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『装甲悪鬼村正』感想魔王編 その4“魔王編”、終了。素晴らしい、素晴らし過ぎる。何度も何度も見てしまう。愛を携えて呪わしい鮮紅鬼が飛翔する、最期の瞬間を。善悪相殺の戒律が、愛の実在を証明する。善悪相殺、愛憎相殺、正邪一体、表裏一体。この作品は、最後までこのテーマを貫いた。貫いた上で、確固とした愛を描いて見せた。大傑作だ。憎む心が強い者ほど、愛する心も強くなる。なら、何よりも憎しみ深いこのゲームが、何よりも深い愛情を描けたのも道理だろう。※以下、ネタバレ注意湊斗光と一体化したことにより“神”は復活し、世界崩壊への秒読みが始まった。力尽きた茶々丸は、景明に最後の助言を遺す。「いい? これはあてからお兄さんへの、最後の忠告」「お兄さんは湊斗景明である限り、御姫には決して勝てない。 御姫は、湊斗光なんだから」「……」「お兄さんは無名の英雄になって。 世界を守ることだけが目的の……個の無い。 公の大義に従う武力行使者に」「本当の英雄になるんだ」「……俺は……」「資格の有無なんていい。 それしかないんだよ。お兄さん」「御姫を倒して、世界を救える方法は、それだけ」「……」「……いい? お兄さん、間違えないで」「これは足利茶々丸の」「お兄さんへの。 この世界への」「最後の――――呪いだ」一つ別れの言葉を口にして、茶々丸は逝った。自分の望みの為に、ただひたすらに世界崩壊を願う。この娘はまさしく“魔王”だったな。茶々丸は、銀星号に奪われた“村正”の主武装・野太刀の、最後の欠片を隠し持っていた。遂に野太刀は完成するが、残留していた銀星号の力により、村正は精神汚染を受ける。村正を救う為に、精神世界に入り込む景明。そこには景明の心の原風景、懐かしい故郷の光景があった。そこに居たのは祖父、統、植物状態の光、村正。そして……瑞陽。景明の目的は、湊斗光を殺すこと。しかし景明は、病に臥せって衰弱した光を、どうしても殺すことが出来ない。殺す為には、誰かの手助けが必要だ。瑞陽に同行を願う景明。そんな景明を瑞陽は叱咤し、その背中を優しく押してくれた。「……何を言っているの」「あなたの相棒は、私ではなくてよ」「……今の私は残像に過ぎないけれど。 本物の私がここにいたとしても、やっぱり同じことをするでしょうね」「過去に逃げてはだめ。 どんなに辛くても――未来を見て、現実を歩きなさい」「湊斗景明。 あなたは私に勝った男でしょう?」「……一ヶ尾瑞陽……」「いってらっしゃい」行ってきます。行ってきます。瑞陽。そこで見ていてくれ。景明は村正に同行を願い、彼女に“景明自身を”殺させる。景明は光を殺せず、その手は無意識に光を守ってしまう。だから、光を殺すには、まず自分を殺すしか無い。答えを得た景明は村正を救い出し、現実世界へと帰還する。茶々丸の力を加えた新生野太刀“虎徹”を引っ提げ、村正は“神”と渡り合う。その最中、“神”の肉体を食い破り、ついに銀星号が復活した。吸収した“神”の力を使い、今度こそ世界を滅ぼそうとする光。世界の終末で、景明は、今まで何度も彼女と交わして来た問答を、再度繰り返す。「――――」「何を望む……光!」「そこまでの事を為し、何を!」「良い、幾度でも答えてやる。 おまえが問いを重ねるなら、光も同じだけ変わらぬ決意を叫ぼう」「父を!!」「……ッ……」「光の望みは唯一つ! 我が父を返せ!!」「おれをこの世に生み落とした根源を――父の愛を確かめたい!」「そのために光は母を滅ぼし、世界を滅ぼす。 父を奪い束縛する全てを滅ぼす。 そのために光は神となる。人倫に許されぬ父の奪回を神権によって成し遂げる」「何故、と問うか? 何故、かくも求めるのかと」「それは奪われているからだッッ!!」「おれは覚えている。母が父に告げた強奪の言葉を、 その瞬間を、魂に懸けて記憶している」「だから取り戻さずにはいられないッ!」……。「…………」「……父は……」「お前の、父は」「……いないのだ。 この世の、どこにも」「お前の父は、父たることを捨てた。 捨てるよう命じられ、従った」「…………」「知っているのだろう」「知っている」「だから、諦めていた……。 表の湊斗光は」「……」「しかしその陰で、おれを育てた。 それでも父に愛されたいという希望を……」「おれという、一つの夢を」「この子に父親はいない」。「この子を愛してはならない」。光の出生の瞬間、統が発した言葉を思い出す。統との約束が、今でも景明を縛っている。恐らく、統は、景明のことを想って言い含めたに違いない。こんな事実が表に出たなら、社会的抹殺は免れない。何より、幼い景明自身が、責任の重さに耐えられなかっただろう。しかし光にとっては、「自分は一生父に愛されない」という事実以外何も残らなかった。宇宙まで昇り詰め、睦み合うように殺し合う景明と光。光は景明に安らぎを与え、取り込もうとする。死闘決着の時。景明は“村正”を選び、光を否定した。《……景明……》《どうして、村正を望んだ……?》《どうして、おれではない……?》《どうして、 光はいつも奪われる!!》《なぜ光の求めるものは、光の手に残らないのだ!!》《なぜだ? なぜだ! なぜだ!!》《おまえはおれのものにはならないのか》《おれを望んではくれないのか!》《どうしても――手に入らないのか!》《なら》《なら、せめて》《おまえは誰にも渡すまい……》《辰気――――収斂!!》最期の力を蹴りに込め、景明ごと地球を踏み割ろうとする光。装甲はボロボロで、“虎徹”は折れ、既に熱量も尽きた。景明は、折れた刀を構えて光を迎え撃つ。(悪く……ない)それでも、光は悪くない。光は、ただ一途な夢だから。湊斗景明には、湊斗光を憎むことが出来ない。湊斗光を殺せない。その上で、湊斗光を殺さなければならない。では、どうすれば良いか。《来るか、景明》《この光を敵と憎み、殺すか》《ならば心せよ。 我らの掟は善悪相殺――》《光を殺せば、 お前はその蜘蛛をも殺す定め》《それでも良いなら来るがいい!!》《天座失墜――小彗星フォーリンダウン レイディバグ!!》湊斗光の“父親”である景明は、湊斗光を心から愛している。戦争で負った傷が元で、不能になった養父・秋堯。景明は養父の代わりに、統との間に子を成した。人の世は、景明が光を父として愛することを許さなかった。光から父を奪ったのは、人倫であり、湊斗家の歪みであり、秋堯であり統でもある。そして何より、どんな事情があったにせよ、光を捨てたのは“景明自身”だ。だから、憎むべき敵はここに居る。景明は、折れた“虎徹”を自分の心臓に叩き込む。心底憎んで、宿敵と見定め、自分自身を刺し殺す。そして、絶対の戒律が発動した。愛する者を殺すべく、村正は呪いと化し、湊斗光へ一直線に飛び掛る。善悪相殺憎む者を殺したならば 愛するものをも殺すべし魔剣“装甲悪鬼”「――――――――――――!?」「この……一刀は……」「…………そう、か……」「…………」「……は……」「はっ……ははは!」「善悪、相殺」「そうだ。この掟が」「愛の実在を証明する」「……ふ……ふふっ…………」「やはり、あった」「ここに……あった」「愛は、あった!」「ならば――良し」「光は……望みを叶えた……!」「この手に取り戻した」「絆を」「……良い……」「……良い……夢で……あった…………」夢の終わり、凄惨な人生の最後、光は父の愛を手に入れた。“魔王編”、完。景明は英雄にはならなかった。景明は世界よりもずっと、“実の娘”の方が大事だった。大量殺人鬼の娘を、あろうことか「何も悪くない」と抜かした。とんでもない独善者である。でも、俺はそんな景明が好きだ。何度も迷い、泣き喚き、無関係な人を何人も殺して、愛する者だけは殺せない、半端者の殺人鬼。それでも考えて考え抜き、悩んで悩み抜き、足を止めずに必死で戦い続けてきた。そんな所が湊斗景明らしく、愛しく思えるのだ。勿論、村正。茶々丸。湊斗光。彼女ら全員が、とても魅力的なヒロインだ。満足した。まさしく良い悪夢であった…。……でも光のエロが無かったのは残念だったな。設定上仕方が無いにせよ、ベッドヤクザ景明に彼女がどう反応するのか見たかったんだけど。
2009.11.24
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 まとめ攻略完了。一応、このゲームのジャンルは「オカルティック恋愛ADV」となっている。ホラーゲームとしては一流だろうが、メインシナリオの流れに共感出来なかったのが痛い。この作品のメインヒロイン・音無紫は大量殺人鬼である。「その子のことが大事ならぁ、その子のことを客観的に見てやんなさい」しかし主人公は、最後まで紫のことを客観的に見てやることが出来なかった。主人公は紫以外はどうでもいいから、紫の所業については深く考えが及ばない。従って主人公が能動的に思考し、葛藤するということも無い。人間として何より大事な倫理観が、恐らく無自覚に、よりにもよって主人公側に欠如してしまっているので、これでは共感するのは難しい……と言わなければならないな。作中では、様々な要素が投げっ放しにされたまま終わっている。例えば、怪人ゴア・スクリーミング・ショウの正体。また彼に付随する、彼の元々住んでいた「世界」の正体。でもそんなことは謎のままでも、物語上一向に構わないんだよな。謎は謎のままにしておいた方が効果的ということもあるし。問題なのは、主人公の人間的成長の結果、そして紫の贖罪の行方までもが、作中でしっかりと描かれずに受け手に丸投げされたということ。そこをボカしたせいで、結果的にシナリオ全体の主張までもがボヤけてしまっている。俺はこの物語の最後に、延々と続いてきた「憎しみの連鎖」が決着する所を見たかった。そしてその決着は、今後の紫の生き様の中にこそあるはずだったんだが……結局、それが描かれることは無かった。だから、その点についてはとても残念だな…。俺が最も気に入ったヒロインは深園希衣佳。星空を眺めるのが趣味の、穏やかで優しい少女。俺は希衣佳を好きだったから、彼女が紫にグッチャグチャにされて殺された時、本気で発狂しかけた。次点は紫。このゲームの大半を、俺は紫に対する憎しみを持って進めたので、変な話だが愛着が湧いている。稀有な境遇で、不憫なヒロインだった。これからはキッチリ禊をして、真っ当に生きる道を見つけて、幸せになって欲しいもんだ。その他、あかねと葵も良い娘だし、闇子さんも好感が持てるヒロインだと言える。だからこそグロシーンの理不尽さが際立つんだけどな…。以上、これにて俺の『ゴア』生活は終わり。あぁ……疲れたな。でも、悪くない体験だった。いつもヌルいゲームばかりやっているから、たまには趣向を変えてみるのも良いもんだ。……当面の問題として、しばらくはドリルとホースを直視できない生活が続くだろう。あれは凶器だ。
