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とりあえずリニアブッシュを2つ取り付けて動かしてみた。まだ平行度の調整はしていない。リニアブッシュのガタは20μm。調整は難しそうだ。やってみると大して調整らしきことはしていないのだが、スムーズに動いている。パラパラ動画で
2024/06/07
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20代男性、左上4、隣接面カリエス、咬合性外傷(食いしばり)あり隣の5番にも同じような隣接面カリエスがあったのだろう、CRインレーが装着されている。インレーは大きく切削する必要があるが、CR修復では4番の遠心だけ介入することができる。しかも切削量は小さいことが分かるだろう。インレーは遠心と近心を繋ぐように問題のない中心窩も削る必要がある。また近心の小さなカリエスは様子を見ることにすることもできる。CR修復とは究極のMI:Minimal Intervention Dentistry ミニマルインターベンションと言える。隣接面を築成するにあたってストリップス(隔壁)を使わない方法がある。簡単に言えば、隣接歯の表面に付着しているペリクルやプラークをストリップス(隔壁)代わりに使うということだ。では時系列でどうぞ
2024/06/08
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前回のつづきあれから加熱重合器に入れて一晩明けたので割り出し作業だhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202404280001/割り出し作業は時間がかかり、繊細かつ体力が要るので疲れる。メタルフレーム前提なら割り出し作業の必要のない即時重合レジンでいけるが3Dプリンターでポリカーボ系の樹脂で作ればいけるかもしれない。メタルフレームを仕込めないので耐久性は落ちるだろうが、壊れたらまた作ればいいやという考え方なら実用性はある。レジンクラスプの設計方法は以前書いたのだが消えてしまっている。必要な方いますかね?最小限の厚さで移行的に仕上げたメタルフレームを過不足なく埋設するところがスーパーテクニックなんだが明日は研磨してエアベントを開けて、口腔内セットかな
2024/04/29
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70代女性、左下6 、遠心歯肉腫脹、自発痛+前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202406010002/通法と呼ばれる感染根管治療では絶望的で半年も通わされた挙句抜歯になる確率は高い症例なのだが、3MIX+α-TCPで簡単に治る。1回で終われないとは言え、3回の通院で治るのだから歯科業界にとっては夢の根管治療だ。もう症状も無くなったので、歯冠を再建して終わることにした。これで再発すれば「抜歯・再植」がある。ところで朗報がある。みなさん待望の後継者候補が見つかった。まだ学生なので実践投入はまだ先なのだが、期待していただきたい。・・この回は口腔内で歯冠を再建するというテクニックだ。100%の歯科医師はこれができない。できないが故に今までの歯科治療の体系があったと言っても良い。口腔内で歯冠を作ることができないがために型取りして口腔外で作成した修復物をセットするのだが、これには機械工学的に致命的な欠陥がある。アンダーカットがあると作製不可能なのだが、これが問題なのだ。つまり抜き差しできるように作らざるを得ないというのは接着剤の性能が良くなったとしても長期間の絶え間ない咬合力に晒されることによりいつかは変形脱離して漏洩が起こる。つまり2次カリエスや根管感染が起こるということだ。歯科医師にとって口腔内でCRで歯冠を再建することは考えたこともない常識の外にあるので、そんなもの、すり減るだろう、すぐ壊れるだろう、と負け惜しみを言うが、実はそんなことはない。CRの物性もボンディング材の性能も十分なので、10年以上も問題なく経過している症例はいくらでもある。すり減ろうが壊れようが、問題の発見は容易で、補修も簡単だ。フェールセーフという観点からも、資源エネルギー減耗時代に備えるという意味においても、CR修復再建テクニックを学ぶことはこれからの歯科医師として必須の要件だと思う。機械で作れるとなったら、歯科医師は要らなくなるのではないだろうか?具体的にはまず歯牙の形が頭に入っていなければならない。歯牙解剖やその実習の歯型彫刻は完全にマスターする必要がある。次は歯科技工では歯を作るに際しては、後ろからも前からも横からも見ながら作ることができるが、口腔内では前からしか見えない。せいぜい鏡に映しながらの作業となる。しかも血液、唾液、息と患者が口を開けていられる時間、こちらの体力の限界との戦いとなる。この症例では30分というのが一応のタイムリミットだろう。実際にはフロアラブルレジンを使い積層法で積み上げていくだけだ。では時系列でどうぞ食いつきをよくするためにCRの新鮮面を出し、ディンプルを付ける。ポーセレンプライマーは塗布している。周辺から積み上げていく少し低めに咬頭を盛っておき噛み合わせの高さを決めるため咬頭にCRを盛って、噛ませて、横から光照射して固める。噛み合わせの高さを決めた咬頭周りを埋めていく防湿のロールワッテを外して、舌側咬頭を築成出っ張りを修正、咬合調整して終わる。
2024/06/06
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僕が12年程前に予防歯科に大きくかじを切ったきっかけは、ふつうの歯医者のやり過ぎで体調をくずしたのがきっかけですが、もう1つあります。それは、うちの長女(今は17歳、虫歯はない)を虫歯にしてしまったというものです。ハミガキもしているし、フッ素もときどき塗っているのになぜ??以下の画像は以前にもアップしていますが、「重曹うがい」でどの程度虫歯が治るのか?という治験例です。最初の頃は自分の子供で実験していたのですね。タイトル画像は脱落後保存していた左下Dです。さっき撮りました。クリックで拡大します。そして、これが口の中にまだあった頃、で、同日のレントゲン写真、そして、これが約1年後、脱落した時のレントゲン写真。抜けるまでの1年間、飲食後に「重曹うがい」をさせていました。遠心(向かって右端)の虫歯に注目してください。どうですか?通常の写真では虫歯の穴が小さくなっているようにも見えないと思いますが、(もちろんCR充填などしていません)レントゲン写真では明らかに虫歯が小さくなっていませんか?レントゲン写真では黒くなるのが、カルシウムが溶けて虫歯になっている、白くなっているのが再結晶して虫歯が治っているということです。フッ素塗布では象牙質に達している虫歯はひどくなることはあっても、治ることは有り得ないのですが、「重曹水」で飲食後にうがいするだけで、象牙質に達している虫歯でも治ります。たぶん世界で始めての虫歯が治っているという症例写真ですが、歯科医学的にはあまりにも非常識すぎるので、専門家ほど理解できない、信じられないのではないか?と思いますが、事実です。飲食後酸性になっている口腔内を「重曹うがい」でアルカリ性にするだけのお話ですので、どなたでも簡単に再現できます。
2012/03/26
