静かな時が流れる｢風の庭」

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2021.03.08

馬酔木が満開。大震災のあの日のこと

(10)

テーマ：花のある暮らし、宿根草(3773)

カテゴリ：庭

めちゃくちゃに、狂ったように花が付いています。
毎年咲くけれど、ここまでは始めてかも。
馬酔木の花が満開です。

藤の花のように、垂れ下がり、優雅～。

木の根元から、「ひこばえ」というのかしら、
芽が出て、どんどん大きくなり、
切ってしまうべきかどうか、と迷ううちに、
綺麗に花を付けてしまいました。
花が終わると、処分します。

東北大震災の映像が、テレビで毎日流れます。
胸をつかれるような凄まじい光景です。
十年前のあの日、遠く離れたここ群馬でも、
大揺れし、停電し、寒い夜を明かしました。

ちょうどその時刻には、二人の友人と、
お雛様の前で食事をした後で、
デザートを食べていました。
酷い揺れが来て、お雛様たちが転がり落ちました。
Nさんが、障子と壁の直角を、両手を広げて、
支える仕草をしていて、他人の家なのに、偉いな、
と、変なことを感心したのを覚えています。

まだ揺れるなか、皆で庭に出て、
梅の木につかまりました。
木がゆさゆさ揺れて、隣家の屋根も向かいの屋根も、
瓦がくるりくるりとめくれていくのが見えました。
振り返ってうちの屋根を見上げたら、無事でした。

固定電話も、携帯電話も通じなくなり、
夜、充電も少なくなり、
子供たちが心配しているだろうな、と気がかりでした。
一瞬だけ、息子からの電話が通じて、
バッテリーが少ないの、みんなに無事だと言って、
と伝えることが出来てほっとしました。

Nさんから電話。今週、ランチ如何?
頭の中で、冷蔵庫の中身をくるくる考えて、
五目チラシと保存食で何か出来るな。
「チマミ家のランチは如何?」
えっ、いいの、と大喜びしてくれました。
というわけで、明日、お雛様の前でランチです。
さあ、掃除機かけて、椎茸を戻しておきましょう。

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