2009.08.21
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皆さん、こんにちは。今日の俺はロリ漫画だと思って買った『苺ましまろ』で腹を抱えて大笑いしてました。この漫画のキャッチコピーである「かわいいは正義」という言葉はあまりにも有名ですが、実態は「おもしろいは正義」だと思います。特に松岡美羽は最高です。可愛さという点ではアナちゃんが抜き出ていますが、ギャグのキレでは美羽に並ぶ者は居ません。単行本六巻収録の、バク転して頭を打って死亡した美羽が、天国でショートギャグを繰り出しまくる話は至高のエピソードです。あまり詳しく言及するのも無粋ですが、「金を出せ」が最高のネタかと…。今思い出してもふひ、ふへっふ、ひいってなりますから。ふ、ぷふ……。サングラス掛けて、マスク装着して、マラカスをシャカっと一振りしながら「金を出せ」…。いや、何がツボに入ったのか自分でも不思議ですが、何度見ても笑ってしまいます……。これは電車の中で思い出し笑いしてしまうかも。
2009.03.08
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『黄雷のガクトゥーン』総評『黄雷のガクトゥーン』、攻略完了。って……なんだよ……俺が感想サボってるうちに、なんだかなかなか売れてるみたいじゃんガクトゥーン。もう品薄極まりプレミアついてるみたいじゃん、狂気なりし妄念のガクトゥーン。まだ買ってない奴……だからあれほど言ったのに……。仕方ないから通常版の発売を待て、しかして希望せよ。いつに発売になるのか、それすら私は知らないけれど。まあ……とにかくクリアしたんだよ、『黄雷のガクトゥーン』。なんか……ド直球のエンターテインメント作品だったな……。悪党の魔の手から世界を守るヒーローが、主人公たる雷電の男「ニコラ・テスラ」だ……。自ら「世界の敵」を称する彼は世界の理不尽と敵対する。闘う。戦う。なにも圧倒的な力で、敵を打ち砕くばかりではない……。孤独に苦しみ傷付きながらも決して余人に苦悩は見せず、たった一人で戦い続ける……その姿、まさにヒーロー。『インガノック』のように、シナリオに難解な皮を被りながらも、実はその根底はまっすぐで熱い、ってのとは少し違う……。もう思いっきり、誰に憚ることなく、遠慮なく王道で不純物もなく熱い。それが『ガクトゥーン』。メインヒロインのネオンは可愛いしな……。あ、ちゃんとエロあるから……インガノックのキーアの悲劇は繰り返してないから……そこは大丈夫……。安心して……ニコラ・テスラ、むしろおっぱい星人だから……年若い娘に下卑た言葉をかけまくりだから……セクハラおじいちゃんだから……。まあ……なんか、ビックリするくらいわかりやすいシナリオだったよ……。ロボットはかっこいいし……公式PV見て気に入ったならまず間違いなく楽しめる、そんなレベル……。技名とか叫びまくりだしね……。俺が一番好きな技は「交差雷電の鳳」だね……。ちなみに、これで「オルタネイト・バスター」って読むから……。マジかっこいいよ……見たらわかる……多分、惚れる……。好きなキャラは、主人公たるニコラ・テスラ……。その異名たるや、雷電魔人。雷電王。白い男。鋼鉄の男。等々……。本音を言うと……今も人気投票で頑張ってるネオンやメイザースも大好きではあるんだが……。なんかこう、彼らへの好意も含めて、「ニコラ・テスラが好き」と言っておけば丸々含まれるような気がする、というか……。「ニコラ・テスラ大好き!!」と叫べばついでにネオンやマックも喜んでくれる、みたいなところあるよね、なんて思ってしまうんだよ俺は……。なにせ、彼は世界の敵だから……。自分の目の届くところで、無辜の人々が殺されたり、若い命が散ったりすることを絶対に許せない男だからね……。そういう「世界」を、誰よりも憎む男だから……。きっと、多くの人々が彼の行動理念に共感するんじゃないか、と愚考する次第……結社のような、悪党集団以外であれば。やれやれ……ニコラ・テスラについて語れば……。このゲームの感想は、そこで終わってしまうな……。なにせ、彼の存在はこのゲームそのもの、と言ってもいい……。彼のことが好きになれたのなら、そのプレイヤーにとって、このゲームは良いゲームだし。残念なことに、嫌いになってしまったのなら、もうこのゲーム自体が気に食わないものとなるだろうね……。まあ、そのへんは体験版をやって、決めてくれ……。もうずっとあんな調子だから……彼……ニコラ・テスラ……。一つ、隠しているものがあるとすれば、「スケベさ」だけだ。体験版で見られる男に包み隠さぬスケベさを足せば、そいつがニコラ・テスラだ……それを考慮に入れて判断してくれ……。俺としては、もう昔みたいに、凄まじい情熱を持って、見知らぬ誰かにエロゲーを薦めるとか……。そういう気持ちはすっかりなくなってしまったのだが、そんな枯れ果てた俺でも、ガクトゥーンが素晴らしい大作であることは理解できる。『装甲悪鬼村正』……シナリオの質は大きく違うが、娯楽作品としての質の高さでは、あれに近いな。ああ……テスラのこと、おじいちゃん、おじいちゃんってバカにしてたけど……。じじいは俺か……。時間というのは、万人に平等ではない、という作中の台詞を……。こんな風に実感する羽目になるとは……。
2013.01.05
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 第二十一回無限に繋がって往く、呪縛の連鎖、今断ち切れ。なるほど、主題歌『Distorted pain』はユカの歌か。少しだけでいいから優しくなれユカ。結果はともかく、それでこの事件は終わる。※以下、ネタバレ注意前回のあらすじ。命知らずの貞島さん。【七日目】貞島一味に袋叩きにされるロリコン恭司。自分も暴行を受けそうだというのに冷静なユカは、恭司に尋ねた。「――ねえ恭司。コイツラらのこと、嫌い?」そして暗転。さよならサダシマーズ…。「あ、恭司、目が覚めた?」恭司が目覚めると、ユカは全裸だった。ユカの心配をする恭司には、当然ながら貞島たちの安否を考える余地が無い。ユカは再び、恭司を誘惑した。「恭司、暖めてくれる?ユカを、ずっと暖めていてくれる?」「……もう、どこかに行ったりしない?」「俺は、ずっとユカの傍にいる」あれだけ必死に、おかしい、妙だと思い続け、なんとか必死にバランスを保とうとしていたのに、とうとう囚われてしまった。この少女の傍にいたいと思う。いや、一緒に居なければならない気がした。……。どう考えても、恭司の感情の発露が唐突過ぎるような…。事後、ユカに何処か行きたい所は無いかと聞く恭司。「お祭りがいいな」ユカの希望は、恭司と出会った祭。……下世話な話になるけど、ユカはどう考えても「初めて」じゃないだろう。なら、出血していたのは経血…?ユカは常時生理状態でイライラしてるってこと?【八日目】ユカ屋敷に拉致された恭司は、ユカとの行為に溺れていく。「恭司……きょおじ…好き、大好き。絶対、離れたくない……」…なんだかなぁ。前回辺りの流れで、もっと爽やかに恋愛してくれると思ってたんだが…。まどろむ恭司の耳に、はしゃぐユカの声が聞こえる。「それでそれで!?ねえ、それでどうなるの?」「その猫ハ、大層毛が長い猫だったのサ。長々だったのサ、超ろんぐサ!いっつも地面の上をお掃除サ!まるでモップみたいナ猫サ!」ユカに絵本を読んであげているゴア……。毛の長い猫はバカにされ、いじめられていました。哀れに思った飼い主は、猫の尻尾を三つ編みにし、その猫を三つ編み猫と名付けました。三つ編み猫は、ご主人様が編んでくれた尻尾を自慢に思いましたが、周囲から見ればますます変な猫。結果的に、三つ編み猫は、いままでよりも激しくいじめられましたとさ。…これはゴアのオリジナル?少女のために寓話を読み聞かせる人喰い怪人…?【九日目】結局、ユカ屋敷で一晩過ごした恭司。迎えに来た闇子さんは、静かに怒っていた。「連絡も寄越さずに外泊するのが、どれだけ人に迷惑をかけることか、考えなさい」「考えてるよ」無意味に反抗する恭司。……一発殴りてえ。貞島一味がバラバラ死体で見つかり、巷を騒がせているらしい。恭司はユカが関連していることに気付くが、これ以上何も考えたくないと耳を塞ぐ。眠りに落ちる恭司に、祭り囃子の音が聞こえる。『お父さんとお母さんは、いないよ。だって――』ユカとの記憶の一部を夢に見る恭司。…さっきから恭司がおかしい。ユカを海に連れ出した時の男らしさは何処に消えたんだ?【十日目】学校。真太は恭司を心配し、もうユカに近寄らないほうが良い、と注意する。「だって変だろ、どう考えても。あの黒いマントの男のこととか――その、多分催眠術か何かだとは思うけど、でもさ」恭司は真太を怒鳴りつける。「アイツはアイツなりに、色々あんだよ。親もいなくて、学校も行けなくて、だからちょっとくらい変でも仕方ねえんだよ」ちょっとどころではない。心の中で、冷静な自分がそう言うが、押さえが効かない。……。どうした、どうした恭司。何故かは知らんが、恭司はユカに夢中だ。どうしてこんな事になってんだ?意味がわからない。気持ち悪い…。授業が中止になり、恭司は真っ直ぐにユカの元へ。「ねえ、恭司、遊ぼうよ」ユカと一日中イチャついて、気付けば夜中。家に帰ると闇子さん……だけでなく、由規が居た。闇子さんにユカとのことを口出しされ、再びキレる恭司。「どいつもこいつも、ろくに話もせずにアイツのこと悪く言いやがって!」……ろくに話もせず?こいつバカなのか?真太はゴアに殺されかけた上、ゴアと一緒にいるユカの姿を見ている。闇子さんは、毎日夜遅くまでユカの所にいる恭司を心配して言っているのに、何なんだこのガキは。闇子さんは恭司を諭す。「その子のことが大事ならぁ、その子のことを客観的に見てやんなさい」正論過ぎて泣けてくる。今の恭司はどうかしてる。由規は、しかし「放っておけ」と言った。「邪魔をされればされるだけ、意地になるだけだろう。放っておけば、本人達がどうにかする」いや、今回に限ってはそうは思えないんですが…。恭司が部屋でユカのことを考えていると、由規がやって来た。由規は恭司に、ユカがどんな風に早由海を殺したのか聞かせた。「ゆ――その女の子がやったって、証拠でもあんのかよ」「証拠も何も、目の前で本人がそう言ったのだから仕方がない」ユカは由規の目の前で、最後に残っていた早由海の右足をもぎ取ったらしい。惨過ぎる。こんな話をするってことは、由規は恭司とユカの繋がりに気付いたんだろう。…まぁ気付かない方がおかしいな、恭司の焦りっぷりを見たら。そこまで言われても、恭司はユカの危険性を考えない。……。ユカ屋敷で一泊してからの、恭司の豹変が極めて不可解。