日本戦略研究所

2004年04月26日
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厚生労働省役人の汚職が相次いで発覚している。『中医協汚職』と『出版事業汚職』である。

『中医協汚職』では、旧厚生省 社会保険庁長官だった下村健が約1千万円の賄賂を受け取った疑いで逮捕された。
社会保険庁は、厚生労働省の外局で、政府管掌健康保険、船員保険、厚生年金保険、国民年金を担当する役所である。
社会保険庁といえば、つい最近、国民年金保険料を払っていなかった女優の江角マキコを国民年金保険料の納付を促す広告に起用して、その無能ぶりを国民にアピールしたマヌケ・トンマな役所である。

さて、下村健。平成元年に社会保険庁長官を退任、船員保険会長を経て、平成六年に健康保険組合連合会(健保連)の副会長に天下った。
健保連の副会長=支払い側委員という立場で中医協中央社会保険医療協議会(中医協)に参加、本来なら支払い側委員として医師会や歯科医師会の委員と対決しなければならない役回りである。

ところが、下村健は歯科医師会側から賄賂を受取り中医協で「かかりつけ初診料」の条件緩和に有利な発言をし、「かかりつけ初診料」の条件緩和実現に尽力した。
その結果「かかりつけ初診料」の支払総額は860億円も増加した。下村健は国民と健保連に大損害を与えたのである。国民の福祉を守る最低限の良心すらない最低の人物が社会保険庁長官だったかと思うと泣けてくる。

この事件を受けて、面の皮の厚い坂口厚労相も「大きな衝撃を受けており、事実なら誠に遺憾だ。今後の中医協のあり方については検討しなければならないことが出てくるかもしれない」と答弁し、中医協の役割や運営方法などの見直しを含めて検討する考えを示した。


「今の時点でどの範囲で(見直すか)というのは性急すぎる」大塚義治事務次官
「医療という専門分野であり、診療側と支払い側という当事者同士が直接話し合う以外なかなかよい方法がない」(厚労省幹部)
「一人の人物が長く委員を務めたため腐敗の温床ができた例外的事件」
「抜本的な改革は無理。委員の任期を短くするくらいしかないだろう」(厚労省幹部)

馬鹿につける薬はない。以前、小泉首相が厚生労働省事務次官に対し、「天下りのことばかり考えていないで、真面目にやれ」と言った気持ちが良くわかる。


『出版事業汚職』は組織犯罪である。

出版業者「選択エージェンシー」に研修用冊子を随意契約で発注した謝礼として、現金約300万円を受け取った厚生労働省関東信越厚生局の企画官 清水正斗、独立行政法人国立病院機構運営改善係長 油井宏充が収賄で逮捕された。

また、「選択エージェンシー」の保健師用研修ビデオや手帳の作成に際し、多数の厚労省職員が「監修料」の名目で多額の現金を受け取っていた。
選択エージェンシーの内部資料によれば、約5千万円の監修料が厚労省側に渡っている。

その「監修料」は厚生労働省が一括管理し、“裏金”としてプールしていたのである。
(監修作業は厚労省保険局国民健康保険課の職員らがあたり、庶務係長が窓口となって事業費の約一割を監修料として受領。その後、監修にかかわった職員の頭数で割り、個人の所得として確定申告を済ませたうえ一括管理していた)


支払った税金の10%を還流させ、役所ぐるみで私的に流用していた立派な汚職である。そして、この“裏金”事件は氷山の一角かもしれないのだ。

厚労省保険局は「12年から14年にかけ職員30-40人が監修に加わり、少なくとも2800万円を受け取った。国庫の補助金を還流させているという誤解を招いたことや、結果的に一人当たりの額が大きいということで好ましくないと判断し、今後は受け取らないことにした」、
“裏金”のプールについては「確認中」とふざけたコメントをし、重大事件を誤魔化そうとしている。

坂口力厚労相は「国が補助金を出すものについては、監修料をもらうのを差し控える」「(補助とは)関係のない本を時間外にアルバイトでやるのは認められているが、国が補助金を出していたり国が作製している際は、監修そのものはいいが、監修料をもらうのは控える」
こいつ、事の本質が解っているのだろうか。




年金財政が破綻寸前にもかかわらず、年金給付以外に約5兆6千億円もの年金保険料を流用されていたのだ。
主なものとして「年金資金運用基金」(旧・年金福祉事業団)の運営費や借入金の利払いとして約1兆1400億円。大規模年金保養基地(グリーンピア)、住宅融資「出資金」として約1兆800億円。

流用された年金保険料は天下り役人の高額な報酬や退職金に化けたり、「出資金」の大半は焦げ付いて回収不能。既に消えてしまっている。

厚生労働省は極悪非道の所業を繰返し、国民に既に破綻している年金の保険料を支払えという。日本国民はそれほど馬鹿で お人好し じゃないぜ。


日本政府の役人の腐敗、無能レベルは先進国中トップであることを証明する事件は沢山あった。大蔵省「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」、防衛庁「水増し請求の見返りに天下りを強要した事件」、外務省「外交機密費私的流用事件」、農林水産省「狂牛病輸入事件」、厚生省「岡光事務次官 汚職で逮捕、投獄」。そして、今回の厚生労働省『中医協汚職』と『出版事業汚職』。

どうやら、厚生労働省役人の腐敗、無能レベルは各省庁中最悪で、”組織犯罪集団”と見なしたほうがよさそうだ。(日本戦略研究所)








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最終更新日  2004年04月26日 14時49分39秒


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