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50代男性、右下3、唇側転位この部分の虫歯(も)どうしてできるのかは現代歯科医学ではよくわかっていないが、「虫歯の電気化学説」ではちゃんと説明がつく。工学分野の金属腐食学で、酸素濃度が相対的に低いところが腐食電極になるという酸素濃淡電池、酸素濃度差腐食として知られている現象による。なぜ酸素不足になるかというと唇がぴったりと歯面をカバーしてしまうからだ。CR充填に際して、歯茎側以外ははみ出しても差し支えない。むしろつなぎ目にこだわりすぎて、歯質を削ってしまうことになる。この症例もよく見ると前回のCR充填時に歯質を削りすぎている。では時系列でどうぞ
2021/11/15
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ビス留めしてみた。反対側はこれから。
2024/06/07
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「もったいない学会」に入会したので、歯科医療はもったいないのか?と考えてみました。充填しても歯冠修復しても、トラブルは起こりますね。。除去・根治、除去・根治、、ほっくりかえして、やり直し、、の繰り返し。歯科業界では、こんなのを医療と勘違いしているようですが、うちじゃもうないです。でも、全然ないわけじゃない、除去は1ヶ月間に4~5人、根治までする人は、1~2人、CKの紛失もあるので、CK(金属修復物)は1週間に1~2個セット程度です。充填も1日1~2人、1日来院患者(うちじゃ患者じゃないので、クライアントさんという)数は30人くらいで、少なくはないんですが、予防歯科なので治療は少ない、PMTCと重曹うがい指導だけ、PMTCは歯周病の管理で保険算定できるけど、虫歯予防の重曹うがい指導は保険適応外です。。・・・やはり、通常の歯科医療は浪費ですね。予防歯科をすれば、なくなりますもん。。石油産出減耗と共にこの業界は消滅するでしょう。
2009/10/20
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30代女性、左下7、2次カリエスこの時のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202112150000/患者ご本人はボロボロシリーズにアップされたことにはご不満だ。ちょっと言い過ぎたような気もするが、やはり予後は厳しいことには変わりはない。注意深く管理していく必要がある。とりあえず、セットまで
2021/12/20
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40代女性、右上7、2次カリエスインレーを全部外してCRで再建するには時間が足りない、近くにお住まいで、何かあったらすぐ来院できるところにお住まいの方は、既存の修復物を外さずに部分修復することはある。では時系列でどうぞ
2021/09/22
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60代男性、右下5、遠心カリエス、温冷痛++今日もグチシリーズだ。他院の尻拭いばかりで、もう疲れたというのが実感だ。。シリーズ化しようかな。。wこの方、右下67は欠損していて、他院でインプラントを装着されているが、歯槽骨と一体化していない。いわゆる繊維性の結合と言って、インプラントとしては失敗なんだが、うちに来られた時はすでにこうだった。連結しないとグラグラしてすぐに感染して抜けそうだ。仕方がないので、手前の45番と接着固定してなんとか凌いでいる。接着固定して数年経過したが、接着が緩んで5番の遠心隣接面が虫歯になってしまった。他院で装着した時に100万円近くかかったと思うが、その維持のために僕がこれからする治療は百分の一とかだ。なんだか釈然としないものがある。通常凍みがひどい歯は神経を取って被せるが、そのインプラントの他院ではどうするか?想像するだに気が滅入る。神経を取った5番にはジルコニア冠を入れて10万円。インプラントの補償は5年なので、補償は利きませんと言って抜いてインプラントの再打ち込みで再度儲けるか、そんなにお金がないと言えばノンクラスプデンチャーを勧める。いずれにしても患者の歯は歯医者の食い物でしかないのが実情だ。うちはこんな患者で溢れかえっているので、時間のかかることはできない。その場で終わるが、いつも貧乏くじを引いている気分だ。。ま、とりあえず滲みなければOKという見た目など気にしないセオリー無視の応急処置をするしかない。外れているスーパーボンドを外すと虫歯が見える。もうほとんど露髄している。もちろん麻酔は使っていない。使うと確実に露髄させてしまい、また時間のかかる面倒なことになってしまう。3MIX+α-TCPセメント。左のインプラントの上部構造には維持のためのグルーブを入れる。CRの素盛りで再建する。ストリップスなど使うことはない。再接着固定で終わる。終わると患者は、あ、滲みない!というが、これが当たり前と思うのだろうw
2023/01/24
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40代女性、左上6、時々痛い、露髄歯このところ他人にはわけの分からない、消えた過去の思い出しをしているわけで、一般の人には面白くないだろうと思って、たまには臨床系の記事もアップしてみようかと思う。通常は神経を残すのも、CRで再建するのもムリムリな症例。これをするには数々の超えなければならない高い山がいくつもあるので、同じことをしている歯医者を紹介してくれとよく言われるのだけれども、知らないとしか答えられない。ま、時系列でどうぞ
2023/06/03
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17歳女性、咬合性外傷前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403120001/今日でこのシリーズは終わりになると思う。若い子の場合、虫歯になりやすい部分は大臼歯の場合、3つある。1、咬合面の窩(か)とか溝(こう)と呼ばれる部分2、隣接面と呼ばれる隣の歯との間3、咬頭(こうとう)と呼ばれる尖った部分1、2に関しては歯の発生の概要から見た方が分かりやすいかもしれない。なぜ歯の形が種によって決まっているのか、どうしてそのような形になるのかはよく分かっていないと思う。前歯と奥歯ではかなり違う。ただどのように象牙質とエナメル質ができていくかということは観察できる。象牙質を作る象牙芽細胞とエナメル質を作るエナメル芽細胞がお互いに向き合って配置された半球状のシートがあると想像してみてください。それらが一斉に象牙芽細胞は内向きに象牙質を作り始め、エナメル芽細胞はエナメル小柱と呼ばれる細長いハイドロキシアパタイトの結晶構造を作りながら外側に向かって移動していく。ここで取り上げる下顎の6番の場合、その半球状の塊が5つあって、押し合いへし合いしながらエナメル質と象牙質を作りながら大きくなっていく。その内2つの塊が作ったエナメル質の境目が溝で、3つの塊が作ったエナメル質が合わさったところは深い窩になる。これら歯の発生過程でできた溝や窩が虫歯になりやすいのだが、その原因は溝や窩の内外で生じる酸素濃度差腐食がメインだということはこのシリーズを遡ってご覧になれば分かると思う。3、の場合はこれも歯の発生上の問題で、尖ったところはエネメル芽細胞がエナメル質を作りながら外に膨張していくので、疎(まばら)になっていく。エナメル質の結晶も疎になりやすい。さらにこの部分は対合歯と強く噛み合うところなので、度重なる外傷力により疲労が蓄積しやすい。金属の腐食で言えば金属疲労と呼ばれるもので、細かいクラックが構造上弱いところにできて崩れていき、応力に耐えられなくなった時、一挙に破断する。2、は隣接面のコンタクトポイントに腐食電流が通りやすいことからできると思って良い。電気化学的な問題だ。もちろん隣接面は咬合力によって微小クラックが入りやすいとか、磨きにくいとかという増悪要因はある。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202312180001/では具体的な虫歯になる部分の解説をしよう。溝や窩の大部分は前医によりCR充填されているので今回は特に触っていない。今回は対合歯と強く当たる咬頭部分と頬側面の溝に虫歯ができているのでこれらの部分を修復した。咬頭部分の虫歯が解説したので、頬側面溝の虫歯だが、萌え(はえ)てきた時にはすでに虫歯になっていることも多い部分だ。この部分のエナメル質は薄く、さらに外向きに豊隆しているので疎になりやすいので、酸素濃度差腐食により簡単にエナメル質が腐食し、象牙質が露出するので異種金属接触腐食に進みやすいと言える。頬の粘膜に隠れるので酸素濃度差も他の部分より大きいので虫歯の進行は速い。隣接面の虫歯はまだ確認していない。このような虫歯の成因に関する考察は電気化学的な知見がないと全くできない。「虫歯の電気化学説」が定説になってほしいものだ。頬側面の虫歯の方が大きかった。軟化象牙質(虫歯)は完全に除去しないでもα-TCP(ハイドロキシアパタイト)によって再結晶するので、CRの接着力を維持するために辺縁の新鮮歯質を確保することに注力すれば良い。
2024/03/14
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前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202404290000/埋没時にクラスプの先端部分を連結するのを忘れたw少し浮きがあるが、通常の即時重合レジンで修正可能だ。beforeafter
2024/05/03
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今日は引き続き歯根面ウ蝕のアマルガム充填の症例をご紹介いたします。良くある症例で、歯周病は治ったけど、こまめに重曹うがいしてね、、という言いつけを守れなかった人に発症します(-"-;)歯根面と言っても、象牙質とエナメル質の境界から起こるので、不思議です。歯医者は慣れっこなので、不思議と思わないのかもしれませんが、もっとプラークの付着している歯肉側からなぜ虫歯は発生しないの?とか。思いません?歯医者は問い詰められたら、説明できません。でも、金属の腐食防止を仕事にしている人なら、これは「異種金属接触腐食」だな、、見ただけでピンとくるはずです。表題画像は鏡像なので、左右反対なのですが、これは実像です。 デント・エナメル境界から発生した虫歯はその範囲を広げます。エナメル質は直下の象牙質が失われ、支えを失って脱落しますが虫歯にはなりません。不思議でしょ?酸で溶けるのなら、ほとんど無機質のエナメル質も少しは溶けるのでは? 可及的に虫歯(軟化象牙質)を除去します。「虫歯の電気化学説」によれば、細菌感染は2次的な要因で主因ではありませんので、消毒も必要ありませんし、多少の虫歯の取り残し、クラックも気にしません。最小限の歯質削除量で済みます。アマルガムは歯質に比べて自然電位が低いので、アマルガムから電子を供給された象牙質はこれ以上溶解しません。虫歯は止まるということです。臨床的には「アマルガム」は非常に予後が良いというのは、歯医者の常識です。
2009/10/19
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本年度2作目なんだが、このところ体力低下で技工作業が辛い。時間も取られるし、したくはないのだが、昔からの患者さんなので断れない。いつものように手曲げロウ付のメタルフレームとハイブリの自作人工歯。小さい義歯もメタルフレームがあった方が撓みが少ないので使用感が良いそうな。今日中にレジン填入〜加熱重合までしておかないと明後日のセットに間に合わない。今のところ3Dプリンターではこれを作るのは難しい。というか高精度のメタルフレームなしなら今でもできると思う。レジン填入、プレス。こんなので半日潰れる。待ち時間が長いからね。もう飽きたな。。
2024/04/28
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うちの新しい太陽光発電システム(153WのPVモジュール16枚)、やっと完成しました。あ、リモート・コントローラーの配線はまだですが。。もうバッテリーを3ヶ月も放置していましたので、自己放電が心配で心配で。。。このバッテリー、重さが1個50kgもあるんで、8個で400kgです(;*_*A バッテリー液の比重を量ったらまだ大丈夫でした(汗バッテリーとチャージ・コントローラーなどを同じ物置に入れている、、、などと責めないで下さい(-"-;)詳しいことは後ほど。。。
2008/01/17
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当時13歳女子、右上1、隣接面カリエス虫歯菌は少なくカリエスリスクが特に高いというわけではないのだが、13歳から15歳の間つまり中学生の間に虫歯ができてしまった。食生活など訊いてみたのだが、三度のご飯はカップラーメン、夜食もラーメン、歯は磨かない。そんなので大丈夫か?という食生活。寝相はどうだったかは訊いていないw13歳の時は虫歯はなくて、カリエスリスクも低くて安心していたのだが、15歳の来院時には虫歯ができていた。この1年ちょっとの間に何が起こったのか?よく分からないのだが、思春期特有の何かがあったのか?あまり突っ込んでは訊けない。でも15歳から19歳までの間は1回も飛ばずに画像を残せた。歯磨き指導と重曹うがいだけで、経過観察していた。確かに少しずつ虫歯は進行しているようだが、まだ介入(削って充填治療)する必要はない。よそ(他院)に行ったら即CR充填になるか、お金に困っているところなら神経を抜かれて差し歯コースだ。虫歯というものは意外に進行しないものだ。削って治療する方が余程悪くなる。重曹うがい(0.5%重曹水)での飲食直後の洗口で維持管理した方がはるかに歯は長持ちする。次回はレントゲン写真を探してみる。では時系列でどうぞ13歳15歳16歳17歳18歳19歳これ以降は専門学校に進学するとかで来院がない。今は32歳のはずなんだが、どうなっているのだろう。時々思い出しては気になっている。
2021/08/27
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50代女性、右下5、CRの2次カリエス、自覚症状なしCRと歯質との境目は接着不良や接着はがれ、充填時の気泡の混入等により2次カリエスになりやすい。このようなイレギュラーがなくても、歯肉縁上に露出している象牙質はカリエス(虫歯)になりやすい。このような場合、全部CRを除去して再治療をせざるを得ないケースもあるが、部分修復だけでOKの場合もある。今回は後者だ。問題のある部分はレントゲン写真で判明したので、咬合面からその部分にアクセスし軟化象牙質を除去し、再充填するが、周囲のCRを残しておくと治療時間短縮ができる。
