わたしのこだわりブログ(仮)

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2009年12月23日
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ドイツのバイエルン州南部にある、 ヴィースの教会は、教会とは思えない華やかさを誇るロココ様式で建築され、1983年、世界文化遺産に登録 されました。

ドイツ連邦共和国(Federal Republic of Germany)
バイエルン( Bayern)
ヴィース(Wieskirche)
ヴィース巡礼教会

ヴィースキルヒェは 牧場の教会 と言う意味だそうですが・・・。正式名称は、
巡礼地教会ツム・ゲガイセルテン・ハイラント・アウフ・デア・ヴィース(牧場におられるむち打ちにあった救世主)

牧草地の丘の上に立つ教会は外観だけでは、どうと言う事のないただの教会です。
ちょっと見では、どこかの結婚式場のようにも見えるシンプルさですが、中に入ると想像もつかない豪華絢爛さのギャップに、まず驚いてしまうでしょうびっくり
ヴィース巡礼教会 1

設計建築は名匠ドミニクス・ツィンマーマンによって1746年~1754年にバイエルン・ロココ様式で建築 されました。

教会の見所はもちろんその美しい装飾にあります。

入り口を入って振り返った所。入り口のホール上のパイプオルガンと彫刻と天井画の美しさは、どこぞの宮殿のようです。
天井画はミュンヘンの宮廷画家ヨハン・バプティスト・ツイン・マーマン。(兄弟である )
ヴィース巡礼教会 2
天井画
天井の全体が無いのが非常に残念なのですが、 「天から降ってきた宝石」と讃えられる天井 画だそうです。
壮麗な天界を描いた作品で、視覚トリツクも凝らされています。
写真に写っているのは天国の門です。
最後の審判の後に上がる天国の扉 と言う事でしょう。そして天界の楽園が開け、雲の上には天国のカギを持つペテロがいて、復活したイエス・キリストが虹の上に座っているようです。
ドアの反対には玉座もあり、その向こう側に祭壇室がつづきます。

パイプオルガンもただのオルガンではなく、バロック&ロココ調に仕上がっています。
これはこれで、恐ろしくお金がかかっただろうな・・・。
ヴィース巡礼教会 3

祭壇室のある内陣入り口です。
入り口両サイドにあるのは、タイプの事なる講壇です。
ヴィース巡礼教会 5
ロココ様式の内部の装飾はヨーロッパ随一 と言われているのも頷けます。

ついこの間ディンケルスビュール(Dinkelsbuhl)の聖ゲオルク教会で講壇について紹介しましたが、ここのは究極の豪華さです。
こんな装飾過多の講壇は他にあるでしょうか・・・。(祭壇の後に紹介)

でも、 大理石に見える支柱は実は漆喰造りに彩色を施した物で、ツインマーマンの発案による彩色の自由性と言うスタイルらしい。
赤はキリストの血を表現し、青は天のめぐみを表現。
ヴィース巡礼教会 6
天井のボールトも木製なのだそうで、思う以上にはお金がかからないように造られているようです。
まあ、教会建築と言うのは地元民のボランティア的な事で成り立っている部分もありますからね・・。

ところでなぜこの牧場の教会は派手に飾られたのか? 
その資金はどうしたのか?
事の発端は18世紀に起きたキリストの奇跡に始まります。

「鞭打たれるキリスト」像の奇跡
1730年春、シュタインガーデンのプレモントレ派僧院の 修道士2人が祈祷用に彫った「鞭打たれるキリスト」 は、「あまりにもリアルに血で汚れているキリスト像」だと見る人々に非難されたそうで、1734年、像はシュタインガーデンの料理屋の屋根裏部屋に隠されて一度はお蔵入りされたそうです。
さにら4年達、像は親戚の農家の女性がもらい受け、家の牧場小屋ヴィース・ホーフに立てかけて日々お祈りしていたところ、同年(1738年)、「鞭打たれるキリスト」の目に涙が浮かんでいたのを発見したそうです。

この「牧場の不思議」はたちまち広がり巡礼の波が押し寄せてきたのだそうです。
スイスはもちろん遠くのチロル、ハンガリア、ボヘミアから信心深い人達が参拝に訪れ、シュタインガーデンの僧院長はこれに対処する為に教会を建設する事に・・・。

教会は1746年着工、建築士ドミニクス・ツィンマーマンすでに60歳。
渾身の作品
だったようです。
絵画は弟が担当。
1754年に献堂式が行われ、最終的に完成したのは1757年。

祭壇画の下には、例の奇跡のキリスト像がおかれています。
それにしても彫刻の多い教会です。
ヴィース巡礼教会 7

涙を流したとされる「鞭打たれるキリスト」像です。
ヴィース巡礼教会 8
わりと精巧に造られているようです。
それにしても、くさりでつながれて、出血して・・。確かにちょっと可哀想な・・・。
これを最初に見た地元民の不満は何となく解ります。

さて、デラックスな講壇です。分割して載せています。(全体は上の写真見てね。)
彫刻が素晴らしいのです。

櫓(やぐら)部分
ヴィース巡礼教会 10
これはロココではなくバロックですね。

階段は壁の裏側の方にあるようです。
ヴィース巡礼教会  9

彫刻はアントン・シュトゥルムとエギーディウス・フェアフェルスト。

こちらはロココ式の講壇。
ヴィース巡礼教会 11
お姫様に似合いそうな・・・。

ヴィース巡礼教会 12
つくづく凄い・・・。天使一体でいいから欲しいです。

他にも祭壇画など紹介したいのはあったのですが、残念ながら今日の写真の容量は終わりました。

本日のイブと明日のクリスマスはお休みします。
だから今回は出血サービスでたくさん写真載せました。
星ではメリー・クリスマスウィンク手書きハート






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Last updated  2009年12月24日 21時53分31秒
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