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2025.11.04
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カテゴリ: 古生物学、進化
 昔、アメリカ国立公園を回っていた際、イエローストーン国立公園に数日間、滞在したことがある。

◎イエローストーンの薄明の中で観たバイソンの大群の移動
 公園外のモーテルに泊まり、ある朝、まだ暗いうちに起き出し、公園に車で入った時だ。道路を走っていると、どこかで地響きの音がする。なんと、アメリカバイソンの大群が薄明の中に移動していたのだ。その様は、壮観だった。それと共に、大群の移動に巻き込まれたら、車などあっという間に蹴散らされるだろう、ゾッとした。
 初日にイエローストーン国立公園に入った時、あちこちに注意喚起看板が出ていて、バイソンに近寄るな、と警告されていた。オスで体長3メートル、体重は700キロほどになる。これが、最高時速80キロで突進してきたら、北米最強の肉食獣のオオカミも無事ではない。まして動きがのろい人なら、弾き飛ばされてイチコロだ。
 イエローストーン国立公園では、最もポピュラーな野生動物はワピチ(エルク)だが、バイソンも、よく見られる( 写真 =道路にも出てくる)。



◎イネ科を好む草食獣バイソンには天国
 現在、イエローストーン国立公園など北米の草原で見られるバイソンは、もともとも旧世界原産の動物で、例えばヨーロッパにいたバイソンは、旧石器人により氷河期の洞窟壁画にも描かれている( 写真 =アルタミラ洞窟に描かれたバイソン)。



 そのヨーロッパにいたステップバイソンの骨格と復元模型( 写真 )は、この9月に上野、国立科学博物館の「氷河期展」を観覧した時に観た(10月2日付日記:「上野の国立科学博物館、『氷河期展』を観に行く(1):圧巻のメガファウナのジオラマ」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202510020000/を参照)。



 北米には20万年前頃、ベーリンジア陸橋を渡ってきたと考えられている。
 渡ってきた北米は、彼らにとってまさに天国だったろう。ロッキー山脈東の、カナダからアメリカ合衆国にかけて広がる、日本の7~8倍もある大平原には、バイソンの好むイネ科の広大な草原が隙間無く広がっていたからだ(バイソンは反芻動物なので、繊維質のあるイネ科も食べられる)。
 その天国で、彼らは3種ほどに種分化した。

◎体長約4.8メートル、体重2トン以上の史上最大の反芻動物
 中でも圧倒されるのは、ジャイアントバイソン( Bison latifrons )である( 想像図 )。氷河期末の「第四期絶滅」で、マンモス、マストドン、ウマなどと共に大型動物大絶滅で絶滅したが、生きていればさぞかし壮観だったろう。



 ジャイアントバイソンの体高は約2.5メートル、体長は約4.8メートルもあり、体重は最大のもので2トン以上、と推定されている。現生のアメリカバイソンよりも25~50%大きかったと考えら、史上最大の反芻類であった( 写真 =復元骨格)。



 ただ、全身骨格は残っておらず、角を伴った頭蓋と脚の骨しか見つかっていないから、前記の推定値は、現生のアメリカバイソンを参考に導いたものだ。
 角は、端から端まで213センチメートルにも達している。現生のアメリカバイソンの平均は66センチほどだから、はるかに大きかったのだ。
(この項、続く)

昨年の今日の日記





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Last updated  2025.11.04 05:12:12


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