2023/12/07
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60代男性、左上6、インレー脱離今日はCR再建の症例がたくさんあって、今日はいささか疲れた。で、before/after を3例アップしておきます。before/after だけで十分だというせっかちな方向けw必要があれば詳細は後ほどbeforeafter
2023/03/13
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60代女性、顎骨壊死骨粗鬆症やガンなどの病気でビスホスホネート系の薬剤の投与により顎骨壊死に陥る方が多くなっている。骨粗鬆症で骨折して寝たきりになったり、ガン細胞の骨転移を起こすよりはマシかということで投与されるのだが、口腔領域の問題は発生してしまう。顎骨が壊死して腐骨を形成し、腐骨が口腔内に剥き出しになり、感染してじわじわと病巣が広がっていく。最後は顎の骨自体を切除するしかなくなる。見かけの問題だけではなく、咀嚼ができないので流動食だけしか食べられなくなりQOLは極端に下がってしまう。この方は昔コーヌス義歯を作ったのだが、今回残っていた前歯部の歯牙と壊死した歯槽骨は全て切除されたので、空洞になってしまった。切除した部分から口腔内が見える。抜歯、腐骨切除前治ったとしても顎の骨自体の厚さは1cm位しかなく、よく下歯槽神経が残ったと思う。しかも下顎骨の骨折のリスクは高い。硬いものを噛んだだけで骨折するリスクはあるし、転倒すると危険だ。今回は口腔内で義歯を追補した。これでいきなり食べられるようになるはずがない。数回の調整が必要だろう。しかし最初から作るよりは作業工程は少ない。beforeafter言っておかねばならないのだが、口腔内で義歯を作るというのは通常は無理なのです。beforeafter
2024/06/04
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2つ目の症例は、19歳男性、左下5先天欠損。前医でインレーブリッジを入れたが、すぐに脱落した。インレーブリッジは精々2年程でダツリします。インレーとは言え、多少は歯を削るわけで、そんなことをするより、なにもしない方がよいというのが正解なのですが、どうにかして欲しいという患者の希望により、接着性ポンテック?を作製した。インレー形成部分はCR充填し、レストシート部分もCRでカバーし、ダツリしても、歯にはダメージがないように配慮しました。ダツリしたときは再接着が可能な、要するにダツリすることは前提の設計です。ダツリしたら、飲み込まないように気をつけて、また付けるから持って来てね、と伝えておきます。◯ーパーボンドの筆積みで接着した。
2015/05/23
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前回のつづきで、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202108270001/15歳から18歳までのレントゲン写真だが、大きくは変化していない。前歯の虫歯とはこういうものだ。意識的に管理すれば、急激に進行してしまうということはない。エナメル質が欠けて大穴が開いてからでも充填治療は遅くはない。よそではどうだか知らないがw何も対策を取らず。安易に治療してしまうことの方が長期的には歯を失ってしまう確率は高いと言える。では時系列で15歳17歳18歳この子には上顎6番にフッ素爆弾?フッ化物爆発?(Fluoride bomb)があったので、これも管理していたが、これには介入した。これは次回
2021/08/28
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右上6、Fluoride bombこの子には上顎6番にフッ素爆弾?フッ化物爆発?(Fluoride bomb)があったので、これも管理していたが、これには介入した。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202108280000/15歳時のレントゲン写真、少し虫歯が見える16歳時、かなり大きくなってきた17歳時、もう介入しないと痛くなりそう。通常の予防では Fluoride bomb という虫歯の進行を抑えることはできない。この後すぐに介入した。介入時の画像だが、虫歯というのは細菌感染症ではないので、虫歯の穴の中は無菌だ。少なくともぎっしり細菌が詰まっているということはない。この手の虫歯の成因はエナメル質と象牙質の自然電位の違いつまり象牙質の方がエナメル質よりイオン化傾向が高いということと、酸素濃度差腐食と言って酸素濃度が低い虫歯の奥の方が腐食するというバッテリーなどと同じ電気化学的な現象の2つだ。Fluoride bomb というのはどういうことかというと、フッ素により歯の最表層の10ミクロンほどが硬くなるので、酸には溶けないが、内部の象牙質はフッ素では硬くならないので、溶けてしまう。と説明されているが、情けない。アホすぎる。まず、硬いのと酸に溶け難いというのは別の話だということに気がついていない。現在の人間はみんなそうだが、スマホだパソコンだのと言って自分は科学的な思考ができる文明人だと思い込んでいる向きがあるがとんでもない。あなたはスマホだかパソコンだかを作ることはできますか?と訊かれて Yes!と答えられる人間がどれだけいるだろうか?ほとんどいないだろう。僕はやろうと思えばできるけれど、ほとんどの人間は使うだけだ。ま、サルと同じだ。人類の将来は暗い。多分人類は滅亡するが、その方がいいだろう。どこかの天才が人類を救ってくれる大発明をするのを待とうという御仁もいるようだが、そんな天才は現れない。いるのならとっくに現れている。あ、横道にそれたが、時系列でどうぞ見た目の穴は小さいが、内部は大きく損なわれている。α-TCPセメントを充填すれば多少の虫歯(軟化象牙質)は残しても良い。再硬化して治る。これが介入後翌年18歳の時のレントゲン写真だ。
2021/08/28
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30代女性、左下7、インレー2次カリエス、自発痛+この方も糖質健康法の信者で、急速進行型の虫歯だ。前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202209060000/よそ(他院)でCRによる歯髄の保存治療は不可能と言われて、うち(当院)に来られた。レントゲン写真では確かに深い歯肉縁下の虫歯だが、外から見てもちょっとしか見えない。メタルインレーを除去してみると裏装セメントが見える。黒い部分は硫酸塩還元細菌の代謝産物のFeS:硫化鉄だ。この部分は細菌が侵入していた証拠で漏洩があったということだ。それでも直ちには虫歯にはならない。FeSはイオン伝導性がないので、水素イオンが歯質を通過するのを阻害する。これを除去すると盛大に出血した。除去と言っても全く接着していなかった。コロコロ窩洞内で回っていた。出血部位は歯肉縁と露髄部分からの同時出血だった。切削バーが触れたのだろう。ボスミン液で止血後。上から見てもよく分からないかもしれないが、スプーンエキスカベーターがやっと届く。矢印部分が露髄している。