発表当時はジャケットに本人の写真が無い、イラストでピンクのフラミンゴの絵が描いているだけの不思議なのが話題になった。最もそれは正解だったかも...(^^)。 一方のサウンドは正にこれぞポップス系のAORサウンドが満載もアルバムで、グラミー賞を独占した新人だった。 マイケル・オマーティアンのプロデュースも抜群だったし、勿論クロスの曲作りも良かった。ここからは『Ride Like The Wind(邦題:風たちぬ)』と『Sailing』の2曲がシングル・ヒットした。他にも1曲目の『Say You’ll Be Mine』や『The Light Is On』もいい曲で明るい気分にさせてくれる。 クロスはこの後、映画<ミスター・アーサー>のテーマである『邦題:ニューヨーク・シティ・セレナーデ』が全米一位を記録した。 この辺りが彼にとってのキャリアのピークとなり、武道館公演なども好評を博したが徐々に下り坂となる。 第二弾のアルバム『Another Page』も曲は出来がいい物の、前回ほどのインパクトは与えられなかった。この後はアルバムを発表しても話題になることは無い。母国のアメリカでもすっかり過去の人となってしまったのは寂しい。派手にデビュー・アルバムがヒットしただけにその後の凋落が目立った。とても残念だ。 ただし、日本ではこの時の印象が強かったせいか今でも<アーサーのテーマ>や上述の2曲はラジオでもオンエアされる。またいま流行の80年代のコンピ物にも収録されていることが多い。 AORを表舞台に引っ張り出した功績は大である。楽曲はいいので是非ともじっくりと曲の良さを味わいたい。