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改良ベタの品種としてはソリッド系(単色系)の次に、品種としての特徴が明確なバタフライは、それぞれの品種名に適合した外見の個体を得る事がその分だけ難しくなるのは当然の事です。これがマルチ系やマーブル系であれば、言い方は悪くなりますがそれこそ「何でもあり」状態なので、好みの問題さえ別にすればその作出難易度はそれだけ低いものとなります。 そんな比較的ハードルの高いバタフライ系の中にあってマルチカラー・バタフライは「ひとまずヒレ先にバタフライバンドさえあればOK!」みたいな感じなので、バンコクでも最もよく見かけるバタフライ系品種となっています。もちろん、その色の組み合わせから品種名は無限にあると言っても過言ではありません。例えば今日の画像の個体ならば、ベースはブラック&ブルー・マルチですから。無理やりこのベタの品種名を付けるとすれば「ブラック&ブルー・バタフライ」と言う感じでしょうか。 こんなお手軽なマルチ系バタフライですが、色の組み合わせの自由度が高い分観賞価値から言えば非常に高いというか、飼育者の好みから言って思い切り「ど真ん中直球ストライク!」な個体が存在する可能性も多々あるという訳で、お気に入りの個体を探す楽しみがある品種とも言えると思います。 反面、ブリーダーがバタフライ系×他の品種と言う、その場の雰囲気かなんかでペアリングをさせている場合も多く、その品種としての固定度は無きに等しいレベルである事がほとんどです。せっかく外見的には同系統と思えるペアを用意して繁殖させたとしても、その子供が親とまったく同じ外見で生まれてくるかどうかは、それこそ「神のみぞ知る」というレベルですから困ったもんです。 まぁ、どちらかと言えば自分でその系統を累代繁殖させて系統を維持する事を楽しむ上級者やコンテストブリーダーよりは、生け花や鉢植えの花を楽しむような感覚で、愛玩するようなアクアリストに向いた品種といえるのではないでしょうか。
2015/02/27
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実は「ホワイト・バタフライ」と言う品種は有りそうで有り得ない品種と言う事ができます。なぜって、今日の画像の個体の様にヒレ先がクリアに色抜けした個体は間違いなく「バタフライ系」なのですが、このクリアフィンの部分が「純白のバタフライバンド」になっちゃったら・・・これはもうソリッド・ホワイトとの区別が付きません、というかそのものになっちゃいますから。それだったら、はじめからソリッド系で追求した方がより素晴らしい形質の個体を作出できる事は間違いありません。
2015/02/26
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個人的には「オレンジ」と言う色はけっして嫌いではないのですが、なぜかベタ界ではあまり人気が高いとは言えません。・・・となればその派生系であるオレンジ・バタフライも当然の事ながら、生産量が少なく良個体を見かけることも稀なのはやむを得ない事でしょう。 正直、「これぞオレンジ・バタフライっ!」と言う事には、過去にお目にかかっていません。今日の画像の個体のように、ヒレがクリアに色抜けした個体ばかりなのが現状です。ただ、レッド・バタフライの項でも述べたように、オレンジ・バタフライの作出難易度が特別高いとは思えませんから、単純に「手掛けているブリーダーが少ない=生産量が少ない=改良が進まない」と言う図式なんだと思います。 ちなみに、こちらにはボディがパステルホワイトのオレンジ・パステル・バタフライという近縁品種も存在し、こちらの方が生産量が多いのかカラーリング&フォルム共に優れた個体の入手が少しは容易な気がします。
2015/02/23
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「日の丸」を国旗にもつ我々日本人からすれば紅白のバタフライはしっくり来るものなのでしょうが、実際にこの系統の良個体はほとんど見当たりません。どういう訳か、バタフライバンドが明瞭に発色せずにクリアに色抜けした個体がほとんどです。今日の画像の個体でもヒレの先端部分がクリアフィンになってしまっていますが、正直これでもレッド・バタフライとしてはかなりレベルの高い個体と言えると思います。 もっとも、別にこの品種が特別作出困難とは思えないので、単純にこの品種を手掛けるブリーダーがほとんど存在しない為、きちんと系統維持されていない事が原因だと思います。ソリッド・レッドを真剣に系統維持しているブリーダは数多くいますが、そんな彼らにとって、自分のソリッド系統にバタフライの血を導入するなどは絶対にしてはならないと言うかしたくない事でしょうからねぇ。他品種を交配するのは至極容易な事ですが、一度交配してしまった系統から、元の種親の形質を復活させるのは気の遠くなるほどの年月と苦労が必要になりますから。例えて言うならば、ミルクにコーヒーを混ぜてカフェオレにするのは簡単でも、カフェオレからミルクとコーヒーを完全に分離するのは不可能に近い、と言うようなものです。
2015/02/22
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前回紹介したカッパー・バタフライはすでにレッドデータ・ブックに記載されるほどの希少品種になりつつありますが、外見の似たこちらの「ブラックカッパー・バタフライ」の方は結構人気が高く生産量もそこそこの為、現在でもその入手はさほど難しくありません。 元となる「ブラックカッパー」についての説明は、後で扱う「ドラゴン系品種」の項で詳しく説明しますが、要は「黒鉄色」が特徴で、カッパーよりも更に精悍な感じがすることや、致死遺伝の関係で「ブラック」の良個体がほとんど見当たらない事から、その代替品として常に高い人気を誇る品種です。カッパーよりもより漆黒に近い地色だけに、純白のバタフライバンドとの対比もより鮮明で美しく映えます。 今日の画像の個体はボディのブラックカッパーの発色や純白のバタフライバンドに関しては申し分ありませんが、頭部をご覧いただくとお判りの様に、実際にはマーブル系の血が入っており「ブラックカッパー・マーブル・バタフライ」と呼ぶのが正しいでしょう。
2015/02/21
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地色がカッパーのバタフライと言う系統は、品種的にはかなり古典的なバタフライと言えると思います。ただ、現在では結構レアな存在になっていてその入手は正直容易ではありません。 といっても、別に品種的に系統維持が難しいとか作出難易度が高いとか言う訳ではなく、原因はただ一つ「カッパー系は人気がないため、ブリーダーが手掛けたがらない」と言う点に尽きます。 個人的には渋い魅力のカッパー系は嫌いではなのですが、やはり実際に購入する立場としては、より華やかな品種に目が向いてしまうのもやむを得ない事なのでしょう。ブリーダーにしてみれば、少しでも売れ行きの良い品種を生産するのは当たり前ですからねぇ。生活かかってますし。 本来この手の品種は採算とは無関係に自由に楽しめるアマチュアブリーダーに系統維持をになっていただきたい所ではありますが、「アマチュアだって華やかな方が好きだぃっ!」となるのもこれまた人情ってもんでしょう。そんな訳で、バタフライ系に限らず、カッパー系の全品種が最近ではどんどん姿を消しつつあるのが現実です。 正直、過去10年以上にわたる私の「ベタ画像コレクション」を捜してみても、これぞカッパー・バタフライの逸品!と言えるような個体が見当たりませんでした。今日の個体も、バタフライバンドが半ばクリアに色抜けしてます。もちろん、バタフライの本質から言えば、この部分は「純白のバタフライバンド」である方が好ましい事は言うまでもありません。
2015/02/20
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