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2008.06.03
好き・嫌いの感情論ではない中国論
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田中宇さんの
「自衛隊機中国派遣中止を解読する」
という記事は非常に興味深い面白い内容を持ったものだった。自衛隊機を中国での大地震の救援のために派遣するというのは、単純に考えるといい面と悪い面とがそれぞれ見つかる。いい面は、
・救援物資を運ぶことによって被災者にとっての利益になる。
・日本が中国のためになることをすることによって外交関係がよくなる。
・自衛隊はかつての日本の軍隊につながっている存在として、中国では悪いイメージがあったが、よいことをしてくれたということで、平和のために活動するものというよいイメージを作ることが出来る。(決して侵略を繰り返すような軍国主義のもとの軍隊ではないということを知らせる)
・自衛隊のイメージがよくなることで、日本には軍国主義の復活はないということを信じてもらえる。
というような面だろうか。また悪い面は、
・自衛隊の存在を内外に認めさせることで、日本の軍事費の増大に結びつくのではないか。
・かつての日本軍につながるイメージを復活させ、中国国内の反日感情を刺激する。
今回の場合は、わざわざ自衛隊機を送ることが、結果として日本の国益になるかどうかという計算が、外交の駆け引きとしての自衛隊機派遣をするかどうかという判断において重要だろう。最新のマル激の中で、ニュースへのコメントをする冒頭の個所で宮台真司氏は、国益を考えれば自衛隊機派遣に関しては賛成だというようなことを話していた。これは、上のいい面と悪い面のバランスを考えて、プラスマイナスどのような計算結果になるかで判断しているのだろうと思う。
僕も、自衛隊が平和のために活動する部隊であるというイメージが広がることは日本の国益になると思うし、それが結果的に軍国主義の復活をも阻止することになるだろうと思う。だから今回もし自衛隊機の派遣が出来れば、それはよい結果をもたらしたのではないかと感じる。平和的なイメージを持たれることで日本の国際イメージが上がり、国際政治の場面で日本の指導性というものの信頼感が高まれば、これは大きな国益となるだろう。
しかし実際には派遣が中止になった。これは、判断として、悪い面のほうが大きいと考えたからだろう。だが日本では派遣したいと考えていた人が多かったように感じるので、中止の原因は中国側にあるのではないかということが考えられる。この、中国側が原因で派遣が中止になったのではないかということを理解するのに、田中さんの記事は非常に参考になるように感じる。
田中さんは冒頭で、
「日本では「自衛隊機を使った救援物資の輸送は中国政府が要請してきたことなのに、中国内部で反対意見が多いのでやっぱり止めてくれと言ってくるとは、なんて失礼な奴らなんだ。やっぱり中国人は信用できないね」といった感じの世論になっている。中国では「中国政府は自衛隊機の派遣を頼んでない(来たいなら来てもよいとしか言ってない)のに、日本のマスコミは中国が要請したかのように歪曲して報道した」と報じられている。」
と書いている。日本の世論と中国での受け止め方にずれがある。どちらの解釈の方がより事実に近いのだろうか。これは、日本の世論のほうが、「なんて失礼な奴らなんだ」という感情的な反発が語られているように、好き・嫌いをもとにして判断しているように感じられるので、どうも根拠の弱い判断になっているのではないかと思う。
また、中国の方の見解は、中国側から要請したという形になると、まだ反日感情を持っている人々からの非難が噴出す恐れがあるので、たとえ実際には水面下で要請していたとしても、表向きはそれを認めることが出来ないのではないかと思う。だから、建前としては「歪曲して報道した」と語るのは、それが正しくないとしても、政治上は止むを得ない発言として理解は出来る。
これは、政治上は嘘をつかなければならないときもあるということを理解するということであって、それに賛成するということではない。本当のことを発表すれば、それによって混乱が生じると予想されれば、混乱が生じないような嘘を発表するというのは、政治を考える上ではいくらでもあるだろうということだ。だから、中国が語ることがたとえ嘘であっても、なぜ嘘をいうかということの理由が合理的に理解できるなら、それは論理の問題としては難しくない。
感情的反発から結論を引き出している日本の世論は、論理という面から考えるとちょっと問題があるのを感じる。中国を「なんて失礼な奴らなんだ」と感情的に捉えるのではなく、今回の出来事が、日本の国益にどのような影響を与え、これからの未来においてはどのような方向を取っていくのが望ましいかを論理的に考えたほうがいいだろう。田中さんの記事は、日本人が、こういう嫌なやつである中国とはこの先付き合っていきたくないと思っても、付き合わざるを得ない相手であることを教えている。そしてそれは極めて論理的な説得力があるように感じる。