ユカに薬でも盛られたとしか思えない…。【十一日目】ユカ、ユカ、ユカ、ユカ、ユカ。貞島の死について話すクラスメイトに、恭司は聞きたくないと耳を塞いだ。恭司は学校を飛び出し、ユカ屋敷へ。きがくるっとる。【???】恭司は、貞島を殺したのはユカか、と聞く。ユカは、そうよ、と答える。「だって、憎かったから」「恭司以外は全てが憎いんだもの」ユカが人殺しでも、恭司は何とも思わない。ユカが誰を殺そうが、一緒に居られるならどうでもいいらしい。……とてもじゃないが、ついていけない。こいつがこんな体たらくなら、俺は由規の味方をするわ。夢現の中で、ゴアの童話を聞く。三つ編み猫の話の続き。「三つ編み猫さン、旅に出タ!ご自慢の尻尾をピンと上ゲ、誰も知らない旅に出タ!」三つ編み猫は、病気の主人を救うため、「石」を探しに旅に出た。はしゃいで続きをせがむユカ。……ゴアは何を言いたいんだろう。「私ね、昔虐められてたの」「どうして虐められてたんだ?」「……だって、ユカは醜いもん」「嫌い。桃音も早由海もひーくんも、井戸も、地面も、壁も、血も虫も、光も闇も嫌いだけど、この私はもっと嫌い」「この私」ね…。ユカが嫌悪するのは、人間だった頃の自分か。ユカは、恭司に自分の過去を見せる。井戸の底。丸く切り取られた空から、三人の少女がこちらを覗いている。「桃音ちゃん、もういいじゃん。さっさと出してあげて、遊びに行こうよ」闇子だ。ユカのことは、鬱陶しいと思っていた。「私はこいつにお仕置きしたいの!ほら、蓋閉めるよ。手伝って!」これは桃音。転校させられて友人を失い、その原因となったユカを憎んでいた。「ごめんね、ちょっと待っててね、後で出してあげるから」……早由海。優しい少女だが、桃音と喧嘩してまでユカを助け出そうとは思わなかった。三人は、ユカを忘れて数時間遊び回った。その間の出来事。井戸の底は真っ暗で、虫がたくさん居た。『いや……っ、いや、助けて、いやぁっ!!』ユカは逃げ惑い、井戸の奥の奇妙な部屋に辿り着く。ユカは、部屋の中で小さな宝石のような物を拾い上げ、その瞬間、宝石はユカの身体に吸い込まれた。やがてタイミング最悪の初潮が始まり、零れ落ちた血には虫がたかった。……踏んだり蹴ったりだな。怯えて泣き叫ぶ過去の自分を、ユカは冷淡に扱き下ろす。「分かった?だからユカは、ユカが一番嫌いよ」石を拾った時、ユカの時間は止まった。身体の成長も、怒りも憎しみも、空腹も痛みも、全てが固定化された。……ようやくわかった。だからユカは、まだあの古井戸の底に閉じ込められたままなんだ。何十年も、暗闇と虫に耐えて、空腹と寒さに耐えて、今もまだ助けを求めてる。「でも俺は、お前のこと、好きだけどな……」恭司はユカを諭す。皆の前でも笑顔を見せれば、きっと皆がユカを好きになってくれる、と。「謝ればいいんだよ。……許してもらえないかも知れないけど」「それでも、ちゃんと謝った分だけ、ユカはユカのことを許せる――」なんだ。おかしくなってはいても、まだ真っ当なことが言えるんじゃないか恭司。……。許して貰えないかも知れないけどキチンと謝って、その分だけ自分を許すか…。所詮綺麗事だけど、それしかないだろうな。でもユカには、自分を許す前にやるべきことがある。それはユカ自身が最初の加害者たる桃音、早由海、闇子の三人を許すこと。この三人を許すことが出来れば、ユカは世界全部を許せると見た。今更許しても、どうやっても絶対に元には戻らないし、そもそもユカがぶっ殺したせいで永遠に謝れなくなった人も居るけど、それでも必要なことだ。人々を許して、世界を許して、綺麗になってから由規に謝ればいい。その時、由規が手を差し出すか、銃口を向けるかはわからないけど、そこまでは俺は知らん。あぁ、なんかもうどうでもいいや。あんなにユカが憎かったのに、俺はもう毒気を抜かれたよ…。
2009.08.18
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『腐り姫』感想第二殻 ~真相編~ 第一夜(三周目?)こ、こえええええええ!!!!無限ループかつ夢幻ループ超怖ぇ!!!※以下、ネタバレ注意第四夜 五樹と蔵女は夏生に連れ出され、廃線の終端にある廃墟に向かう。そこで、はぐれた蔵女を捜す為に夏生と別れた五樹は、廃墟の奥で蔵女に向かって唸りを上げる巨大な黒い犬と遭遇する。蔵女を庇って彼女に覆い被さった五樹が、再び目を開けた時、世界は真っ赤に染まっていた。誰もいない世界。終わった世界の中で、五樹はひたすら笑い転げる。やがて、空から巨大な眼球が現れ、五樹を見つめた。怖っ。第一夜 ……。五樹は蔵の前に立っている。「のろま」と罵る潤の声。何故かは知らんが、唐突に四日前に戻ってきたな…。全てが前回と同じ……。と思ったら、五樹が湿原で出会ったのは、蔵女ではなく夏生さん。蔵女は現れず、一緒に家に帰る二人……。ドアを開けると、蔵女がいた。「あ、この子は蔵女ちゃん」「ご両親とはぐれたとかで、うちの前に座ってたのよ」……。いやいやいや……違うだろ。「熊が出たって?」「警察も熊の捜索にかりだされてるみたいだから」「廃校近くの森で熊が目撃された」……だと……?なんでリアルくま?違うだろ、バラバラ死体が発見されたから、熊の仕業だろうと戒厳令が発されるんだろ?なんで本当に熊が出たことになってんの?しかも「第一夜」に。街に出ると、きりこがいた……。疑問を抱く五樹を、逆に訝しがるきりこ。「なに言ってるんです? あたし、昨日からこっちに泊まってるじゃありませんか?」違うでしょうが。第一夜のきりこは、五樹が“とうかんもり”にいることすら知らなかったでしょうが。なんなのこれ。本気で怖いんだけど。テレビドラマ“愛のハリケーンミキサー”を見ながら団欒する簸川一家…。「あの人はなんで泣いている?」「そんなもん、自分のやったことを後悔してるからに決まってるでしょ」蔵女がすっかり馴染んでる……と言うより、記憶の混濁を利用して、人の家庭に入り込んでるのか?怖い、怖すぎる。第二夜 “紅涙”と名乗る自称民俗学者の男から、「腐り姫」の伝承を聞く。それは、人を喰らうとも、人の願いを叶えるとも言われる化け物。……なんかネズミがカメラの前に出てきてるのが気になって話に集中できないんだけど。なにこの和む演出。五樹の腕には、いつ付けられたのかわからない程の小さな傷。今回のループでは、五樹は蔵女の爪を受けていないはずなのに。街に出ると、きりこと青磁が一緒にいた。「山鹿青磁だ……記憶を失くす前のお前とも、面識がある」夏生さんと青磁は、過去の五樹とずいぶん親しかったようだな。……一方、歪んだ笑いを浮かべて、きりこに挨拶する蔵女。「こんにちは、イセ」「あ、あら、こんにちは。 蔵女さん、だったわよね」「だったわよね」っておいおいおいおいおい…。お前らどう考えても今が初対面だろうがよ。怖い。怖過ぎるぞ…。蔵女の顔を見て、ギョっとする青磁。こいつも樹里を知っているクチか。「セイジは、五樹のなんだ?」「俺は……五樹とは子供の頃からの知り合いだ」新たに青磁の情報を得た蔵女。逃げるように去る青磁を、妖しい笑顔で見送る。「ばいばい、セイジ」……なんなんだ一体。簸川家に向かおうとする五樹達は、“清香”というハイテンションの婦警さんに出会う。彼女も入れて、都合4人で歩き出す……と、突然蔵女がきりこの前に飛び出す。「――まだ、果たされぬのだな」「幾度となく、くり返す……そろそろ、たどり着いてもよかろう」蔵女は、爪を振り翳す。まるで別世界のように、目の前で爪を突きつける蔵女に、きりこも、清香も、気付かない。「見届けてやろう……最期まで……」そして、蔵女の爪はきりこの胸に深く食い込み、鮮血が噴き出す。慌てて止めに入る五樹……だがその瞬間に、全てが幻だったかのように掻き消えて、残ったのはきりこの胸の小さな傷跡だけ。「……五樹、お腹へったよう」蔵女も、いつもの調子に戻ってしまった…。簸川家に着いたきりこは、芳野さんに五樹の記憶を取り戻させないように交渉するが、論破されて惨敗する。きりこは気落ちして、一人でトボトボと家に帰る。……っておいおい、危ないからちゃんと送ってやれよ五樹。「五樹さん……それでも……あたし……」そこに駆け寄る“五樹”。「旅館まで送るよ。行こう」うん、当然だな。思わぬ申し出に、小さな喜びを噛み締めるきりこ……。その頃、五樹は家にいた。きりこの携帯に何度も掛けるが、繋がらない。誰よ。じゃあきりこを送りに行った“五樹”は誰だよ?第三夜 五樹ときりこは大学のサークル仲間。五樹は、きりこに一目惚れして、彼女がいるサークルに入った。生まれつき足に障害を持つきりこは、最初、五樹の好意を見え透いた同情だと疎ましがる。しかし、やがて五樹の誠実さに気付き、彼に惹かれて行く…。今のきりこにあるのは、五樹に対する純粋な好意と善意だった。「五樹が過去の辛さに耐える為には、今の幸せを積み重ねて置かねばならない」と。昨日の芳野さんとのやり取りで、自信を失ったきりこ。“五樹”から勇気を受け取って立ち直ったきりこは、しかし再び五樹に拒絶される。現実に失望し、雨に濡れて路地裏でうずくまるきりこ。そこに、“五樹”が現れる。“五樹”は、きりこの優しさを受け入れる。雨に濡れたきりこを、部屋に招き、それでも自分の過去を知りたいと穏やかに説き、彼女を抱いて慰める。充足するきりこ。幸せなきりこ。そのきりこに、路地裏でぐにゃぐにゃに折れ曲がって倒れ伏すきりこの姿が重なった。虚ろな瞳で、五樹の名を呼ぶきりこ。彼女の身体は、赤い雪になって消えていく。その光景を、蔵女はじっと眺めていた。最期の瞬間まで。とっくに部屋に戻っていた五樹は、きりこに電話をかける。もう繋がるわけがなかった。と言うかさ……。五樹、きりこのことを放って置き過ぎじゃないか?確かに、勝手に押し掛けて来て「記憶を取り戻すな」なんてのたまう迷惑な女ではあるけど。もうちょっと気に掛けてやってもいいんじゃないのか。少なくとも、昨日と今日と、責任を持って宿泊先まで送ってやるべきじゃなかったのか。そうすれば、こんな事にはならなかったかもしれない…。それとも、蔵女の影響下に置かれたきりこには、どんな救済も不可能だったのだろうか。第四夜 全てが赤い雪に変わる。誰もいない世界。五樹はそれを愉しみ、笑い転げる……かと思ったら、今回は悲しみと無力感を覚えているのか?世界の終わりに、また何も出来なかった、と。第一夜 蔵の前に立つ五樹。潤の怒声。熊が出たという報告。極自然に、最初から家にいる蔵女。今度は「湖畔でうろついていた蔵女を夏生さんが連れて来た」らしい……。なんなのこれ……。とにかく気持ち悪ぃ。
2009.12.27
