日々のあぶく?

日々のあぶく?

January 6, 2006
XML
カテゴリ:
夢枕獏×村上豊による絵物語。


「鉄輪」の初出は「陰陽師 付喪神ノ巻」に所収済み。
また、この話のちょっとした設定を変えたものでは「生成り姫」もある。
だが、やはり村上氏の絵が加わると魅力がいや増す。

貴船神社に丑の刻参りをする徳子姫。
願いが叶うと宮に仕える男から伝えられ、"身には赤き衣を裁ち着、顔には丹を塗り、髪には鉄輪を戴き、三つの脚に火を灯し、怒る心を持って鬼神と"なろうとする。
恋し、憎むは自分を捨てた藤原為良。
晴明に庇われ一命を取りとめる為良。

彼女は以前、為良に借りた笛を吹く博雅の姿を眺めた姫でもあった。
博雅に心癒され、鬼になりそうな時は彼の笛を聴かせて欲しいと願う彼女を受け入れる博雅。
その後、博雅の下にはしばしば生成りの姫が訪ねて来、そのたびに笛を吹く彼が見れたとか。
また、夜に博雅が笛を吹くところ、影で見つめる生成りの鬼の姿があったとか―

鬼、妖すらも魅了する博雅の笛、彼の素直な心持が音にのっているせいもあるのだろう。

設定を少し変え、鬼となることを唆すを道満とした舞踏劇「鉄輪恋鬼孔雀舞」(かなわぬこいはるのパヴァーヌ)・主催(社)日本舞踏協会の台本の元本も所収。
これは謡曲「鉄輪」もベースとなっているとか。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  January 6, 2006 04:38:32 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: