩いて足が痛くなりました。。。結構履く靴によっても違います。
極端にいうとドイツ人にとって履物は下着のような感覚で他人のものを履くことには抵抗がある、またはだしを人に見せることも「はしたない」と捉えるということを聞いたことがあります。
(2005.08.22 00:39:48)

Der Nakajistil

Der Nakajistil

2005.08.20
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カテゴリ: 音楽紀行
城ヤコビ教会の尖塔から降りてきた時は1時をまわっていた。普段運動不足のため足がガクガクいうのが気になったが、とりあえず教会前の市場でクリーヴルスト(ケチャップとカレー粉をまぶしたソーセージ、たこ焼き感覚で食べる)をほおばって城館へ向かった。城内のバッハ博物館は1時に開く。

受付は1階だったが展示場は日本で言う2階にあった。各階に係員がいて互いにトランシーバーで連絡を取り合っている。僕が階段を上がろうとすると受付のおじさんが「今から客があがってくぞ~」とトランシーバーで報告した。なんだかその光景がのどかで面白い。


博物館・チェンバロ上の階にあがると、ここでスリッパを履くよう促された。ここでは床も大事な保存物である。僕が靴を脱いでスリッパを履くとここのおじさんに大笑いされた。靴をはいたままスリッパを履くのだそうだ。どうりでサイズが大きすぎるはずだ。

展示は宮廷楽団で使われていたと思われる楽器類、バッハ・ケーテン時代の解説、自筆楽譜(ファクシミリ)などがあった。この写真のチェンバロはバッハが宮廷のために選定したものと同型らしい。
ちょっと暗かったので係員に「フラッシュ焚いていいですか」と聞くと、「別にいいんじゃないの」という回答。ちなみにここで写真を撮るには2,5ユーロの許可証が必要。

牧師館バッハのケーテンでの生活面についてふれていきたい。
ケーテンでバッハがどこに住んでいたかということについては確かなことはわからないが、初めの頃は聖アグヌス教会の牧師館(写真右)に住んでいただろうと推測されている。

ケーテンは当時カルヴァン派の影響下にあった。しかしバッハはルター派の信条を保ち続けていたので、カルヴァン派に妥協できなかった。そこでこの町で唯一ルター派の教会であった聖アグヌス教会に教会籍を置いていた。

アグヌス教会カルヴァン派とはカルヴァンの流れを汲むプロテスタントの一派で、「予定説」に代表されるカルヴァン主義神学、また「長老制」という独特な教会運営方法が特徴である。現在の改革派・長老派の源流にあたる。



そのことはルター派学校に子供を入れていたバッハにとって不安材料となったに違いない。バッハはケーテンでの生活は気に入っていたようだが、一方他の場所へ移ることも考えていた。それはこのような点が原因していたかもしれない。


ホルツプラッツ


ケーテン時代の後期はホルツプラッツに面したあたりに住んでいたようである。各家の説明書き(ケーテンでは歴史的建物にはとても見やすい説明書きが掛けられている)を見たが、どれもバッハが住んでいただろうという言及はなかった。

目を引くのは写真正面に見える木組みの家で1598年に建てられたもの。ルネッサンス前期のものらしい。現在自家製ビールの店となっている。また向かいには「バッハ・アポテーケ」という薬局があった。もちろんバッハさんという人が経営しているのではなくバッハにちなんで命名されたものである。

バッハプラッツ


聖ヤコビ教会からゆるい坂道を降りてきたところにバッハプラッツという広場がある。この広場の中心には噴水があり、その背後にバッハの石像がある。特にこの場所とバッハの居住と関係があるわけではなさそうである。この石像の背後に回ると高くそびえ立つ聖ヤコビ教会の尖塔をバッハが眺めているように見えるのが面白い。

経過時間 1月 7日 7時間 16分経過(8月21日現在)
吸った煙草 0本
吸わなかった煙草 383本
浮いた煙草代 76円
延びた寿命 1日 7時間 55分





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Last updated  2005.08.20 09:48:17
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Re:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
ルスフ  さん
こんにちは。
足ががくがくとなる現象は年々顕著になってくる気がします。
12年前に新婚旅行でドイツを訪れた際、ハイデルベルグ城に行くために随分と長い坂道(だったと思います)を主人とヒーヒー言いながら歩いた記憶があります。
その夜、足が笑っていたのを思い出しました。
今でも主人はその話題になると、次回行くことがあれば絶対、楽な方法で行くと力説していましたがその横でうんうんとうなずく自分が悲しかった・・・。
床の上を靴を履いたまま、スリッパを履くなんて随分と歩きにくかったことと思います。
海外に行くと、靴を脱ぐと行為を何故しないんだろうと、いつも不思議に思います。 (2005.08.21 13:55:37)

Re[1]:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  

Re:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
Tomochan0860  さん
音楽は大好きですので、こういう新潮社の「バッハ」よりもう一歩突っ込んだ解説を拝読するのは、とても楽しみです。 


一寸ローカルなお話で申し訳ありませんが、デュッセルで調律をお願いする際、今までのところHeinersdorffくらいしか存じ上げません。お勧めの方がいらっしゃればご紹介願いますでしょうか?  (2005.08.22 18:33:05)

Re[1]:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
Tomochan0860さん
こんにちは。
実際足を使って現地に行くと色々な発見があって楽しいです。できるだけそれらがこの日記で発表できればいいのですが、力不足で・・・
ローカルな話題のほうは、また調べておきます。
今後もよろしくお願いします。 (2005.08.22 22:55:40)

Re:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
興味深く拝読させて頂きました。

ケーテンに行ったことはありませんが、日記を読んだ行った気分になりました。 (2005.08.23 09:37:32)

Re:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
とても参考になりました。

そういえば、友人への手紙に「生涯をこの地(ケーテン)で終わるつもりでした」書いたらしいですが、それくらいケーテンがお気に入りだったんでしょうか。

余談;
ハイデルベルクと聞くと印刷機を思い出してしまうのは同人誌やっていた人間の発想か...(笑) (2005.08.23 22:47:48)

Re[1]:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
カーク船長4761さん
>興味深く拝読させて頂きました。
ありがとうございます。カーク船長4761さんのサイトのほうも拝見させていただきましたが、いろいろなところに旅されてるんですね!
ケーテンは観光地化されてませんがとてもいいところです。 (2005.08.23 23:02:16)

Re[1]:ケーテンとJ.S.バッハ 後編(08/20)  
イィヴィ平野さん
こんにちは。
バッハはこのケーテン時代が幸福だったようですね。町の人の感じもよかったです。
かつてドイツに印刷の勉強に来ていた友人がいましたが、やはりその世界もドイツが本場なのでしょうか。デュッセルドルフではDrupaという有名な印刷メッセもあります。 (2005.08.23 23:07:56)

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