【粗筋】
のど自慢の出場者を決めるテスト風景。なかなか合格が出ない。
「♪出雲ォ〜」カーン
早い人がいるが、時にはこんな下手な人をなぜ早く鐘にしないのかと思うことも。
「♪赤い花なら曼殊沙華 (中略) 未練な出船の あ〜あ〜」
カーン
「ちくしょう、♪鐘が鳴るゥ」
「次の人」
「おらけ」
「田舎からお出でになりましたか」
これを受けて、ここへ来ることになった経緯、人間関係を長々話すが、歌は一瞬でカーン。
次の出場者は自分の店の宣伝を長々話して、
「早く歌って下さい」
「あ、店の話をしたので歌はいいです」
吃音のある人が都々逸を歌い、鐘二つ。
「御職業は」
「どドイツ教授です」
都々逸の先生ではなくドイツ語の先生。次の人は浪曲を歌って鐘一つ。
「次はお婆さんですか、おいくつですか」
「八十一です。八木節を歌います。
♪はあーちょいと出ました三角野郎が、四角四面の……おやおや、入れ歯が落ちた」
【成立】
春風亭柳昇が昭和23年に発表。当時日曜日の午後、テスト風景を放映していたのを見て思い付いた作品。のど自慢を子供の頃、1、2度しか見たことがない私でも、鐘一つとか、鐘二つとか知っている。
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