虫歯は細菌感染症ではないが、歯髄に細菌感染すると細菌性の歯髄炎で痛みが出るので、3MI◯+α-TCPセメントで直覆する。アレルギーや妊娠初期等ではなく、抗生物質を飲んでも差し支えないようだったら、1回分だけ処方することもある。CRの接着部分は健全歯質でないとボンディング材が効かないので、最低1mm幅でしっかり軟化象牙質を削除する。3MIX+α-TCPセメントで覆罩するが、それほど厳密に露髄部分や軟化象牙質を覆う必要はない。セメントが近くにあるだけで薬剤は浸透する。ただしCRのダイレクトボンディングシステムでないとこの治療は上手くいかない。インレー修復はセメントの接着剥がれがすぐに起こり漏洩して失敗する。インレー修復で長期的な安定性を得られている多くのケースでは、多少の漏洩があっても問題が生じない深い虫歯ではない場合だ。このケースのように漏洩が起こると失敗してしまう症例においては、インレー修復をする場合、あらかじめ漏洩してはならない部分をCRで完全に覆っておく必要がある。こうすればCRによる直接歯冠再建よりは技術的難易度はかなり下がるだろう。CRによる再建は多重積層法を用いる。ストリップス使用はかえって難しい。隣接面のフィニッシング工程は手前の6番の治療時に行う。
2022/09/08
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現在60代男性、右上4〜7、2次カリエス前回から9年後、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202301310001/4番の歯茎部も下がり、虫歯も進行している。4番ばかりではなく7番の冠もだつりしていて、近心歯茎部にも2次カリエスができていた。今回はCRで歯冠再建して、補強冠ブリッジを作製しました。20年以上経過したブリッジの内部がどうなっているか、興味深いと思う。金属は最小限しか使わないので、異種金属接触腐食にはなりにくい。なってもすぐに脱離するのでひどくなる前に分かる。虫歯になりやすい歯茎部はCRなので問題が起こればすぐに対処できる。これからのブリッジの方向性を示している。ただ問題点は儲からないこと、口腔内で歯を作れる能力があるかだ。
2023/02/01
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70代男性、左下6、舌側歯根面カリエス前回の記事のように歯は経年劣化する。微細なクラックが歯牙全体に入り崩壊する。歯牙の70歳以上の寿命は想定外と言って良い。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202404080000/崩壊を防ぐために補強冠を装着しているが、咬合力による応力腐食割れが起こりやすい歯茎部、特に舌が密着していることによる酸素濃度が低くなりがちな部分は、気がついたら大きな虫歯になっている。神経が死んでいるのか生きているのかどうかも分からない。歯牙全体が弱っているので通常治療中に崩壊してしまうかもしれない。通常治療は困難で、結局抜歯しか選択肢がない。抜歯が嫌なら、3MIX+α-TCPとCR充填のスーパーテクニックをマスターしてその場で終わるのが最も良いと思う。では時系列でどうぞ
2024/04/09
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虫歯は虫歯菌という細菌が出す酸で歯が溶けて起こると歯医者でさえ無邪気に信じていますが、じつはそうではないのです。虫歯菌が全く関与していないわけではなく、虫歯菌が出す酸で歯が溶けるという単純なものというわけではない、ということです。↓クリック!!この症例の虫歯の中の細菌の動画です。上の画像をクリックしてみてください。YouTubeに飛びます。多くの方は上の画像のように虫歯の穴の中には細菌がぎっしり詰まっていて、うごめいているのだろうな、、と思われていると思いますが、いつもそうというわけではありません。上の動画は虫歯の穴の中が好気的:虫歯の穴が充分外部に解放されている:酸素が多いと思われる症例で、虫歯の中にはたしかに虫歯菌がぎっしり詰まっています。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201207110001/以下の症例はこの時の再掲ですが、http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201203190001/患者は痛みで寝られず、朝一で飛び込んできました。虫歯の穴は小さく、ほとんどピットでしかありませんが、レントゲン写真では残っているのはエナメル質だけで、象牙質は溶けだしてしまって、がらんどう、、虫歯は神経まで届いています。痛いのは当然でしょう。処置ができる程度にエナメル質を削除すると、やはり中は空っぽで、プラークの形成はなく意外と虫歯の穴の中には虫歯菌がいないのです。もちろん全然いないわけではありませんが、虫歯の穴の中の内容物はほとんど砂状になった象牙質のかけらで、細菌はパラパラとしか見当たりません。それがこの動画(画像をクリックしてください、YouTubeに飛びます)、細菌はほとんどいません。↓クリック!!後はエナメル質の裏側の軟化象牙質を除去し、露髄しない程度に、そして乾燥できる程度に軟化象牙質を除去して、セフゾンとクラビットを少しだけ混ぜたα-TCPセメントで裏装して、CR充填しました。その後半年経っていますが、痛みは治まったのでしょう。来ません^^; お母さんはPMTCに来られていますが、なんともおっしゃっていませんので、本人は痛くはないでしょう。でもまた来ます。他にも痛くなりそうな虫歯がありますから。。・・じつはこういう象牙質だけが溶ける虫歯のメカニズムは解明されていません。世界中の歯医者は解ったふりをしているだけです。で、この動画を見てください。これはメッキ屋さんのサイトから拝借してきた「赤さび」という鉄が錆びる現象をアニメにしたものですが、なんだかとても似ていませんか?http://www.yoshizaki-mekki.co.jp/eigyou/aen/zn.html虫歯は歯が金属と同じように、歯が錆びたものだと解釈すれば、こういう現象は全て説明できます。つまり虫歯は細菌の関与がなくても出来る可能性はあります。金属の腐蝕のメカニズムで言えば、「イオン化傾向の違い」による虫歯と「通気差腐蝕」のメカニズムによる虫歯の2つで説明ができます。この虫歯とは歯が錆びたものだという解釈を「虫歯の電気化学説」と名付けましたが、もう少し詳しく解説していますので、以下の記事をご参照ください。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201111300003/http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201112020000/http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201112030000/もっと詳しくはこちらを遡ってご覧ください。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/?ctgy=23つづく
2012/09/27
