趣味の漢詩と日本文学

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February 26, 2011
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カテゴリ: 国漢文
【本文】同じ女、のちに兵衞の尉(ぜう)庶正(もろただ)にあひて、よせてをこせける日のことになむ、

こちかぜは けふひくらしに 吹くめれど 雨もよにはた よにもあらじな

とよみたりける。
【注】
・同じ女=橘公平(公彦?)のむすめ。
・兵衞の尉庶正=蔵人、左兵衛の尉をつとめた藤原庶正。堤中納言兼輔の子。(生年不祥……947年没)。
【訳】同じ女が、のちに兵衛の尉藤原庶正と結婚して、翌朝に、手紙をよこして送ってきた日の言葉に、

雨をもたらすという東風は、今日は日暮れまで吹くように見えるが、今夜はまさか雨は降らないでしょうねえ。雨ならぬ私の涙雨も降らないですみように、今夜もきっとお訪ねくださいね。

と歌に作ってあったとさ。






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Last updated  February 26, 2011 09:42:41 PM
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