【粗筋】
若旦那が剣術に凝り、幇間の一八相手に腕前を披露。扇で打ち込んでみろというので、体をかわしてみせるのかと思うと、脳天をポカリと叩かれて涙ぐんでいる。今度は脇腹をげんこつで突いて気絶させ、活を入れて息を吹き返させるというので、一八は御免こうむると逃げまどう。若旦那、追い掛けるうちに籠に入った鼠を見付け、これで実験することになった。ところが、若旦那が力を入れすぎたため、鼠を一打ちで殺してしまい、活を入れても生き返るはずがない。
「どうしたんだろう……あっ、分かった。この鼠は眠たいのだろう」
【成立】
三遊亭円遊(1:俗に鼻の)が演じた噺。剣術は明和9(1772)年『鹿の子餅』の「試合」。鼠については寛政9(1798)年、烏亭焉馬の『詞葉の花』にある、陽春亭慶賀作の「あて身」。子供の白鼠で実験して殺してしまい、「泣きなさんなよ。この代わりに、いい鼠を買ってあげよふ」という落ち。
【一言】
落語「は」の14:ばかのむき身(ばかの… 2025.11.19
落語「は」の13:馬鹿竹(ばかたけ) 2025.11.18
落語「は」の12:歯形(はがた) 2025.11.17
PR
Keyword Search
Comments
Freepage List