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60代男性、左上6、時々痛い。寿司屋の大将なので、アワビとかを常時食べている。咬合性の外傷により接着剥がれが起こり、そこから虫歯になる。歯が弱い人は歯ごたえのある食べ物は避けるしかない。スーパーテクニックは心身共にすり減らしてしまうので、新規患者さんは受けないようにしてはいるのだが、昔からの患者さんは仕方がない。このような歯肉縁下に及ぶカリエスの症例は通常治療が困難なので、神経を取るどころか抜歯を勧める歯医者は多いと思う。インプラントの方が簡単で儲かるからだ。まずはbefore/afterからbeforeafter治療過程の画像は時系列でこちらから
2023/06/13
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前回歯冠が形成される過程のイメージを言葉で書いたのだが、このイメージを掴むことは虫歯をはじめとする歯のトラブルの原因と対策を考える上で重要なことだ。この知見がないと的外れで、予後不良な治療行為とは言えないことをやってしまうことになる。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202403140000/象牙質を作る象牙芽細胞とエナメル質を作るエナメル芽細胞がお互いに向き合って配置された半球状のシートがあると想像してみてください。それらが一斉に象牙芽細胞は内側向きに象牙質を作り始め、エナメル芽細胞はエナメル小柱と呼ばれる細長いハイドロキシアパタイトの結晶構造を作りながら外側に向かって移動していく。ここで取り上げる下顎の6番の場合、その半球状の塊が5つあって、押し合いへし合いしながらエナメル質と象牙質を作りながら大きくなっていく。その内2つの塊が作ったエナメル質の境目が溝で、3つの塊が作ったエナメル質が合わさったところは深い窩になる。分かりにくいだろうと思って絵を描いてみた。もう手が壊れて絵が描けなくなって30年以上経つので、見にくいかと思うが、こんな感じだ。右の一番上の半球状の内側に象牙芽細胞がシート状に並び、外側にエナメル芽細胞が接して並ぶ。これが一斉にエナメル質と象牙質を作りながら歯冠の厚みを増していく。左の3つの流れはそのシートの一部を拡大した図だ。エナメル質はハイドロキシアパタイトそのものの結晶で六角形のエナメル小柱と呼ばれる構造体が密な集合体を成している。象牙質はこれも六角柱の構造体の集合体だが、その真ん中に象牙芽細胞の突起が残るような構造があり直径1〜2μm程度の細い管が歯髄内部まで続いている。これは象牙細管と呼ばれているが、検索すると画像はたくさん見るとこができる。http://www.yamazakidc.net/17/guide.html実際の歯の発生では半球状のユニットがいくつか合わさって歯冠が形成される。下顎の大臼歯の歯冠は5個の半球から成り立っている。これらの半球の境目が溝や窩になるということだ。粘土で作ってみた。多分他では見られない画像だと思う。上顎の大臼歯は4つだ
2024/03/15
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今日は眠たくて寝ていた。やっと夜はパーツの取り合いを見ていた。ベースプレートだけはクランプで固定した。エンジンやシリンジの縦の取り付けステーの発注をしなくては。
2024/06/06
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海外製のアマルガムが入手できたので、使ってみました。左下8番の近心歯肉縁下カリエスです。これはCR充填は無理でしょう。。?(^^ゞ このアマルガム、高銅型と言って主成分の銀の他に銅と錫が入っています。亜鉛は入っていませんが、歯牙よりも自然電位は低い(歯より先に融けて歯を守る)可能性は高いのではないか?と思います。木曜日に実験してみます。まだエナメル質と象牙質のサンプルを作っていないので、それからですが。
2009/10/17
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15歳女子、右下6、咬合面カリエス。レントゲン写真この手のエナメル質を残して、象牙質だけ溶けてしまう虫歯を「フッ素爆弾」という人もいますが、違います。ふつうの虫歯ですwイオン化傾向が「エナメル質<象牙質」だからというのと、ウ窩内には乳酸桿菌が生息し(顕微鏡画像撮りました)、O2を消費し、H+を産生するので、象牙質を腐食電極、エナメル質を対電極とする酸素濃度勾配電池という腐食電池を形成するからなのだが、だれも気が付かない。かなり深いところまで、歯質が失われている。痛みはないので、麻酔は当然要らないα-TCPセメントで覆とうして、CR充填した。
2016/06/20
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スタッフみんなの集合写真を撮って、年始のご挨拶をしよう!と受付のナオちゃんの提案で30日夜の忘年会で撮影しました。今年もよろしくお願いいたします。
2008/12/30
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この歯磨き粉には珍しくフッ素は入っていません。どうしてフッ素が入っていない歯磨き粉を人にお勧めするのか、その理由ですが、フッ素、、と聞くとムカッとするのです。では、今日は僕がフッ素と聞くとむかつく理由をお話しましょう。アパガードMプラス 115gフッ素には反対の為の反対をしているわけではありません。フッ素には一杯くらわされた、痛い経験があるのです。それは、以前にも書いたことがあるんですが、僕が予防に大きく舵を切った頃のお話です。12~13年程前のこと、それまでは僕もフッ素の効能を信じて、患者さんに奨めたり、定期的にフッ素塗布なんかをしたりしていました。それからすぐ、ダイアグノデントという虫歯診断機器が発売されたので、さっそく導入しました。ある時、ダイアグノデントの診断基準では象牙質に達していないとされる30未満の数値が出る大臼歯が数本ある中学生の子がいて、その子のお母さんがなんでもします、どうしても数値を下げたいのです、とおっしゃるので、低濃度フッ素ジェルの塗布を指導したり、毎月のPMTC(クリーニング)、3ヶ月毎のフロアゲルの塗布をしたりしていましたが、じわじわ数値が上がる(虫歯が進行する)のです。フッ素は再石灰化を促進すると学校で習いますので、30未満のエナメル質の範囲の虫歯なら再石灰化で治るはずだ(これも学校で習う)、と思い、歯磨指導、食生活指導と共にフッ素塗布も指導して、半年、1年と経過する内に、じわじわ虫歯の数値は悪化する。とうとう、50越えの部位も出てくる。そして、月に1回の来院が苦になる(こちらが)。そうやって悩んでいるときに、僕の高校の時の英語の先生が患者として来られて、僕が「虫歯は歯が酸で溶けたものです。」と説明すると、「・・それなら、君、酸をアルカリで中和すればよいのじゃないかな?重曹とか。」「えっ、!? そ、そうですよね!?」そこで、まじめにフッ素塗布をしているのに虫歯の数値が上がり続けるその子に、重曹水を作り、飲食後洗口することを指示してみた。そして、翌月、なんと、、軒並み下がっているではないですか、、翌々月には全ての虫歯が20を切ってしまい、なんとか安心なレベルに下がりました。┐(´ー`)┌で、それ以来、その子はうちには来ていません。「重曹うがい」があれば、うちは要済みということのようでした。いったい、フッ素ってなんだったんだ、、、フッ素は虫歯に効くんだ、、と思っていたのに、、すっかりだまされた思いはそれから、今も続いています。ヽ。(ー_ーメ) しゃきーん確かに、フッ素は出来てしまった虫歯には効かない。と明言されています。でも、目視でもはっきりしないエナメル質限局の虫歯さえ治らないのですよ。重曹(アルカリ)なら、虫歯が象牙質に入っても治る。なんかね。。信心が足りないから虫歯が進行するんじゃない?もっとお布施を出さないと、ご利益がないんじゃない?みたいな、カルト系新興宗教を連想しました。「虫歯の電気化学説」というのも、フッ素はブラックビジネス、、とかいうのも後知恵のお話です。
