再出発日記

再出発日記

PR

フリーページ

お気に入りブログ

源氏物語〔4帖夕顔 2… New! Photo USMさん

「太平記」の時代 New! 七詩さん

Kリーグ x サンリオ … New! はんらさん

マイケル・マン「フ… New! シマクマ君さん

『漢字のなりたち … New! Mドングリさん

カレンダー

2006年12月13日
XML
カテゴリ: 教育基本法
沖縄の南端の摩文仁(まぶに)の丘に沖縄平和祈念資料館がある。その中の海の見える突端に平和の礎がある。沖縄戦で亡くなった23万人以上の人々の名前を黒い石に刻みつけている場所である。墓ともいえない。公園ともいえない。何ともいえない厳かな気持ちになる「場所」である。ただ、名前を刻みつけている。それだけなのに一歩足を踏み込むと一時間二時間はあっという間に経ってしまう。大城という苗字の名前が六人固まって刻まれている。おじぃ、おばぁ、父、母、子供二人の名前であることすぐにわかる。あるいは、「なべ」という名前がところどころにある。なべさんが鉄の暴雨の中に倒れているのが見える‥‥。

名前のひとつひとつに人生がある。一人ひとりが「命」であって、死んでもなお、私たちに多弁に語りかける「力」を持っている。名前がないとどうなるのだろう。 薔薇豪城さんが 今日朝鮮人強制労働で今もなおな前も知られずに眠っている白骨のこととを書いている。一人ひとりの人生はついに明らかにされずに、集団としての得体の知れない「想い」だけが残るのだろう。つまり「浮かばれない」。

沖縄で数ヶ月の間に20数万もの一人ひとりの人生を潰していった「戦争」とはいったい何なのだろう。いったいそのエネルギーはどこから来たのだろう。そしていま、どんな風に形を変えて、隠れているのだろうか。

教育基本法「改正」情報センター の「【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます」への市民緊急賛同署名は、最初の二日間で約五千、後半の二日間で約一万三千の「名前」が刻まれた。たった今覗くと、「署名の提出に伴い、本人確認のためにウェブに公開していた署名者一覧を削除いたします。」とあり。非常に残念だ。あの署名一覧を見ていると飽くこと知らず、時が経つのを忘れた。

たとえば、職業「主婦」のところには圧倒的に「○○子」という名前が多かった。昭和20年代から40年にかけてものすごく流行った名前である。舗装されていない道路で遊び、不十分ながらも民主教育を一番受けた世代でもある。

最も嬉しかったのは、職業欄に「学生」「大学院生」という名前がたくさん見えたことである。ブログを見ていると、今ひとつ彼らの声が聞こえてこなかった。けれども今回の改悪の影響を最も受けるのは彼らなのである。

一万八千も名前を見ることはできなかったが、千近く名前を見て、一人ひとりの「命」を感じた。

国会は緊迫している。「明日はきっといい日だ。」赤毛のアンのように、ともかく今日は眠ろうと思う。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年12月14日 01時34分17秒
コメント(4) | コメントを書く
[教育基本法] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ @ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…
KUMA0504 @ Re[1]:書評「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」(02/26) はんらさんへ 今気がつきました。ごめんな…

バックナンバー

・2024年08月
・2024年07月
・2024年06月
・2024年05月
・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月
・2024年01月

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: