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2008年11月04日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さて、「かみぽこ政治学」です。

地味にいきますからね。

まあ、前回のエントリーから
いろいろありましたわね。(苦笑)

1つ1つに一喜一憂はしない、
流れがきちんとできた時まで
次のエントリーを待つということで
やってきたわけですが、

先送りしたようなので、
次の話に移りたいと思う。

麻生首相が成立を急いだ
2008年度補正予算案の可決から、
追加経済対策の取りまとめ、
そして、金融機関に対する
予防的な資本注入を可能にする
金融機能強化法改正案の
国会提出も決断した。

これらは、ただ解散をやるのかやらないのか、
そういう文脈で捉えられることが多いが、

政局の新たな対立構図を
浮き上がらせているように思う。

解散・総選挙の時期ばかりが
焦点となってきて、
解散がなくなったら、

いうわけではない。

今日は、そんな新しい政局の構図を
明らかにしてみたいのだが、
私は、このところの金融危機について
なんで10年前のことを
語る人があんまりいないんだろうと
思っていた。

これは、今年の春の
日銀総裁人事の時にも
思ったことだ。

日銀総裁候補とされた人たちの
過去の金融行政の経験を
紹介するものがなかったので、
うちでやったところ
「玄人には」評判のいい
エントリーになってしまった。(苦笑)
(2008年3月13日
日銀人事に思う。(前編)
日銀人事に思う。(中編)
日銀人事に思う。(後編)
2008年3月20日
続・日銀人事に思う。田波耕治とはどういう人か? )

いや、学会とかで
久しぶりに会った人とかに
言われんのよ。

「近頃では、日銀総裁人事のがよかった」

ってね。複数の人間から
言われるんだから
なんかいいとこあるんだろう。(苦笑)

ということで、
今日は、10年前の

「1998年金融危機」

を振り返りながら、
今日の金融危機を
考えてみたい。

麻生首相や中川昭一財務・金融相が、

「日本は金融危機を克服した経験がある」

と誇り、いつでもそのノウハウを
世界に提供する準備があると
アピールする時と、
民主党の菅直人さんなどが、

「我が党所属の若手・中堅議員を中心とする

『政策新人類』

が、1998年の金融危機に取り組んだ」

として、民主党こそ金融危機に対処する
能力と経験があると訴える時では、
同じ「金融危機」の経験でも
少々意味合いが違う。

麻生首相・中川財務・金融相が指す
「日本の経験」とは、
1998年のいわゆる「金融国会」で
自民党・大蔵省が中心となって成立させた

「金融早期健全化法」

つまり、早めに金融機関への
公的資金投入を行い、
破たんさせず、
合併を促すなどしながら、
金融システムを守る、
という考え方を
念頭に置いているはずである。

一方、民主党にとっては、
「日本の経験」とは
かつて民主党の若手が
中心となった

「政策新人類」

が立案し、小渕内閣に
「丸のみ」させて成立した

「金融再生法」

つまり経営不安の金融機関を破たんさせて、
一時国有化する施策のことを
念頭に置いている。

前者は日本長期信用銀行の
破たん処理に用いられ、
後者はその後の
金融機関の経営不安に対する
中心的な手法となった。

どこがどう違うんか
ややこしいんだけど、
簡単に言うとね。(苦笑)

前者は、とにかく
潰れそうな金貸しに
国民の血税を先に渡して
潰れんようにした後、
その金貸しを守っていた
親分(自民・大蔵)は
なにも間違っていませんでした
えへんっ!ということで、
後者は、潰れそうな金貸しは
金貸しの責任やから
勝手に潰れろと、
その代り潰れた後に
親分(国)が金貸しを買い取って
ある程度借金を少なくした後、
黒船(外資)に売っぱらうと。

つまり、一言で
「日本の経験」というが、
現在でも、民主党は
「金融再生法」と理解し、
自民党は「金融早期健全化法」と
解釈しているのだ。

だから、金融機能強化法の
国会審議のポイントは、
端的に言えば

「モラルハザード」

ということになる。

「金融早期健全化法」の考え方は、
経営悪化した金融機関を
延命させないことで
モラルハザードを防ごうとするもので、
一方、自民党は金融機関を
とにかくつぶさないことで
金融システムを守ろうとするからで、
そこにはモラルハザードを
防ぐことが大切という発想はない。

こう考えると、民主党が
金融機能強化法の審議で
政府・与党案を
厳しく批判しているのが
単なる「対立軸路線」では
ないことがわかる。

例えば、民主党の主張である

(1) 公的資金を注入する金融機関について
中小企業への融資計画の提出義務づけ;
(2) 米国発の金融危機とは関係なく
経営が悪化した金融機関の経営責任の明確化
(3) 新銀行東京を同法の対象から外すこと
(4) 農林中央金庫に公的資金を投入する際に
衆参両院の議決をすべき

これらを並べてみると
「金融再生法」の思想に
基づくものであることが
よくわかるだろう。

逆に言えば、政府・与党は
こういう部分には無頓着。
ただし、金融システムを
守るという意欲は、
民主党よりも強いとは言える。

ちなみに、「日本の経験」と言うのだが
あの10年前、英米が日本のことを
なんと言っていたかというと、

「少ない、遅い、悪い銀行はつぶせ!」

の大合唱だったことも
多少頭に置いてから
「日本の経験」と
言った方がいいかもしれない。(笑)

これ以上は、言いませんが。。。(苦笑)

うひょひょ。。。

ということで、国会では、
与野党が10年前も踏まえた
応酬をやってもらっても
面白いと思うんだけどね。

いかがなもんでしょうか。





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最終更新日  2008年11月05日 02時28分44秒


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