特許を活かして新たな価値創造及び事業展開に挑む

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健康二郎

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2005年04月24日
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 最近、屋上緑化について話題になる機会が増えている様です。改めて説明するまでもなく、建物の屋上に植栽することで、植物の活動を利用した温度低下のシステムを備えると言うものです。このシステムは、太陽熱の日射量の大きい夏季に効果を表わします。仕組みは簡単で、液体状の水を太陽熱によって気化させ、そのときに周囲から奪われる気化熱によって周囲の温度低下を誘引すると言うものです。気化という相変化を媒介するものは、植物及び土壌です。
 上記のシステムは様々な効果をもたらします。日射される太陽熱エネルギーは顕熱のまま排出されるのではなく、一部は湿気という潜熱の形に閉じ込められ、排出されます。それで、湿度は高くなるものの、気温の上昇を抑える効果があります。一方、建物内部では屋上緑化によるシステムの効果で、太陽熱のもたらす輻射熱の影響を抑えることが出来、室温の上昇を抑えることが出来ます。それで、夏季の昼間の気温の高いときでも、エアコンの冷房効果を十分に得ることが出来ます。結局、エアコン使用に伴う電気料を削減し、経済的効果をも得られます。
 屋上緑化は、個人的にはエアコン使用に伴う電気料の節約と言う形で貢献するものですが、社会的には顕熱を湿気という形に潜熱化し、ヒートアイランド化抑制の一翼を担う形で貢献するものです。個人的有用性と社会的有用性とが合致するものですが、公的補助金を通じた奨励策は社会的有用性を根拠にしたものです。
 ところで、屋上緑化は水の相変化に伴うエネルギー移転を太陽熱エネルギーの吸収に利用し、あわせて、建物の遮熱効果を高めるものです。この仕組みは、古い瓦葺の屋根にも見られます。瓦の下地材として使用されている土の特性を利用したものです。
 古い家屋では天井が無く、屋根下地材は屋内側・屋外側の何れからも新鮮な空気に触れることが出来ます。しかも、通風を旨とした家屋の造りから湿気を含んだ空気は屋内側からも絶えず供給されます。夜間になると、放射冷却の効果で土に吸収された湿気は液化を促され、又、液化を促しながら湿気を吸収します。液化の際に生成される凝縮熱は放射冷却のエネルギーによって吸収されます。つまり、瓦の下地材である土は、夜間の放射冷却を利用して空気中の湿気の持つ熱エネルギーの吸収を媒介し、あわせて、屋内の湿度低下に貢献します。
 昼間は、太陽熱エネルギーの日射取得によって、下地材である土は液化した水を気化する為に必要なエネルギーを獲得できます。つまり、屋根は自らの備える断熱性能にプラスして、水の相変化によるエネルギー移転によって太陽熱エネルギーを吸収することが出来ます。この遮熱のシステムは、単に太陽熱を断つだけでなく、夜間に湿気を吸収し、屋内の湿度調節という異質の効果を表わし、あわせて、太陽熱の一部を潜熱化し、ヒートアイランド化抑制の一翼を担うことが出来ます。
 これは、今日的表現で言えば、循環型のシステムです。日本の気候風土に適応する中で長い時間をかけて形成されてきた、先人の知恵の結晶と言えるものです。しかし、残念なことに、この優れた先人の知恵は今日の住宅造りに活かされていません。





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最終更新日  2005年04月24日 10時28分52秒
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