宮台真司氏も、中国は日本にとっての重要なパートナーだと語ることがある。それは、仲良く付き合っていく相手という意味ではなく、その存在を無視して生活していくことが出来ない相手という意味で語っていた。そのように重要な相手であるなら、相手のことをよく理解し、どのような行動をするかを正しく予想して、日本の利益になるように行動してもらえるように交渉をすることが重要だろう。好き・嫌いで判断するのではなく、中国にとっても利益となる方向で、日本にとっても利益になるという交渉をしなければならない。宮台氏が語る言葉では「Win-Win」という、双方が「勝ち」になる関係を築くということだ。
田中さんの記事では、中国側は「物資を日本から中国に運ぶために自衛隊機を飛来させてもかまわないと言ってきた」ようだ。これは、「要請をする」というほど強くはないが、日本の思惑と重なるような交渉が進んでいたことを意味するだろう。
「派遣が中止された主な原因は、おそらく中国共産党上層部の古参幹部(共産党中央政治局の元委員や、軍の元将軍ら)たちからの反対を受け、胡錦涛が、今回はまだ時期尚早だと考えるに至ったからだろう。共産党上層部の議論はほとんど外部に漏れないので確証はないが、そもそも災害復旧に際して外国から援助を受けること自体、反対していた古参幹部もいたはずだ。」
古参幹部には、やはりかつての軍国主義時代の日本軍のイメージが強く、新しい時代の国際政治のセンスである「最近の国際社会では、ある国の大規模災害に対し、その国と敵対してきた外国が救援物資や救助隊を送り、それをきっかけに両国の関係が好転するという国際政治のメカニズムができている」という発想が出来なかったのだろうとも、田中さんは解釈している。これは納得できる解釈だ。
派遣が中止になった主たる原因はおそらくここにあるのだろうが、この中止の判断において日本側の問題として、田中さんが指摘する外務省と防衛省の対立はかなり深刻なものではないかと感じる。防衛省は省の利益という観点からも、今回の自衛隊機派遣では積極的に進める立場だっただろう。省の利益と国益とが見事に重なる場面が訪れたのだから、このチャンスを逃してはいけないと考えただろうと思う。
この自衛隊機派遣によって、今までの反日感情が薄れて、むしろ日本の自衛隊に感謝しそれを認める気持が中国に生まれたら、日中の国民感情が一気に近づくということが起こる。しかし、それに対して警戒をする勢力が日本にいる。それが外務省だというのが田中さんの指摘だ。
外務省は、これまで対米従属の基本姿勢を堅持してきたことで省の利益を守ってきた。いまさらこの省の姿勢を変えようがないというのが田中さんの指摘だ。外務省にとっては、中国と仲良くしてアメリカと遠ざかるのは困るというのだ。田中さんは、「外務省を中心とする日本の対米従属派は、この中止によって、日中関係の好転速度が早まるのが避けられ、対米従属の延命ができると喜んでいるはずだ」と語っている。
また、田中さんのマスコミの論調に対する指摘も重要なものがある。次のようなところだ。
「この間、日本のマスコミは反中国的な論調を強め、世論を中国嫌いの方向に扇動した。マスコミの論調は「中国と戦って勝とう」といった方向ではなく「中国は日本のことがこんなに嫌いなんだ」「中国は悪い国なのでつき合わないようにしよう」という自閉的なものが多い。経済力、国際政治影響力、軍拡競争などの面で「中国と戦って勝とう」という論調は、ほとんど見ない。日本では、中国に対抗することではなく、中国を嫌うことが奨励され、多くの純真で真面目な国民が、それに感化されている。」
これは、対米従属が国是であるという外務省の方針がマスコミにも浸透していることの現れだろう。このような面を見ると、内田さんが「中国が「好き」か「嫌い」かというような話はもう止めませんか」ということを言いたくなる雰囲気が分かる感じがする。
田中さんはこの記事の最後に「日本には「中国なんかと仲良くする必要はない」と豪語する人が多いが、この豪語は、アメリカの覇権が存在する限りにおいて可能なことだ。アメリカの覇権が崩れていきそうな今後は、豪語できなくなる」と書いている。長期戦略を考える必要を説いている。自衛隊機派遣中止は、そのこと自体を理解するのはさほど難しくない問題だが、その背後に隠された深刻な問題を知るきっかけとすべき重要な問題なのではないかと思う。田中さんの指摘をそういうものとして理解すべきだろう。
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最終更新日 2008.06.03 10:15:35
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