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 第二十回ユカルートの攻略開始。こいつにどう接すればいいのかわからん…。※以下、ネタバレ注意これが最後だ。気合入れて行くか…。【一日目】登校途中、ユカを轢き掛ける恭司。「助けて……」また台詞が変わった…。学校に着いても、恭司はユカのことが頭から離れない。結局、怪我の心配をしてくれるヒロインそっちのけでユカの元へ。ニア いやいいよ。俺、帰るから「そういうことなら、消毒して薬塗って、ガーゼだけ貼ってあげるよ。やらないよりはマシでしょ」軽い手当てくらいしていけ、と止められてしまった。「私も、そう思う」二人ともええ娘や……。恭司はユカを見掛けた森に向かう。「わっ!!」ユカ登場。コイツがこんなに明るい登場の仕方したの初めてだな…。ユカは恭司の怪我を見て、喧嘩したのかと聞く。「――そいつ、邪魔なら殺しちゃおうか」冗談だろうと思いつつ、背筋が寒くなる恭司。冗談なんかじゃねえよ……ユカが冗談みたいに殺人を繰り返すのは事実だがな。恭司が自分を忘れていることに気付いたユカは、簡単に自己紹介をする。「私は紫。ユカでいいよ」「――忘れたら、もう二度と、許さないんだから」ユカは恭司に不意打ちでキスをし、また明日、と去っていった。ユカが自ら「紫」と名乗ったのは初めてだよな…。自宅。恭司は過去に紫と会った時のことを思い出しかける。『……だって、お腹が空くんだもの』しかし、どこで聞いた言葉だったか思い出せない。その日は眠れなかった。【二日目】学校にユカが現れた。ユカは恭司に、安っぽいブレスレットを見せる……闇子ルートのアレだ。「思い出せない?恭司がくれたんだよ」何時の話だろう。時系列的に間違いないのは、その時既にユカは狂っていたということだ。そこにあかねが現れる。じっとりと脂汗を掻く俺。紫はまるで、すがりつくような目をして恭司を見上げている。ここで選択肢か……。……。…………。……今回は、ユカに対して妥協しないことにしようか。それでユカがヒロインを殺すなら、そんときゃ俺もユカを全力で憎むだけだ。ニア 紫の手をそっと解いた怒り出し、去っていくユカ。無意識にユカの危険性を感じ取ったあかねは、恭司に注意を促す。「わかんないけど、でも、なんだか嫌な予感がするんだもん」あかねはよく死ぬから注意してやらないとな…。ユカを追って森まで行く。「ねえ、恭司。あの女、殺しちゃおうか」あかねを殺したら許さない。はっきり言って俺はまだ希衣佳惨殺の件でブチ切れてんだよ。というわけで厳しく接するに如かず。ニア 二度とそんなことを言うな「じゃあ、あの女については、許してあげるわ。でも、恭司がそうしろって言ったからよ?」まだまだ矯正が足りないか…。ユカが気味悪くなってきた恭司は、彼女との約束を無視して闇子さんの取材を手伝うことにした。そもそも約束とも言えないような一方的なものだったが……まず逆恨みされるだろうな。【三日目】真太を連れて、闇子さんの取材の手伝い。道中、「約束」を破られて激怒したユカが現れた。ザ・逆恨み。「私と恭司の邪魔をするなら殺――」恭司に叱られ、ユカは泣き出した。「だって私、恭司がいなかったら、なんにもないんだもの」恭司には、自分がどうしてここまで執着されるのかわからない。…俺にもわかんない。紫は涙を浮かべたまま駆け去っていった。帰り道、離れた街で行われる大きな祭の話になる。急に頭痛に襲われ、崩れ落ちる恭司。『怪獣、好きなの?』祭の会場。記憶の中の紫は、今と変わらぬ幼い姿をしていた。…なんでこいつはユカのことを一つ思い出す度に苦しんでるんだ?【四日目】学校の後、まっすぐに森へ。ユカは拗ねていた。「絶対、あいつらを殺してやる!手始めに、あの真太ってヤツを殺すんだから!」「……はいはい」恭司はユカの物騒な発言に慣れ始めた。確かに何も知らなければ、駄々をこねるユカの姿は可愛らしく見えるだろう。……ユカの本性は、実際に殺されかけないとわからないだろうな。二人は鬼ごっこをして遊んだ……本物の鬼は、まだ出てこない。帰り道、CDショップで葵と出会う。「双木?お前、こんな所でなにやってんの?」「……CD見てる」大人しそうな顔してるだろ……メタル好きなんだぜ、この娘。恭司は葵と音楽の話で盛り上がった。何故だろう、葵がすっごく可愛く見える…。自宅。闇子さんにコンサートのチケットを貰う。葵を誘うべきか否か…。ニア 葵を誘うユカには、もうちょっと辛抱というものを学んで貰おう。とてもじゃないが付き合い切れん…。そう決めた途端、何者かの視線を感じる恭司。『――殺してやる』…はいはい、わかったわかった。実際に人を傷付けるまでは怒らないでおいてやるよ…。【五日目】と、言ってるそばから真太がゴアに襲われた。恭司が怒鳴りつけると、ユカは渋々真太を解放した。「どうすれば恭司がユカだけのものになってくれるのか、分からないんだもん!!」「ユカには恭司しかいない!恭司が居ないと、世界は真っ暗で、憎くて仕方が無い!!」恭司がユカのモノになってやれば、ユカは人殺しを止めるってことか?滅茶苦茶だな…。…そういや、希衣佳ルートでは恭司に恨まれたがっている節もあったな。ユカの心情的には「とにかく恭司にかまって欲しい」が正しそうだ。…そういや、せっかくチケットを貰ったのに葵も誘えなかった。ユカのせいで、恭司の人生が荒らされつつある。【六日目】何もする気が起きなかった……。…いや、ぼーっとしている暇があるのか?【七日目】ユカに怯えて無気力になっている恭司。闇子さんに放り出され、街に出た所で希衣佳に出会う。「あの、一緒にプラネタリウムに行きませんか?」希衣佳かわいいなぁ…。ニア それもいいかもな――ここで迂闊に頷いて、希衣佳まで真太のような目に遭ったら。そう思うと身が竦んだ。って結局誘えないのかよ。あああ、希衣佳……。苛立つ恭司の前に、全く悪びれずにユカ登場。「いいじゃない、あんなクズたちが全員いなくなっても。恭司には私がいるじゃない」クズ……。「二度と俺の前に現れるな。……次に何かしたら、絶対に警察に言うからな」恭司に本気で拒絶され、泣き崩れるユカ。「ユカは、恭司に嫌われたくない。どうしたら恭司はユカを許してくれるの?」ユカは恭司が、パンドラの箱に残された希望だと言う。ユカにとっては世界の全てが汚物であり、憎しみの対象に過ぎない。「でも恭司は別。だから恭司は、パンドラの箱の希望なの」ふむ……。だからこそ、恭司に近付く汚物は消毒ってわけか。恭司は、ユカの視野の狭さに同情した。「海でも見に行くか?」「汚いばっかりじゃねえっての、見せてやるよ」おお、なんか主人公っぽい行動だな恭司。恭司は海を見たことが無いというユカを連れ、バスに乗って近くの海へ。ユカは警戒心丸出しで、海に怯えていた…。「お、襲いかかってこない?」「……た、食べられちゃったりしない?」……。あれ、かわ……いい……?なんだか新鮮な反応だなぁ…。このゲーム通して、ユカのこと可愛いと思ったのはこれが初めてだ。たこ焼きに興味を示したユカに、恭司は腹が空いてるなら奢ってやると言う。「……空きすぎて、ずっと痛いから、もうわからないよ」恭司は、はしゃいで駆け出すユカの足に血が伝っているのを幻視する。ユカは井戸の中で初潮を迎えたらしいが…。腹が痛いって、まさかそれ生理痛なんじゃ…。浜辺でゆっくりと過ごす二人。やがて雲が出て海の色が僅かに変わると、ユカは再び怯え出す。「あっという間に変わる物は怖い。なんだか置いて行かれそうな気がするじゃない」ははぁ…。ユカはきっと、思い出の中の恭司を美化しているな。思い出だけはユカが信じる限り永遠だ、とかそういう話だろう。きっと。ユカは突然、恭司の手を引いて岩陰に。恭司はそこでユカに誘惑されるままに彼女を抱こうとして……近付いてくる足音に気付かなかった。「へーえ。転校生君が、そういう趣味だったとはねえ?」現時点で、由規・桃音に次ぐ死亡率50パーセントを誇る貞島さん登場。死にたくなければヤンチャするなと言ったのに…。
2009.08.17
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 第四回……バッドエンドに到達。心が折れた。「皆さんに質問でス!この世界はなんで出来ているでしょウ!?なんで出来ているのかナッ!?」「はーい」ユカが立ち上がる。「この世の50.78%は怒りで出来ています。残りの44.2%は憎しみで出来ていて、さらにその残り4.493%は糞尿です」「そしてさらに、0.246%が反吐、0.182%が空腹で出来ています」……。※以下、ネタバレ注意前回のあらすじ。恭司が由規のペンダントを受け取った瞬間、桃音は老婆とは思えない勢いで走り出した。【十三日目】ユカは玄関ホールで待っていた。桃音は彼女に対し、憎しみをぶつける。「ユカ……この悪魔っ!またあたしの邪魔をしようって言うのね!!」「はははははっ、ざまぁ見ろ!あんたが恋こがれた恭司ってヤツも、あんたのことを嫌ってる」「当たり前さ、あんたは悪魔なんだからねえっ!」……何がなんだかわからない。ただ一つわかったことは、ユカにも何らかの事情があったのだ、ということ。発狂した桃音は、出刃包丁でユカの腹部を突き刺す。普通に刺さった……。いや、思い返せば由規との戦いでも、ゴアは常に拳銃からユカを庇っていたな。ユカと桃音はもつれ合ってキャビネットに激突。割れたガラス片が頭部に突き刺さり、桃音は絶命した。地味に顔有りでは初死人。恭司は無意識に、ユカの名前を叫んだ。ユカは呻きながら、自らに刺さった包丁を引き抜く。息も絶え絶えになりながら、ユカは恭司に語りかける。「恭司は……恭司は、あの子とは違うわよね?桃音みたいに、馬鹿なことはしないわよね?」「恭司は私とずぅっと一緒にいるんだもの」血に塗れたユカの笑顔に、恐怖を覚える恭司。……というか、二人は知り合いなんだろ?俺は現状、ユカに対しては恐怖しか感じないわけだが、それでもこの姿は哀れに過ぎる。過去に何かあったのなら、早く思い出してやれよ…。同時期、自身に巻き付けたダイナマイトに火をつける由規。ヨシキさん、腹マイトとかマジ男前…。由規は物理的にこの館を吹き飛ばすつもりらしい。かつて妻から貰ったライターで、ダイナマイトに点火しようとする由規。その目の前に、あかねが現れる。あかねの背後から、立ち上る闇。「はァい、死にかけさン!やぁやァ、くたばり損ないさン!ご機嫌いかガ、いかがかナ!!」ゴアが現れた。……もうがんばれない(TT)由規はあかねに、早く逃げてくれと訴える。だがあかねは人形のように、全く反応しない。ゴアは由規を嘲笑しながら、彼の手からライターを奪い、ダイナマイトに火を付けた。爆風により、館の外に弾き出された恭司。目を開けると、焼け落ちる洋館が見える。瓦礫の間には、あかねが横たわっていた。無事に脱出できたのは二人だけ。「良かった――本当に、良かった……!」悪夢は終わった……と安心している恭司を見てガクガクガクガクブルブルする俺。