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2025.11.05
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カテゴリ: 古生物学、進化
 ちなみに第四紀絶滅に巻き込まれたバイソンには、もう1種、ムカシバイソン( Bison antiquus )がいた。

◎パレオインディアンによるオーバーキルの犠牲
 かつてロサンゼルスを訪れた時、ランチョ・ラ・ブレア・タールピットそばに建てられたペイジ博物館で、タールビッツに嵌まり込んで死んだムカシバイソンの骨格を観たことがある( 写真 )。




◎ムカシバイソンとフォルサム型尖頭器
 実際、クロヴィス尖頭器の後に現れるフォルサム型尖頭器に伴ってムカシバイソンの骨が見つかることがある。ネブラスカ州のハドソン・メング・バイソンキル遺跡では、500個体以上ものムカシバイソンの骨が検出されているが( 写真 )、ここからフォルサム型尖頭器も出土した。





 またムカシバイソンの肋骨の間に埋まったフォルサム型尖頭器も検出されている( 写真 =バイソンの肋骨とフォルサム型尖頭器)



 ムカシバイソンは、現生のアメリカバイソンより15~25%大きかった。体高は約2.3メートル、体長は約4.6メートル、体重は平均で1.6トン近かった。角も、先から先まで約1メートルもあった。

◎最大6000万頭ものバイソンが群れた
 現生のアメリカバイソン( Bison bison )は、おそらくジャイアントバイソンやムカシバイソンがいた時は、大型2種の存在感が大きかったので、こぢんまりと暮らしていたに違いない。
 しかしパレオインディアンの殺戮を免れたアメリカバイソンは、大型2種のいなくなった後氷期の拡大した大草原で爆発的に個体数を増やした( 写真 )。




◎完新世のアメリカ狩猟民もバイソンと調和して繁栄
 フォルサム狩猟民の後の完新世の狩猟民は、バイソンと調和して繁栄した。3種の中で最も小型であっても、オスのバイソンなら体重は700キロ近い。肉は、狩猟民バンドの腹を満たしてあまりあった。余った肉は干し肉にしたり、ペミカンに加工したりして、良質な保存食料になった。
 さらに皮は、防寒性に優れ、毛皮として最高の品質を備えていた。
 6000万頭もいれば、先住民がちょっと獲っても、個体数は減りはしない。
 その均衡を大きく変えたのが、ウマに乗って獣を携えた白人の大平原への進出である。
(この項、続く)

昨年の今日の日記





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Last updated  2025.11.05 05:12:28


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