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2026.06.25
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テーマ: 読書(10127)
カテゴリ: 読書



空き時間が出来たので、最寄りの書店に寄った。
百貨店ではないがビルの店舗集合施設でその6Fか7Fの書店である。
時間があるので店先から奥へとゆっくりと練り歩き、評判の売れ筋単行本の平置き台から文庫棚へと歩いた。文庫棚の前面には平置きの本があり、その中で一冊だけ残っていた文庫を手に取った。いつか読もうと思っていた恋愛小説である。「センセイの鞄」。
見るともなしに表紙を開くと中表紙との間に紙片が差し込まれていた。

================
  文春文庫 心の1冊フェア
 川上弘美さん『センセイの鞄』
================
『センセイの鞄』を、

   連れてきてくださって、
    とても嬉しいです。
   ありがとうございます♡
      川上弘美



と書かれていた。
これは買わねばなるまい。

レジでお会計をして、駅のコンコースの待ち合わせ(?)イスに座って読み始めた……。


地方の駅前の居酒屋で高校時代の国語教師と十数年ぶりに再会した独り身の女性・ツキコさん。その後、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。好きなのかな、好きなんだな。セイセイも好きなのかな。と、歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく、センセイとツキコさんのゆったりとした日々。
読み始めてツキコさんのイメージは古川琴音だった。先日見たNHKドラマ「魯山人のかまど」での女性記者の印象が強く残っていたせいなのかも。古川琴音の「先生」は「センセイ」に見えた。その感情を露わにしない淡々としたけれど行動力のある姿はツキコさんのように思えた。
心の内に秘めた恋の炎の大きさはわからないけれど、表面的には淡々とした関係性はセンセイが自分のことをグスと言ったことで、そうなんだなと思えた。
遅々として進まない関係は亀の歩みのようであるが、ついに、ついに……。

染み入るような作品である。


センセイの鞄 (文春文庫) [ 川上弘美 ]





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最終更新日  2026.06.25 22:47:02
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