そのあかね、本当にあかねですか?【十四日目】…もう終わりでいいじゃねえか。という俺の意思なんか一顧だにせずに話は続く、続く…。事件の顛末を闇子さんに語る恭司。様子のおかしかったあかねの心配をしつつ、眠りに落ちた。いや、様子がおかしいどころの話じゃないよ。もしかしたらあかねの皮を被ったゴアかもしれないよ。【十五日目】あかねが恭司の家に訪ねて来た。悪霊退散悪霊退散…。髪型を変えたあかね。これはこれで可愛いな……あは、あは、あはははは!!「私……恭司に触りたいな……」いやお前食べる気だろ。一見良い雰囲気になってるように見えるけど、なんか画面が紫色だから。ついでに音楽が古井戸の中と同じ禍々しいヤツだから。ベッドの上で、恭司の服を脱がしていくあかね。恭司の胸のペンダントを見て、顔をしかめるあかね。「……それ、怖い。私が見えないところに置いてくれる?」何故だか頭がぼやけている恭司は、素直にペンダントを外してしまった。…オワタ。そのまま濡れ場に突入……画面の色も音楽もオドロオドロしいまま。このゲームにまともなエロは無いのか!視点変更、闇子さん。由規の遺品の手帳、ユカとゴア・スクリーミング・ショウに関る情報を見て、頭を抱えている。何が書いてあったのか早く教えてくれ!!!と思う俺。しかし闇子さんは、もう終わったことだと手帳を閉じた。何にも終わってませんよ……それどころか今あなたの家にいますよ。家に帰り、淫らな姿を晒すあかねと遭遇する闇子さん。しかし、年頃の少女の恋愛なんてそんなものか、と華麗に流してしまった。うぉい。頼むから助けてくれ、闇子さん…。【十六日目】あかねの服装が『スマガ』のスピカみたいになった。ある意味エロゲヒロイン的ではあるが、こんなの俺の知ってるあかねじゃねえ。「私以外の女なんて、どうでもいいじゃない」「恭司の世界には、私だけがいればいいの……。ね、そうでしょ、恭司……?」催眠術にかけられたように視界がぼやける中、恭司は…、ニア 必死に首を振ったしかしあかねは、恭司が相手をしてくれないなら他の男とヤってやる、と言い出した。…………。……………………。……………………ええい、ままよ。ニア 学校でやるなんて、絶対に駄目だ……あかねは、貞島とその子分がたむろっている体育倉庫へ。(自主規制)うえっ、まさか本当に……。俺は選択を誤ったのか?すまん恭司…。その後は全てが朦朧としている。夢か現実かもわからない。恭司は正気を失ってしまった…。転校生がやってきた。「ユカです。ちょっと遅くなったけど、今日入学したばっかりです。仲良くしてね」新しい先生がやってきた。「イェア!!ゴアでス、ゴアスクリーミングショウ!!ちょっと遅くなったけド今日赴任したばっかりでス仲良くしてネェン!!」……ごめん、俺ももうわけがわからないんだ。頭がおかしくなりそう…。ゴア先生の授業が始まった。「皆さんに質問でス!この世界はなんで出来ているでしょウ!?なんで出来ているのかナッ!?」「はーい」ユカが立ち上がる。「この世の50.78%は怒りで出来ています。残りの44.2%は憎しみで出来ていて、さらにその残り4.493%は糞尿です」「そしてさらに、0.246%が反吐、0.182%が空腹で出来ています」…………orz怒り、憎しみ、糞尿、反吐、空腹……。朦朧とした頭で、この世界は何かがおかしい、と気付く恭司。「なんでもないさア!なんでもないよネ!」しかし、無駄な抵抗だった…。断続的に場面が切り替わる。ゴア結界の中で、恭司は淫蕩な夢に溺れていく。「新設定追加ァ!ユカはあかねの妹ッ!」頭が痛い…。このゲーム作ったやつ頭おかしいんじゃないのか。でも、きっと最後は抜け出せるんだよな?歪んだ世界の中であかねと愛し合ったまま。恭司の意識は途切れた。BAD END……頭痛が痛い。どこで選択を間違ったかはわかってる。だけど、少し休ませてくれ…。このままではきがくるいそうだ
2009.08.08
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『装甲悪鬼村正』感想第三章 “逆襲騎”“装甲競技”、すなわち劒冑によるレース競技に命を懸けた親子の話。皇路卓と皇路操は、“アベンジ・ザ・ブルー”で世界を越える。“銀星号”を追う湊斗景明は、卵の気配を追って装甲競技の会場へ。“綾弥一条”と“大鳥香奈枝”は、各々の意図を持って景明に同行している。この章では、ヒロインの一人と思われる、六波羅の重鎮・堀越公方こと“足利茶々丸”が登場する。“地球皇帝”やら“ダンガンライガー”やら適当に名乗る、人懐っこい娘で可愛いんだが…。景明を「黄金の夜明けを導く者」などと呼んだり、キナ臭い所も多くて困った困った。「黄金の夜明け」ってなんだか知らないが、語感が宗教臭くて如何にもアレな感じだ。これで一応ヒロイン勢揃いして、見た目も華やかになってきたはずなんだけど、俺は未だに針の筵の上で石抱きさせられている気分が拭えない。今回は平気だったけど、一条の好感度を少し上げすぎたかも……あばば。ここまでの一話一話が、勧善懲悪ならぬ「懲善懲悪」として綺麗に完結していて見応えがある。“善悪相殺”の呪いなんて、物語を進行する上で邪魔者以外の何物でもないはずなのに、今の所は思いのほか上手に纏めていて面白いな…。六波羅やGHQを始めとして、景明の後援者・舞殿宮なども顔見せしており、ようやく駒が揃ってきた。特に舞殿宮は皇族のくせに気さくなお方で、個人的に死んで欲しくない人筆頭に躍り出ているが、これからどうなるか…。※以下、ネタバレ注意世界進出の夢を戦争により打ち砕かれた皇路卓は、娘の操に夢を託す。満を持して迎えた国内最大級の大会、操は新型機“アベンジ”と共に凄まじい走りを見せる。しかし、優勝にはあと一歩届かない。血迷った皇路卓は、操に指示を出して事故を誘発させ、大量の死者を出しつつ優勝の座を掠め取る。そして景明たちは、二人の悪業の証拠を見逃さなかった。景明は警官として二人の罪を追及し、抵抗した皇路卓を殺害。操は、卓が隠し持っていた銀星号の卵を“アベンジ”に積み込み逃走する。父と自分の夢を叶える為、世界記録を越える為に、夜のコースをひた走る“アベンジ”。卵の孵化を防ぐ為に追い縋る“村正”との、二騎だけのレースが始まった。「翼をください。空をひた駆けるために」「翼をください。私の願いを叶えるために」「翼をください。願いに打ち克つための翼を!」「“逆襲騎アベンジ・ザ・ブルー”!!」光速を誇る奥義・電磁擲刀でも、“アベンジ”を捉えることは出来なかった。“村正”は已む無くコースを外れ、ゴールラインで待ち構える。青い騎影は疾走し、チェッカーを切った。「……お父さん……わたし……届くかな?」「……届いた……かな……?」操の速度は世界記録を上回るが、それを確認する間もなく村正の太刀を受ける。粉砕された“アベンジ”の残骸の中、操はまだ生きていた。景明は、競技者としての操の姿と、夢を必死に叶えようとする操の意志を見て、湧き上がる好意を抑え切れなかった。だからこそ、無抵抗の操に止めを刺す。親子諸共善悪相殺。“銀星号”は、その結末を高みから見物していた。「うむ……見事。見事であった。皇路兄妹、そしてアベンジ」「おまえ達の見せた煌き……この光、終生忘れぬ」「なぁ、」「村正よ」《…………》「あの煌きを我らのものとしよう。あの世界を我らが受け継ごう」《……その速さをもって。何を為す?御堂》「知れた事」「天下に武を示す!」《……うむ……》「そして、父のもとへ至るのだ。この光に血肉を分け与えた、父のもとへ」「生まれながらに奪われていた父を、我が手に取り戻す!それだけが、光の望み!」《……》「愛する父をこの腕に抱くまで。おれも走り続けて見せる」「あの青い騎影を越えてゆこう」《……そう、か》この“銀の村正”は、景明が仕う“赤い村正”の母親らしい…。そして仕手の“光”は、恐らく景明の近親者。上記の台詞によると、光の目的は「奪われた父を取り戻すこと」。景明の罪状の内、一件は「尊属殺人」……関係がない方がおかしいだろう。それにしても、この目的と「天下に武を示す」という手段はどうにも繋がらない。各地で大量虐殺を繰り返すことで、父のもとへ至る……?そもそも、狂人に理を求めるのが間違いなのか?
2009.11.13
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……シャーロットの7話を視聴。このアニメ、期待してなくてテキトーに見てたんだけど……よくできてる。何がよくできてるかというと、挫折の描写が優れてる。肉親を失った痛みというのは耐え難く、その辛さをアニメで表現するのもまた難しいもので、ちょっとした描写の違和感だけで、なんか作品全体が白けてしまったり、あざとく感じたりするものだ。しかし、シャーロットの主人公(名前も思い出せないが)については非常に現代的なリアルを感じる荒み具合を見せてくれた。あれだよ……いわゆる、うつだよ。うつ。身の回りのことが疎かになり、躁鬱が激しくなり、なんにもやる気がしなくなって、最終的には心身とも危険な逃避状態に陥る、あのうつだよ。悲劇に襲われた時、多くのアニメキャラは悲劇のヒロインになったり、逆に異様に強く生き過ぎたり……いや、それがリアルじゃないとは言わないけどさ。でも、俺は思うんだけど、やっぱり傷ついた心とか、病んだ精神というのも、その人物の今までの日常の延長線上にあるものでさ。現代の若者であるシャーロットの主人公なら、ああ、こういう荒み方しそうだよね……みたいな妙な納得を感じたわけですよ、この7話を見てさ。ああ、うつになったんだなって。アニマスの千早タイプとは、やっぱりちょっと違って、こっちの方がそれっぽいな、とかね。で、それを支えるべきヒロインの動きも、またさりげなくていい。好きになったね、あの子……名前もわからないけど……なんて子だっけ……ほら、銀髪のさ。まあ、これからみんなの名前覚えていこう。そんな感じで、次回がとても楽しみ…………しかし今季は見たいアニメ多すぎ……。
2015.08.18
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『プリンセスサクリファイス』についてわからないことがあれば何でも聞いて下さい。わしが、わしこそが人呼んでプリサク博士じゃ。画像は処女プレイに失敗してレグラ砦に連行されたものの、看守どもを片っ端からボコボコにして無事に脱出した直後のフィーナちゃん。縛りプレイの副産物とはいえめちゃくちゃ興奮するシチュエーションだったと言わざるをえない。ちなみに、うちのフィーナちゃんは清楚な服にえろい下着をはいてるのが基本。あの子、あんなかわいい顔してるくせに、スカートの下は大変なことになってるんだぜ……みたいなね……ね?
