PR
Category
Calendar
Freepage List
Comments
Keyword Search
実際に暖房に必要なエネルギーは、家の熱損失だけではなく、次のような様々な熱の取得と損失の影響が考えられます。
【取得】
・日射(遮熱Low-Eガラスと日当たり条件で少なめか)
・照明の発熱(短時間点灯場所以外は蛍光灯なので少なめ)
・電気器具・調理器具・設備からの発熱(月に400kWh程度あるはず)
・人間の発熱
【損失】
・キッチンの同時給俳換気扇による換気(換気量非常に大きいので影響大きそう)
・隙間換気(C値が0.4cm2/m2なので、風速条件含めても平均的には0.1回/h程度か)
・水の気化熱(洗濯物、洗い物、シンク、気化式加湿器などの水分の蒸発)
・ドアの開け閉めでの換気
【損失低下】
・カーテン・ブラインド等の利用による窓からの損失の減少
・計画換気の換気量設定変更(居住人数に対し述床面積が大きいため、換気回数若干低めに設定)
しかし、これらは無視して、家の熱損失のみと暖房エネルギーがどの程度一致するのかを比較してみようと思います。
この気象庁のデータ で調べると、東京のこの冬の平均気温は次のとおりです。
2007年11月:13.3℃
2007年12月: 9.0℃
2008年 1月: 5.9℃
2008年 2月: 5.5℃
2008年 3月:10.7℃
また、我が家の検針日にあわせて、2007年11月20日~2008年3月18日 (4ヶ月間、120日間)での平均気温は、7.7℃ 。
一方、我が家の24時間暖房の室温は22.5℃弱前後ですが、22℃として計算してみます。
室温22℃を維持するために1時間に必要な熱量は、家の熱損失に内外気温差にをかけた値となります。
この熱量を、4ヶ月間の平均気温について求めてみると、次のようになります。
換気1の計算の場合:211.13[W/K] * (22 - 7.7)[K] = 3.019[kWh]換気2の計算の場合:187.53[W/K] * (22 - 7.7)[K] = 2.682[kWh]
もし、1000Wの電熱器である電気ストーブでまかなったとすれば、電気ストーブ3台が発生する熱量が必要ということが分かります。
また、最も標準的な 10畳用の定格2.8kWのエアコンであれば、エアコン1台の定格出力ほどの熱量
です。
この熱量を1ヶ月期間で求め、我が家の ヒートポンプ 全館空調 は、熱量をCOPで割った値になりますが、これを表にすると、次のとおりです。

なお、COP(エネルギー消費効率)は外気温度7℃の条件の値なので、実際の運転では変化しますので、注意が必要です。ただし、4ヶ月間の平均気温が7.7℃とほぼ一致していますので、トータルでの差はほとんど無いかと思います。
ヒートポンプ機器は消費電力の何倍かの熱量を得ることが出来るわけですが、 蓄熱暖房機 などの電熱器では熱量分の電力が必要 になります。この場合、電気以外の燃料と比較して 最も環境負荷が高くなります 。
以上の 計算値と実際の電力使用量 をグラフにすると、次のとおりです。

実際の使用量は、検針日が月をまたいでいること、また、1月は35日間と長かったりしますので、1ヶ月だけをとって比較しても意味がありませんので、この4ヶ月を足してみますと、次のようになります(この期間、灯油FF式ストーブなど他の暖房は使用していません)。
換気1計算の場合 :2237kWh(12月-3月合計)
換気2計算の場合 :1987kWh(12月-3月合計)
実際の電力使用量:2136kWh(12月-3月合計)
家の熱損失とほぼ一致する という結果です。
ただし、換気1計算と換気2計算の中間で、 どちらかと言えば、換気1計算に近い
ようです。
ということは、実際には、カタログ値の熱交換効率ほど、換気負荷を低減出来ていないのかもしれません。
ということで、 熱交換換気の負荷計算の謎は、解決せず・・
次に、暖房にかかった電気代です。我が家の全館空調は、定圧電力という別契約となっていますので、空調費用が別請求(検針票が2枚)ですので、一目瞭然で分かります。

3kW契約なので、この内、基本料金が¥3000以上を占めています。
4ヶ月間の合計は、¥35,919ですので、 月平均では約¥9,000の暖房費
ということになります。
なお、条件をまとめると、次のようなものです。
延床面積: 約50坪
(約168m2、1階ハイスタッド)+小屋裏収納約28m2
気候条件:ほぼ東京と同じ
暖房条件:ヒートポンプ全館空調による 全館24時間22℃暖房
1年間の冷暖房費を全館空調の試算と比較… Sep 29, 2007
CO2排出量(およびガス使用量)-2007年8月 Sep 8, 2007
電気使用量と料金-2007月8月 Aug 25, 2007