さすらいの太陽 | メタボの気まぐれ

これは豪華な屋敷の子供として生まれながら
貧しい家庭に育てられ運命と闘いながら
力強く歌手を目指して立ち上がっていく
一人の少女の物語です」

宇多田ヒカルの母・藤圭子をモデルにした
テレビアニメ「さすらいの太陽」は
芸能界や歌手、音楽を主体に取り入れた
初のアイドル系アニメであり
原作は藤川桂介、すずき真弓である。

物語は同じ病院で生まれた二人の赤ちゃんがいる。
一人は大財閥の令嬢、もう一人は下町の
貧しい家の娘だった。

出世のために道子を捨てて別の女性と結婚した怨みから
二人をすり替えてしまう。

やがて成長した令嬢・香田美紀と貧しい家柄の
峰のぞみは歌手になりたいという同じ夢を抱いており
美紀は親の財力で難なく芸能界デビューを果たし
のぞみは酒場でギター伴奏をする「流し」の歌手として
下積み生活を続ける事になる。

素直な性格で誰にも優しいのぞみの行動は
旅先で出会った人々に自作の「心の歌」と共に
強烈な印象を与える。

その後、美紀はラジオの深夜番組に「心の歌」の

この噂は芸能関係者の間で「名前も知らない謎の歌手」
「幻の心の歌」として世間に広がった。

相変わらず地方を旅していたのぞみは
音楽祭に参加するバンドグループと知り合い
このバンドと一緒に参加する事になった。

「心の歌」を熱唱する事になったが・・・

このアニメは赤ん坊の時に取り違えられた
二人の娘が運命に翻弄される吉屋信子の小説
「あの道この道」をベースにしており
本作以外には「赤い運命」「乳姉妹」
「冬の輪舞」が有名である。

主人公の峰のぞみの声を担当したのが
デビュー前の歌手・藤山ジュンコであり
タイアップと言う形で主役を演じました。

また峰のぞみのモデルとなった藤圭子は
幼いころから歌手であった両親に同行し
旅回りの生活を送っており、貧しい生活を支えるために
17歳の時にさっぽろ雪まつりのステージで歌い
その姿がレコード会社の関係者の目に留まり上京し
歌手デビューする事になりました。

本作のＥＤでもある「心の歌」は藤山ジュンコが
歌ったが、アニソン女王・堀江美都子も中盤から
歌うようになり、堀江自身もライブの最後に
この「心の歌」を歌っている。

監督には「機動戦士ガンダム」の富野由悠季を
起用したものの裏番組に「タイガーマスク」
「クイズタイムショック」と人気番組に押され
視聴率に伸び悩んだ作品でした。