うたのおけいこ　短歌の領分

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2012年10月20日

野田首相、まさかのゼロ回答で政局混迷・国民困惑

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カテゴリ：シチュエーション・アナリシス

安倍総裁と山口代表は怒り心頭で、政局は混迷、国民は困惑しているが、まあ、もともと十分想定された事態ではあった。

野田首相が野ダヌキであることは、とっくにガッテン承知の助である。
今回も、それなりに熟慮した上でのひと芝居であろう。
のらりくらりと「優柔不断な対決姿勢」で、なかなかの芸達者ぶりを発揮している。

衆議院解散権が憲法に規定された首相の専権事項であり、解散の有無や時期については、言っても言わなくても、ウソをついてさえいいとされているのは事実である。
これを盾にされたのでは、次期首相が内定している安倍総裁も攻めづらいところではある。

一見低姿勢でにこやかに微笑みながら、「問責決議でも内閣不信任でも、やれるもんならやってみろ」と挑発しているに等しい、高度な演技である。
何となく、竹中直人の「笑いながら怒る」至芸を連想した。

野党全部と国民の大多数を敵に回していい度胸してんな～と、むしろそのクソ度胸のよさを私は讃えたい。

まあ、内実は「窮鼠猫を噛む」に近いんだろうなとは思う。
解散・総選挙と壊滅・憤死を極力先延ばししたい民主党内の空気と融和を優先したということである。そりゃ、断崖絶壁にしがみついてる必死な気持ちは分かるけどね。

しかし、一見強気の姿勢も、気の毒だが長続きはしないよ。
特例公債法案（赤字国債発行法案）や、１票の格差是正の選挙制度改革法案などを、民主党は衆議院で単独強行採決するのだろうが、参議院ではいかんせん過半数を制しておらず、法案が送付されるタイミングで、必ず与党側は折れてくる、泣き付いてくる。その時点が勝負になるだろう。

また、現在の政治情勢は、関ヶ原（総選挙）を目前にした西軍・豊臣方（民主党）と東軍・徳川方（自民・公明両党）の多数派工作の局面である。

関ヶ原前夜、わが栃木の現・小山市役所付近で行われたとされる徳川方の小山評定（おやまひょうじょう）で、元豊臣方の忠臣・山内一豊などが忠誠を誓い、諸将は雪崩を打って徳川方に身を投じた。この場面は、司馬遼太郎「功名が辻」の一つのクライマックス・シーンである。

民主党西軍からあと数人の小早川秀秋（内通者、離党者・造反者）が出れば、天下分け目の戦いの帰趨はおのずと決まる。

長州・山口の安倍総裁を徳川家康になぞらえるのも、やや妙チキリンなたとえではあるが、まあ大筋そんなところだろう。
・・・４００年以上の時を経ても、政治家のやっていることってのは、だいたい似たようなものかもね

そんなこんなで、そういった水面下のプロフェッショナル・リーグの手練手管の戦いが続いている現況である。

なお、「維新の会」の橋下氏は、非道な朝日による今回の誹謗中傷・政治的弾圧事件に際しての毅然たる対応で男を上げ、支持率も上昇したと見られる。
政局に、またもや不確定要素の変数あらわる、の今日子の頃、いや今日この頃である。

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