司法試験と海と世迷言

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karma4540

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Mar 1, 2007
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カテゴリ: 司法試験

何度かアップしたのですがPCが不調だった為、掲載出来ませんでした。

漸く、PCも直ったと思います。(?)

(3)では甲が乙に対して本件土地を売却した行為につき横領罪は成立するか不可罰的事後行為と関連して問題となる。

ア そもそも不可罰的事後行為とは犯罪成立後の法益侵害状態の継続に関する行為者の行為は当初の構成要件的行為により当然に予定されている限り別個の犯罪を構成しないとの趣旨により設けられている。

イ この様に解すれば本問では本件土地について横領罪が成立後にC銀行の抵当権設定行為及び乙に売却した行為があるがAの所有権を侵害するとの一体性がある為、別個の犯罪を構成していない(不可罰的事後行為)

よって別途、横領罪は成立しない。

2 Bに対する罪責について

(1)甲がBに対し、本件土地をAに売却済みである事を告知せずに売却した行為について、詐欺罪が成立しないか。

ア 詐欺罪は欺もう行為により錯誤を生じさせ瑕疵ある意思に基づく交付行為により、物・権利の移転が為された事が必要である。

イ 本問で甲はBが錯誤に陥っている事を知りながら事実を告げずいた。この不作為による行為は欺もう行為にあたる。

ウ 更にその不作為により瑕疵ある意思を生じさせ、それにより交付行為を行なわせた。この行為により物・権利の移転が生じた事で法益侵害は認められる。

よって詐欺罪は成立する。

3 C銀行に対する罪責について

ア 甲が抵当権を設定し融資を受けた行為についてはC銀行に対しても事実を告げずにいたがC銀行は錯誤を生じていない為、詐欺罪は成立しない。

4 以上により甲はAに対する委託物横領罪、B対する詐欺罪が成立し両罪は併合罪(45条)となる。

二 乙の罪責について

1 乙が上記の事情を知って甲から本件土地を買い受けた行為について、委託物横領罪の共同正犯(60条)が成立しないかが問題となる。


(1) この点、民事法上、第二譲受人は背信的悪意者でない限り先に登記を備えれば第一譲受人にも対抗できると解される。そうだとすれば、刑法の謙抑性及び法秩序統一の見地からは背信的悪意者でない限り第二譲受人に刑事責任を問えないと解するべきである。


ア 本問では乙が背信的悪意者であるとの事情は認められないから乙に刑事責任は問えない。

よって、当該行為につき委託物横領罪の共同正犯は成立しない。

(2) 以上より、乙は何の罪責も負わない。

結果、何となくしっくりこない論証とCに対する詐欺罪を認めなかったのは間違いだったような気もする。句読点と番号及び記号のふり方はかなりおかしいと思います。

理解、不十分な記述が多々あるかと思いますので広くコメントをいただけると幸いです。m(_ _"m)ペコリ






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Last updated  Mar 1, 2007 09:53:50 PM
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