日々のあぶく?

日々のあぶく?

August 31, 2008
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カテゴリ: 本
心温まったり、人となりを考えたり、再会が嬉しかったりのシリーズ新刊。

~ネタバレメモ~

・いっちばん
相変わらず臥せっている若だんなは、日限の親分が頭を悩ます掏摸(スリ)のことが気になっていた。
犯人は分かっているのに、大店の息子だけに現場を抑えなければ捕まえられない。
一方、栄吉が修行に出、兄・松之助が結婚して新しい店に出てしまって、
気落ちした若だんなを励まそうとする妖たちが"若だんなが一番喜ぶもの"を求め、長崎屋を飛び出していく。

お菓子を探す鳴家、根付を探す鈴彦姫たち、春画を手に入れようと広徳寺まで出向く屏風のぞきたち。
屏風のぞきは、若だんなが長崎屋にいるときならば、火事など何かあっても本体を守ってくれると分かっているので遠出できる。船酔いすることも判明。


その言葉と共に、若だんなと妖の関係が相変わらず微笑ましいと思う一編。

・いっぷく
いつもに増して心配性の兄やたち。その原因は「妖(鳴家)を探している者」がおり、
長崎屋に妖が出入りしていると判明したら、商いの妨げになる
→兄やたちが若だんなの側にいられなくなる、と心配していたからだった。
そのころ、廻船問屋(兼薬種問屋)長崎屋は、
両方とも本家は近江にある唐物屋小乃屋、唐物屋西岡屋より品比べを挑まれていた。
明らかに長崎屋の客を狙った策だったが、小乃屋の七之助は長崎屋が不利にならぬようにしてくれているようだった。

小乃屋(分家前は乃勢屋)七之助は、三途の川のほとりで若だんなが出会った冬吉の兄。
生還した弟が不思議なことを言い出したことを信じようとし、
弟の恩人である若だんなの事を探していたのだった。


品比べはの順位こそは西岡屋の勝ちだったが、売り上げは長崎屋、若だんなの助言を受けて出品するものを調整した小乃屋の方が上だった。

・天狗の使い魔
友となった山伏が死に、彼に仕えていた管狐・黄唐を友としてもらい受けたいとの申し出を
断られた天狗・信濃山六鬼坊が、大妖・皮衣の孫である若だんなを誘拐。
自分の力で何とか戻ろうとした若だんなは、天狗に勝負を挑む。


黄唐のいる王子の神社に(酒を持って)六鬼坊がくることは構わないということに。
自分の身になって(狛犬・獅子たちのことを)考えてみることを神使狐に若だんなが助言。
仁吉と佐助がいると安心する若だんな。彼らの絆の深さも改めて垣間見れる。

・餡子は甘いか
老舗菓子屋・安野屋へ修行に出た栄吉の話。
相変わらず餡子も作れず、菓子作りを止められた栄吉は、
砂糖を盗みに入った八助が、主人の虎三郎に舌(味覚)の確かさを認められて弟子入りし、
しかも自分を飛び越して認められそうなこと、自分の才能のなさに嘆き、菓子作りを辞めようとまで思う。

盗みを辞められなかった八助は番屋の世話に。
やはり菓子作りをあきらめられない栄吉は修行を続けることに。

「客は美味い菓子を求める。それが何年目で作れるようになったか気にしない」
「やり続けることも才能。おまえ(栄吉)にはその才がある」
との虎三郎の言葉が心に響く。

・ひなのちよがみ
「yomyom」で読んだ一編。
火事の後、厚化粧を止めたお雛は、紅白粉問屋一色屋再建のため、自身も商いに立つことに。
その一案実現のため、長崎屋に錦絵屋を紹介してもらい、一時成功する。
だが、薄化粧になった可愛いお雛のことを錦絵屋の次男・秀二郎が気に入り、縁談を申し込んだ。
許嫁である正三郎は、錦絵屋志乃屋を紹介した若だんなに食ってかかるが、
一色屋を立て直すには正三郎の力が試されると兄やたちに一蹴される。
若だんなはお雛の意向も汲み、秀二郎には厚化粧した3人の中からお雛を見つけること、
正三郎には一色屋再建の新たな策を講じることで勝負をさせる。

秀二郎はお雛を見分けることが出来ず、正三郎は見事に再建策を提案し、事なきを得る。
病がちでも、争いごとをおさめたり人の役に立てればと意気込んでいたのに、何にも出来なかったと嘆く若だんな。
「しくじりは何回してもいい。次につなげていけばいい」と声をかける兄やたち、
若だんなの心配をする鳴家たちの姿に心温まる。

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Last updated  August 31, 2008 10:39:07 PM


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