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2004年12月23日

以前、「架空請求葉書は全く怖くない。無視すればいい」と申し上げました。
しかし、近頃は無視してはいけない架空請求詐欺が出てきたようです。

１つは、業者がいきなり貴方を裁判所に訴えておいて、裁判で架空債権を請求すると言う方法です。
日本の裁判は欠席すると問答無用で欠席者が敗訴しますから、もし「裁判になったから裁判所に来い」という内容の架空請求葉書が来た場合は無視してはいけません。
大変腑に落ちないでしょうが、まず弁護士の先生などの専門家のアドバイスを受けた上で裁判所に行って下さい。
繰り返しますが、無視してはいけません。
ただし、この手段で架空請求をしても悪徳業者の側にもそれなりの手間がかかるせいか、あまり流行っていないようです。

そこで、２番目の手段が出てきました。
それは、「支払督促（しはらい・とくそく）」という手段を用いる方法です。
この支払督促と言うのは、裁判をしなくても強制執行できる手段です。本来は、借金の存在自体に争いは無いが、相手が何かと難癖つけて払ってもらえない場合に利用する手段です。ですが、悪徳業者はそれを逆用しはじめました。

「裁判をしなくても」と申し上げましたとおり、悪徳業者は一定の手続を取るだけで強制執行できるようになるため、今後流行ることが予想されます。
この支払督促も無視していると架空請求を認めたことになり、払わねばならなくなってしまいます。
そこで、もし「支払督促」という言葉が架空請求葉書に書いてあったら、大至急専門家に相談してください。
２週間放置するだけで請求を認めたことになってしまいます。
これも腑に落ちないでしょうが、こうする以外防御手段がありません。

このように、無視できない架空請求が増えてきました。
みなさん、くれぐれもご注意ください。

余談ですが、支払督促は悪徳業者が好んで使うくらいですから、手数料も安く使いやすい手段です。
もし、皆さんの中で払ってもらえない借金をお持ちの方は、支払督促を使ってみてはいかがでしょうか。
具体的な方法については、実務家の先生のホームページをご覧下さい。
エクステージ総合法務事務所様
行政書士　田中明先生

あ、もちろんありもしない借金の請求に使っては駄目ですよ！

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