2012/03/02
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80代女性、4年前の画像との比較。前回のつづきというか、どうしてこんなにボロボロになったのだろう?、歯茎が下がったのだろう?そういう質問があった。今のところ僕にも原因はちょっと分からないのだが、4年前の画像データがあったので、今回のものと比較のために掲載しておきます。何か分かるでしょうか?2017202120172021
2021/11/22
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前回のつづき。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202202130000/今日は資源量を標準モデルの2倍と仮定した場合のシミュレーションで、技術の新しい発見や発展で、経済的に利用できる資源の量が倍増されたと仮定された場合だ。これは現在も一部実現されていると見てよく、深海底のさらに数千m下の石油や岩石の中から石油や天然ガスを搾り取るようなシェールオイルなどと呼ばれているもののことだ。しかし、成長と破局は標準計算のものとそれほど違わない。むしろ汚染の悪化と食糧不足により死亡率が増大し、人口は急速に減少する。利用可能な資源に関するモデルの仮定をためすために、他の仮定を標準計算の場合と同じに保ったまま、1900年の資源埋蔵量を2倍にした。資源は、それほど急激には減らないので、今度は、工業化はもっと高いレベルまで到達できる。しかしながら、拡大された工業施設が高い率で汚染を撒き散らすので、環境の汚染吸収機構は飽和してしまう。汚染は、死亡率の直接的な増加と、食糧生産の減少を起こしつつ急激に増加する。ついには資源は、はじめに利用可能な量を2倍にしたにもかかわらず、極度に枯渇してしまう。利用可能な資源量を2倍にするとむしろ急激な破局を招いてしまう。それはこの地球というものが、人々が考える以上に有限だということだ。
2022/02/20
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河津桜は満開
2022/03/03
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40代男性、左上5、歯根破折前回のつづきhttps://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202207030000/まだ最後まで終わってなかったので、再建が済んだ歯根は元に戻すのだが、そもそも抜歯窩がルーズでさすがに諦めようかな〜、、と思ったが、こんなものでもしばらくは大丈夫だと思う。固定は既存のブリッジを使うが、一番奥の7もあまり状態はよくない。これもどうにかしてあげたいのだが。。レントゲン写真のbefore/afterここからは再植の時系列画像
2022/07/08
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60代女性、右上8、インレー2次カリエス諦めよっかな〜、、wと言いつつ諦めない僕でもさすがに諦めようかと何度も思ったw患者さんにこの治療はどこでしたの?と訊くと、僕の知り合いの先生だった。もう10年ほど前に亡くなったのだが、亡くなる1ヶ月程前に僕に電話をしてきて、とりとめもない話をされて、じゃ、後はよろしく頼むわ。。と言って、それっきりになった。もう一人そんな方がいらっしゃったのだが、それはまたの機会に。・・ということは、よろしく頼むわ。。wというのはこの症例のことだったのか・・ま、これを諦めたら化けて出てくるかも、、と患者さんと一緒にワロタww多分、この画像だけを見てもこのCR再建の困難さは分からないかもしれない。ほっぺ、舌、唾液との三重苦だ。しかも一番奥wY先生もよくやったわ。。wこんなのが後3本w遠心は大きなミラーでは写せない。小さなデンタルミラーだインレー除去前辺縁封鎖は破れているというか、インレーには最初からないのだ覆とうセメントを除去したところ実像だが、歯質はほとんど残っていないwα-TCPセメントを貼付したところ。綺麗な画像を撮る余裕はないw実像ロールワッテごと硬めたwトリミングしたところ実像。終わり
2022/11/28
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倉庫に保管していた壊れた業務用機械やカルテの類の様な通常の粗大ゴミに出せないものを専門業者に処分してもらおうと思って整理していたら、昔戯れに作った歯型彫刻が出てきた。この程度が作れない様では歯科技工士の業務はできない。歯科医師の業務は自分では歯を作らないのでできるが、口腔内でCRで直接歯を作ることはできない。ここでやっているCRでの歯冠の再建は通常の歯科医師はできない。こういうことができる歯医者はいないからだ。
2023/10/12
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30代女性、左下6、2次カリエス今回は遠心(奥側)の2次カリエスの他に遠心根が感染している。元々根管治療をした時に細菌感染していたのか、後で根管充填材の隙間から感染したのかは明瞭ではなかった。とりあえず感染根管治療をした。と言っても古い根管充填材を外して3MIX+α-TCPの2回法で根管充填しただけだが。やはり遠心に虫歯ができている。クラウン除去前頬側のセメントは効いていない。クラウンはある程度の隙間が開いているのは普通なのだが、黒い硫化鉄が付着している程度の隙間なら直ちには問題にはならない。内部のメタルコアを除去し始めている。歯根面カリエスと硫化鉄が見える。これは硫酸塩還元細菌が生息していたことを示している。セメントと虫歯を除去した。根管充填材を除去3MIX+α-TCPで根管充填2次カリエスになる前にクラウンが外れるようにピンレッジドラウンドコアにする。このような考え方をフェールセーフという。メタルフレーム付きハイブリッドクラウン
2023/12/25
