
予定時刻を少しだけ送れての開演。トーク・ショーに出演するこわれ者メンバーの方たちがステージに登場した。

高橋和枝さん、月乃光司さん、Kaccoさんと特別ゲスト(?)なのか、DAIGOさんの姿もあった。


元こわれ者で現在はフリー・スペースを運営している高橋和枝さん

激しい朗読パフォーマンスとまぶしい額がいつも心に残る、月乃光司氏

イラストレイターのKaccoさん。長身にきらびやかなドレスを纏った姿が、聴衆の視線を集めていた

ゲストで来ていたDAIGO氏。相変わらずのマイ・ペースで、会場に笑いを提供してくれた
今回は、初めて拝見することがかなった、高橋和枝さんのトークとパフォーマンスに重点を置いてイベントを語りたいと思う。


高橋和枝さんは、長岡市において “スプーンフィールド”
というフリース・ペースを運営されている方だ。メンタルな問題の当事者だった人が主催し立ち上げたフリー・スペースということに興味を持ち、昨年の夏に見学に訪れたものの、見学には予約が必要ということで虚しく帰ってきたことが思い出される。その様子はこの日記にも書いた。(過去日記 “スプーン・クエスト”
2004年08月19日)
その後、長岡市に出かける機会が無く、そのままになっていたのだった。
両親との確執と葛藤・受けた虐待(これはあくまでオレの受けた印象)について、淡々と語る様子。ときおりこぼれる笑顔からは、そんなふうな過去を感じさせない朗らかな雰囲気を感じた。ふたりのトークを聴き、これまでを歩んできた道のりがとてもつらいものだったとわかってくるほどに、司会の江口さんと語りあい笑っている彼女の笑い顔がとても深く心に残った。一線を乗り越えた者だけが、きっと自分のつらい過去を笑い飛ばせるのだ。他のすべてのこわれ者芸人の方たちにも共通して感じる、とてもしなやかな強さを感じた。
高橋和枝さんのパフォーマンスでは、用意してきたものを読み上げるのではなく、その時その場で感じたありのままを語ってくれた。幼い頃を過ごした三条の地に戻ってきて、つらかった時期のことが思い出されると言って、彼女は泣いた。その時オレは、『ああ、まだ途中なんだな』と思った。
実は対話の中に、彼女が母親との関係を修復したとのエピソードがあり、少し心が疼いたのだ。今のオレは、両親がふたりとも入院しているのをいいことに、ふたりともがあたかもすでに死んでしまっているような幻想を抱いて過ごしている。そうしなければ日常を過ごすための心の安定が得られないのだ。同時に自分自身も含めて、親と子は無論仲睦まじい方がいいと思っている。そしてそうでない自分自身に忸怩たるものを感じてもいる。でもそれは、決してすっきりと割り切れるものではないからね。

そんな風に感じていたところに高橋和枝さんの涙を見て、すごく心が動かされた。『彼女も、きっとまだ途中なんだ。オレと同じなんだ。でも、それでいいんだ…』と。このときになって、今回のイベントのタイトル、“いいじゃんありのままで”という言葉がほんとうに心に沁みた。今のオレは完全に心晴れなくても生きていける。きっと、それでいいんだ。
Kaccoさんと月乃氏のパフォーマンスについては以前の日記で書いたので、今回感想は割愛する。Kaccoさんは2度の衣装替えで3つのパフォーマンスを披露してくれた。


ひきこもりの時の心の葛藤を、天使と悪魔になぞらえてのパフォーマンス

過食していた自分自身をさらけだすパフォーマンスでは、実際にステージ上でパンを食べるシーンも

ひきこもり時代のパジャマを着て出演した、月乃光司氏
イベントの第2部では、出演者の方たちの質疑応答の時間が設けられた。


ひきこもり、統合失調、境界例など多くの人たちがその場でカミングアウトし、自分の体験や思うところを忌憚無く述べていることに驚かされた。これはきっと、第1部でのトークとパフォーマンスが、多くの参加者の心に訴え、ありのままの自分でいいのだというメッセージが伝わった結果に違いない。オレも最後の方で、自分のひきこもり体験と就労しつつある現在の心境の変化について少し話させてもらった。ひきこもりだからって、NEETだからって、その他諸々のメンタルな問題を抱えていたって、なるべく遠慮せずに楽しんでいこうよって思う。もちろん、そうできないつらさはオレだって何度も味わったけど。無理するこたぁないのだ。ただ、負い目や引け目を感じて閉じこもっていなくてもいい、ということ。いつか心が動いたなら、自分を現して遠慮なく楽しみやうれしさを求めていこうよ、って。そうすることでオレは自分を好きになることができたし、それって生きていく上でとっても重要なことだから、今悩んでいる多くの人たちにも、同じことが起きてくれたらとてもうれしいと思うのだ。
イベントが終わり帰ろうとしたら、慰労会に招かれた。喜んで参加することに。ここでもたくさんの人たちと話し、心通わせることができた。

今回はこわれ者のイベントとしては過去最高の200人を越える入場があったとのこと。Kaccoさん主催のレッスン・ルーム等の顔見知りの方たちも驚くほどたくさん来ていて、うれしい再会がたくさんあった。こわれ者の皆さんと、今回のイベントを主催してくださった“ふきのとう”の皆さん、その他ステージに関わったすべての人と参加者の方々すべてに、感謝を捧げたい。ありがとうございました。
※今回の日記で“こわれ者の祭典”に興味を持った方、下記のリンク・ページからより詳細な情報が得られます。メンバーのHPへのリンクもあり。
スーパーこわれ者の祭典 2007/04/08 コメント(3)
二日間の三都物語(その2・新潟市・後編) 2007/03/17
二日間の三都物語(その2・新潟市・前編) 2007/03/17
PR
Keyword Search
Calendar
Comments