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2006.10.17
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カテゴリ: 映画・邦画
公式HP
上映時間:118分
鑑賞日:10月14日 新宿コマ東宝(歌舞伎町)
監督:土井裕泰
出演:長澤まさみ(新垣カオル)、妻夫木聡(新垣洋太郎、ニイニイ)、小泉今日子(母)、中村達也(カオルの父)、麻生久美子(洋太郎の恋人)、森下愛子、塚本高史、平良とみ、船越英一郎、橋爪功、普久原明、大城美佐子

【この作品について】
『いま、会いにゆきます』の土井裕泰監督がメガホンをとり、幼い頃から血の繋がりは無いものの兄妹として育てられ、肩を寄せ合って生きてきた洋太郎とカオルの健気な愛を描いた本作は、森山良子が亡き兄への思いを込めて詞を書いた名曲「涙そうそう」がモチーフ。
母が死ぬ間際に残した言葉を忠実に守り、妹カオルのためなら嵐の中でも駆けつける頼れる“兄ィニィ”こと洋太郎と、その兄を心の底から慕うカオルを、ひたむきに素直に演じる妻夫木聡と長澤まさみがぴたりとはまっている。
血の繋がりはないものの、それ以上の絆で結びつき兄妹関係を超越した二人の心境の変化を丁寧に描いているのでそうした点にも注目して観てもらいたい。
沖縄のロケ映像をふんだんに使っているので、本土とは異なった環境で二人はどう育ったのかにも目を配って観るのも一興。
【ストーリー(ネタバレなし)】
いつか自分の店を出したいと夢を抱いて那覇の市場や居酒屋で朝から晩まで元気いっぱい働く洋太郎。そんな彼にとって自分の夢より何よりも優先すべきは大切な妹・カオルの幸せ。
カオルは音楽家だった父が再婚した相手光江の一人息子洋太郎と一緒に暮らすことになった。その初対面の日、ライヴハウスの楽屋で二人は初対面を果たしたが人見知りをするカオルは走り出しケガをする。この時の二人の思い出は何時までも続くのだった...。
洋太郎にとっては唯一の肉親だった母は、夫である義父が蒸発してから体調を崩し亡くなってしまう。そして、洋太郎は病床の母から 「カオルは一人ぼっち。だから彼方が必ず守って上げなさい」との「遺言」を、どんなことがあっても妹を守ると母と交わした約束を忘れることはなかった。
その妹が高校進学を機にオバァと暮らす島を離れ、洋太郎と一緒に暮らすことになり心を弾ませて埠頭へと向った。そこで久々に再会したカオルの美しく成長した姿に洋太郎は動揺を隠せない。
洋太郎と久し振りに一緒に住むことになったカオルはウキウキ気分だ。ニイニイと呼ぶ兄と一緒に暮らせることが嬉しくてしょうがない様子だ。洋太郎はカオルに市内を案内する途中で、ある人物を紹介するために立ち寄る。そこでカオルに紹介したのは洋太郎の「彼女」であり年上の医学生恵子だった。車内で恵子と洋太郎の馴れ初めを聞いて盛り上がるカオル。無邪気な妹をみて羨ましがる恵子。

一方の兄は調理師免許を持ち地元料理屋で修行しながら将来は自分の店を持つことを夢見て昼は市場でも働き、そんな兄は市場でもその明るい性格で気に入られている。
そんな或る日、料理屋に一人で来店している男性に気に入られて「融資をするので店を出さないか」と話しを持ちかけられ海辺の空き地に念願の店を持つことが早くも叶うことに。
そしてカオルの協力も得ながらも「なんくる」をオープンすることに漕ぎ着け店の人を招いた。ところがこの土地は全くの他人が所有し洋太郎は料理屋で口を利いてくれた親切な男に騙されて、呆然としそして多額の借金が残されたのだった...。
借金返済の為に洋太郎は働き詰めとなった。朝昼晩関係なくアルバイト掛け持ちし肉体労働にも精を出した。疲労困憊の兄を見て心配なカオル。借金返済とカオルとの共同生活で余裕の無くなった洋太郎は恵子とも疎遠になっていく。そんな彼を心配して恵子の父が家を訪れ、彼の借金返済と引き換えに交際を止めるように迫る。
お金を受取らなかった彼の家に、恵子が泣きながらやって来た。実家の医院を継ぐことを義務付けられている恵子との仲は終わってしまう。しかし、カオルは恵子の携帯の連絡先をその後も知っていたが、それが後に役にたつことになったのだが...
さて、ここから先は核心に迫って来るのでポイントだけを書く。
1.大学進学を巡って意見の食い違いから気まずくなった兄妹の関係の修復は?
2.兄の借金返済にと黙ってホテルでバイトを始めたカオル。意外なところからバレるがそれを知ったときの兄と妹の行動は?
3.カオルのバイト先のホテルで彼女は偶然にも意外な人物を見かけたがそれは誰?
4.季節外れの12月に沖縄を襲った台風の夜、カオルを心配し下宿先に駆けつけた洋太郎。久し振りの再開を果たすが、体調を崩していた兄は入院するがその後の兄の体調はどうなる?
5.成人式に久し振りに島に帰る約束を果して入院中の兄と妹は一緒に叶えられるのか?
6.かつての恋人恵子の病院に緊急入院した洋太郎の病状は?
7.蒸発した父の行方は?

などを中心に涙もろい方もそうでない方も是非映画館でご覧下さい。
【鑑賞後の感想】
邦画ながら沖縄が舞台で異国情緒漂う沖縄でロケをしたので映像だけを観ていると完全な邦画のような気分に良い意味でなれなかった。
ストーリー展開的には意外性は少なく途中までは映像をしっかり観ていれば展開も読める。しかし最後の場面でネタバレになるので詳細は控えるが、ニイニイの運命が一気に変わってしまうところには多少違和感を感じた。
それとカオルが高校入学してからと卒業後ではストーリーの展開のスピードがかなり違っていた。製作者は大学入学後より高校時代のカオルの心の変化を描くことに重点を置いていたようだ。高校時代を時間を掛けたことで、逆に卒業後はさらりと流してしまったのでもう少し描いても良かったが上映時間の関係もあり難しかったのかな?
まあその辺がこの映画のよさでもあり、ニイニイの運命が悲劇的になってしまうので観ている側に「涙」をこぼさせる。ニイニイを演じる妻夫木聡も妹カオルを演じる長澤まさみも今現在の自分に出来る演技の全てをこの役に投影したかのようで、まさに「全力投球」の演技は清々しかった。
特に長澤まさみは2年前(だっけ?)のセカ中での高校生らしい瑞々しさが残った演技から、本作では19歳の女性らしい色気(Fカップ乳?が揺れていましたね!)と幼さを(制服姿は可愛い!)上手く使い分けて演じていた。

この二人を支える脇役陣にも地元沖縄出身の「オバァ」を筆頭に良い味を出していたし、橋爪功や船越英一郎や大城美佐子も登場シーンやセリフは多く無いが流石だと思わせる存在感を発揮していた。
【自己採点】(10点満点)
9.0点。 ニイニイの運命に疑問を持つが、それがあるからこそこの映画が栄えているので問題はない。涙もろい鑑賞者が多かったと見えて、途中から劇場のあちこちで鼻をすする音が聞えてきた。私も最後は目頭が熱くなりましたね。

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Last updated  2006.10.22 00:56:09
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