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お醤油に砂糖、味醂、干し椎茸、鰹節、昆布などを合わせて煮立て梅干の種を1個入れて1週間ほど冷蔵庫で寝かせたものをいろいろな料理の調味料、あるいはめんつゆとして使っています。これは、大根を大きめの拍子木に切って一晩漬けた”溜り漬け”のようなもの。私は歯科医師なので義歯の調整、修理などももちろん日常的に行います。患者さんとお話をしていると、お漬物類は義歯で食べにくいものの筆頭に上がってくるようです。さほど硬いわけではないのだけれど、弾力のあるものは特に下顎が総義歯だったりすると義歯が動いてしまって食べにくいのです。さらに硬い、けれどもこちらではお正月にはかかせない”なまこ”とかもそうです。冬、お鍋に入れる白菜なんかも薄皮が噛み切れなくて食べにくいものに入ります。年をとると人の食べ物の好みは変わるのか?個人的には、生活習慣病の管理も含めて、食事量の変化はあるものの、”好み”は余り変わっていないという方が多いように感じています。むしろ、しばしば、『歯が悪かけん、、、。』のほうが大きな理由。歯をメインテナンスすることは”食”を維持すること。全身疾患ともかかわる、ともすれば命にかかわる!というのも大切な理由だとは知っていますが、もっと根本的なところで80年を越える長きに渡って生活の質を維持する上で重要であると考えています。早く、歯をメインテナンスすることが日常の当たり前のこととして受け入れられるようになることを願っています。人が歯を失う理由の95%あるいはそれ以上が虫歯と歯周病でその、虫歯も歯周病もバイオフィルム感染症で、且つメインテナンスをすることでかなりのコントロールが可能な疾患であるということがわかっているのですから。
2009/04/24
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久しぶりに歯科ネタです。でも、全てのことはつながっているんですけどね。。一生涯自分の歯で食べる、、この当たり前のことが出来ないのが世の中の現実です。統計では80歳では10本以下しか歯がない。加齢と共に、歯が無くなり、家族と同じものが食べられなくなる。。これは「世界の常識」ではないのです。いわゆる歯科治療を繰り返すと歯は無くなる。 歯は削らなければ、歯周病にならない限り高齢になっても大丈夫ですが、いったん削る歯科治療をすると歯科治療を繰り返した挙句、いずれだめになります。だから子供達は絶対削らず、予防でがんばる!削る治療をしてしまった大人は、メインテナンスでがんばる!これが「生涯自分の歯で食べる」ための「世界の常識」です。
2009/03/15
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(新サイトに全ての記事を移転しました。)【記事移転先リンク】 【http://mabo400dc.com/】
2017/01/15
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50代男性、左下6、Perこの歯は12年前の初診時から同じようなものだった。近心根にはリーマーが折れこんでいて、見事なリーマー根充になっている。昔は銀ポイント根充というのもあったので、大して変わらないといえばそれまでだ。所詮根管治療というものはこの程度だ。最初から神経を取ろうなんて考えないことだ。2009/12/052014/11/082021/04/03このところ、歯茎が腫れてきたということで歯根内部にα-TCPセメントを入れてCRでカバーした。こんなことで治るというと誰も信じないかもしれないが事実だ。しかし、残念ながらα-TCPセメントは販売中止になった。歯科医療というものは根本から間違っているとしか思えない。カルトと言っても良いかもしれない。完全に洗脳されているのだ。では、時系列でどうぞ
2021/07/03
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70代女性、右上3、2次カリエス、少し違和感ありこういう歯科医師ならしょっちゅう遭遇する症例と言っても、一般の人は見ることはほとんどないだろう。患者でも見ることは少ない。自分で手鏡で見ることはあるかもしれないが、全行程を見ることはないだろう。アシスタントに着く歯科衛生士なら見ることはできると思うが、歯科技工士は全く見ることはできない。とても参考になるはずだ。というわけで、画像をアップしてみます。CKの外し方は縦にスリットを入れて、こじ開けるように外すのが一般的だ。外してみると、2次カリエスの他に、以前のカリエスを埋めていたCRが脱離していたり、先端部分が欠けていたり色々だ。これでも生PZ(生きている歯を削ったもの)だ。隣の4番のカリエスも同時に充填処置をしておく。2次カリエスというのは削った歯に直接冠を被せるからなるわけで、歯質と金属のヤング率の違いで脱離は避けられない。接着剤やセメントの効果も限定的だ。イオン化傾向の違いでイオン化傾向の高い歯質が溶ける。そもそも冠が脱離して、その隙間から2次カリエスが起こるということは避けられない構造だ。これを防ぐには歯質はあらかじめCRで完全に覆い、直接歯質を金属が触れないようにすれば解決する。電気的な絶縁を施せば解決するのだ。しかも不整な表面に施すCRはセメントと違い脱離しにくい。なぜこんな簡単なことに気がつかないのか? あまりにも科学的に低次元なのが現代歯科医学の現状だ。虫歯とは何か?歯質(ハイドロキシアパタイト)の電気化学的腐食つまり金属のサビと同じだということに全く気がついていないというお粗末さだ。歯科医師はこのことに気が付こうともしないので、皆さんが、気がついて欲しい。そして歯科医師に説明して欲しい。そうでないと歯科業界は変わらないからだ。では時系列でどうぞこの後は通常通り型取りして外部の技工作業で冠を作成する。
2021/11/09
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80代女性、左上67、歯根カリエス、自発痛-どうしてこんなことになるのかわからないが、もう抜くしかないと思う。もうほとんど歯根周りの歯槽骨はない。対合歯がないので噛まないので抜けないだけだ。7番は神経はとっくの昔に死んでいるし。。それでも抜きたくないのが人情だ。もうダメな歯とは本人も分かっているのか、そうではないのか?それも分からない。とりあえずα-TCP+3◯IXで直覆?根充してCR充填?カバー?して終わり。では時系列でどうぞ
2021/11/19
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70代男性、右上5、温冷痛++、自発痛+お熱いものも冷たいものも沁みるし、ご飯が食べづらい。このところ痛みも出て来た。このような場合、通常診療ではどうするかというと、この右上5は345のブリッジの支台歯なのだが、ブリッジは壊して5番は神経を取って、ブリッジは新規作成ということになる。うちはこんな患者が多すぎて怒号の飛び交う野戦病院状態が常態化しているので、そんなまどろっこしいことはやってはいられない。その場で治す。この5番の近遠心には大きな歯肉縁下に及ぶ虫歯があって、神経も出ているかもしれない。冠を破ってCR充填している。終わったら、あ、沁みないし痛くない、!これでご飯が美味しく食べられる、、!と喜んで帰った。高齢化社会を迎えてしまった今、もうお迎えが来るまでこうやってしのぐしかないのだ。老々介護だ。では時系列でどうぞ
2021/12/04
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50代女性、左上4、クロスバイトしっかり噛んでいないので、咬合に関してはあまり役に立っていない。後ろの567ブリッジがそろそろもたなくなってきたので、矯正的に噛ませて後ろのブリッジの負担を軽減するのが目的だ。普通はブラケット3本だけでは、とてもできないのだが、どうやってやるのか? 乞うご期待wほとんどの素人さんには意味不明の症例だと思うw
2022/02/26
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