2015.07.07
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 第十七回物語は核心に迫る。弱虫の豚は誰だ。※以下、ネタバレ注意前回のあらすじ。ネタバレ・闇子さん=ひーくん。【八日目】猫の皮を百枚ほど被ったユカに怯えつつ、何とかユカ屋敷を脱出。「お姉ちゃん、また遊んでね」ユカの「遊び」というのは、相手の身体を乗っ取ったり鏡の世界に拉致したり頭からモグモグしちゃうことを指すことは絶対忘れちゃならねえ…。自宅。恭司は由規に反発するが、彼のギターを聴いてすっかり心酔してしまう……ちょっと可愛いな。由規は恭司からユカ屋敷の話を聞き出した後、いつも通りに警告を残す。「その少女には、絶対に夢川の本名を教えるな」…あぁ、ユカは闇子が「ひーくん」だと気付いていないのか。つまり、気付かれたら何かマズいことがあるわけだ。【九日目】朝。恭司が起きると、闇子さんと由規が何やら揉めている。「お前は今日からしばらく、学校を休め」「夢川があの井戸――いや、ユカに近付かないように、気をつけていてくれ」はい、わかりましたと素直に従う恭司。すっかり由規にベタ惚れだな。取材のため、闇子さんと一緒に隣町の精神病院に……ぐぶ。希衣佳ルートで選択を間違えた苦い思い出が蘇る……。精神病院で、真白から話を聞く。終戦間際、あの井戸の奥で儀式を行っていたという宗教団体。「『真なる皇国への扉』」「二使守山の伝説と、そこから繋がるあちらの世界と」そいつらは「あちら」と「こちら」を繋ぎ、何かを呼び出そうとした…?「光の、柱」「それは入り口。それは出口。そこから来るの。そして行くの」そしてプロローグと同じ台詞を言ったきり、真白は口を閉ざした。諦めて出て行こうとする二人に、真白は呟きを残した。「石を、探して。対になる石」「あの石で……全てが剥がれ落ちる」脅威を跳ね除け、ゴアの力を削ぎ落とす石。由規のペンダントを思い出す。自宅に戻った闇子。彼女は、真白の発言が自分の持つデータと悉く符号することに驚く。鎌倉時代の人食い鬼の伝説、戦中戦後の失踪事件、そして現在起こっている神隠し。全てが繋がっているのかもしれない。(……こんなことを考えるのは、きっと、あの娘を見たからね)――本当に似ている。あの少女は、「あの子」にそっくりだ。闇子と、早由海と、「あの子」の妹が狂わせた彼女。……?『お願い!閉めないで。ふたを閉めないで!置いていかないでぇ!』『早由海ちゃんっ、ひーくん、やめて、やめて、助けて……!』……ユカ。井戸に閉じ込められたのは、「弱虫の豚」だと言っていたよな…。【十日目】闇子さんの古井戸調査に同行。恭司の学校の件は、由規が手を回してくれた。『学校の方には、体調不良で二、三日休ませると言っておいた』…学校の人達はもうちょっとしっかりしてくれ。あかねルートで見つけた防空壕から、井戸の底の洞窟に向かう。例の呪詛が書かれた部屋。『死ね!死ね!死ね!』壁の文字は赤く、昨日書かれたかのように真新しく、血生臭かった。「『憎いのはこいつら。ももね、さゆみ、ひーくん』……」表情を険しくする闇子。……。闇子の回想。…もういいだろう。名前が伏せられた、気弱そうな少女は間違いなくユカだ。ユカはまた置いてけぼりにされている。「まって。まって。ひーくんまって……」彼女は桃音と闇子に騙され、闇子を男だと思い込んでいる。闇子と早由海はユカに同情的だが、桃音はユカに対して辛辣だ。「……あいつのせいで、私はどこにも遊びにいけないんだもん。このくらい当然よ!」ユカの一家は、ユカが病弱なために、空気の綺麗なこの街に引っ越してきた。闇子と早由海は、公園で退屈そうにしている桃音とユカと知り合い、友達になった。『アイツのせいで、私たち、ここに越してきたんだよ。だから、学校の友達と遊べなくなっちゃった』…子供にとっては、相手を憎むのに充分過ぎるほどの理由だろう。――何より闇子も、彼女を好いていなかった。……。『ねえ、あの中に入れて、閉じ込めちゃおうよ』弱虫の豚は、誰だ。ユカはどんな気持ちで、あの台詞を言ったんだろう…。夜、闇子と由規が話をしている。「早由海は……あの子に会ったの?早由海を殺したのはあの子なの?」「――紫ちゃん、なの?」何がなんだか、わからなくなってきた。紫は、なんであんな化け物と一緒にいる?……あの化け物に操られているのか?いや違う。違うよな。ゴアの台詞を思い出す。「……ユカの頼みはゴアが叶えないとネ。そうサ、ゴアの仕事はユカを楽しませることだからネ!」ゴアは由規のペンダントに怯えながらも、ユカの命令を聞いて行動した。二人の間には、何故かは知らんが信頼関係がある。まだ情報が足りない…。由規は恭司の部屋に立ち寄った。彼は恭司に乞われるままにギターを弾く。「早由海はピアノを弾いた。この曲は本来、ギターとピアノの協奏曲だ」「例え完全に再現は出来なくても、俺の頭の中では、早由海のピアノが鳴っている」かつて早由海と一緒に演奏した曲……だが、早由海は紫に殺された。「夢川を支えてやってくれ」「――あいつには、傍に居てやれる人間が誰も居ない」闇子は天涯孤独。今更ながらに、それを実感する恭司。眠る直前、真太から電話。貞島一味の陰謀で、恭司は痔の療養中だということにされていた。『あいつらがさあ、貞島病院の肛門科に、恭司が診察に来たとか、嘘八百並べ立ててるんだ』怒り狂う恭司。貞島も随分可愛くなってしまったな…。続いて、あかねからのお見舞いメール。あかねは恭司が痔だと信じ込んでいる……完全にアホの子だな。…これだけなら、笑い話で済んだ。あかねのメールには不自然に連続改行されていて、続きがある。それと、もうひとつ、ビッグニュースがあります。びっくりしたよ。び、っくり、したんだ。なんとうちのクラスに、転校生です。三人目です。女の子です。驚いてね。明日学校来るよね。楽しみだね。胸騒ぎを覚える恭司。…最初の頃に比べると、随分察しがよくなったな。俺も、いつもなら怯えてガクガクブルブルになるところだが、今回に限っては話が別。丁度ユカに会いたいと思っていたところだ。
2009.08.15
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『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 第二十二回三つ編み猫の冒険、終章。ご主人様は助かるか否か。「コイツは化け物だ。人の痛みが分からない。自分の痛みしか見えていない!」「こいつは裁かれない!死なない!じゃあ誰がコイツに罪を償わせる!!」「あの石室の中に、今も居るみたいな気がする……」「――なさい……。ごめんなさい……」※以下、ネタバレ注意前回のあらすじ。自分が一番嫌いだと言うユカを、恭司は優しく慰める。【???】屋敷でまどろむ恭司とユカを叩き起こしたのは、桃音に呼び込まれた由規の銃声。「――よう、久し振りだな」由規は何度目かわからない台詞を吐いた後、容赦無くユカに向けて発砲する。全弾まともに喰らい、倒れるユカ。「どうした。あの化け物は呼ばないのか?」ゴアは現れない。……。つまり、ユカには反撃の意志が無いんだ。ユカを庇おうとする恭司。「もうやめてくれよ。こいつ……こいつ、痛がってるじゃねえかよ」……あの時の希衣佳はもっと痛かっただろう。「……早由海はもっと痛かっただろう。早由海の死に様を話したのを、忘れたのか?」由規は撃ち続ける。「こいつはあの化け物と一緒に、笑いながら、俺の妻を切り刻んだ。――早由海の腹には、子供もいた」「どこに同情すればいい。井戸に閉じこめられたからか?怖い思いをしたからか?」「ならば誰をむごたらしく殺しても構わないというのか――!?」……涙が出るほどの正論。「やめてくれーーーーー!!」恭司は反論出来ず、ただ懇願するだけだ。そこに闇子が現れ、由規を止めた。「止めなさい!貴方今、紫ちゃんと同じことをしているのが、わからないの!?」「早由海を殺されたあんたが、恭ちゃんに同じ思いをさせるの……?だめよ、それだけは」……。闇子の制止を受け、由規は子供のように叫んだ。「コイツは化け物だ。人の痛みが分からない。自分の痛みしか見えていない!」「こいつは裁かれない!死なない!じゃあ誰がコイツに罪を償わせる!!」「違う――!」恭司は由規の前に回りこむ。「ユカは確かに変だよ!でも、ユカだって苦しんでる!!ずっと辛いんだ!!」……ユカが苦しんでいる以上に、由規はユカに苦しめられたんだよ。殺人鬼だって辛かったんだ、なんて世迷言で遺族が納得するわけあるか。由規はペンダントの効果でユカの再生能力が衰えることを確認し、去っていった。恭司に、一晩で身の振り方を決めろと言い残して。一方、解放された桃音ちゃんは浮かれていた。「あたしはもう、自由だよっ!!」そこにトラックで突っ込んでくるゴア。「ばんばんばーン!ぶっぶーびゅびゅんびゅーン!おいらはトラック野郎サ!イカス男サ!」どぐしゃ。「もう一回ッ、もう二回ッ!?」ぐしゃぐしゃ。「よしよし立派な轢死体!人間絨毯いっちょ上がりィ!!」桃音、哀れ。ただ、こいつの場合は素直に同情できない所もあるかも。あかねルートとか特に。「お前との勝負も、今日はお預けだ。せいぜいご主人様に懐いていろ」由規に対してゴアは一礼しただけで、後は一言も喋らなかった。屋敷の中。ユカの再生が遅い。ユカは苦しみながら、恭司に話掛ける。「あの石室の中に、今も居るみたいな気がする……」あの時、ユカは世界全てに拒絶され、世界全てを激しく憎んだ。でも、今はどうなんだろう…。例えどんな罪を犯していても。どんなに狂っていても。こんな紫を見捨てるなど、出来っこない。では、二人で逃げるのか?その日、恭司はユカの過去を夢に見る。身体の中に石が入り込んですぐ、ユカは奇妙な人形と出会った。人形は、石で動かせるらしい。…そういや、由規が「この石はコントローラーみたいなものだ」と言っていたな。ユカは人形に名前を付けた。「決めたわ。ゴアよ。ゴア・スクリーミング・ショウ。この間、桃音とテレビで見た映画よ!すごく怖いの!人がたくさん死ぬのっ!」「怖いお人形になって、世界中の汚い奴らを怖がらせて!!」……ゴアは、ユカに名前を貰った。あぁ、ゴアの話に出てくる三つ編み猫ってのはゴア自身のことなのか?よく見りゃゴアは猫っぽい帽子を被ってる。【???】目覚めると、背景が透けるくらいに存在が希薄化しているゴアが居た。ゴアは何も言わずに一礼して、壁の中に消えていく。「お早う、恭司。……そろそろ行かなきゃだね」ユカは由規に対して恨み言の一つも無い。恭司は、夜逃げする前に闇子さんに会う。闇子さんは二人のために荷物を用意し、匿ってくれる協力者として自分の仕事先の先輩まで紹介してくれた。「紫ちゃんに伝えてちょうだいな。ひーくんは私だって」隠れて聞いていたユカ。「もう、どうでもいいよ……」ユカは、怒り続けることに疲れたように見える。怒気を失い、すっかりしおらしくなったユカを連れ、恭司は闇子さんに紹介された場所へ向かう。「……寒い」「昨日も一昨日も、そのずっと前から寒かったけど、今日はもっと寒い。……なんでだろう?」自分を客観視できるようになってきたからだろう。復讐欲を失えば、今度は自分が今まで何をして来たか理解させられる時が来る。闇子さん宅。由規は盗聴によって、恭司たちが向かう先を突き止めた。「お前はいずれ、恭司と連絡を取るだろうと思っていたからな。恭司が居るところに、あの女もいる」女友達の家に転がり込んだ上に盗聴まで仕掛けちゃうヨシキさんマジ犯罪者…。でもユカが抵抗しなければ、由規は彼女を殺せないだろうな。「ごめん、ドジった。由規に先輩の住所がバレちゃったぁ」闇子さんから連絡を受けた恭司は、行き先を変えて田舎町に逃げ込んだ。怪しまれることを恐れて宿も取れず、バス亭で眠る二人。「――なさい……。ごめんなさい……」ユカは魘されている。……って「ごめんなさい」?それを早く由規に聞かせてやれ…。「恭司、しよう……?」「もう、恭司しか、いないの……」おいおい……いつ攻撃されるかも知れないのに、もうちょっと緊迫感を持て。「俺、ユカと一緒にいるから、いつまでも」「…………う、うんっ……」大きな瞳から、涙が零れ落ちた。そのまま、二人は疲れて眠りに落ちる。恭司は夢を見る。部屋の隅、ゴアが不安に震え、怯えて蹲っている。――違う。恭司だ。あれは自分自身。家を出て不安に凍えた恭司の心。「そうサそうとモ!幻は見る者の心サ!ココロサ!精神、まいんどサッ!」何故だか恭司はゴアのことを怖いと思えない。……なるほど、恭司は自分の心を直視することを恐れなくなったのか。恭司はゴアに、どうして出てこないんだと聞く。「んーんーンーー!ゴアはユカのおもちゃだかラ!玩具だかラ!ゴアはユカの言うがママ!パパッ、じじっばバ!!」「つまんねえダジャレ言ってんじゃねえぞ」……ゴアのギャグにツッコミが入ったの初めてじゃないか?良かったねゴア。ともかく、やはりゴアが出てこないのはユカに攻撃の意志が無いからだ。ゴアは自分の出番が無くなるというのに、とても嬉しそうにしている…。夢が終わり、半端な時間に目を覚ます恭司とユカ。「――足音がする」そして、ノックの音。居るとわかっていて敢えてノックする、さすがヨシキさんは紳士だな。由規にはユカを殺す権利がある。今のユカは、それを理解出来ているはずだ。
2009.08.19
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『装甲悪鬼村正』感想第二章 “双老騎”結末を知っているからこそ、あまり通りたくない第二章。大和各所で大量殺戮を繰り返す“銀星号”と、それに卵を植え付けられた“寄生体”を追う湊斗景明は、ある山村で二人の老武者と“蝦夷”の姉妹に出会う。外見は色っぽいおねーちゃんなのに、声がしゃがれたじじぃという風魔小太郎にギャップ萌えしようと試みるも失敗に終わる。今にして思えば、小太郎の外見が声相応の老人ではなく美しい女性なのは、“双老騎”という副題に抵触しない為だったのかもしれない。“蝦夷”という、古来より劒冑を打つのを得意とする異民族の解説が入る。劒冑には“真打”と“数打”があり、真打を打った鍛冶師は、その魂を劒冑の内に移すことになる。つまり、真打であるからには、その装甲の内には必ず人の魂が宿っている。この章から急激に人間臭さと可愛さを増す真打“村正”の内には、如何なる人間の魂が宿っているのか気になるところだ……。ヒロイン(らしきもの)である“綾弥一条”と“大鳥香奈枝”の二人も活躍している。この二人には好感度が用意されているが、上げすぎると……非常に有機的な問題に直面しそうで恐ろしいので、微妙に調整しながら進めなければ。とりあえず、“綾弥一条”を狙ってみようか。ちっちゃいのに腕っ節が強く、正義感も強い、なかなか面白そうな娘だ。次章で、ようやく体験版の範囲を越えられる。次はどんな残虐なシナリオなんだろうなぁ…。※以下、ネタバレ注意“月山従三位”を駆る風魔小太郎の陰義の前に、為す術なく撃墜される景明。傷付いた彼を救ったのは、蝦夷の姉妹“ふき”と“ふな”。彼女らに匿われ、回復した景明は反攻し、風魔小太郎を殺害。戦闘中、綾弥一条に襲い掛かる悪代官“長坂右京”を制圧出来ず、止む無く殺害。湊斗景明は、敵を二人殺害した。従って、“善悪相殺”の呪いが要求する生贄も二人。何の罪も無いばかりか、命の恩人であるふきとふな。景明は泣き叫びながら、二人を斬り殺す。「……」《……完了。帰りましょう、御堂》「…………」《泣いているの?御堂……》「……泣く?」「……泣くとは、どういうことだ」《…………》「なんて可哀想なことをしたんだと――俺は嫌々ながらやったのだと――本当はこんなことをしたくなかったのだと、涙を流して――俺も性根は善良なのだと」「そう言えというのか?」《……》「……ふざけるなよ。村正……」「本当に善良なら、最初から人を殺したりはしないのだ!殺しておいてから流す涙など、最も醜悪な偽善に過ぎん!」「人を殺すことは悪業であり、悪業を為す者は悪鬼なのだ!俺は悪鬼なのだ!」「俺は悪鬼なのだッッ!!」“村正”は、二人を殺した責任は自分にある、と景明を慰める。一方、景明は“村正”を道具扱いし、責任の在所として認めない。擦れ違う一人と一甲の間に、殺人の罪業だけが降り積もる。余分な犠牲を強いる“善悪相殺”の呪い。結局は“銀星号”により壊滅してしまう山村。とにかく凄惨なシナリオだ。望まぬ殺人を繰り返す景明に、いつか救いは……あるか……?
