【粗筋】
お咲が決断して髪結のところへ行く。きれいな髪をしているので、髢(かもじ)を作るのに高く買ってくれるというので売りに来たのである。手拭で頭を隠して道具屋へ行き、煙草入れを買う。夫のために買ったのである。帰って来た夫は手拭に気付き、坊主になっているのでびっくり。
「お前さんに何もしてあげられなくて……髪を売って煙草入れを買うて来たの。あなたの大事にしている煙管に合うと思って」
「そうかい……実は、俺もお前のためにこれを買うて来たんや」
「これは……まあ、私が欲しがっていた櫛……でも髪がこれじゃあ」
「また伸ばして使えばええ……」
「でもお前さん、こんな高い物……お金はどうしたの」
「笑うてや。あの煙管を売ったんや」
【成立】
O.ヘンリーの同名の短編小説を落語にしたもの。テレビで上方の噺家が演った時に、司会のアナウンサーや評論家は大絶賛していたが、淡々と進んで行って山場もないし、ちっとも面白くなかった。どうやら、落語は笑わせるだけのもので、こんないい噺をする例はないということらしい。評論家って人は人情噺を知らないんだって分かった。
女房は髪を伸ばせばいいが、亭主は煙管を取り戻せない……そういう皮肉な結末もあるからこうやって打ち込んだら本当に面白いと気付いた。じゃあ、なぜ詰まらなかったのだろう。
そもそも何のためにプレゼント交換をするのだろう。江戸時代だから、誕生日も結婚記念日なんてないし、新年を迎えるから?……二人が同じ日に実行したというのがピンと来ない。大学時代に聞いただけ。大学時代とはっきり言えるのは、原作を読んだ直後だったから。高校までは英語の本は読んでいないので断言できる。
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