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2004.07.18
町山智浩アメリカ日記
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田中宇さんの「『華氏911』は、タカ派やイスラエルが有利になるような配慮を持って制作された可能性が大きい」という言葉を批判した文章がある。
「2004-07-16 「華氏911」がネオコンの陰謀?」
町山氏は、
「これはもう大変な国際的スクープ、スキャンダルです。
ムーアが宿敵のはずのネオコンに実は協力していたなんて、まったくジェームズ・ボンドは実はKGBのスパイだったみたいな大事件です。
これが本当なら、『華氏911』を観てムーアに共感した全世界の数百万人の人々はみんなだまされていたことになります。」
というふうに書いているが、この解釈は、あまりに大げさなのではないかと感じる。「タカ派やイスラエルが有利になるような配慮を持って制作された」という指摘は、それほど驚くほどのことではないと思う。マイケル・ムーア監督にとっての宿敵はブッシュの方であって、ネオコンがブッシュを見放したのであれば、両者の利害は一致するのであるから、政治的に結びついたとしても不思議はない。
問題は、マイケル・ムーアがジャーナリストであるということだ。ジャーナリストにとっては、政治的に行動するということは命取りになりかねない。政治的行動の選択は、そこからもたらされる利害関係ということが最重要なものになる。利害関係がひっくり返るのなら、前言をひっくり返すのは、政治的行動に関してはごく普通のことだ。しかし、ジャーナリストは、事実というものをさらけ出すことを仕事にしている。この事実の暴露が、利害によって恣意的に行われてしまえば、客観性というものに信頼が出来なくなる。どうせ、自分にとって都合のいいことしか出さないんだろうと思われてしまう。だから、ジャーナリストは、利害から離れた立場に立たないとならないわけだ。
マイケル・ムーアが、ジャーナリストではなくて、ある種の運動家であるならば、政治的に行動するのは少しも不思議ではない。運動のために利益になると思えば政治的に行動するだろう。また、ジャーナリストではなく、ビジネスマンとしてのフィルムメーカーだとしたら、売るためには、結果的に政治的な行動と見られようと、売るために有利な行動を取るというのも理解できる。
いずれにしても、ジャーナリストでなければ、田中さんが語った可能性はいくらでも想像しうるもので、大げさに驚くほどのものではない。町山氏は、マイケル・ムーアの方を高く評価しているようなので、その評価を落とすような記述については仰天してしまうというのはよく分かるが、これほど大げさに驚いてみせるほどのものでもないだろうと僕は思う。ちょっと考えれば、このようなものを思いつく人は多いに違いない。
「ムーアが「タカ派やイスラエルに有利になるよう」に『華氏911』を作ったとしながら、なんで彼がそんなことをしたのか、理由がどこにも書いてありません。
それによってムーアがどういう利益を得るのか、その動機も書いてありません。
もちろんネオコンと彼のコネクションを裏付ける事実も書いてありません。」
という文章に関しては、単なる読み間違いではないかと思う。田中さんが語ったのは「可能性が大きい」ということに過ぎない。まだ可能性を語っているだけなのだから、町山氏がここで指摘するようなものが書かれていないとしても、それは「必要がない」から書かなかっただけだと僕は思う。田中さんが、「可能性」の話ではなくて、ハッキリと断言したのなら、その理由や動機、あるいは事実としての証拠を提出しなければならないだろう。しかし、田中さんはまだ断言をしていない。むしろ、「可能性」を語っただけでこれだけの過剰反応をする方が僕には驚きだ。
町山氏は、「それなのに田中氏は、ムーアがイスラエルとネオコンの利益になるように「華氏911」を作ったという「陰謀説」を展開しているのです。」とも語っているが、これは文章読解能力の問題を感じる判断だ。田中さんは、「可能性」を語っただけなのに、それが「陰謀説」を主張しているように受け取るというのは、やはり過剰反応だ。正しく文章の意味を読みとっていない。
町山氏は、「田中氏は、おそらく『華氏911』を見てないと思います。」と憶測でものを語っているが、論理的な批判をするときは、憶測には気をつけなければならない。それは、この憶測を根拠にして推論するようなことをしていると、憶測が間違った場合は、推論そのものの信頼性もなくなるからだ。憶測をもとにするのではない推論だったらいいが、うっかりすると憶測をもとにした推論につながりやすいので憶測には気をつけた方がいい。
憶測を語りたいときは、いくつかの事実をあげておいて、結果的にそこからこう憶測できるという書き方をしておいた方がいいだろう。憶測は、いつでも結果的に得られるものとして語らなければいけない。決して憶測から出発してはいけないのだ。
「だって映画を観れば、「イスラエル援助を批判してない理由」はすぐわかるはずですから。
理由は「とりあえず関係ないから」。
これは同時多発テロとイラク戦争についての映画であって、たった二時間の映画だから、論旨を絞っているのです。」