2009.11.12
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『装甲悪鬼村正』感想第四章 “震天騎”GHQから“銀星号”の情報を受け、異常気象の只中にある江ノ島の調査に向かう景明一行。罠と知りつつ虎口に飛び込んだ景明は、相応の歓迎を受けることになる。バカンス気分を雀の涙ほど味わうことが出来る、素敵な血みどろシナリオだった。景明の行く先々には、屍山血河が広がるばかりだ。重要だと思われる人物には、“雪車町一蔵”が居る。体験版の時点で、既に只者ではないと思ってはいたが、まさかここまでやるとは。雪車町は湊斗景明を怒らせたし、湊斗景明は雪車町を怒らせた。生理的に相容れない者同士で、今後ライバル関係となるかどうか。……そういや好感度調整を誤ったせいか、綾弥一条が殺害された。我が企図、頓挫せり。好感度上げ過ぎでヒロインが死ぬなんてハハッまさか、これエロゲですよ、みたいに半信半疑に思ってたら本当に死んだ。適当なサブキャラが死ぬのと同じように、何の遠慮会釈もなく。※以下、ネタバレ注意江ノ島で景明たちを待ち受けていたのは六波羅の秘密兵器、劒冑の上に纏う巨大劒冑“荒覇吐”。“荒覇吐”の熱量供給源にされた地元の子供たちを救う為、戦いを焦る景明だが、雪車町による妨害を受ける。雪車町の劒冑は凡百の数打に過ぎず、景明の“村正”は性能面で圧倒的優位に立つ。だが、雪車町は高度限界からの垂直落下と共に斬撃を繰り出す魔剣“金翅鳥王剣インメルマン・ターン”により劣勢を覆す。墜落していく景明を弄りながら、ひたすら憎悪をぶつける雪車町。《てめぇだけだよ》《自分で納得もしてねぇ事をやってやがる。おちゃらけた野郎はてめぇだけだ。間抜けな生き方しやがって……》《興醒めするんだよ!てめェみてえのがいるとなァ!!》《それで、てめぇが一人でどっかに引っ込んでるってんなら、まぁいいさ。てめぇの勝手だよ》《……だがてめぇは殺しやがる》《嫌々ながら殺しやがる》《あの餓鬼共を……あの姉妹を、嫌々ながら殺しやがった!》「……ッ!!」《ふざっけんじゃねェェェェェェェェ!!》《嫌々ながらで、やった奴自身が納得もしてねえような理由で、殺されちまった方の身にもなりやがれ。あァ――》《馬鹿馬鹿しくてしょうがねえだろうがぁ!!》人を殺すなら、“英雄”のように堂々としろ。或いは、“悪鬼”の如く愉悦を隠すな。何故、こんなつまらない小悪党に、そのような下らない説教を受けねばならないのか。俺と同じ怒りを景明も覚えたようだ。《消えろォ……消えちまえ》《てめぇが真面目にやってりゃあ……あの餓鬼共もわけわかんねぇで殺される事もなくて済んだんだ》《てめぇの理由とやらは聞かねぇよ。だが、言っておいてやる。てめぇは誰も救っちゃいねぇぜ……》《殺しただけだ……てめぇの勝手でなァ……》《消えちまえ……半端野郎がァァァァァァ!!》再び繰り出される金翅鳥王剣を、景明は“人知を越えた謎の魔剣”を以って打ち落とす。殺しておけば……などと「善悪相殺」のおかげで気楽に言えないのが歯痒く感じる。今回生き残った雪車町は、後々まで災いの種になるだろうな。ようやく島に戻った景明だが、GHQ将官“ジョージ・ガーゲット”による介入を受け、さらには“銀星号”も現れて、荒れる戦場に翻弄されるばかりだ。“荒覇吐”に詰め込まれた子供たちは死に、GHQの兵士は“銀星号”の歌に狂って殺し合いを始める、阿鼻叫喚の有様。「銀星号……お前を斬る!」「良いとも。景明……」「この顔貌を見て。確と見て」「刃を差し入れてくれると云うならば」「いつなりと――その剣を受け入れよう」しかし、景明は“湊斗光”の顔を見て、戦意を失う。やはり妹を易々と討てる兄はいないか。《吉野御流合戦礼法“月欠”が崩し……》《“天座失墜――小彗星”フォーリンダウン レイディバグ》高高度からの踵落とし。あっさりと、プロローグの時と全く変わらず、文字通り一蹴される景明。銀星号が去った後、“村正”と二人で絶望感を噛み締める。同日、深夜。戦場で“ジョージ・ガーゲット”を殺してしまった景明は、「善悪相殺」の呪いに縛られて綾弥一条を殺害。綾弥一条は、雪車町から真打“正宗”を受け取っていたのだが……。残念ながら今回の試行では、その活躍を見ることは出来そうにない。
2009.11.14
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皆さん、こんばんは。珍しいことに、今日は少年マガジンを買ってしまいました。俺は基本的にはジャンプ党ですからね。そもそも、俺がマガジンを買うとしたら、その要因は二つに絞られます。一つは、ネギま!です。今回のネギまは良かった。なにしろ、俺の一番のお気に入りであるせっちゃんが出張ってましたからね。ああ…明日菜が羨ましい…。俺もせっちゃんの羽根でモフモフしたい…。しかし…今回は、ネギま目当てで買ったわけではありません。もう一つの要因であるさよなら絶望先生のためです。相変わらずフリーダムな社会風刺を繰り広げる久米田御大ですが…。今回は、一味違ったぜ…。下の画像を見て頂きたい。荒くてわかりにくいですが、CLANNADのことみが出演しております。細部もしっかり描かれており、ちゃんと生足です。ワタクシ、驚きと感動のあまり、立ち読み姿勢のまましばし硬直してしまいました。御大は、本当に我々の期待を裏切らない…。以前は、Kanonの秋子さんを出演させて、俺含むオタ共を沸かせたこともあります。…しかし、何でことみなんでしょうね。いや、確かにことみのシナリオは素晴らしい出来なのですが。もしや、これは御大からの「ことみ大好き」というメッセージなのか…?
