志 錬
《其の三
その心得を『十一の必勝法』として掲げられています。
前回の一項、二項に続き、今回は、三項を取り上げさせていただきます。
三、相手の得意な持ち手を許すな
ガッチリ引きつけられたら小さいものは身動きできない。
持たれたら切る。また、袖を絞って相手との間合いをとっておくのも良い。
大きな者と戦うことに限ったことではなく、
柔道では、“得意な組み手”になれるかどうか、あるいは得意な組み手にさせないかどうかが、勝利を左右する重要な要素となる。
しかし、この文中で大切なのは、「常にどちらかの手を離し」ではない。
「両手でつかんだときは即座に技をかけ、先手、先手を取る。」である。
つまり、両手でつかんだときが“得意な組み手”なのである。
相手に“得意の組み手”を許さないために、片手を離して間合いを維持する。
しかし、それだけでは、自分自身も“得意な組み手”にはなれない。
だからこそ、体全体を使って相手を引きずり回すように動き回り、
自分だけが“得意な組み手”になる機会を狙い、
そして、それを逃さずに、徹頭徹尾、攻め続けることが大切なのだと考える。
其の五に つづく》
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