イラク戦争というのは、石油利権の問題が原因にあるといわれ、ブッシュと石油利権との深い結びつきからそれを批判するという方向がある。その方向が、マイケル・ムーアが「華氏911」で描いたサウジアラビアとブッシュの関係なのだろう。だから、「華氏911」は、ブッシュのイラク戦争に関して一面的な事実を指摘していることは確かだ。そして、この一面的な事実が、本質的な事実であれば、この一面がイラク戦争のほぼ全面を代表していると考えることが出来る。
しかし、イラク戦争には別の一面を指摘する考えもある。それは、中東におけるイスラエルにとっての脅威であるイラクを排除しようという、イスラエルの利害からくる一面だ。イラクは、中東で一番の軍事大国だった。石油から得られる利益をつぎ込めば、イスラエルにとっては十分脅威を感じるほどのものだった。
このイラクを排除するということは、イスラエルにとっての利益なのだから、イラク戦争を語るときにイスラエル援助は、「とりあえず関係ないから」と言えるものなのだろうか。関係ないという判断をしたとすれば、それはイスラエルの利益になっているのではないだろうか。「とりあえず関係ないから」という判断は、物事を単純にとらえすぎていないだろうか。マイケル・ムーアはそこまで深くこのイラク戦争を考えることが出来なかったのだろうか。
もし、マイケル・ムーアが、そこまで考えの中に入っていながらも、あえて「イスラエル援助を批判してない」ならば、そこには政治的判断が入っていたかもしれないと「憶測」出来るだろう。「憶測」は、このように結果的に導かれるものだ。マイケル・ムーアほどの優秀な人間が、イラク戦争とイスラエルが関係ないなどと考えているだろうか。
イラク戦争においてイスラエルのことを語らないというのは、論旨を絞るというよりも、そこから目をそらせているという判断の方が僕は信用できる。イスラエルのことを語れば、二つの側面からイラク戦争を批判できるはずなのに、あえてそれをしなかったという感じもする。
マイケル・ムーア自身はイスラエルに対する批判を持っていても、映画の興行的な影響としてそれを避けたということは可能性がないだろうか。僕は、「とりあえず関係ないから」という理由は信じられないけれど、一般アメリカ人が映画を受け入れるかどうかという配慮から、「イスラエル援助を批判してない理由」を見つけるのであれば、いくらかは信じることが出来る。
「しかも、田中氏は「『華氏911』はイスラエル支援に賛同している」という理由ではなく、「『華氏911』はイスラエル支援について何も言っていない」という理由で、ムーアがイスラエル支援を擁護していると論じています。
この理論はあまりにムチャクチャです。」
この批判に対しては、批判としてあまりにムチャクチャだというのを感じる。田中さんが、「『華氏911』はイスラエル支援に賛同している」という文章を書いている部分はない。また、「ムーアがイスラエル支援を擁護している」と書いている部分もない。田中さんはこう語っているのだ。
「確かに、この映画の主張を鵜呑みにする人が多いほど、イラク戦争を起こして泥沼化させた張本人であるネオコン勢力は、罪をブッシュとサウジアラビアに押し付けることができ、自分たちの責任を問われずにすむ。」
イスラエル支援について語らないことによって、何がもたらされるかを考えることが重要なのだ。結果的に「罪をブッシュとサウジアラビアに押し付けることができ、自分たちの責任を問われずにすむ。」からこそ、「911とサウジアラビアのつながりを強調する一方で、イスラエルやネオコンの影響力について全く語っていない「華氏911」は、タカ派やイスラエルが有利になるような配慮を持って制作された可能性が大きい」というふうに「憶測(解釈)」されるのである。
イスラエルについて何も語らないのがおかしいのは、イスラエルがイラク戦争に関係があるからである。全く無関係なら、それは語らなくても当然だ。問題は、無関係であるという判断が間違えているということだ。マイケル・ムーアがインタビューで、「ゲイ結婚についても言及してないよ。二時間しかないから何もかも盛り込めないよ」と語ったとしたら、僕はこれは詭弁だと思う。無関係なものを言及しないのは当たり前だが、このような比喩を語るということは、イラク戦争についてマイケル・ムーアはイスラエルは無関係だと判断しているのだと語っているようなものだ。しかし、その認識は間違えていると思う。間違えていると分かっていながらマイケル・ムーアがこう語っているのなら、それは詭弁だと思う。
町山氏は、
「つまり田中氏は、ムーアの映画や著作に直接あたらずに、ネットで拾った記事だけを元に『華氏911』をネオコンの陰謀と決めつけたと思われます。
それは自分ではレコードを聴かないで、他人のレコ評読んで、それだけを元にレコ評書くのと同じです。」
というふうに田中さんを批判しているが、これが印象批判にすぎないものであれば、かえって町山氏の考えの浅さを示している文章だと僕は感じている。「田中氏は、ムーアの映画や著作に直接あたらず」ということに対して、町山氏は証拠のようなものがあるのだろうか。「ネットで拾った記事だけを元に『華氏911』をネオコンの陰謀と決めつけた」というのは、町山氏が田中さんの文章を正確に読めなかっただけの、誤読だと僕は思う。
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最終更新日 2004.07.19 15:17:13
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