2008.01.17
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皆さん、こんにちは。『エレメンタルジェレイド』の最新刊に出てくる、エディルガーデン総統のエディルレイド。あまりにも可愛らしいので少しパーソナルデータを調べようと思ったら、なんと本名すら不明。エディルレイドとしての属性すらわかりません。氷属性ってありませんし。わかっていることは、砂漠に覆われた国を丸ごと氷漬けにする程の力を持っていること。ロリ巨乳であること。このくらいでしょうか…。この娘に限らず、この作者さんの描く女の子はすっごく可憐なんですよね…。レヴェリー=メザーランス。エンディー。リィリア。しかも改めて並べてみたら胸が大きい娘ばかりです。なんと素晴らしい漫画でしょうか…。本誌の方の展開も、今はかなり盛り上がっていますが…。総統のエディルレイドは、果たしてレンと会えるのでしょうか。あんなに会いたがっているのですから、一目でも会えたら良いのでしょうけど…。困ったことに、嫌な予感しかしません。レンと同契したクーが、オルハを切り殺した瞬間にばったり会ってしまうとか…。そのくらいなら平気でやりそうな気がします。この漫画を、美少女マンガだと見てたら痛い目を見ますからね…。女の子をいぢめますからね、この作者さんは。
2009.05.02
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ラスボスに勝ったよー!それまでに十回くらい負けたけど。『ランス6 ゼス崩壊』感想 第十六回を兼ねて一旦総評俺達の戦いはこれからだ!…というわけで、『ランス6』のメインシナリオをクリアしました。楽しかったよー、楽しかった。『戦国ランス』しか遊んで無い人は、是非やりましょう。色々なことがわかって面白いですよ。しかし、このゲームあまりに骨太過ぎる。普通に遊んでいたら、一ヶ月じゃ終わらないかもしれません。俺みたいに睡眠時間ガンガン削って遊ぶ人でも、長い期間楽しむことができるでしょう。ゲーム部分はオーソドックスなRPGですが、行動力システムは独特ですね。強いキャラクターでも戦闘回数が限られているため、上手に入れ替えする必要があります。これにより、弱くても行動力が高いキャラで迷宮を進み、ボス戦などは強力なキャラに担当させるという分担ができ、全員に活躍の場が与えられます。そしてこのゲーム最大の魅力は、女の子がいっぱいでることです。何人くらい居るだろう…。とりあえず、味方だけでも20人以上は居ます。これだけ多ければ、絶対に2,3人は好みに合う娘が居るはずです。エロゲーとしては、至極合理的な内容だと言えるでしょう…。俺のお気に入りはウルザ、志津香、マジック、リズナ…、スケさん、カクさん、カロリア、かなみ、セルさん、シィル、サーナキア、コパンドン…、ウスピラ、カーマ、キムチさん、エリザベス…、…日が暮れる。心苦しいですが、一人だけ挙げるとするなら…、やはり、ウルザですね。そもそも、このゲームの主人公はランスでは無くウルザですから。ウルザが絶望から立ち直り、戦って勝利を得て、国を変える力を手にするまでの話でした。ネタバレで詳しく言えませんが、最後は某政府の重役に任命されてましたしね。言われて見れば、『戦国』で援軍に来た時にそんなことを言っていた気もする…。彼女はダニエルの意志を継ぎ、その力を発揮して国を導いていくのでしょう。しかしなにより、元気で幸せそうな彼女を見られたことが俺の最大の喜びです。良かった…本当に良かった…。さて、以上で一応『ランス6』に区切りが着いたのですが…。クリアデータをロードしてみたところ、予想通り続きがあるようです。新しく『説明ですよ、聞いてほしいよー』という名前のイベントが出現しました。聞いてほしいよーって、何か萌えます。ここからは、恐らく限界に挑戦する修羅の道になるでしょう…。ここまできたら、とことん付き合いますよ。
2008.02.06
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『装甲悪鬼村正』感想総括「誰にも一つくらいは無条件で信じられる価値があっていい。いくつもあったら単なる馬鹿か聖人だがな」『装甲悪鬼村正』、攻略完了。凄まじい作品だった。暗黒系エンターテインメントの大傑作と言っていいだろう。これほどの大作には出会ったことが無い。剣客小説、ロボットバトル、殺人、説法、魔剣、セカイ系、SF、パンツ、なんでもアリだ。他作品ネタや、若干不謹慎とも思える現実ネタを用いるなど、割とお茶目な所もある。心臓に悪い要素は山ほどあるが、直接的なグロ描写は極僅か。なので、それほど気負わずに、色々な人にじっくり味わって欲しいものである。最後の感想を書いた後に、一つ気付いたことがある。俺は斬られたのだと。これは英雄の物語では無く、英雄を志す者を最終的には失望させる。これは愛を説く物語ではあるが、“闇”は常に愛より一段階強く、最後には押し潰す。しかし、だからこそだ。この失望こそが、プレイヤーがかつて、この物語から深い愛を感じ取ったことの証明になる。だから、英雄を志す者にとっても、この作品は決して無用ではない。『村正』が作品外において、唯一嘘を吐いたとすればその点だけだ。もっと多くの人がこの作品に触れて、願わくば当ブログにでも適当に感想を書き殴ってくれれば、俺にとって無上の喜びである。どんな形であれ、もっと色々な人の感想が読みたいと切に想う。俺はこれからも『装甲悪鬼村正』という作品を愛し、応援していく。これから、このゲームの価値が広く理解され、多くの人にとって思い出深い作品となることを願うばかりだ。……。そして俺は『戒厳聖都』の再来を信じる。空気の読めるニトロなら、きっと応えてくれるはずだ……。
2009.11.28
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……。 なにこの鈍器。……どうしてこうなった。どうしてこうなった……。いや、どうしても何も、自分でエロゲ屋に足を運んで買ってきたに決まってる。しかしこれは、俺にとって二重の意味で凶器になり得る代物だぞ…。一つ目は、そのままの意味で。後頭部にでも振り下ろされれば死ぬ。それくらい、でかくて重い。二つ目は、精神的な意味で。何故ならこの真っ赤な箱には、悪名高きBlackCyc製のグロゲーが4本も格納されているからさ…。「フルメタルBOX」とは?上田メタヲが原画を担当した4本の代表作が、ひとつのBOXになった永久保存版です。◇「蟲使い」◇「ゴア・スクリーミング・ショウ」◇「EXTRAVAGANZA ~蟲愛でる少女~」◇「GUN-KATANA」むっ蟲はいやあああああああああああああ!!!蟲は……蟲だけは堪忍して……。あぁ……早まった。『ゴア』が欲しかっただけなのに、どこにも売っていなかったから、俺は……。なんという運命の悪戯…。…まぁ、買ったからには全部クリアするよ。それが俺のエロゲ道だから…。まずは目当ての『ゴア』から行こうか。あぁ、何だか妙に喉が渇くなぁ…。
2009.08.05
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『プラスティック・メモリーズ』を視聴完了。最近のオリジナルアニメは質の良いものが多い気がして嬉しいんだけど、その中でもこの「プラメモ」は特に良い…。まずキャラクターが非常に魅力的で……その、ふふ……。出来ることなら自転車で夜の街に駆け出しながら「アイラちゃん!!アイラちゃん!!あああああ!!」と叫びたい。一晩中。そんな気持ちになった。古今東西あらゆる創作に言えることだけど、まず登場人物が魅力的でなければ始まらない。ヒーローであれば格好よく。ヒロインであれば魅力的に。その点、プラメモはヒロインであるアイラちゃんの魅力を限りなく引き出すことに成功している。ああ、アイラちゃん……あなたはどうしてアイラちゃんなのか?そう、アイラちゃんがアイラちゃんである所以は、全て彼女がギフティア(アンドロイド)であることに由来している。まず、ギフティアってなんだよ?ギフティアとは、高度な人工知能を搭載したアンドロイドであり、物語中の人間社会に深く溶け込んでおり、(少なくとも視聴者には)人間とギフティアの見分けはつかない…。例えば食事をしたり、ケガをしたり、涙を流したり、恋をしたり。おしっこしたり。人間に交じってオフィスで仕事をし、親を失った子供の親代わりになり養育し、子を失った老婆の孫代わりとなり慰める。ぶっちゃけ人間いらないじゃん。全部ギフティアでいいんじゃないかな……とお思いだろうがそうはいかない。ギフティアには「耐用年数」という概念があり、その人工知能は9年しかもたない。9年間稼働したギフティアは記憶を全て消されて初期化、回収されなければならない。さもなくば数時間足らずで人格は崩壊し、暴走して人を襲うターミネーターとなる……ってなんじゃそりゃ。まあ……つまり、ギフティアというのは「所有者とのつらい別れを約束された存在」なんだよ。そんなギフティアであるアイラちゃんが、所有者であるツカサくんと恋に落ちる……さあどうなる?どうなるんだよお!?頼む、頼むどうか、二人に幸せな結末を。俺の愛しいアイラちゃんに笑顔と未来を。なんて祈りながら一気に見たニコニコ動画全13話。実際にどうなったかは…………どうでもいいんだ、もう。重要なことじゃない。さて、ツカサとアイラちゃんはパートナーとなって仕事をする。その仕事内容はギフティアの回収……っておいいいいいい!!既に述べたようにギフティアにも人間に等しく心がある。ギフティアであるアイラちゃんにギフティアの回収をさせる無神経さたるや……そのアイラちゃんの心境たるや……いやいいや、もう。で、いろいろなギフティアを回収する中で、ツカサとアイラちゃんはいろいろなことを学んでいくんだな。そして、やがて二人は恋人同士に。そしてそして物語の最後、回収期限の迫ったアイラちゃんを前にして、恋人であるツカサは選択を迫られる……。でも結局、その選択とは、物語中で何度も見せられている、回収対象のギフティアとオーナーの葛藤の再現に過ぎないわけだな。なぜなら、彼女は何も特別なことはない、ただの耐用年数の迫ったギフティアだから。たとえ、ツカサが。回収を受け入れ、アイラを最後まで看取っても。回収を拒み、最後の一瞬まで逃走を図っても。その結果、アイラがワンダラーと化してしまっても。何も特別なことはない。どれも全て、作中で回収されてきたギフティアたちと同じ。ヒロインであるアイラの結末と、モブであるギフティアたちの結末が等価。ここに、この作品の面白さがある。ギフティアという設定を生かして、ヒロインが辿るであろう結末を事前に陳列棚に並べて見せることで、ヒロインの死を一種、陳腐化してる。そんなことをして何の意味があるかって?特権を奪われたヒロインと主人公の別離への葛藤が、より切なさを増して映えるんだよ!!!思い出してほしい、11話でのアイラちゃんのセリフを。デートの帰り道、ツカサと二人で夜景を眺めながら、アイラちゃんはこう呟いた。「あの光のなかに、いろんな人が、いつも通りに過ごしてるのかな?」「わたしも、その中の一人かな?」このセリフは非常に象徴的で、物語の中におけるアイラちゃんの立ち位置と、同時に彼女の願いをも示している。アイラちゃんはただのふつうのギフティアとして、何一つ変わりのないまま回収までの時間を過ごすのだし、彼女もそれを望んでいる、ということに違いないのだ。だから奇跡は起きないし、奇跡はいらないのだ。ああ……切ない。切なすぎるよアイラちゃん……。SFという舞台を巧みに利用し、この美しい構図を見事に演出した、プラメモという作品の底力には心底感心するばかり。ああ、アイラちゃん。悲しい……もうずっと彼女のことばかり考える日々だ。というわけでプラメモ、非常におすすめ。ニコニコ動画は、単品しかなくてちょっと高いので、レンタルを待ったほうがいいとは思いますが、皆さんにぜひ見てほしい名作です。ちなみに、もしも俺がツカサなら、アイラを再利用して傍に置くだろうと思う。意味がないとわかっていても、あまりにも悔しすぎて、きっとそうせざるを得ないだろう。
2015.07.01
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ほうほう…。「凌辱系」ゲーム、製造・販売禁止へ(情報元:News i - TBSの動画ニュースサイト様)審査機関は来月2日、審査基準の改正をし、会員企業およそ200社に対し凌辱系ソフトの製造・販売禁止を徹底していく方針です現時点では情報が不足していますので、とりあえず様子見です。ただ、個人的には悪くない動きだと思います。と言いますのも、お偉い議員様方には、憲法で保障されているはずの国民の権利を踏み付けにしてでも、どうしてもエロゲを規制したい方々がいらっしゃるようで…。そういった頭の沸いた連中が今以上に騒ぎ出して法規制、なんて最悪の事態になる前に、表面上恭順の姿勢を見せて当面の批判をやり過ごすのはアリではないかと。俺としては今はその類のゲームに手を出してはいませんが、普通のエロゲにも多少なりそういった描写は伴うものです。実際、『スマガ』にもありました。それが規制されるとなれば、世の名作の殆どが消滅するでしょう。そんなことになっては大問題ですから、今後もこの動きは注視していく必要がありそうです…。
2009.05.29
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『ひまわり』感想 三輪目物語が少しずつ狂気を孕んできた。先が気になる。※それでもあなたは、ネタバレを目指すの?「月に魅入られて狂っていった人を、あたしは知ってる」「月に立ち、英雄と称えられ、何も手にできずに死んでいった男よ」「それでもあなたは、彼を目指すの?」人類の中でただ一人、月の裏側に降り立った男。雨宮大悟は地球の視界すら及ばない場所で何を見て、何を想ったのか。そして、彼の死に様を隣で見ていたのがアクアだとしたら…、宇宙を目指す陽一に複雑な想いを抱く理由も、大悟との関わりの中にあるのだろうな。一方、陽一とアリエスはロケットを月に届かせるための準備を始める。部品集めのミサイル強奪はコミカルなイベントかと思いきや、物語に妙な影を落とした。「くぉの、劣化コピーの分際でえぇぇぇえええ!!」アクアを劣化コピー呼ばわりする西園寺家の執事ジョニー。これ、明らかにクローンフラグじゃないか…。…って、いや、そんなことはどうでもいい。こいつ、セバスチャンの癖にアクアに暴言を吐きやがったな。何れ選択肢があれば、ハラワタをブチ撒けて殺してやるから覚悟しろよ…。そして、遂にロケットが完成する。が、アリエスの手腕により完璧と思われたロケットは敢え無く墜落。その残骸を、奇しくも同じ様な事故が起こった公園に晒すことになった。それを見て自責の念に駆られ、泣き崩れるアリエス……だが、様子がおかしい。まるで、過去にアリエスのせいで墜落事故が起こったことがあるかのような反応だ。「いい?何があってもあの子のことを憎まないであげて頂戴」言い知れない不安に立ち竦む陽一に、アクアはそう言うが…、……。憎むわけ無いだろ…。憎めるわけが無い、あんな一生懸命な少女を。ここで約束してもいい。俺も陽一も、何があってもアリエスを傷つけることを望まない、と。だから、俺は陽一がそうならないように全力で干渉してやる。全ては、いつか彼女と『アリエス』という名の星について語るためだ…。
2008.05.23
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